ページトップへ戻る
キーワードから記事を探す
車種から記事を探す
ライターから記事を探す
寄稿記事
モータージャーナリスト
萩原文博はぎはらふみひろ

「日産ノートvsトヨタアクア」ベストセラーコンパクトカーはどちらが買いか?

【ライバル対決】「日産ノートvsトヨタアクア」ベストセラーコンパクトカーはどちらが買いか?
【ライバル対決】「日産ノートvsトヨタアクア」ベストセラーコンパクトカーはどちらが買いか?

1位がノート、2位がアクア

一般社団法人日本自動車販売協会連合会が発表している、軽自動車と輸入ブランドを除いた2018年の新車販売台数ランキングを見ると、第1位が13万6,324台で日産ノート、そして12万6,561台でトヨタアクアが第2位となっています。

ノートとアクアは5ナンバーサイズ(アクアは一部3ナンバー車あり)のコンパクトカーという同じカテゴリーに属し、価格帯もノートが142万1,280円〜267万1,920円、アクアは178万5,240円〜252万7,200円と重なっており、まさにライバルといえる関係です。

今回は人気そして実力が高いコンパクトカーのベストセラーモデル、ノートとアクアのどちらがおすすめなのかを検証してみたいと思います。まずはノート、アクアそれぞれ一体どのようなクルマなのかをおさらいしましょう。

打倒フィットを果たした原動力は「e-POWER」

日産ノート

まずは日産ノートです。2代目となる現行型ノートは2012年9月より販売開始されました。

日産ノート

エンジンの排気量を1.2Lへとダウンサイジングして、当時のコンパクトカーの人気車種であるホンダフィットのライバル車として期待されたものの、発売からしばらくのあいだはその後塵を拝してきました。

e-POWER

ノートが飛躍するきっかけとなったのが、2016年11月の一部改良時に加わった新パワートレインである「e-POWER」。e-POWERは日産がリーフで培ったモーター技術を転用した電動技術で、走行はモーターだけ、搭載された1.2Lエンジンは発電専用に使用されるというシリーズハイブリッド車です。

駆動方式はFF(前輪駆動)だけでなく、リアにモーターを搭載したe-4WDという4WD車を設定し、JC08モード燃費は28.8〜37.2km/Lという優れた燃費性能を発揮します。

先進安全装備も非常に充実しているノート

先進安全装備も非常に充実しているノート

さらにNISMOやオーテックといったカスタマイズモデルを設定したノートはスポーティな走りを楽しめるようになりました。

そして2017年の一部改良では高速道路などでのロングドライブ時にドライバーの負荷を低減する「インテリジェントクルーズコントロール」をはじめ、意図せず走行車線を逸脱しそうな場合に車線内に戻す操作を支援する「インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)」を新たに採用するなど安全性も向上させています。

小さなプリウスとして揺るがぬ地位を確立したアクア

小さなプリウスとして揺るがぬ地位を確立したアクア

一方のトヨタアクアは、2011年12月に登場したハイブリッド専用のコンパクトカーです。

小さなプリウスとして揺るがぬ地位を確立したアクア

空力性能にこだわったスタイリッシュなボディの中にゆとりのある室内空間を確保し、ハイブリッドらしくJC08モード燃費35.4km/Lを実現しています。販売開始からランキングで常にトップ10に入っている人気モデルです。

燃費も安全性能も度々アップデート

燃費も安全性能も度々アップデート

搭載されるハイブリッドシステムは2代目プリウスに搭載されていた1.5Lガソリンエンジン+モーターを組み合わせたものをベースに小型、軽量、高効率化を図り、優れた走行性能と燃費性能を実現しました。2013年の11月の一部改良では乗り心地の向上など足回りにチューニングを施したほか、エンジンなどを改良することで、JC08モード燃費が37.0km/Lまで向上しました。

クロスオーバーモデル

2014年12月に初のマイナーチェンジを行い、内外装を変更すると同時に、X-アーバンというクロスオーバーモデルを設定しています。

そして2015年11月の一部改良では衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスC」を設定。衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームという安全装備がセットとなっています。

さらに2017年6月に2度目のマイナーチェンジを行い、大幅に外観デザインを変更しました。そしてシリーズ初の3ナンバーサイズとなるクロスオーバーSUVモデル「クロスオーバー」も設定。エンジンの改良やハイブリッドシステムの制御を見直すことで、JC08モード燃費は38.0km/Lまで向上しています。

2018年4月にも一部改良を行い、搭載されている衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンス」の機能が向上、プリクラッシュセーフティの対象に昼間の歩行者が加えられています。また駐車場などにおけるアクセルペダル踏み間違い時の衝突被害軽減に寄与する「インテリジェントクリアランスソナー」をオプション設定し、こちらも安全性を向上させています。

どちらも改良を重ねているが、より充実しているのはノート

どちらも改良を重ねているが、より充実しているのはノート

ノート、アクア2台の変遷を見ると、登場して以降、燃費性能と安全性能の向上に努めてきたことがわかります。これが長年ベストセラーとしてその地位を守ってきた理由のひとつでしょう。それでは、どちらが買いかというと、現状では条件付きでノートだといえます。

その条件というのは2016年に追加されたe-POWER車を選ぶことです。e-POWER追加以前のノートはバランスのとれたクルマではありましたが、今ひとつ突き抜けたセールスポイントがなく、国産コンパクトカーの中では目立ちませんでした。

しかし、今や新パワートレインのe-POWERによって他社のハイブリッド車とは異なる鋭い加速力と、同等の優れた燃費性能を獲得しています。もうひとつ、ノートを押す理由は運転支援装備の内容です。どちらも運転支援システムは搭載していますが、機能はアクアよりノートのほうがさらに充実しています。インテリジェントクルーズコントロールやインテリジェントLI(車線逸脱防止システム)はアクアには設定されていません。

室内空間の広さもノートの魅力

室内空間の広さもノートの魅力

室内空間の広さもノートの魅力

想定ライバルがホンダフィットだったことが幸いしたノートの広めの室内

想定ライバルがホンダフィットだったことが幸いしたノートの広めの室内

また室内空間もノートのほうが広いことは見逃せません。ノートはグローバルマーケットを意識したクルマですが、日本国内で君臨していたフィット対策のために、やや大きめのボディを持っています。大人4人+2〜3泊程度の旅行の荷物を余裕で収容することができます。

アクアは空力を重視したハイブリッド専用車

アクアは空力を重視したハイブリッド専用車

ノートに比べるとやはり狭い

ミニプリウスとしてハイブリッドらしさにこだわったカタチのアクアはノートに比べるとやはり狭い

一方のアクアは空力を重視したハイブリッド専用車のスタイルのために、後席やラゲッジルームの広さの点でノートに及びません。発売当時はプリウスのイメージを受け継ぎつつ、コンパクトに仕立てたアクアのスタイルは所有欲を満たすものでした。

しかしハイブリッド車が当たり前となった今となっては、クルマ本来の魅力の点で、ややきびしくなってきているのが正直な印象です。

ただし、かつてのライバル・ホンダフィットに比べると、ノートは使い勝手や収納の工夫の点で少々見劣りします。これはアクアも同様です。そういった意味では自社のN-BOXに販売パワーを奪われたために、今ひとつ台数が伸びていないフィット(年間販売台数は約9万台で7位)のハイブリッドモデルを検討リストに加えてもいいのかもしれません。

最後に迷わすようなことを書きましたが、ノートとアクアであれば、ノートe-POWERがおすすめです。ノートのほうが車両本体価格は高めなのですが、購入後の満足度や、万が一のときのクルマのサポート力はノートのほうが良いといえるでしょう。

LINEで受け取る

※記事の内容は2019年6月時点の情報で執筆しています。

日頃の感謝を込めて人気の3車種(ミライース、NBOX、タント)を値下げしました
トヨタアクアの新車カーリース情報
関連するカーリース情報
その他のトヨタアクアの記事
日産ノートの新車カーリース情報
関連するカーリース情報
その他の日産ノートの記事
関連記事
カーリースお役立ち記事
車種から記事を探す
人気記事ランキング
注目のキーワード
閉じる

お得なクルマ情報が届く_リース&カルモの最新情報も!_LINEで受け取る