日常的に買い物や送迎に使用する軽自動車や家族みんなでドライブを楽しめるミニバンなどを選ぶ際、生活に密着している車でもあり使用頻度が高いため、燃費性能も念入りにチェックするかもしれません。しかしサーキット走行も可能な走行性能を突き詰めたモデルや趣味性の高いオープンカーなどは、その車の特性上あまり燃費は気にしない、という方も多いのではないでしょうか。
しかし、カーライフを楽しむためにはその車にどの程度のコストがかかるかを把握しておくことも重要です。そのため、どんな車であっても燃料費を左右する燃費性能は車選びの際に確認しておきたいポイントだといえるでしょう。ここではマツダ「ロードスター RF」の燃費性能について紹介します。
【この記事のポイント】
✔トランスミッション別カタログ燃費・実燃費はこちら
トランスミッション | WLTCモードカタログ燃費 | 実燃費 |
---|---|---|
6MT | 15.8km/L | 14.4km/L |
6AT | 15.2km/L | 13.3km/L |
✔ライバル車と燃費を比較すると、ソフトトップのマツダ「ロードスター」には燃費は劣るが、スバル「BRZ」の燃費は上回っている
✔ロードスター RFのルーフの開閉時間は世界最速の約13秒
ロードスター RFの特徴
ロードスターは「世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンスポーツカー」としてギネスブック認定を受けているモデルで、現行型の4代目モデルは2015年5月に販売が開始されました。ロードスター RFは2016年11月に追加されたトップパネル部分のみを格納するリトラクタブル式ハードトップモデルで、計算し尽くされた美しいファストバックスタイルが特徴の2シーターオープンカーです。
ロードスター RFには最高出力184ps、最大トルク205Nmを発揮するロードスター RF専用設計の「SKYACTIV-G 2.0」と呼ばれる2.0L直列4気筒直噴エンジンが搭載されています。燃料を直接シリンダー内に噴射して熱効率を向上させる直噴技術や可変バルブタイミング機能などを採用し、余裕のある走りと伸びやかな加速、優れたアクセルレスポンスを実現するとともに、燃費性能やエンジンサウンドにも配慮がされており、上質な「人馬一体の走り」が実感できるモデルです。
ロードスター RFのカタログ燃費
ロードスター RFに採用されているエンジンンは2.0L直列4気筒直噴エンジン「SKYACTIV-G 2.0」1種類ですが、トランスミッションは6MTと6ATが用意されています。駆動方式は2WDのみです。
ロードスター RFのWLTCモードカタログ燃費は以下のとおりです。
グレード | トランスミッション | 燃費 |
---|---|---|
S | 6MT | 15.8km/L |
6AT | 15.2km/L | |
VS/VS Burgundy Selection | 6MT | 15.8km/L |
6AT | 15.2km/L | |
RS | 6MT | 15.8km/L |
ロードスター RFの実燃費
現在、ロードスター RFに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、ロードスター RFの実燃費は以下のとおりです。
トランスミッション | 燃費 |
---|---|
6MT(全グレード) | 14.4km/L |
6AT(全グレード) | 13.3km/L |
WLTCモード燃費は、信号や渋滞などの影響を受ける市街地モード、信号や渋滞などの影響を受けにくい郊外モード、高速道路での走行を想定した高速道路モードの3つのモードでの計測値を平均的使用時間配分で構成したもので、日本だけでなく国際的に使用されている燃費の計測方法です。カタログスペックとしてはJC08モード燃費よりも低くなる傾向があります。
WLTCモード燃費は実際の車の使用環境により近い方法で計測されていますが、実燃費とまったく差がないというわけではありません。運転の仕方や走行環境にもよりますが1~1.5割程度の差が出ることが多いようです。そのため、ロードスター RFのカタログ燃費と実燃費の差は概ね平均の範囲内といえるでしょう。
ロードスター RFとライバル車のカタログ燃費を比較
ロードスター RFのような国産の2シーターオープンカーは国内ではほとんどライバルがいない状態です。そのため、ここではロードスター RFのベースモデルであり、ソフトトップを採用しているマツダ「ロードスター」、ロードスター RFと同じFR駆動の2ドアクーペであるスバル「BRZ」と比較してみましょう。
マツダ「ロードスター」
2015年5月に登場したマツダ「ロードスター」はソフトトップの2シータースポーツカーで、剛性を確保しながらも先代モデルよりも100kg以上の軽量化を実現し、優れた走行性能を手に入れたライトウェイトスポーツカーです。
ロードスターのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | トランスミッション | 燃費 |
---|---|---|
S | 6MT | 16.8km/L |
S Special Package | 6MT | 16.8km/L |
6AT | 17.2km/L | |
S Leather Package | 6MT | 16.8km/L |
6AT | 17.2km/L | |
RS | 6MT | 16.8km/L |
NR-A | 6MT | 16.8km/L |
ソフトトップのロードスターの燃費がロードスター RFの燃費を上回っていることがわかります。
スバル「BRZ」
スバル初のFRスポーツカーである「BRZ」はトヨタとの共同開発によって生まれたモデルで、スバル独自の水平対向エンジンにトヨタの直噴技術を導入したエンジンを採用し、スポーティーな走りを実現しています。
BRZのWLTCカタログ燃費は以下のとおりです。
グレード | トランスミッション | 燃費 |
---|---|---|
R Customize Package | 6MT | 12.8km/L |
R | 6MT | 12.8km/L |
6AT | 11.8km/L | |
S | 6MT | 12.8km/L |
6AT | 11.8km/L | |
GT | 6MT | 12.8km/L |
6AT | 11.8km/L | |
STI Sport | 6MT | 12.6km/L |
6AT | 11.6km/L | |
RA Racing | 6MT | 公式データなし |
ロードスター RFとBRZの比較では、ロードスター RFに軍配が上がる結果となりました。
ロードスター RFのルーフの開閉時間はわずか13秒
ロードスター RFでは簡単なスイッチ操作でルーフの開閉が可能です。ルーフとバックウィンドウの流れるような一連の動きは見る人を魅了するような美しさを持っていることも、マツダならではのこだわりが表れた部分だといえるでしょう。さらにルーフの開閉時間は世界最短(※2016年10月、マツダ調べ)である約13秒となっているのも特筆すべきポイントです。
また、リアルーフ形状の最適化やクリアエアロボードなどによってオープン時の不快な風の巻き込みなどを防ぎ、上質なオープン感覚を実現しました。
さらにルーフ内側の吸音タイプのヘッドライナーやリアホイールハウスに遮音材を追加するなど、随所に吸音・遮音技術を取り入れ、クローズ時にはクローズドボディ並みの静粛性を確保しています。
独特の魅力を持つロードスター RF
趣味性の高いオープンカーはセカンドカーとして所有する方も多いかと思いますが、実用性を重視しない車であってもコスト管理のために燃費性能を確認しておくと安心してカーライフが楽しめるのではないでしょうか。
マツダのこだわりが詰まったファストバックスタイルを持つロードスター RFは、独特の魅力を放っています。走行性能を求める方はもちろん、車に洗練された美しさを求める方にも魅力的な一台だといえるでしょう。
※記事の内容は2020年6月時点の情報で執筆しています。
定額カルモくんの資料をご覧になりたい方はこちらのボタンからどうぞ