車に関する技術の進歩はめざましいものがあり、運転支援技術や走行性能をはじめ、燃費性能も一昔前と比べれば大きく向上しています。それでも車種によって燃費性能には差があるため、燃費性能は車選びに欠かせない重要なチェックポイントといえます。
ここでは、トヨタ「RAV4」の燃費についてご紹介します。
【この記事のポイント】
✔動力源別・駆動方式別WLTCモードカタログ燃費・実燃費はこちら
駆動方式 | カタログ燃費(km/L) | 実燃費(km/L) | |
---|---|---|---|
ガソリン車 | 2WD | 15.8 | 14.3 |
4WD | 15.2 | 12.3 | |
ハイブリッド車 | 2WD | 21.4 | 18.4 |
E-Four | 20.3~20.6 | 17.7 |
✔RAV4のハイブリッド車のカタログ燃費はライバル車であるホンダ「CR-V」や日産「エクストレイル」を上回る
✔ダイナミックトルクベクタリングAWDや新型E-Fourなど多彩な4WDシステムを採用
RAV4の燃費の特徴
2019年4月に登場した現行型のRAV4は、トヨタブランド国内初搭載(2019年4月、トヨタ自動車調べ)となる力強く俊敏な加速と燃費向上を両立させた2.0Lダイナミックフォースエンジンをガソリン車に採用しています。
このエンジンは吸気バルブの開閉タイミングを最適化させる吸気側電動連続可変バルブタイミング機構(VVT-iE)を採用し、レスポンスを向上させるとともにマルチホールの直噴インジェクタやロングストローク化などにより、燃焼を高速化。さらに排気・冷却・機械作動時などのエネルギーロスも低減させることで最大熱効率は40%に到達し、力強い加速と燃費向上を両立させています。
また、2.5Lダイナミックフォースエンジンを搭載する新型2.5Lハイブリッドシステムは、システムの小型・軽量化や高効率化技術の採用により、優れた動力性能とハイブリッド車ならではの高い燃費性能を実現しました。
RAV4のカタログ燃費
RAV4には、先述のとおり2.0Lガソリン車と2.5Lハイブリッド車があります。RAV4のWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 15.8 |
4WD | 15.2 | |
G/G”Z package” | 4WD | 15.2 |
Adventure | 4WD | 15.2 |
HYBRID X | 2WD | 21.4 |
E-Four | 20.6 | |
HYBRID G | E-Four | 20.6 |
HYBRID Adventure | E-Four | 20.3 |
RAV4の実燃費
RAV4に乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e 燃費」によると、RAV4の実燃費(2022年8月11日時点)は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 実燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 14.3 |
X/G/ G”Z package”/ Adventure | 4WD | 12.3 |
HYBRID X | 2WD | 18.4 |
HYBRID X/HYBRID G | E-Four | 17.7 |
HYBRID Adventure | E-Four | --- |
RAV4で採用されているWLTCモードは、平坦な道を一定の条件下で走るJC08モードと異なり、信号や渋滞の影響を考慮に入れた市街地や渋滞などの影響を受けにくい郊外、そして高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的に使用されている計測モードです。
そのため、WLTCモードは従来日本で使用されてきたJC08モードよりも実燃費に近い数値が出るとされていますが、それでも走り方や気温などの影響を受ける実燃費とはある程度の差が出るのが一般的といわれています。
RAV4においても、ガソリン車、ハイブリッド車ともに若干の差がありますが、それほど大きなものではなく許容できる範囲内といえるのではないでしょうか。
RAV4のライバル車とカタログ燃費を比較
ミドルサイズSUVは近年人気を集めていることもあり、各自動車メーカーが力を入れているモデルがそろいます。その中でもRAV4の強力なライバルの筆頭として挙げられるのはホンダ「CR-V」でしょう。
またミドルサイズSUVの代表格ともいえる根強い人気を誇る日産「エクストレイル」、ここではこの2車種とRAV4のカタログ燃費を比較してみます。
ホンダ「CR-V」
10代目シビックに採用された新世代プラットフォームを採用し、基本性能を磨き上げたホンダ「CR-V」は高剛性化、かつ軽量化された低重心ボディにより幅広い速度域において軽快で安定した走りを実現しています。
2018年8月に登場した現行モデルでは専用開発されたターボチャージャーを採用した高出力の直噴1.5LVTECターボエンジンを搭載したガソリン車に加え、CR-V初となるハイブリッド車がラインナップされました。
CR-VのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
EX | 2WD | 14.2 |
4WD | 13.6 | |
EX・Masterpiece/ EX・BLACK EDITION | 2WD | 14.2 |
4WD | 13.6 | |
e:HEV EX | 2WD | 21.2 |
4WD | 20.2 | |
e:HEV EX・Masterpiece/ e:HEV EX・BLACK EDITION | 2WD | 21.2 |
4WD | 20.2 |
RAV4とCR-Vのカタログ燃費の比較では、ガソリン車、ハイブリッド車のいずれでもRAV4の数値が優れていることがわかります。
日産「エクストレイル」
2000年の初代のデビュー当時から根強い人気を誇る日産「エクストレイル」は、ミドルサイズSUVを代表する存在といえるモデルです。現行モデルは2022年7月に登場した4代目で、プラットフォームを一新、さらに高出力モーターを搭載した第2世代のハイブリッドシステム「e-POWER」の採用によって優れた燃費性能と走行性能を両立させています。
エクストレイルのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
S | 2WD | 19.7 |
X | 2WD | 19.7 |
G | 2WD | 19.7 |
S e-4ORCE | 4WD | 18.4 |
X e-4ORCE | 4WD | 18.3~18.4 |
G e-4ORCE | 4WD | 18.4 |
RAV4のハイブリッド車とエクストレイルの比較では、RAV4にメリットがあることがうかがえます。
RAV4の走行性能
RAV4のようなクロスオーバーSUVでは、悪路走破性などの走行性能のチェックも欠かせません。RAV4の走行性能について見ていきましょう。
世界初(2019年4月、トヨタ自動車調べ)となるダイナミックトルクベクタリングAWDを搭載
現行型のRAV4では、走行環境に応じて前後トルクを最適に配分するとともに、後輪のトルクを左右独立して制御することで安定した車両姿勢を保ち旋回時の車両安定性を向上させる「トルクベクタリング機構」、さらに4WD走行が不要な際には後輪で動力を伝達する駆動系を切断して動力の損失を抑制し燃費向上を図る「ディスコネクト機構を」採用した「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を搭載し、燃費向上と高い走破性・操縦安定性を実現しています。
カルモマガジン編集長・馬弓良輔の試乗記でRAV4の走行性能を詳しくチェック!
優れた燃費性能と走行性能を兼ね備えたRAV4
ライバル車と比較しても遜色のない燃費性能に加え、ガソリン車・ハイブリッド車ともに新しい技術を採用し優れた走行性能を手に入れたRAV4。街乗りもレジャーでも活躍してくれる、頼れる1台といえるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:RAV4のカタログ燃費はどのくらい?
A:RAV4では力強く俊敏な加速と燃費向上を両立させた2.0Lダイナミックフォースエンジンと、新開発の2.5Lハイブリッドシステムを採用しています。RAV4のWLTCモードカタログ燃費はガソリン2WD車が15.8km/L、4WD車が15.2km/L、ハイブリッド2WD車が21.4km/L、4WD車が20.3~20.6km/Lです。
Q2:RAV4の実燃費はカタログ燃費とどのくらいの差があるの?
A:RAV4の実燃費はガソリン2WD車が14.3km/L、4WD車が12.3km/L、ハイブリッド2WD車が18.4km/L、4WD車が17.7km/Lです。カタログ燃費よりも若干悪化していますが、これはRAV4に限ったことではありません。実燃費は走り方や気温などの影響を受けるため、ある程度の悪化はどの車においても見られます。
Q3:RAV4の走行性能は?
A:RAV4では世界初(2019年4月、トヨタ自動車調べ)となる「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を採用し、SUVに期待される走破性・操縦安定性と高い燃費性能を両立しています。
※この記事は2022年8月時点の情報で制作しています