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「ホンダレジェンド」世界初の自動運転レベル3を実現したフラッグシップセダン

「ホンダレジェンド」世界初の自動運転レベル3を実現したフラッグシップセダン
「ホンダレジェンド」世界初の自動運転レベル3を実現したフラッグシップセダン

2021年3月に世界で初めて自動運転レベル3を実現した「Honda SENSING Elite」を搭載したホンダのフラッグシップセダン、レジェンド。すでに、2021年内に生産終了することがアナウンスされています。ここでは、ホンダ独自のハイブリッドシステムを搭載し、最先端の運転システムを採用した先進性が特徴のインテリジェントセダンであるホンダレジェンドを徹底解説しましょう。

全長約5mの堂々たるボディは軽量化も徹底

全長約5mの堂々たるボディは軽量化も徹底1

5代目となる現行型レジェンドは2014年11月に発表され、2015年2月より販売開始されました。フラッグシップセダンに相応しいボディサイズは、全長4,995mm、全幅1,890mm、全高1,480mmです。

全長約5mの堂々たるボディは軽量化も徹底2

ホンダ独自のスチールとアルミニウムの結合技術により、すべてのドアスキンをアルミ化するなど軽量化を徹底し、操縦安定性と燃費性能を高めています。さらに、フロントサスペンションにはダブルジョイント・ロアアーム式のダブルウイッシュボーンを、リアサスペンションはマルチリンクタイプとし、前後とも振幅感応型ダンパーを新たに採用。スプリングレートやダンパーの減衰力を最適化することで、優れた操縦安定性と上質な乗り心地を両立させています。

3モーターのハイブリッドで様々な走行モードを実現

3モーターのハイブリッドで様々な走行モードを実現1

3モーターのハイブリッドで様々な走行モードを実現2

現行型レジェンドに搭載されているパワートレインは、画期的な3モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID SH-AWD」です。このハイブリッドシステムはエンジンと前部に1つ、後部に2つ、計3つのモーターを最適に制御することで、前輪駆動、後輪駆動、四輪駆動の3つの駆動方式で走行が可能。さらに2つのモーターのみで走行するEVドライブ、エンジンによる前輪駆動と車体後部の2つのモーターで走行するハイブリッドドライブ、そしてエンジンのみで走行するエンジンドライブの3つの走行モードから最適な駆動方式と走行モードを自動的に選択するホンダ独自のハイブリッドシステムです。

3モーターのハイブリッドで様々な走行モードを実現3

コアとなるエンジンは3.5LV6SOHC直噴i-VTECで最高出力は314psを発生。トランスミッションは7速DCTが組み合わされます。駆動方式は、SH-AWDと呼ばれる四輪駆動を採用し、燃費性能はJC08モード燃費で16.8km/Lとコンパクトカー並みの好燃費を実現しています。

安全装備では、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」を採用。世界初の歩行者事故低減ステアリングをはじめ、事故を未然に防ぐ様々な運転支援システムが装備されています。登場時のグレードは1グレードのみで680万円でした。

2018年のマイナーチェンジで内外装、走り、安全装備をブラッシュアップ

2018年のマイナーチェンジで内外装、走り、安全装備をブラッシュアップ1

2018年のマイナーチェンジで内外装、走り、安全装備をブラッシュアップ2

2018年のマイナーチェンジで内外装、走り、安全装備をブラッシュアップ3

2018年2月にレジェンドはマイナーチェンジを行いました。このマイナーチェンジでは内外装の変更に加えて、ハンドリング性能と上質な乗り心地をさらに磨き上げ、これまで以上にドライバーが「意のまま」と感じられるようなクルマとの一体感を実現しています。さらに、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」にトラフィックジャムアシストをホンダ車として初採用しアップデート。またハイブリッドシステムのインテリジェント・パワー・ユニットの小型化によってトランク容量を13L拡大し利便性も向上。ドライバーズカーとしての価値をさらに高めました。

2021年3月には世界初の自動運転レベル3を実現

2021年3月には世界初の自動運転レベル3を実現1

2021年3月に一部改良を行い、世界初のレベル3を実現した自動運転技術を搭載し、100台限定リースのみで1,100万円で発売しました。レジェンドに搭載される先進安全技術「Honda SENSING Elite」の機能の中でも「トラフィック・ジャム・パイロット(渋滞運転機能)」はホンダが国土交通省より自動運行装置として型式指定を取得した自動運転レベル3:条件付自動運転車(限定領域)に適合する先進技術となっています。

2021年3月には世界初の自動運転レベル3を実現2

この機能は、高速道路などの渋滞時といった一定の条件下で、ドライバーに代わってシステムが運転操作を行うことを可能としたもの。車両制御は3次元の高精度地図や全球測位衛星システムの情報を用いて自車の位置や道路状況を把握。車体に取り付けられた2つのフロントセンサーカメラ、5つのライダーセンサー、そして5つのレーダーセンサーによって、周囲360°を検知しながら車内のモニタリングカメラでドライバーの状態を見守ります。

渋滞時であればハンズフリーだけでなくテレビ視聴も可能

渋滞時であればハンズフリーだけでなくテレビ視聴も可能1

「Honda SENSING Elite」は高速道路や自動車専用道で渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロールと車線維持支援システムが作動中に自車の速度が一定の条件を満たすと、ドライバーがハンドルから手を離した状態でもシステムが運転操作を支援するハンズオフ機能を採用。ハンズオフ機能はシステムが車線内の走行や追従を支援する「車線内運転支援機能」をはじめ、ウィンカーを操作するとシステムが車線変更に伴う加減速やハンドル操作を支援する「車線維持支援機能」、そして車線変更や追い越しなどの操作を支援する「高度車線変更支援機能」の3つの高度な操作が可能です。

渋滞時であればハンズフリーだけでなくテレビ視聴も可能2

さらに、トラフィック・ジャム・パイロット(渋滞運転機能)はハンズオフ機能付車線内運転支援機能です。走行中、渋滞に遭遇したときに自動運行装置の作動開始前は約30km/h以下 、作動開始後は約50km/h以下であることなど一定の条件下でドライバーに代わって、システムが周囲を監視しながらアクセル、ブレーキ、ステアリングを操作します。このシステムの作動中、ドライバーはナビ画面でのテレビやDVDの視聴、目的地の検索などナビ操作を行うことが可能です。

渋滞時であればハンズフリーだけでなくテレビ視聴も可能3

このモデルには外観の専用装備としてブルーのアクセサリーランプと専用のアルミホイールを採用。数多く搭載したセンサー類を目立たないように内蔵し、自動運行装置搭載車であることをさりげなく主張しつつ、フラッグシップセダンの品位と風格を高めています。インテリアでは、配置、大きさ、色、明るさなどにこだわった「Honda SENSING Elite表示灯」と12.3インチフル液晶グラフィックメーターを採用し、システムの作動状態をはじめ走行状況、操作要求がドライバーへ直感的に伝わるように工夫されています。

セダン離れには勝てず生産終了へ

セダン離れには勝てず生産終了へ

国産車では、セダン離れが進んでおり高級車の代名詞はミニバンへと移行しています。2021年3月に高度な自動運転技術を導入したばかりのホンダのフラッグシップセダン、レジェンドもこのセダン離れの波には勝てず、生産終了がアナウンスされています。1990年代のエアバッグからHonda SENSING Eliteまで、いつの時代も最新の安全装備が搭載されたフラッグシップセダンのレジェンドが無くなるのは、ホンダの歴史の一つに幕が下ろされると言えるでしょう。

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※記事の内容は2021年10月時点の情報で制作しています。

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