【試乗記】「スズキアルト」安全装備が進化した軽自動車のベーシックモデルは軽さが魅力

価格の安さが魅力の軽自動車の中でも新車価格100万円以下で買えるのがスズキアルトだ。安さを感じさせない個性的なスタイルに加えて、軽い車体のおかげで良好な走りと燃費も魅力。そんなアルトが安全装備を大きく進化させた。その実力を試乗レポート交えてお届けしよう。

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21世紀でも100万円以下で買える軽自動車

ボディサイズや排気量など制約があるものの、税金などのランニングコストが安く、また、様々なボディタイプが揃っていることなどで人気を集めている軽自動車。

その軽自動車のなかでもベーシックモデルに位置するのがスズキ・アルトです。アルトは200万円を超える軽自動車が増えている今日でも、乗用モデルの新車価格が84万7800円〜126万6840円と、100万円以下で購入できるリーズナブルな価格設定が一番の魅力です。

国内の累計販売台数が約500万台という軽自動車でベストセラーモデルとなっているアルト。8代目となる現行モデルは2014年12月に登場しました。現行型アルトはクルマの基礎部分から一新、先代モデルより約60kgの軽量化を実現した新開発のプラットフォームの採用により、燃費性能、走行性能、静粛性を向上させています。

個性的な外観に安っぽさなし!

アルトの外観デザインは、アウディ出身の日本人有名デザイナーが手がけており、シンプルながら独特の美しさと品格があり、安っぽさを感じさせません。

全高は1500mmと低くすることで、フロントからリアまで流れるようなルーフラインが特徴。また、目力を感じさせるヘッドランプ周りのデザインも個性的です。

インテリアはデザイン性と機能性を両立させ、居心地の良さを追求。横基調で広さを感じさせるインパネなどにより、ベーシックモデルとは思えないほどの上質な空間を実現しています。

一部改良のポイントはインテリアの変更と安全装備の充実

そんなアルトが2018年12月に一部改良を行いました。今回の一部改良のポイントはインテリアの変更、そして安全装備の充実です。

落ち着いた室内空間を作り出したインテリア

まずは、インテリアの変更から紹介しましょう。シート表皮にネイビー(濃紺)を採用し、さらにインパネやドアトリムガーニッシュにグレージュ色を採用することで落ち着いた室内空間に仕上げています。

デュアルセンサーブレーキサポートを採用した安全装備

一部改良前のアルトはレーザーレーダーを採用した衝突被害軽減ブレーキ「レーダーブレーキサポート」を搭載していましたが、このシステムは対車両にのみ対応し、速度も約5km/h〜約30km/h以下という低い速度域しか対応していませんでした。

また、ペダルの踏み間違いによる誤発進抑制機能も前方のみで、国土交通省や経済産業省が推進しているセーフティサポートカー分類では最下位のサポカーSベーシックという物足りない内容でした。 しかし、今回の一部改良後のアルトはスズキ最新の運転支援システムである「デュアルセンサーブレーキサポート」を採用。前方にいるクルマだけでなく、歩行者も認識して作動する衝突被害軽減ブレーキへとアップデートしました。

さらに、前方だけでなく、バックする際にも障害物を認識して、衝突の可能性があるときはブレーキを作動させる後退時ブレーキサポート、さらに車線のはみ出しを防止する車線逸脱警報機能、眠気などによるふらつきを予防するふらつき警報機能、対向車や周りの明るさを検知してヘッドライトのハイとローを自動的に切り替えるオートハイビームなども搭載し、セーフティサポートカー分類で最上位のサポカーSワイドに認定されました。

小さい、だけど狭いわけではない

それでは、安全性が飛躍的に高くなったアルトに試乗してみましょう。今回、試乗したのは、最上級グレードのアルトX 2WD車で新車価格は117万1800円です。

外観だけ見れば、N-BOXやスペーシアのような全高1800mm近いスーパーハイトワゴンに見慣れてしまうと、アルトは本当に小さいクルマなのだと実感しますが、室内空間は決して狭いわけではなく、十分なスペースが確保されています。

今回の一部改良でシート色がネイビーとなり、インテリアの印象もずいぶん変わりました。天井のベージュ、インパネやドアトリムガーニッシュに採用されているグレー、そしてシート色のネイビーとのコントラストによって、上質な印象を受けます。

車体の軽さの効果は絶大!加速に不満なし!

搭載されているエンジンは最高出力52psを発生する0.6L直列3気筒自然吸気エンジンで、JC08モード燃費はガソリン車トップレベルの37.0km/Lを実現しています。

最高出力52psのエンジンであっても、わずか650kgという軽い車両重量の効果もあって、走りは軽快で不満は感じません。また、組み合わされるトランスミッションのCVTが、このエンジンの常にオイシイ部分を使うように最適化されているので、エンジンがうるさいと感じることも、加速が鈍いなと思うこともほとんどありません。

同じ軽自動車でも重たいスーパーハイトワゴンだと、自然吸気エンジンでは加速が鈍り、ターボ車が欲しいと思うシーンも時々ありますが、アルトは自然吸気エンジンで十分満足できる走りを実現しています。

安定感のある足回りだが、15インチタイヤはマスト!

アルトはカーブを曲がる際のクルマの傾きがかなり抑えめとなっているなど、乗り心地はかなりしっかりしています。

また、装着されている15インチタイヤの安定性も抜群。最小回転半径は4.6mと小回りが効かなくなってしまいますが、走行安定性や操縦性の高さを発揮させるためには、このタイヤは必須装着アイテムといえるでしょう。

ベーシックカーだからこそ最新の安全装備

強化された運転支援システムは、ペダルの踏み間違いや操作ミスなどのヒューマンエラーを未然に防いでくれます。現在のアルトのメインユーザーは高齢ドライバーが多いことを考えると、今回の一部改良による効果は大きいでしょう。

公共交通機関が十分とはいえない地域において、クルマは自由に行動できる貴重なモビリティです。そのような地域で人々のアシとして活躍しているアルトの優れた燃費と高い安全性は、軽自動車の底上げにつながると共に無駄な事故を防いでくれることでしょう。

アルトラパンは乗り心地重視

ちなみに、アルトと同じタイミングで、派生モデルであるアルトラパンモードにも試乗することができました。ウサギのマークが特徴で、女性をメインターゲットにしたラパンですが、試乗したモードは白と紺のツートンカラーを内外装に採用し、シックな印象を強めているのが特徴でした。

アルトラパンはベースはアルトと同じですが、車高が高くなっていることと女性をターゲットとしているために乗り味はかなりソフトとなっています。カーブを曲がる際にクルマの傾きはアルトに比べると大きくなっているのが少々気になりました。

萩原 文博

この記事の執筆者

萩原文博(はぎはらふみひろ)

中古車雑誌編集部を経てフリーランスとして独立。現在は日本で最も多くの広報車両を借り出している男として業界で有名だ。もともと走り屋だけに走行性能の評価は得意。それだけでなく長年の中古車相場の研究で培った、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

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