カーリースでは税金や自賠責保険料などの法定費用はもちろん、メンテナンスプランを追加すれば部品の交換費用や車検費用など、車に関する維持費のほとんどを定額制にすることが可能です。しかし、燃料費は月額料金に含めることができないため、車選びの際には特に燃費性能は念入りにチェックしたいところだといえるでしょう。
ここでは、ホンダ「フィット」の燃費性能について紹介します。
【この記事のポイント】
✔動力源、駆動方式別カタログ燃費と実燃費はこちら
駆動方式 | WLTCモードカタログ燃費 | 実燃費 | |
---|---|---|---|
ガソリン車 | 2WD | 19.4~20.4km/L | 23.57km/L |
4WD | 17.0~18.2km/L | --- | |
e:HEV(ハイブリッド)車 | 2WD | 27.2~29.4km/L | 22.05~22.36km/L |
4WD | 23.2~25.6km/L | 22.05km/L |
✔ライバル車であるトヨタ「ヤリス」には燃費は劣るが、日産「ノート」とほぼ同程度、グレードによってはフィットが優秀
✔フィットは静かで快適な乗り心地が得られる
フィットの燃費の特徴
2020年2月に登場した4代目となる現行型のフィットは、ホンダのコンパクトカーとして初めて2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」が採用されました。
「e:HEV」は日常のほとんどの走行をモーターで走行しつつ、高速道路など、モーターよりもエンジンのほうが高効率である走行シーンではエンジンで走行するなど、電気エネルギーとエンジン動力を効率よく使い分けるハイブリッドシステムで、低速域から高速域まであらゆる領域で優れた燃費性能を発揮します。
フィットのカタログ燃費
フィットのWLTCモードカタログ燃費は以下の通りです。
ガソリン車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
BASIC | 2WD | 20.4km/L |
4WD | 18.2km/L | |
HOME | 2WD | 20.2km/L |
4WD | 18.0km/L | |
NESS | 2WD | 19.6km/L |
4WD | 17.0km/L | |
CROSSTAR | 2WD | 19.4km/L |
4WD | 17.4km/L | |
LUXE | 2WD | 19.6km/L |
4WD | 17.0km/L |
e:HEV(ハイブリッド)車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
e:HEV BASIC | 2WD | 29.4km/L |
4WD | 25.6km/L | |
e:HEV HOME | 2WD | 28.8km/L |
4WD | 25.2km/L | |
e:HEV NESS | 2WD | 27.4km/L |
4WD | 23.2km/L | |
e:HEV CROSSTAR | 2WD | 27.2km/L |
4WD | 24.0km/L | |
e:HEV LUXE | 2WD | 27.4km/L |
4WD | 23.2km/L |
フィットの実燃費
現在、フィットに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、フィットの実燃費は以下の通りです。
ガソリン車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
CROSSTAR | 2WD | 23.73km/L |
※記載以外のグレードのデータなし
e:HEV(ハイブリッド)車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
e:HEV BASIC/ e:HEV HOME/ e:HEV NESS/ e:HEV LUXE | 2WD | 25.52km/L |
e:HEV BASIC/ e:HEV HOME/ e:HEV NESS/ e:HEV LUXE | 4WD | 21.36km/L |
e:HEV CROSSTAR | 2WD | 22.45km/L |
※記載以外のグレードのデータなし
WLTCモード燃費は、信号や渋滞などの影響を受ける市街地モード、信号や渋滞などの影響を受けにくい郊外モード、高速道路での走行を想定した高速道路モードの3つのモードでの計測値を平均的使用時間配分で構成したもので、日本だけでなく国際的に使用されている燃費の計測方法です。カタログスペックとしてはJC08モード燃費よりも低くなる傾向があります。
WLTCモード燃費は実際の車の使用環境により近い方法で計測されていますが、実燃費と全く差がないというわけではなく、運転の仕方や走行環境にもよりますが1割~1.5割程度の差が出ることが多いようです。この点を考慮すると、フィットのカタログ燃費と実燃費の差はグレードによって多少異なりますが、概ね平均よりも小さいといえるでしょう。
ガソリン車においてはカタログ燃費よりも実燃費が勝っていますが、これは現行型のフィットが2020年2月に発売されており、まだデータの量が少ないことも関係しているのではないかと考えられます。
フィットとライバル車のカタログ燃費を比較
フィットのライバル車としては、トヨタ「ヤリス」や日産「ノート」が挙げられます。ここではこの2車種とフィットのカタログ燃費を比較してみましょう。
トヨタ「ヤリス」
2020年10月に販売開始されたトヨタ「ヤリス」は、それまでのコンパクトカーの概念を変えた名車として知られている「ヴィッツ」のフルモデルチェンジに伴い、名称が変更されたモデルです。新世代のコンパクトカーならではの軽快なハンドリングや快適な乗り心地、そして最新の先進安全機能を備えています。
ヤリスのガソリン車には複数のパワートレインがありますが、ここではフィットのパワートレインに近い1.5Lガソリンエンジン+CVTと、ハイブリッド車の燃費を紹介します。ヤリスのWLTCカタログ燃費は以下の通りです。
1.5Lガソリン車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
X | 2WD | 21.6km/L |
4WD | 19.2km/L | |
G | 2WD | 21.4km/L |
4WD | 19.2km/L | |
Z | 2WD | 21.6km/L |
4WD | 19.2km/L |
ハイブリッド車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
HYBRID X | 2WD | 36.0km/L |
4WD | 30.2km/L | |
HYBRID G | 2WD | 35.8km/L |
4WD | 30.2km/L | |
HYBRID Z | 2WD | 35.4km/L |
4WD | 30.2km/L |
いずれのパワートレインにおいても、ヤリスがフィットの燃費を上回っていることがわかります。さすがは燃費性能に定評のあるトヨタ、といったところでしょう。
日産「ノート」
エンジンは発電のみに使用し、走行時にはモーターを使用する画期的なハイブリッドシステム「e-POWER」搭載モデルが高い人気を呼んでいる日産「ノート」。低燃費はもちろん、未来を感じさせるワンペダル感覚のドライブも特徴です。
ノートのJC08モードカタログ燃費は以下の通りです。
ガソリン車(2WDのみ)
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
S | 2WD | 23.4km/L |
X | 2WD | 23.4km/L |
MEDALIST X | 2WD | 23.4km/L |
X DIG-S | 2WD | 26.2.km/L |
MEDALIST | 2WD | 26.2km/L |
ハイブリッド車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
e-POWER S | 2WD | 37.2km/L |
e-POWER X | 2WD | 34.0km/L |
e-POWER MEDALIST | 2WD | 34.0km/L |
e-POWER X FOUR | 4WD | 28.8km/L |
e-POWER MEDALIST FOUR | 4WD | 28.8km/L |
ノートはJC08モード、フィットはWLTCモードと計測方法に差があるので単純比較はできませんが、WLTCモードは実燃費に近い数字が出る分カタログスペックはJC08モードよりも2~3割程度悪くなる傾向があります。
その点を考慮に入れると、フィットの燃費とノートの燃費はほぼ同等、グレードによっては若干フィットが上回るといえるでしょう。
フィットの乗り心地
現行型のフィットでは、軽量高剛性かつ高強度化を徹底したボディを採用するとともに、衝撃を素早く吸収するサスペンションを合わせることで安定した快適な乗り心地を実現。さらに吸音材の配置の最適化、遮音機能付きフロントウィンドウの採用などによって走行中の車内へのノイズの侵入を減らし、静かな室内空間を実現しています。
モータージャーナリスト・岡崎五郎さんの試乗記でフィットの乗り心地・走行性能を詳しくチェック!
低燃費と快適な乗り心地を実現したフィット
燃費は燃料費を左右するのはもちろん、一定の基準を達成したモデルは税金も軽減されることがあります。そのため車選びの際にはしっかりと燃費性能を確認するようにしましょう。
フィットは「e:HEV」の採用によって、優れた燃費性能と快適な乗り心地を実現したモデルです。燃料費をできるだけ節約しながらカーライフを楽しみたい方でも満足できる一台だといえるでしょう。
※記事の内容は2020年5月時点の情報で執筆しています。
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