人生100年時代を生き抜くために毎月の固定費を減らして投資資金を作るのは必須

平均寿命が伸びて「人生100年時代」と言われる現在、公的年金だけではなく確定拠出年金や個人年金などで備えることが必須です。投資の種銭を作るためにも自動車維持費など固定費は少しでも減らしたいところです。 例えば、月1万円でも5%複利で運用すれば20年後に約364万円になります。欲しい車を所有することから、予算的に大丈夫な車を利用するという方法に変えれば老後まで計画的な人生プランが可能になります。

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平均寿命が伸びて「人生100年時代」と言われる現在、公的年金だけではなく確定拠出年金や個人年金などで備えることが必須です。投資の種銭を作るためにも自動車維持費など固定費は少しでも減らしたいところです。

例えば、月1万円でも5%複利で運用すれば20年後に約364万円になります。欲しい車を所有することから、予算的に大丈夫な車を利用するという方法に変えれば老後まで計画的な人生プランが可能になります。

人生100年時代のライフプラン

『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン)によると、2007年生まれの半分は104歳まで生き、1997年生まれの半分は、その年齢は101歳から102歳、1987年生まれなら98から100歳、1977年生まれは95歳から98歳、1967年生まれは92から96歳まで生きることが予想されています。

人生が100年時代になると、私たちのライフプランは大きく変更せざるを得なくなります。例えば、ファイナンシャル・プランナーがよく老後生活に必要な資金として提示をする金額は夫婦で3000万円程度の場合が多いですが、多くのケースでは90歳まで生きるパターンで算出されています。

総務省の家計調査(2015年)によると、年金世帯の月間の平均支出は、27万5706円(年間330万円程度)です。例えば65歳から90歳までの25年間で8271万円程度が必要です。これを100歳までの35年間で計算すると9650万円必要なことが分かり、追加で約1500万円程度必要になるのです。

この支出総額を公的年金でまかなうことができるのでしょうか。年金世帯の平均収入は月21万3379円(年間約256万円)、25年間で約6401万円です。必要総額に対して年金などの収入だけだと、約1870万円の赤字になります。100歳までで計算をすると、さらに赤字額は大きくなり、約3249万円になります。
生活費のほかにも、住宅の修繕や介護費用など、予備費も少なくとも1000万円程度は必要です。寿命の計算にもよりますが、世帯で少なくとも2870から4249万円程度は用意したいことが分かります。有料老人ホームに入居する場合は、さらに多額の老後資金が必要です。退職金等で不足する部分は確定拠出年金(401k)などで自分年金を作って資産運用で準備しなくてはなりません。

資産運用をするには種銭が必要

老後3000〜4000万円前後のお金をどうやって作っていけばよいのでしょうか。いきなり3000万円を作ることは難しいですが、時間をかけて複利で運用をしていけば特別お金持ちでなくても資産を作りことは可能です。
例えば、現在30歳の人が60歳までの30年間の間、年100万円を積み立てていけば、仮に全額を銀行預金にしたとしても3000万円を達成させることができます。さらに、運用利回りをあげていけばお金をもう少し育てていくこともできます。例えば、1%複利の場合で約3,478万円、3%複利の場合で約4,758万円、5%複利の場合で約6,644万円になります。

会計の世界で 「72の法則」というものがあり、預けた元手を金利によって2倍にするには、どれだけの年数がかかるのかを知ることができる計算式になります。計算方法は簡単で、72を金利(複利)で割れば2倍になるまでのおよその年数が分かります。
例えば、3%複利で運用すれば、24年で元金と利息の合計が元金の2倍になることが分かります。早くから積立を開始すると、利回りにもよりますが資産を倍増させることも可能なのです。

現在、銀行の普通預金の利息は0.001%程度です。個人向け国債の場合は0.05%(平成28年5月12日から5月31日募集分)程度です。預金や国債などの「安全資産」だけでは3%の利回りを目指すことが難しいとことが分かります。
そこで、運用利率を上げるには、 運用資産に「株式」を加えていくことが考えられます。
株式の期待リターンは5%以上で計算される場合が多いからです。投資の世界では「100から自分の年齢を引いた数字を株式の割合(パーセント)にする」のが目安とよく言われていますが、30歳の方の場合、70%程度は株式などのリスク資産に振り向けても良いということになります。仮に運用によって元本を減らしてしまったとしても、若ければ元手も少なく、その後の労働で取り戻すことができるからです。

日本でも確定拠出年金制度など老後資金を自力で作る制度が整いつつあります。老後資金を自力で積み立てる自己責任の反面、税制の優遇を受けることができれば運用次第で老後資金を大きく殖やせる可能性もあります。

種銭を作るにはどうすれば良い?

毎年100万円と言わなくとも、数十万円を資産運用に振り向けたいものです。具体的にどれくらいを将来に回したいかというと、私は手取り収入の4分の1貯金をすすめています。なぜ4分の1貯金をするとよいのでしょうか。4分の1貯金をするには、手取り月収20万円の場合、15万円で生活をして5万円を貯金として残すことになります。毎月5万円をためると3カ月で15万円、つまり1カ月分の生活費になります。

1年間継続すると、4カ月分の生活費になります。更に継続をしていくと30年間で10年分の生活費になるのです。仮に年金支給開始年齢が70歳などに引き上げられたとしても60歳で定年退職をして年金がもらえるまでの
無収入期間も同じ生活を送ることができるのです。

「四分の一天引き貯金法」は明治神宮の森を設計したことで知られる林学博士である本多静六博士(1866~1952年)も提唱されています。これは「あらゆる通常収入は、それが入ったとき、天引き四分の一を貯金してしまう。さらに臨時収入は全部貯金して、通常収入増加の基に繰り込む」というものです(本多静六『私の財産告白』実業之日本社)。

勤倹貯蓄の生活と投資をして大きな財産を築いたことでも知られている本多博士が生きた時代は年金制度が確立される前です。つまり、年金不安が広がる現代社会においても博士の考え方は大変参考になるものです。

手取りの1/4を貯金に回すには支出のやりくりを多少なりとも工夫をする必要があります。
総務省の家計調査によると、2人以上の世帯のうち勤労者世帯の交通・通信費の平均は4万9610 円(うち自動車等関連費は2万5764円で内訳は自動車等購入7177円、自動車購入425円、自動車等維持1万8162円)と、自動車維持費は非常に大きいです。
新車の平均購入価格は約214万円(平成19年 乗用車市場動向調査 新車の平均購入価格 全国/一般社団法人日本自動車工業会)で7年乗車すると仮定すると、現金購入の場合でも1年あたりで約30.6万円(月2.55万円)のコストになります。また、1ヶ月あたりの自動車の維持費は平均1万1800円(2017年 全国カーライフ実態調査/ソニー損害保険株式会社)と、自動車を保有するには、毎月4万円弱かかるということになります。

例えば、自動車をリースする場合、車種や期間にもよりますが、1ヶ月の費用を1万円程度抑えることもできる場合もあります。月1万円の差だとしても、毎月1万円を5%複利で運用すれば20年後に約364万円になるので長期では大きな差が出るのです。目先の欲望に負けて欲しい車を所有することから、予算的に大丈夫な車を利用するという方法に変えれば、毎月の支払いにも無理がなく、計画的な老後までの人生プランを立てることが可能になるのです。

花輪 陽子

この記事の執筆者

花輪 陽子(はなわ ようこ)
ファイナンシャルプランナー

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。1978年、三重県生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業後、外資系投資銀行に入社。退職後、FPとして独立。2015年から生活の拠点をシンガポールに移し、東京とシンガポールでセミナー講師など幅広い活動を行う。『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)など著書多数。「ホンマでっか!?TV」「有吉ゼミ」などテレビ出演や講演経験も多数。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2011年度相談員。

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