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ダイハツの先進安全性能を徹底チェック

ダイハツの先進安全性能を徹底チェック 2019年夏編
ダイハツの先進安全性能を徹底チェック 2019年夏編

自動車の安全装備の中でも、最近特に注目を集めているのが「自動ブレーキ」や「ぶつからないブレーキ」などと呼ばれる「被害軽減(自動)ブレーキ」*と、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進を防止する「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」*に代表される「先進安全技術」です。今回はそれらの装備を中心にダイハツの先進安全性能についてチェックしてみましょう。

*各技術の名称は「サポカー」「JNCAP」など公的機関で使われる一般名称でなるべく統一しています。ダイハツの名称との対照やダイハツの車種別の装備状況は文末の別表をご確認ください。

ダイハツの全車種を確認するならこちら

【概況】「スマートアシストIII」に加えて最新の「次世代スマートアシスト」が登場

「スマートアシストIII」に加えて最新の「次世代スマートアシスト」が登場

ダイハツの先進安全装備は「スマートアシスト(スマアシ)」と名付けられています。

以前から衝突被害軽減ブレーキに積極的だったダイハツが、2012年に発表した「スマートアシスト」は、それまで高価だったこの手のシステムの低価格化に成功し、軽自動車への普及を加速させました。当初は赤外線レーザーレーダーを使用し、追突事故がもっとも多い30km/h以下の速度域での作動に限定していました。しかし2015年のスマアシIIからは単眼カメラ+レーザーに進化、さらに2016年11月に登場したスマアシIIIはステレオカメラを搭載し、より高い速度域や歩行者などへの対応がなされました。そして7月に発売されたばかりのタントから「次世代スマートアシスト(次世代スマアシ)」が登場し、ステレオカメラを継続しつつも高性能、多機能化を図っています。

現在、販売されているダイハツ車の先進安全装備はタント以外の車種はコンパクトカーも軽自動車もスマアシIIIで統一されています(ハイゼットトラックは軽トラック用のスマアシIIItで、一部機能が異なります)。唯一、コペンには残念ながら先進安全装備は用意されていません。

スマアシIIIの発表からわずか3年もかからずシステムの統一を完了したのは快挙といっていいでしょう(すでに次世代が出ましたが)。

サポカーで最も上位の「サポカーSワイド」認定に必要な機能は

「被害軽減(自動)ブレーキ(対車両、歩行者)」
「ペダル踏み間違い時加速抑制装置(前方)」
「車線逸脱警報装置」
「先進ライト」

の4つですが、次世代スマアシ、スマアシIIIにはこれらの機能がすべて含まれており、次世代スマアシとスマアシIII搭載車であれば、すべてサポカーSワイドということになります。

さらに

「ペダル踏み間違い時加速抑制装置(後方)」
「先行車発進お知らせ機能」

もスマアシIIIの標準機能に含まれます。

スマートアシスト

次世代スマアシにはオプションも含めれば

「車線維持支援」
「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)*全車速追従」
「標識認識機能」(進入禁止のみ)
「後退時ブレーキ」

などが加わり、さらに「駐車支援システム」などが用意されるなど、多機能になっています。

今回は先進安全運転支援装置の中でも特に重要な「被害軽減(自動)ブレーキ」と「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」を中心に、次世代スマアシとスマアシIIIをチェックしてみましょう。

【被害軽減(自動)ブレーキ】ステレオカメラで車両も歩行者も検知、作動プロセスも「念入り」

ステレオカメラで車両も歩行者も検知、作動プロセスも「念入り」

「被害軽減(自動)ブレーキ」には「ミリ波レーダー+単眼カメラ」を使用するメーカーが多い中で、次世代スマアシ、スマアシIIIは前述のようにステレオカメラを採用しています。

ステレオカメラを搭載

ミリ波レーダーは天候に左右されにくく、遠くまで検知できるのが特徴ですが、一方で対象物の大きさや種類によって、あるいは道路の白線などを見分けるためにはカメラの搭載が必要となります。カメラはレーダーに比べて一般的には天候の変化に弱いとされているものの、「老舗」のスバル「アイサイト」同様に、「老舗」のダイハツもステレオカメラを搭載することで、この課題の解決を図っていることは興味深いものがあります。

次世代スマアシ、スマアシIIIの「被害軽減(自動)ブレーキ(対車両、歩行者)」の作動条件は同一

次世代スマアシ、スマアシIIIの「被害軽減(自動)ブレーキ(対車両、歩行者)」の作動条件は同一で

「約4~100km/h(警報作動、ブレーキは80km/hまで、歩行者は50km/hまで)の速度の間で作動し、速度の差が約4〜30km/h以内なら衝突回避、約30〜80km/h(歩行者は50km/h)以内なら被害を軽減できる場合がある」

としています。

夜間の対応を明示していない点(OEM車供給先のトヨタはスマアシIII搭載車を昼対応と表記)は気になりますが、一方で最低速度が4km/hというのは優れています。全体的には今日の標準的なスペックといえるでしょう。

作動プロセスは、まず音とディスプレー表示で警告し、80km/h以下であれば事前ブレーキが作動、その段階でブレーキを踏むと強力なブレーキアシストが行われ、さらに衝突のおそれが高まると緊急ブレーキを作動させるというものです。

警告から緊急ブレーキまでの間に、事前ブレーキとブレーキアシストのどちらか一方を作動させるメーカーが多い中で、スマアシIIIは両方とも作動させます。

【ペダル踏み間違い時加速抑制装置】前方・後方ともスマアシIIIは標準、次世代スマアシならブレーキ制御付きの高機能

前方・後方ともスマアシIIIは標準、次世代スマアシならブレーキ制御付きの高機能

ダイハツの「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」は次世代スマアシとスマアシIIIとで異なります。

多くのダイハツ車に標準のスマアシIIIでは、前方は「被害軽減(自動)ブレーキ」で使用しているステレオカメラ、後方は超音波ソナーを使用しています。停止や徐行(10km/h以下)の状態で前方4mや後方2〜3m以内に障害物があり、アクセルを必要以上に踏み込んだと装置が判断した場合、警告と加速をゆるやかにします。8秒以上アクセルを踏み続けると制御は解除され、また素早く3回以上アクセルを全開まで踏み直すと作動しません(踏切などで閉じ込められた場合など緊急事態を想定しているため。スマアシ自体のキャンセルスイッチを押すことでも対応可能)。

現在の「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」としては後方に対応している点は評価のポイントです。

一方、次世代スマアシは前方も超音波ソナーでの制御に変わりました。カメラの場合、ガラスなどでは反応しないこともあるので、これは進化といっていいでしょう。さらにブレーキ制御が加わったので、ゆるやかに進みながら衝突のおそれが高まった場合に緊急ブレーキも作動するようになりました。

スマアシ搭載車であれば前方も後方も「標準」で装着される点はライバルのスズキに比べても、そして親会社トヨタに比べても優れているポイントです。また次世代スマアシはブレーキ制御も取り入れており、これは非常に進んでいると評価してもよいでしょう。

つくつく防止ペダル踏み間違い事故防止

なおダイハツは過去の「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」がついていない車種のために後付け安全装置「つくつく防止(ぼうし)」を昨年12月に発表し、2代目タント、4代目ムーヴ、7代目ミラ用がすでに発売されています。こういった姿勢もさすが「老舗」です。

【その他の機能】「サポカーSワイド」対応は万全、次世代スマアシなら最新機能も

前述のようにダイハツはすでにスマアシIIIで「被害軽減(自動)ブレーキ(対車両、歩行者)」「ペダル踏み間違い時加速抑制装置(前方)」「車線逸脱警報装置」「先進ライト」の「サポカーSワイド」必須条件4項目をクリアしています。

これ以外にもスマアシIIIには「先行車発進お知らせ機能」がありますが、競争の激しい軽自動車マーケットでは2代目ホンダN-BOXが全車速追従ではないものの「ACC」や「車線維持支援」を搭載し、他社を引き離しにかかりました。

「サポカーSワイド」対応は万全、次世代スマアシなら最新機能も1

「サポカーSワイド」対応は万全、次世代スマアシなら最新機能も2

「サポカーSワイド」対応は万全、次世代スマアシなら最新機能も3

この流れを受けて次世代スマアシでは多機能化が図られています。渋滞の高速で重宝する全車速追従型の「ACC」、そして「車線逸脱抑制」だけでなく、高速の車線の真ん中を走る「車線維持支援」まで盛り込んできました。さらには駐車時のステアリング操作を自動で行う「駐車支援機能」も用意されます。

駐車支援機能

これらの装備のうち「ACC」や「車線維持支援」は税抜きで5万円少々、駐車支援は6万円オーバーのセットオプション(上記機能以外にも組みこまれる装置があります)となります。

【車種別の採用状況】一部に設定なしや非装着グレードあり

ここまで説明してきたように、コペン以外はダイハツの先進安全装備は車種を問わずスマアシIIIで統一され、新型タントはさらに高機能な次世代スマアシを搭載しています。ただし一部のグレードでは設定がなかったり、非装着車が設定されていたりする場合があります。購入の際は確認を忘れずに。

【まとめ】スマアシIIIでも十分、次世代スマアシならほぼ文句なし

スバル、マツダ、そしてダイハツの3社は先進安全装備を車種問わず同じレベルで統一を図っているメーカーです。競争が激しく、ユーザーの安全意識も高い軽自動車マーケットが主戦場とはいえ、それでもダイハツの先進安全装備に対する取り組みはとてもレベルの高いものだと思います。スマアシIIIの統一まで2年ちょっとというスピード感が、さらに高機能な次世代スマアシにも受け継がれるのではないでしょうか。

*紹介した内容は2019年7月現在の情報です。
*先進安全装備は天候や道路状況などで作動しないことや十分に性能を発揮しないことがあります。装備を過信せず車を操るのはドライバーだということを忘れず運転しましょう。

「サポカー」「JNCAP」など公的機関で使われる各技術の名称とダイハツの名称との対照表

サポカーSワイド先進安全装備名称ダイハツの名称
被害軽減(自動)ブレーキ(対車両・歩行者)衝突回避支援ブレーキ
ペダル踏み間違い時加速抑制装置(前方)誤発進抑制制御(前方)
ペダル踏み間違い時加速抑制装置(後方)誤発進抑制制御(後方)
車線逸脱警報車線逸脱警報
車線維持支援1:車線逸脱抑制制御
2:レーンキープコントロール
先進ライトオートハイビーム
ACC〈アダプティブ・クルーズ・コントロール〉全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)
標識認識機能標識認識機能(進入禁止のみ)
先行車発進お知らせ機能先行車発進お知らせ機能
後退時ブレーキブレーキ制御付き誤発進抑制機能(前方・後方)

 

ダイハツの車種別の装備状況

ダイハツの車種別の装備状況

△オプション
※1 一部グレードは設定なし
※レス(非装着)仕様は含まない
※OEM車は供給元のメーカー記事を参照ください(メビウス=トヨタプリウスα、アルティス=トヨタカムリ)

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※記事の内容は2019年8月時点の情報で執筆しています。

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