ページトップへ戻る
キーワードから記事を探す
車種から記事を探す
ライターから記事を探す
寄稿記事
モータージャーナリスト
萩原文博はぎはらふみひろ

「トヨタアルファード」なぜ売れるのか?高級ミニバン一人勝ちの理由

「トヨタアルファード」なぜ売れるのか?高級ミニバン一人勝ちの理由
「トヨタアルファード」なぜ売れるのか?高級ミニバン一人勝ちの理由

あこがれの車がマイカーに!詳しくは資料で

アルファードはトヨタのフラッグシップミニバンで、新車価格は359万7000円~という高額車です。にもかかわらず、2021年4月の新車販売台数は前年比1.7倍の7576台で第5位にランクインしていて、ミニバンで最も販売台数の多いクルマとなっています。一方で兄弟車のトヨタヴェルファイアの4月の販売台数は前年比43%の1183台と右肩下がりに減っており、昨年秋にマイナーチェンジを受けたホンダオデッセイは前年比こそ2.2倍になりましたが台数的には2419台とアルファードの1/3に過ぎません。同じく昨年秋にマイナーチェンジを受けた日産エルグランドに至っては販売ランキングのベスト50にすら入ることができない体たらく。つまり高級ミニバンマーケットではアルファードだけが売れ行き絶好調なのです。ここでは、アルファードの車種紹介とともに、その人気の理由を紹介しましょう。

高級ミニバンから新時代の高級車へ

高級ミニバンから新時代の高級車へ1

3代目となる現行型アルファードは2015年1月に登場。先代モデルが国産フラッグシップミニバンの確固たる地位を築いたため、現行モデルでは「大空間高級サルーン」というコンセプトのもと、「高級ミニバン」ではなく「新時代の高級車」とさらなる高みを目指して開発されました。現行型アルファードの登場で、政治家や有名人の乗るクルマが高級セダンからアルファードに代わったことはテレビのニュースなどでみなさんもお気づきでしょう。

高級ミニバンから新時代の高級車へ2

現行型アルファードは、高級セダンに匹敵する乗り心地を実現するために、クルマの骨格にあたるプラットフォームを一新。リアサスペンションにはダブルウィッシュボーン式を採用したのをはじめ、ボディ剛性を向上させるために高張力鋼板や構造用接着剤を使用することで、新時代の高級車に相応しい、乗り心地や静粛性、そしてハンドリングの良さを実現しています。

高級ミニバンから新時代の高級車へ3

現行型アルファードに搭載されているパワートレインは3種類。最高出力182ps、最大トルク235Nmを発生する2.5L直列4気筒ガソリンエンジン+CVT。最高出力301ps、最大トルク361Nmを発生する3.5LV型6気筒ガソリンエンジン+8速AT。そして最高出力152ps、最大トルク206Nmを発生する2.5Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムとなっています。

高級ミニバンから新時代の高級車へ4

駆動方式はガソリン車が2WDと4WD、ハイブリッドはE-Fourと呼ばれる電気式4WDのみです。燃費性能は実走行に近いWLTCモードで、2.5Lガソリン車が10.6~11.0km/L。3.5Lガソリン車が9.6~10.2km/L。そしてハイブリッドは14.8km/Lとなっています。

登場から6年、着実にアップデートが行われている

登場から6年、着実にアップデートが行われている1

2015年に登場したアルファードは、2017年にマイナーチェンジを行い内外装を変更。そして先進の運転支援システム「トヨタセーフティセンス」を全車に標準装備しています。さらにこれまで標準系グレードにのみ設定されていたラグジュアリーなインテリアが特徴のエグゼクティブラウンジをエアロ系グレードにも追加しました。また、搭載されているパワートレインの中で、3.5LV6ガソリンエンジンに組み合わされている6速ATが多段化され8速ATへと変更され加速&燃費性能が向上しています。

登場から6年、着実にアップデートが行われている2

その後も2018年12月に、誤発進抑制機能を持つインテリジェントクリアランスソナーを標準装備として安全装備を充実。2019年12月には、全車にコネクティビティ機能を持つ車載通信機DCMを標準装備。直近では2021年4月にも一部改良を行い、装備やグレード体系の見直しを行っています(同時に兄弟車であるヴェルファイアは大幅にラインナップが縮小されています)。

モデル体系は標準系とエアロ系の2種類が用意され、グレード名は標準系がX、G、エグゼクティブラウンジとなり、エアロ系はS、SR、エグゼクティブラウンジSなどSが付くのが特徴です。

ライバルのエルグランドとオデッセイは背を低くして自滅?

ライバルのエルグランドとオデッセイは背を低くして自滅?

国産フラッグシップミニバン、アルファードのライバルといえば、日産エルグランドやホンダオデッセイが当てはまります。販売台数を比較してみると、2021年4月はアルファードが7576 台の5位に対して、オデッセイは2419台の35位。そしてエルグランドは、残念ながらベスト50圏外と大きく差が開いています。どうしてそこまで差が開いてしまったのでしょうか。

オデッセイとエルグランドは、ミニバンのユーティリティと高い走行性能を両立するために、低床のプラットフォームを採用。クルマの重心を低くするために全高も低く設定しました。その結果、確かにクルマの走行性能は向上し、カーブを曲がる際のクルマの左右の揺れなどは収まりました。その一方で、荷室を含む室内空間が狭くなってしまいました。そしてなによりも致命的だったのがフラッグシップミニバンらしい圧倒的な存在感がスポイルされてしまったことでしょう。

大手術を行ったエルグランドだが

大手術を行ったエルグランドだが

特にこのジャンルの開拓者であるエルグランドは車高を下げてしまったためにゴルフバッグを縦に積むことができなくなったことが不評で、2014年に行ったマイナーチェンジで荷室の床面を下げて高さを確保するというプラットフォーム自体に手を入れる大手術を行いました。その効果もあり一時はアルファードとの差が縮まりましたが、その後はモデルチェンジを行って新世代となったアルファードに大差をつけられたままです。

見た目だけではない!2列目の快適性もアルファードの魅力

見た目だけではない!2列目の快適性もアルファードの魅力1

見た目だけではない!2列目の快適性もアルファードの魅力2

フラッグシップミニバンは2列目シートの快適性が求められますが、大きなスライドドアを持つこのタイプのボディは特に振動面が厳しく、実際エルグランドやオデッセイは床面からの振動を消しきれていません。しかし、アルファードはそういった振動を感じる場面はほとんどありません。これはボディ補強を行ったプラットフォームの効果が発揮されている証拠です。すなわちアルファードは国産フラッグシップミニバンの中で最も快適性の高いモデルなのです。

ヴェルファイアからの移行、アジアでの人気上昇も一人勝ちの理由

ヴェルファイアからの移行、アジアでの人気上昇も一人勝ちの理由

見掛けの迫力や豪華さだけでなく、大切な人が乗ることの多い2列目の快適性を実現していることがアルファードの実力であり、人気の秘訣となっているのです。昨年の春からトヨタはどの販売チャネルでも全てのトヨタ車が買えるようになりました。それによって少々顔が派手になりすぎたヴェルファイアからアルファードへの一極集中(?)が起きたこともアルファードの販売台数増加につながっています。

そのアルファードでも特に人気なのが、エアロ系グレードです。中でも税金の安い2.5Lガソリンエンジン車で、装備の充実した2.5S “Cパッケージ”の人気が高くなっています。アルファードの人気は日本国内にとどまらず、アジア圏にも波及していて、こうした事情もあって高い残価率をキープしています。手放すときに高い査定価格が提示されることもその人気を支える理由なのです。

■アルファード価格表

グレード駆動方式WLTCモード燃費(km/L)車両本体価格
2.5X 8人乗り2WD10.8359万7000円
4WD11385万1000円
2.5S 8人乗り2WD10.6394万1000円
4WD419万6000円
2.5S 7人乗り2WD398万5000円
4WD424万円
2.5S“Cパッケージ” 7人乗り2WD468万1600円
4WD493万5600円
3.5GF2WD10.2520万2600円
4WD9.9540万600円
3.5SC2WD9.9527万7600円
4WD9.6547万4600円
3.5エグゼクティブラウンジ2WD10.2726万9000円
4WD9.9746万6000円
3.5エグゼクティブラウンジS2WD9.9742万1000円
4WD9.6761万9000円
ハイブリッドX 8人乗り4WD14.8461万3000円
ハイブリッドX 7人乗り4WD465万6000円
ハイブリッドG“Fパッケージ” 7人乗り4WD557万3000円
ハイブリッドSR“Cパッケージ” 7人乗り4WD572万円
HVエグゼクティブラウンジ4WD759万9000円
HVエグゼクティブラウンジS4WD775万2000円

LINEでクイズキャンペーン 第4弾

※記事の内容は2021年6月時点の情報で制作しています。

トヨタアルファードの新車カーリース情報
関連するカーリース情報
その他のトヨタアルファードの記事
関連記事
カーリースお役立ち記事
車種から記事を探す
人気記事ランキング
注目のキーワード
閉じる

LINEでクイズキャンペーン 第4弾