【徹底レビュー】「日産スカイライン」かつてのスポーツセダンは今も健在か?その走りから安全装備まで

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かつて日本を代表するスポーツセダンだった

日産スカイラインは1957年に初代モデルが登場してから50年以上途絶えることなく販売されているクルマです。現在は4ドアセダンだけですが、ハコスカと呼ばれる3代目から直列6気筒エンジンを搭載した最後のスカイラインとなった10代目モデルまでは2ドアクーペを用意していました。また、3、4代目、そして8〜10代目には「GT-R」と呼ばれる高い走行性能を実現したスペシャルモデルが設定され、中古車となった現在でも日本のみならず世界中で高い人気を誇っています。

スカイラインは一見すると普通のセダンなのですが、スポーツカーに匹敵する高い走行性能を発揮して「羊の皮を被った狼」と呼ばれました。また、スカイラインをベースとしたレーシングカーがサーキットで輝かしい成績を残し、クルマ好きのユーザーからスカイラインは高い支持を受けてきたのです。

今やボディサイズはクラウン並み

13代目となる現行型スカイラインは2013年11月に発表され、2014年2月より販売開始されました。現行型は海外では「インフィニティQ50」として日本市場より先に導入されたこともあり、日産のエンブレムではなく、トヨタのレクサスにあたる日産のプレミアムブランド「インフィニティ」のエンブレムを装着して登場しました。これは10代目までは日本専売車だったスカイラインがグローバルモデルとして世界で高い評価を受けて、日本市場に導入されたという日産のメッセージが含まれていたのですが、ユーザーの賛否はわかれました。

現行型スカイラインは上級モデルであるシーマとプラットフォームを共通化したことで、全長4,815mm×全幅1,820mm×全高1,440mmとボディサイズは拡大しています。ボディサイズでライバル車を考えると、スカイラインと同じ後輪駆動を採用したライバル車としてはトヨタクラウン、駆動方式はFF(前輪駆動)となりますが、トヨタカムリ、ホンダアコード、マツダアテンザなど当てはまります。

直列エンジンを搭載していた時代のスカイラインは実用性と高い走行性能を備えたスポーツセダンでした。しかし、グローバルモデルとなった11代目からは走行性能よりも高い実用性と質感が重視され、スポーツセダン色が薄まり、スポーティなセダンへと変化したと言えるかもしれません。

ハイブリッドもターボも高出力&低燃費

現行型スカイラインは発売当初3.5L V型6気筒ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステムを搭載した350GTハイブリッドと呼ばれるグレードのみでした。同じ年の5月に業務提携しているメルセデス・ベンツが開発した2L直列4気筒ターボを搭載した200GT-tを追加し、搭載するパワートレインは2種類になりました。

日産独自の1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステムは最高出力がエンジン306ps、モーター68ps、最大トルクはエンジン350Nm、モーター290Nmを発生し、システム最高出力364psを発揮します。それほどパワフルながらJC08モード燃費は16.8〜17.8km/LとFR(後輪駆動)、4WDのどちらの駆動方式も優れた燃費性能を実現しています。

一方の2L直列4気筒ターボエンジンは最高出力211ps、最大トルク350Nmとメルセデス・ベンツCクラスよりもパワーを重視した仕様となっていますが、JC08モード燃費が13.0km/Lと高出力と低燃費を高い次元で両立しています。組み合わされるミッションは両エンジンともに8速ATで、駆動方式はFRを中心に、ハイブリッド車に4WDが設定されています。

走りには世界基準の先端装備も

さらに、ハンドルの動きを電気信号に置き換えてタイヤを操舵する世界初のステアリングシステム「ダイレクトアダプティブステアリング」を搭載。応答遅れのないシャープなハンドリングによる“意のままの走り”と高い直進安定性による安心感をドライバーに提供しています。また、全車にパンクしてタイヤの空気が完全に抜けた状態でも時速80kmで150kmほど走行可能なランフラットタイヤを標準装備するなどグローバル戦略車らしい装備も持っています。

充実した安全装備もさすが

安全装備も最新鋭の機能が満載です。「PFCW(前方衝突予測警報)」は2台前に走行している車両との車間、相対速度を検知して、自車の減速が必要と判断した場合にはディスプレイ表示とブザーによる警報でドライバーに注意を促します。車線変更時に隣の車両を検知して接触事故のリスクを低減する「BSW(後側方車両検知警報)」と「BSI(後側方衝突防止支援システム)」も採用。後退時に接近する車両を検知して衝突のリスクを低減する「BCI(後退時衝突防止支援システム)」を当時の日本で初めて採用しました。

デビュー後の変更の少なさは完成度の高さの裏返しか?

デビュー後、2015年12月の一部改良では上級グレードに「ビジョンサポートパッケージ」の標準装備化、2016年3月の一部改良で全方位運転支援システムを全車に標準装備、そして2017年12月のマイナーチェンジでは内外装の変更を行っています。初期モデルの完成度が高かったこともありマイナーチェンジでの変更ポイントは通常のマイナーチェンジと比べるとかなり少なめとなっています。

現行型スカイラインはモードの数は異なりますが、ハイブリッド車、ターボ車ともに走行シーンに合わせてドライバーがクルマの個性を変化させられるドライブモードセレクターを装備。このデバイスはエンジン、トランスミッション、ステアリング、アクティブレーンコントロールなどの組み合わせによってスカイラインの走行性能を変化させられる機能です。さらにドライバーの好みを細かく設定できるパーソナルモードも搭載しています。

欧州プレミアムセダンと互角の走り

実際に乗ってみると、BMWなど欧州プレミアムセダンにひけをとらない走りのパフォーマンスの高さを実感します。一方で新開発されたリアサスペンションやランフラットタイヤのセッティングの熟成がいまひとつ足りないようで、ランフラットタイヤの独特な硬さが乗り味に表れているのは少々残念なポイントです。

スポーツカー顔負けだったかつてのスカイラインの走りは影を潜めて、欧州車のような質感の高いラグジュアリーとスポーティさの両立を目指しているように感じます。その点では昨年大きく生まれ変わったクラウンが現在のスカイラインのライバルと言えるのではないでしょうか。

走りと安全性能を追求した上級セダン

ゆったりとしたリアスペースの居住性、ハイブリッド車でも400Lというラゲージスペースを確保するなどセダンに求められる実用性に、ドライバーが操る楽しさを感じられる走行性能、そして高い安全性能。この3点をバランス良く両立させたのが現行型スカイラインの姿です。そしてその感覚を一番濃く味わえるグレードは350GTハイブリッドのタイプSPです。

■日産スカイライン価格表(2019年4月現在)

グレード駆動方式JC08モード燃費(km/L)車両本体価格
200GT-t2WD(FR)13416万4480円
200GT-t タイプP443万3400円
200GT-t タイプSP471万3120円
350GT ハイブリッド2WD17.8495万5040円
4WD17523万5840円
350GT ハイブリッド タイプS2WD17.8522万3960円
4WD17550万4760円
350GT ハイブリッド タイプSP2WD17.8555万9840円
4WD16.8584万640円
萩原 文博

この記事の執筆者

萩原文博(はぎはらふみひろ)

中古車雑誌編集部を経てフリーランスとして独立。現在は日本で最も多くの広報車両を借り出している男として業界で有名だ。もともと走り屋だけに走行性能の評価は得意。それだけでなく長年の中古車相場の研究で培った、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

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