車を選ぶポイントはたくさんあるでしょう。まず目に入るエクステリアの印象や燃費、走行性能などは誰もが入念にチェックすると思いますが、内装はそれほど重視しない、という方もいるといいます。しかし、内装のデザインや収納の充実度、使い勝手などはドライブの快適さに関わるため、必ずチェックしたい車選びの重要ポイントのひとつといえるのです。
ここでは、トヨタのコンパクトSUV「ヤリスクロス」の内装について紹介しましょう。
- ヤリスクロスはグレードによってシート素材が異なる
- 荷室はコンパクトSUVクラストップレベルの容量を確保
- 上位グレードには4:2:4分割可倒式リアシートや6:4分割アジャスタブルデッキボードを採用
ヤリスクロスの室内空間の特徴
ヤリスクロスでは、センターコンソールからディスプレイオーディオにかけて縦方向の流れを強調し、ヤリスクロスならではの力強さを表現しました。またディスプレイオーディオやメーターを上方に配置したことに加え、ステアリングホイールやシフトノブ、シートなどを適切に配置することでドライバーの視線移動を減らし、運転に集中できるインテリアとしているのが特徴です。
またインパネ上部にソフトパッド、ドアトリムに温かみを感じさせる新素材フェルトをあしらうなど、心地よく過ごせる上質な室内空間を実現しています。
ヤリスクロスの内装
ここからは、ヤリスクロスのグレードごとの内装について見ていきましょう。
シンプルな印象の「X」/「HYBRID X」/「X“Bパッケージ”」
ブラックのシンプルなインテリア
ヤリスクロスではボディカラーによってインテリアカラーが変わることはなく、グレードごとに1色で固定されています。エントリーグレードの「X」「HYBRID X」「X“Bパッケージ”」ではブラックを採用。
加飾類はほとんど使用されず、シンプルで実用性を重視したインテリアです。シート表皮にはカジュアルなファブリックが採用されました。
後席は6:4分割可倒式シートを搭載
後席には、一般的な6:4分割可倒式シートが採用されています。ヤリスクロスの目玉装備のひとつに中央部分のみ倒すことができる4:2:4分割可倒式リアシートがありますが、エントリーグレードにあたるこのグレードでは標準装備されず、オプションでの追加もできないので注意が必要です。
加飾が追加される「G」/「HYBRID G」
加飾類が室内に華やかさをプラス
「G」「HYBRID G」以上のグレードにはインパネセンタークラスター、サイドレジスターベゼルにピアノブラック加飾、フロントドアインナーガーニッシュやフロントコンソール、回転式アシストグリップにシルバー塗装があしらわれ、室内に華やかさをもたらしているのが特徴です。
シート表皮には、座面と背面の一部に幾何学模様があしらわれた上級ファブリックを採用し、モノトーン内装にありがちな無機質さをやわらげています。
また、ステアリングホイールやシフトノブが本革巻きになり、上質さを演出しているのもポイントです。
上質なインテリアが魅力の「Z」/「HYBRID Z」
ダークブラウンのインテリア
最上級グレードの「Z」「HYBRID Z」では、シックさや品の良さを感じさせる落ち着いたダークブラウンのインテリアが魅力です。合成皮革とツィード調ファブリックが組み合わされたコンビシートが装備され、ほかのグレードとは異なる上質さを持つのが魅力です。
ヤリスクロスの座席周りの収納
座席周りの収納の充実度や使い勝手は、ドライブの快適さを左右するため必ず確認しておきたい部分です。ここでは、ヤリスクロスの座席周りの収納を見ていきましょう。
センターオープントレイ
ディスプレイオーディオ下にあるトレイは、スマートフォンの置き場所として最適です。横幅に余裕があるので、ガムやミントタブレットなどもいっしょに保管できるでしょう。
フロントコンソールボックス
シフトノブの奥には、小物が入れられるボックスが用意されています。それほど大きなサイズではないので、リップクリームやガムなどのこまごまとしたものの収納に適しています。
フロントカップホルダー
前席のカップホルダーは、センターコンソールに2個用意されています。
助手席グローブボックス
助手席前の定番収納、グローブボックスは車検証などの書類入れとしては十分な大きさでしょう。
リアコンソールボックス
センターコンソールの最後部には、後席で使用できるボックスが備わっています。
リアセンターアームレスト(「X」「HYBRID X」「X“Bパッケージ”」を除くグレードに標準装備)
後席のアームレストには、2個のカップホルダーが装備されています。後席にもカップホルダーがあるのはうれしいポイントといえるでしょう。
なお、4:2:4分割可倒式シートが搭載されない「X」「HYBRID X」「X“Bパッケージ”」には装備されません。
助手席シートバックポケット(「Z」「HYBRID Z」に標準装備)
雑誌や地図などの収納に適したシートバックポケットは、助手席のシートバックにのみ装備されます。タブレットの保管場所としても活用できるでしょう。
助手席シートアンダートレイ(「Z」「HYBRID Z」に標準装備、「G」「HYBRID G」にメーカーオプション)
ドライビングシューズの収納に最適な助手席シートアンダートレイ。あまり人に見られたくない汚れものや、使用頻度が高くない清掃グッズなどの収納にも適しています。
このほか、フロント・リアドアそれぞれにドアポケットとボトルホルダーがあります。
ヤリスクロスの荷室&座席アレンジ
ヤリスクロスは、デッキボード下段時にはコンパクトSUVトップクラス(2020年8月、トヨタ調べ)となる390Lもの荷室容量を確保しています。110Lのスーツケースであれば2個、9.5インチのゴルフバッグであれば2個収納可能なので、アクティブなカーライフが楽しめるでしょう。
ハンズフリーパワーバックドアの設定あり
また、スマートキーを携帯していればリアバンパーに足をかざすだけでバックドアの自動開閉が可能なハンズフリーパワーバックドアをオプションで追加すると、荷物の積み降ろしもらくらく行えるのも魅力です。
便利な6:4分割アジャスタブルデッキボード
ヤリスクロスは荷室床面の高さを2段階に調節できるデッキボードを「X」「HYBRID X」「X“Bパッケージ”」を除く2WD車に標準装備しています。このデッキボードは6:4で左右分割できるため、荷室を有効活用できるでしょう。
シートアレンジも豊富
ヤリスクロスの目玉装備のひとつといえるのが4:2:4分割可倒式リアシート(「X」「HYBRID X」「X“Bパッケージ”」を除くグレードに標準装備)です。
リアシートの中央部分だけを倒すことができるため、後席に大人2人がゆったりと座ったままでもサーフボードやスキー板などの長さのある荷物を収納することが可能。
後席をすべて倒せば、1,102Lもの大容量の空間が出現するため、27インチサイズの自転車(フロントタイヤ取り外し状態)で2台が積載できます。
荷室のユーティリティ性が光るヤリスクロス
ヤリスクロスはコンパクトSUVの枠を超えた使い勝手の良い荷室を備えたモデルです。斬新な4:2:4分割可倒式リアシートや6:4分割アジャスタブルデッキボードなどを利用すれば多彩なアレンジができるため、日常生活から週末のレジャーまで、あらゆるシーンで活躍してくれることうけあいでしょう。
よくある質問
Q1:ヤリスクロスの室内空間の特徴は?
A:ヤリスクロスではセンターコンソールからディスプレイオーディオにかけて、縦のラインを強調することでヤリスクロスならではの力強さを表現しています。また、インパネ上部にはソフトパッドを、ドアトリムには新素材フェルトを広範囲に採用し、上質で心地良さを感じさせる室内空間を実現しています。
Q2:ヤリスクロスのグレードごとの内装の違いは?
A:ヤリスクロスでは、シート素材がグレードによって異なります。エントリーグレードの「X」ではファブリック、ワンランク上の「G」では上質ファブリック、最上級グレードの「Z」では合成皮革とツィード調のコンビシートが装備されます。また、インテリアカラーは「X」と「G」ではブラックですが、「Z」は落ち着きと品の良さを感じさせるダークブラウンであるという違いがあります。
Q3:ヤリスクロスの荷室は十分に荷物が積める?
A:ヤリスクロスは、デッキボード下段時でコンパクトSUVトップクラス(2020年8月、トヨタ調べ)となる390Lもの荷室容量を確保しており、110Lのスーツケース2個、9.5インチのゴルフバッグであれば2個積載可能です。また上位グレードには4:2:4分割可倒式のリアシートを採用しているため、4人がゆったりと座った状態でサーフボードなどの長さのある荷物を積み込むことも可能です。
※記事の内容は2021年3月時点の情報で執筆しています。