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「マツダCX-8」3列シートSUVのベストセラー

「マツダCX-8」3列シートSUVのベストセラー
「マツダCX-8」3列シートSUVのベストセラー

ミニバンから撤退したマツダの3列シートモデルの新しい回答がクロスオーバーSUVのCX-8。よく似たスタイルを持つCX-5のロングバージョンではなく、北米向けに開発されたラージモデルのCX-9を日本向けにダウンサイジングしたモデルです。今回は2017年に発売され、2020年12月に大きな改良を受けたマツダCX-8を徹底レビューしましょう。

3列シートの、ミニバン以外の選択肢

3列シートの、ミニバン以外の選択肢

マツダがミニバンに代わる新しい提案として、2017年4月に発表したのが3列シートをもつクロスオーバーSUVのCX-8です。2017年12月より販売を開始したCX-8はこれまで3列シート車=ミニバンという図式を見事に崩すことに成功し、3列シートSUVという新しいムーブメントを確立。デビューイヤーの2018年の年間新車販売台数では3万701台というスマッシュヒットとなり、2020年の年間新車販売台数でも1万4047台とロングセラーを続けているモデルです。

輸出専用CX-9を日本のミニバンユーザー向けにアレンジ

輸出専用CX-9を日本のミニバンユーザー向けにアレンジ1

全長4900mm×全幅1840mm×全高1730mmというボディサイズのCX-8は5人乗りのCX-5のボディを延長したモデルではなく、海外で販売されているCX-9をベースに日本市場に合わせてダウンサイジングしたモデルです。

輸出専用CX-9を日本のミニバンユーザー向けにアレンジ2

輸出専用CX-9を日本のミニバンユーザー向けにアレンジ3

輸出専用CX-9を日本のミニバンユーザー向けにアレンジ4

ベースとなったCX-9からボディ剛性の向上を図り、フロントダンパーに「リバウンドスプリング」を採用することで、コーナリング時の安定性を向上させています。また、後輪フェンダーパネルなどに制振材を採用することで、ロードノイズの音源となる車体の共振を抑制。室内天井部やDピラー付近に吸音材を配置し、すべての乗員が普段の大きさで会話を快適に楽しめる静粛性を実現するなど日本のミニバンユーザーを意識した改良が加えられています。

輸出専用CX-9を日本のミニバンユーザー向けにアレンジ5

輸出専用CX-9を日本のミニバンユーザー向けにアレンジ6

輸出専用CX-97を日本のミニバンユーザー向けにアレンジ7

CX-9からは短縮されたものの4.9mという長い全長を活かした3列目まで大人が乗れる居住性がこの車の最大の魅力。3列目までの定員乗車時でも荷室容量はゴルフバッグ2個を搭載できる239Lを確保しています。さらに3列目シートを倒せば572Lのラゲッジ容量を実現し、ステーションワゴンのような使い方にも可能です。

デビュー当初はディーゼルエンジンのみだった

デビュー当初はディーゼルエンジンのみだった

デビュー当初、エンジンは最高出力190ps、最大トルク450Nmを発生する2.2L直列4気筒ディーゼルターボの1種類でミッションは6速AT。駆動方式は2WD(FF)とi-ACTIV AWDと呼ぶ新世代4WDの2種類でした。燃費性能は実走行に近いWLTCモードで15.4〜15.8km/Lと駆動方式による差が非常に小さくなっているのが特徴です。

さらに、ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを制御し、車両の安定性を向上させる「G-ベクタリングコントロール」を採用。また、先進安全技術「i-ACTIVSENSE」の標準装備に加えて、車両の前後左右に装着された4つのカメラ映像を様々な走行状況に応じて切り替えてセンターディスプレイに表示にする「360°ビューモニター」を設定するなど充実した運転支援システムを採用しています。

2018年に2.5Lガソリンと2.5Lガソリンターボ車を追加

2018年に2.5Lガソリンと2.5Lガソリンターボ車を追加

2018年6月には7人乗りの本革シート仕様を追加、2018年10月には最高出力190psを発生する2.5L直列4気筒ガソリンエンジンと最高出力230psを発生する2.5L直列4気筒ガソリンターボエンジンがラインナップに加わり、3種類のパワートレインから選べるようになりました。同時に最新版の「G-ベクタリングコントロールプラス」を全車に標準装備。コネクティビティシステム「マツダコネクト」のスマートフォンの連携強化やアドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポートの夜間歩行者検知機能追加なども行われています。

その後も毎年のように改良、2020年12月にはエンジンとATの出力特性を変更

その後も毎年のように改良、2020年12月にはエンジンとATの出力特性を変更1

2019年10月にも年次改良が実施され、4WD車に悪路からの脱出をサポートするオフロード・トラクション・アシストの追加、サンルーフの設定、ルーフ部への雨音を軽減する塗布型制振材の採用、電動の2列目シートなどを備えた最上級グレード「Exclusive Mode」の追加などが行われました。

その後も毎年のように改良、2020年12月にはエンジンとATの出力特性を変更2

そして2020年12月には大きめの一部改良を実施。上級グレードには新意匠のフロントグリルが与えられ、2.2L直列4気筒ディーゼルターボエンジンは従来の190psから200psへと出力アップ、6速ATも応答性の向上が図られています。

その後も毎年のように改良、2020年12月にはエンジンとATの出力特性を変更3

快適装備では、ハンズフリー機能付きパワーリフトゲートやワイヤレス充電の採用をはじめ、最大10.25インチまでセンターディスプレイのサイズの大型化を図るなどアップデートが行われました。

マツダらしくないおおらかな乗り味、マツダらしい操縦安定性

マツダらしくないおおらかな乗り味、マツダらしい操縦安定性1

CX-8の乗り味は2930mmというロングホイールベースを活かした穏やかでフラットな仕上がりが特徴です。CX-5がキビキビと軽快さを前面に押し出しているのに対して、CX-8はおおらかで懐の深い走りを披露します。3列目シートに座った人でも快適に移動できるようにとできるだけ揺れを抑えた味付けを目指したのでしょう。

マツダらしくないおおらかな乗り味、マツダらしい操縦安定性2

しかしマツダらしく操縦性は非常に高く、ドライバーがハンドルを切れば切った分だけキチッと曲がります。アクセルによる加速時やブレーキによる減速時に発生する前後の揺れも非常に抑えられており無駄な動きが少なく疲れにくいのが特徴です。

遠出の多い人にはミニバンよりも良い選択

遠出の多い人にはミニバンよりも良い選択

同じサイズのミニバンと比べると室内空間は多少狭くなってしまいますが、走行性能や乗り心地では圧倒的にCX-8に軍配が上がります。さらに、運転支援システムも非常に充実しています。帰省やレジャーでロングドライブをする機会が多いという人にはミニバンよりもCX-8のほうが移動による疲労も抑えることができるでしょう。

CX-8の登場により多くのユーザーがミニバンから乗り換えました。SUVに新しい価値を生んだマスターピースといえるモデルと言っていいでしょう。ロングドライブが多いという人にはディーゼルエンジン搭載車がおすすめですが、車両本体価格の安い2.5Lガソリン車の軽快な走りも魅力です。

■CX-8価格表

グレード駆動方式WLTCモード燃費(km/L)車両本体価格
25S2WD12.4299万4200円
4WD12.2323万700円
25S プロアクティブ2WD12.4344万5200円
4WD12.2368万1700円
25S Lパッケージ2WD12.4399万9600円
4WD12.2423万6100円
25T エクスクルーシブモード 7人乗り2WD12459万8000円
4WD11.6483万4500円
25T エクスクルーシブモード 6人乗り2WD12476万3000円
4WD11.6499万9500円
XD2WD15.8337万7000円
4WD15.4361万3500円
XD プロアクティブ2WD15.8382万8000円
4WD15.4406万4500円
XD Lパッケージ2WD15.8438万2400円
4WD15.4461万8900円
XD エクスクルーシブモード 7人乗り2WD15.8459万8000円
4WD15.4483万4500円
XD エクスクルーシブモード 6人乗り2WD15.8476万3000円
4WD15.4499万5000円

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※記事の内容は2021年3月時点の情報で制作しています。

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