近年の新型車は何らかの先進安全性技術を備えているものがほとんどという時代になりました。しかし先進安全技術はメーカーによって内容が異なるのはもちろん、同じメーカーでも車種によってその充実度が大きく異なっているのが現状です。そのため車選びの際にはその車がどのような安全性能を備えているのかをしっかりと確認しておくようにしましょう。
ここでは、マツダ3の安全性能について紹介します。
- マツダ3は全車にマツダの先進安全技術「「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」を標準装備
- 搭載される先進安全技術の種類はかなり豊富
- マツダ3は全車が「サポカーSワイド」の認定を受けている
マツダ3の先進安全性能の特徴
マツダの新世代商品の第一弾として2019年5月に登場したマツダ3は、先進安全性能においてもマツダ車の中でもトップクラスの充実した内容の次世代型安全技術パッケージ「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」を全車に標準装備しています。
マツダは「MAZDA PROACTIVE SAFETY」という独自の考え方のもと、そもそも危険な状況そのものを作り出さない優れた視認性、操作性や操縦安定性などによって良好な運転環境を作り出すことでドライバーの安全運転に貢献する車づくりを行っています。
その上でさらに優れた先進安全技術を組み合わせることで、高いレベルでの安全性を確保しています。
マツダ3全車に標準装備される「i-ACTIVSENSE」に含まれる先進安全性能
ここでは、マツダ3全車に標準装備される先進安全技術を紹介します。
スマート・ブレーキ・サポート
カメラもしくはレーダーセンサーが前方車や歩行者、自転車を検知し、衝突の危険があると判断した場合には音とディスプレイ表示でドライバーに警告します。
その状態でドライバーがブレーキを踏むとシステムがブレーキ踏力をアシストしブレーキが素早く確実にかかるようサポート。さらに検知物との距離が近づき衝突の危険が高まった場合には自動ブレーキを作動させて衝突被害の軽減をサポートする機能です。
前方車や歩行者、自転車を検知します。また歩行者に関しては夜間検知も可能であり、レベルの高い衝突被害軽減ブレーキといえるでしょう。自車の速度が対車両では約4km/~、対歩行者・自転車の場合には約4~80km/hで走行中に作動します。
またマツダ3のスマート・ブレーキ・サポートは0~約10km/hで後退中に車両後方や左右に接近した車両を検知して衝突の危険があるとブレーキ制御を行うことも可能です。
さらに、約2~約8km/hで後退中にリアバンパーの超音波センサーが障害物を検知して衝突不可避と判断した場合には自動ブレーキを制御して衝突被害を軽減する機能も付属しています。
リアパーキングセンサー
バックで駐車する際に車両後方の障害物(静止物)を検知し、障害物との距離に応じて警報音を変化させて障害物までのおおよその距離をドライバーに知らせます。
AT誤発進抑制制御(前方・後方)
停車時や徐行中に車両の前方もしくは後方に障害物を検知している状態で、一定以上の力でアクセルが踏み込まれた場合、ディスプレイ表示と音でドライバーに危険を知らせるとともにエンジン出力を抑制します。
エンジン出力の抑制だけでは衝突が回避できないとシステムが判断した場合には自動ブレーキ制御を行い、ペダル誤操作時の急発進・急加速を抑制して衝突被害軽減を図る機能です。
車線逸脱警報システム
走行中にカメラが車線を認識し、車両が車線からはみ出す恐れがあるとシステムが判断した場合には警報音とステアリングを振動させてドライバーに注意喚起します。
約60km/h以上で走行中に作動します。
レーンキープ・アシスト・システム
システムが車線を認識し、自車が車線逸脱の可能性があると判断するとディスプレイ表示でドライバーに車線逸脱を知らせるとともに電動パワーステアリングを制御してハンドル操作のアシストを行い、車線内走行を維持するようにサポートする機能です。
ドライバー・アテンション・アラート
システムが正常運転時のドライバーの情報を学習し、学習値と異なる異常な挙動を検知した場合はドライバーの疲労や注意力低下と推定してディスプレイ表示や警報音でドライバーに休憩を促し、安全運転をサポートする機能です。
約65km/h以上で走行時にドライバー情報の学習を開始します。
ブラインド・スポット・モニタリング
ドライバーの死角になりやすい後方からの接近車両を検知して、ドアミラーのインジケーターを点灯することによって車線変更時の安全確認をサポートする機能です。
接近車両を検知している状態でウィンカーを作動させるとインジケーターを点滅させ、ドライバーに危険を知らせます。
検知範囲は自車の左右に隣接する車線で、リアドア後端から自車の後方約50mまでです。
後側方接近車両検知
ブラインド・スポット・モニタリングがバックでの出庫時には後側方接近車両検知として機能します。
駐車場などから後退する際に自車の左右後方から接近する車両を検知してサイドミラーのインジケーターの表示でドライバーに接近車両の存在を知らせます。後方確認を支援して、安全な出庫をサポートする機能です。
マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(全車速追従機能付き)
フロントに設置されたレーダーセンサーが先行車を検知し、一定の車間距離を維持しながら追従走行や設定した速度での低速走行ができるシステムで、ドライバーの運転負荷を軽減して安全運転に貢献します。
AT車では0km/h~高速域まで、MT車では約30km/h~高速域までの速度域で作動します。
ハイ・ビーム・コントロール・システム/アダプティブ・LED・ヘッドライト(先進ライト)
ハイ・ビーム・コントロールシステムは自動でハイビームとロービームを切り替え、ドライバーの切り替え忘れや手動切り替えの手間をなくして安全運転に貢献するとともに、ハイビームの使用時間を増やして夜間の歩行者などの早期発見に貢献します。「15S」「15S Touring」に装備されます。
アダプティブ・LED・ヘッドライトは先行車や対向車の状況をシステムが判断し、LEDライトを細かく部分制御することで照射範囲や明るさを自動で制御する機能です。「15S」「15S Touring」以外のグレードに標準装備です。
マツダ3全車に標準装備される先進安全性能は以上です。
グレード別設定の先進安全技術
マツダ3はグレードによって先進安全技術の充実度が変わります。ここでは全車標準装備ではなくグレードによって搭載されている先進安全技術を紹介しましょう。
前側方接近車両検知(「15S」「15S Touring」を除くグレードに標準装備)
出典:マツダ マツダの先進安全技術 i-ACTIVSENSE
交差点への進入時、自車の左右から接近する車両を検知し、接近状態に応じて表示を点灯させ、ドライバーに接近車両の存在と状態を知らせます。
接近車両を検知している状態で発進した場合には表示を点滅させるとともに警告音を発し、ドライバーに注意喚起します。
交通標識認識システム(「15S」「15S Touring」を除くグレードに標準装備)
走行中にシステムが道路標識を認識し、メーターやアクティブ・ドライビング・ディスプレイに表示することでドライバーの標識の見落としを防止し、安全運転に貢献します。最高速度標識の速度を超過した場合には、警告を発する機能もあります。
クルージング&トラフィック・サポート(「PROACTIVE Touring Selection」以上のグレードに標準装備)
先行車との車間距離を一定に保ちながら追従することに加え、システムがステアリング操作を支援し、車線に沿った走行をアシストすることでドライバーの運転負荷を軽減する機能です。
2020年11月の一部改良では、この機能の作動上限速度を高速域まで拡大しました。
次世代の充実した安全性能を備えたマツダ3
マツダ3の先進安全性能は全車に標準装備されるものだけでもかなり充実した内容になっており、経済産業省や国土交通省が普及を啓発する先進安全技術を搭載する車「サポカー」の中でも、最も上位の「サポカーSワイド」の認定を受けています。
現在は先進安全性能の充実度が車を選ぶポイントになる時代です。納得のできる安全性能を備えた車を選び、安心・安全なカーライフを送りましょう。
よくある質問
Q1:マツダ3には先進安全技術は標準装備されているの?
A:はい、マツダ3は、マツダの先進安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」を全車に標準装備しています。
Q2:マツダ3に搭載される先進安全技術にはどんなものがあるの?
A:マツダ3には、車両と昼夜の歩行者、自転車の検知ができる「スマート・ブレーキ・サポート」、ペダル踏み間違い時の急発進を抑制する「AT誤発進抑制制御」、車線からはみ出さないようステアリング操作をサポートする「レーンキープ・アシスト・システム」、必要に応じてドライバーに休憩を促す「ドライバー・アテンション・アラート」など、多彩な先進安全技術があります。
Q3:上位グレードのみに搭載されている「クルージング&トラフィック・サポート」ってどんな機能?
A:「クルージング&トラフィック・サポート」は、先行車に追従走行する機能と、ステアリングをアシストする機能を組み合わせ、高速道路や自動車専用道路においてドライバーの運転負荷を軽減してくれる機能です。
Q4:マツダ3はどの「サポカー」に該当するの?
A:マツダ3は全車が「サポカーSワイド」の認定を受けています。
※記事の内容は2021年3月時点の情報で執筆しています。