【試乗記】「マツダCX-5」第4のエンジン2.5Lターボの走りをチェック!

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1年に2度の「年次改良」

ミドルサイズクロスオーバーSUVの人気モデルであるマツダCX-5。2代目となる現行型は2016年12月15日に発表され、2017年2月より発売されました。マツダという自動車メーカーは定期的にいわゆる「年次改良」と呼ばれるクルマのアップデートを行い、先進の運転支援システムなどがすべてのモデルで同じ機能を搭載させるなど真摯な姿勢が高く評価されています。しかしCX-5は2018年の2月と10月2度の商品改良を行いました。1年で2回も改良を行うというのは稀なことと言えます。

2月(発売は3月)に行った一部改良はCX-5に搭載されている2L、2.5Lガソリンエンジンそして2.2Lディーゼルエンジンに新技術を投入し、実用燃費や走行性能を向上させています。さらに、車庫入れや縦列駐車を行う際に重宝する「360°ビュー・モニター」をメーカーオプションで設定したほか、「車速感応式オートドアロック(衝撃感知ドアロック解除システム付)」を全車標準装備するなど利便性を向上させています。

2度目はエンジン追加以外にも「濃い」内容

そして、わずか8ヵ月後に行われた10月の一部改良では従来3種類だったエンジンラインナップに、2.5L直列4気筒直噴ガソリンエンジンを追加しました。この2.5Lターボエンジンは北米に輸出されているSUV、CX-9に搭載されているもので、最高出力230ps、最大トルク420Nmをレギュラーガソリンで発生するパワフルなエンジンです。新しい燃費基準のWLTCモードで12.2〜12.6km/Lを実現。これでCX-5は従来からある2.2Lディーゼルターボと2.5Lガソリンンターボ、2つのターボエンジンを設定しました。

改良点はエンジン追加だけでなく、安定感のある走りに貢献する「G-ベクタリングコントロール(GVC)」を、ハンドリングを切った際の制御に加えてハンドルを戻す際の制御を追加した「G-ベクタリングコントロールプラス(GVCプラス)へと進化させています。また、2.2Lディーゼルターボエンジン車には6速MT車を設定。

さらに運転支援システムの「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(アドバンストSCBS)」に夜間歩行者検知機能を追加し性能を向上。コネクティビティシステム「マツダコネクト」もスマートフォンとの連携を強化するなど安全性そして利便性を向上させています。

このタイミングでインテリアの素材にこだわった特別仕様車の「エクスクルーシブ・モード」を2.5Lガソリンターボ、2.2Lディーゼルターボ車に設定。アルミホイールの塗装色の変更、エアコンのスイッチやダイアルのデザインを一新し、質感と操作性を向上させています。

こういった変更はこれまであまり聞いたことがなく、正直ここまでやるのか!と驚きました。それでは2度の商品改良を行い進化したCX-5のインプレッションを紹介しましょう。

結果的にディーゼルより高くなる

今回試乗したのは、追加された2.5Lガソリンエンジンを搭載したCX-5 25T Lパッケージの2WD車。車両本体価格は332万6,400円です。同じCX-5の価格で比較すると、2.5Lガソリンエンジンを搭載した25S Lパッケージとは+30万7,800円、2.2Lディーゼルターボエンジンを搭載したXD Lパッケージと比べると5,400円安となっています。

ただし、XD Lパッケージはエコカー減税で取得税と重量税が免税なので、乗り出し価格は車両本体価格の高いXD Lパッケージのほうが安くなるという逆転現象が起きてしまうのです。

年に2度の商品改良を行ったCX-5ですが、見た目はほとんど変わっていません。インテリアもエアコンの操作パネルが変わった程度。しかし、マツダコネクトが「アップルカープレイ」「アンドロイドオート」に対応したため、スマートフォンに収められている音楽が簡単に聞けたり、アプリをディスプレイで操作することができたりと利便性が向上したのは見逃せないポイントです。

ターボらしくないターボ

追加された2.5Lガソリンターボエンジンは、アクセル操作に対して鋭く反応しスムーズな加速を見せます。しかし、「これターボ車だよ」と言われないとわからないくらいターボの効きがわからないようにセッティングされています。従来のターボエンジンは、アクセルを踏みターボが効き始めるとグーンと加速力が高まる、というのが一般的でした。

しかしCX-5に搭載された2.5Lターボエンジンは元々2.5Lという大排気量ということもありますが、低回転から高回転までスムーズに回るのが特徴です。2.5Lの自然吸気エンジンと比べると、パワフルですがあまりにもスムーズなので、ターボ車としては特に高回転域でのパンチ力に欠けるかもと思うかもしれません。

スポーティな足回りは、しかし乗り心地にやや難あり

走行安定性を高める「G-ベクタリングコントロール+(GVCプラス)を搭載したCX-5ですが、サスペンションのショックアブソーバーを変更したこともあり、ハンドルを切ってコーナーを曲がるときや高速道路での車線変更時のクルマの姿勢は非常にフラットです。

しかし、サスペンションの設定が硬めということもあり、路面からのゴツゴツとした衝撃がダイレクトに伝わりやすいですし、リアシートに乗っている人はやや乗り心地が悪いと感じるかもしれません。サードシートをもつCX-8のサスペンションがソフトなセッティングに対して、5人乗りのCX-5は短いホイールベースを活かして、よりアクティブなイメージを強化したのでしょう。

悩ましいディーゼルとの選択

CX-5 25Tはスポーティさに磨きをかけたアスリート系SUVと呼べる一台に仕立てられています。静粛性や走りの軽快さが特徴の2.5Lガソリンターボですが、価格面や太いトルク、そして高速道路での好燃費が特徴の2.2Lディーゼルターボと比べると、差別化がやや難しい印象です。

ガソリンエンジンらしいスムーズさをとるか、力強く好燃費のディーゼルエンジンか。その選択は非常に悩ましいところでしょう。

萩原 文博

この記事の執筆者

萩原文博(はぎはらふみひろ)

中古車雑誌編集部を経てフリーランスとして独立。現在は日本で最も多くの広報車両を借り出している男として業界で有名だ。もともと走り屋だけに走行性能の評価は得意。それだけでなく長年の中古車相場の研究で培った、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

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