車を維持するためには、ガソリン代に駐車場代、税金や保険料などさまざまな費用がかかります。そして、ローンで購入した場合は、月々の返済も含めると大きな出費になってしまいます。しかし、購入時にある程度まとまった資金がある場合は、一括購入することで月々の返済や金利などの支払いもなくなります。
そこで、ここでは車の一括購入のメリットとデメリット、一括購入する前に考えておきたいこと、資金を減らさずに車に乗れるカーリースなどについてご紹介します。
一括購入とローンの違いは?
車の購入方法にはローンと一括購入があり、経済状況などに合わせて購入方法を選ぶことができます。ローンを組めば月々数万円ずつの返済になるので家計に大きな負担を与えることなく車を手に入れることができますが、ローンには金利がかかるので、支払総額は一括購入の場合よりも高くなります。
また、ディーラーを通してローンを組む場合、金利の一部が販売店の利益になるため、ローン購入では値引きやサービスに応じてくれるケースがあります。
まずは、一括購入とローンの総額や所有権の違いについて見ていきましょう。
総額はどれくらい変わるの?
車を購入する際、車両代金のほかに、税金や自賠責保険料、販売会社への手数料などの諸費用がかかります。また、その諸費用は車両代金の約10~20%かかるため、新車はもちろん中古車でもまとまった費用が必要となります。そして、ローンで購入した場合には、車両代金と諸費用に加えて、金利手数料を支払わなくてはいけません。
例えば、車両価格が300万円の車を3年のローンで購入した場合、金利3%であれば総額約314万円、7%なら約333万円が支払総額となります。借入期間が長くなればなるほど金利の額も増えるため、結果的にオプションをつけられるくらいの金額を金利として支払うことになる可能性があります。
ローン返済中は所有権が持てないって本当?
一括購入では購入と同時に所有権も取得することになりますが、ローンの場合は、借入期間中はローン会社やディーラーが車の所有者となります。そのため、ローン返済後に名義変更が必要となり、事故などで廃車になったときには手続きが面倒になるケースもあります。また、返済が滞ると車を差し押さえられる可能性もあるので、毎月忘れずに返済をしなければいけません。
一括購入のメリットとデメリットは?
ローンの返済義務もなく金利がかからないため、魅力的に見える一括購入ですが、まとまった費用を用意しなくてはいけないので車が手に入るまで時間がかかるなどのデメリットもあります。
そこで、ここでは一括購入のメリットとデメリットについてご紹介します。
メリット
一括購入では、支払う費用は車両代金と諸費用のみ。そのため、ローンを組んだ場合の金利分の支出を抑えることができます。また、ローンの返済がないので車に関する支出が維持費だけになるので、家計の負担を減らすことができます。そのほかには、以下のようなメリットがあります。
・所有権を持つことができるので譲渡や売却がいつでもできる
・ローンに比べて手続きが少ない
・住宅ローンなどを組むときに既存のローンなしで審査できる
・勤続年数や年収が低いなど、審査に懸念がある場合でも車が買える
デメリット
総合的に考えるとメリットの多い一括購入ですが、一度にまとまった金額を支払わなくてはいけないため、家計に余裕がなくては難しいでしょう。また、手持ちの資金では足りない状態で一括購入を希望する場合、購入資金を貯める期間が必要となるので、車を手に入れるまで時間がかかってしまいます。
その他のデメリットについては、以下のとおりです。
・急な出費があると家計に負担がかかる
・購入時に割引きなどが受けられないこともある
・希望よりも低いグレードになることもある
一括購入する前に考えておきたい3つのこと
どんな方法にもメリットとデメリットがありますが、できるだけリスクやマイナス要素は減らしたいものですよね。そこで、一括購入を決める前に考えておきたい3つのことをご紹介します。
1. 家計を優先する
一括購入できるだけの貯金がある場合も、まずは購入後の生活資金に余裕があるかをしっかり確認しておくことが大切です。子供の教育費や自宅の購入費用などのライフプランを元に必要な資金を計算したり、病気やけがなどの不測の事態に備えたりした上で、家計のシミュレーションを行っておきましょう。
2. 購入方法は後で伝える
同じ車を購入する場合でも、支払い方法の違いによって受けられるサービスに違いが生じることがあります。
そのため、打ち合わせの段階では支払い方法は明言せず、一般的にどの程度の割引きやサービスが受けられるのかを確認しておきましょう。そして、一括購入とローンを組んだ場合と、どちらが得になるのかを見極めてから、一括購入するかどうかを検討してみるのがおすすめです。
3. 資金の一部を頭金にする
一括購入できる資金はあっても、先々を思うと躊躇してしまうというときは、資金の一部を頭金にして残額でローンを組むという方法もあります。頭金を多めに支払って借入額を低くすれば、金利の支払額も少なくなるので総額の差も縮めることができます。また、頭金の残金をローンの引き落とし口座に入れておけば、毎月の返済をやりくりする手間もなく、さらにいざというときの安心材料にもなるでしょう。
カーリースなら初期費用なしで車に乗れる!
一括購入のように手元の資金を減らしたくないというときは、定額制で車に乗れるカーリースという方法もあります。初期費用なしでマイカーライフを始めることができるので、家計への負担も少なく、好きな新車に乗ることができます。
カーリースには、利用にあたっての審査があります。カーリースの「おトクにマイカー 定額カルモくん」には、審査に通るかどうかを簡単に確かめられる「お試し審査」があります。まずは、こうしたサービスを利用するもおすすめです。
一括購入は家計への負担のない範囲で検討しよう
憧れの車を手にする喜びは何ものにも代えがたいものですが、カーライフは日々の安定した生活があってこそのものです。家計への負担が大きくなりすぎないように検討した上で、無理のない購入方法を選択するようにしましょう。
よくある質問
Q.一括購入とローン、支払い方法以外に何が違う?
A.ローンで購入した場合には、一括購入では不要な金利手数料を支払う必要があります。そのため、支払総額が一括購入よりも高くなります。また、一括購入の場合は購入と同時に車の所有権は購入者のものになりますが、ローンによってはローン会社やディーラーが車の所有者となるという違いがあります。
Q.一括購入を決断する前に検討すべきことは?
A.一括購入できる資金があったとしても、購入後の生活に余裕があるかどうかを確認しておきましょう。教育費や住宅費はもちろん、不測の事態への備えも必要です。不安がある場合は資金の一部を頭金にして残額をローンで支払うという方法もあります。
Q.一括購入のデメリットってある?
A.一度にかなり高額な資金が必要となるので、購入後に急な出費があった場合に対応できなかったり、そもそも希望よりも低いグレードの車にしか手が届かなかったりするということがデメリットとして挙げられるでしょう。購入では少し難しいような車を無理なく手に入れたいのであれば、定額制で使用できるカーリースの利用がおすすめです。
※記事の内容は2019年9月時点の情報で執筆しています。