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宇野 智うのさとる

中古車のトヨタ「コンフォート」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

中古車のトヨタ「コンフォート」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖
中古車のトヨタ「コンフォート」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

1995〜2017年に生産販売された、小型タクシー専用モデル、トヨタ「コンフォート」。FRのセダンということで中古車を探している方もいらっしゃるのでは?そんなコンフォートの中古車の選び方の注意点やおすすめモデルなどをまとめてお伝えします。

  •  一番推したい中古車のトヨタ「コンフォート」はガソリンモデル
  •  コンフォートを買うのなら、車の特性を十分に理解してから

中古車コンフォート、おすすめモデルはズバリこれ。ガソリンモデル

中古車コンフォート、おすすめモデルはズバリこれ。ガソリンモデル1

「え?コンフォートって、中古車市場で流通しているの?」と思われている方もいらっしゃることでしょう。タクシーでは定番(最近は、トールワゴンタイプの「トヨタ JPNタクシー」が増えてきましたが)の車種で、乗ったことがある方はたくさんいらっしゃることでしょう。また、自動車学校の教習車としても定番車種のひとつとなっています。これも運転したことがある方は多いことでしょう。コンフォートは、身近な車種ではありますが、一般個人が日常の足として乗っていることはまれです。

中古車コンフォート、おすすめモデルはズバリこれ。ガソリンモデル2

クラウン コンフォート

トヨタ「コンフォート」は、1995年12月にデビューし、2017年5月まで販売されました。コンフォートのデビュー時、同じタイミングで「クラウン コンフォート」もデビューしています。ただの「コンフォート」は小型タクシー専用車として、「クラウン コンフォート」が中型タクシー専用車としてトヨタのラインナップに加わった、という棲み分けです。車名がカブっているため、タクシー運転手やマニアのあいだでは、ただのコンフォートをそのまま略して「タダコン」と呼んでいたそうです。「コンフォート」と「クラウン コンフォート」の最大の違いは、ホイールベース。タクシーの基準ではホイールベースの長さで「小型」「中型」に分かれ、タクシー料金の設定も異なります。「コンフォート」のホイールベースを105mm延長したのが「クラウン コンフォート」となります。

ただのコンフォートですが、そのつくりは変態的(ほめ言葉)、タダモノではありません。

まずは、コンフォートのベース車両は、「X80系マークII セダン」であるということ。X80系は、1988年デビューの6代目。しかも、6代目マークIIのプラットフォームは、先代からのキャリーオーバーだったため、コンフォートのおおもとは、5代目X70系マークIIとなるわけです。もちろん、改良は随時進められていますので、まるっとベースがマークIIというわけではありませんが、元は1984年にデビューした5代目マークIIで、今からざっと約40年も前のものとなります。

中古車コンフォート、おすすめモデルはズバリこれ。ガソリンモデル3

X80 マークII セダン

そんなに古いプラットフォーム、ボディ剛性は大丈夫なのか?と思ってしまいますが、クルマはボディ剛性が低いほうが耐久性に優れるという特性があります。コンフォートは、スポット溶接の数を減らして剛性を下げ、耐久性を向上させており、40万km以上の走行距離にも耐えられるようにされたようです。この、スポット溶接を減らして耐久性を向上させる方法は、1990年台のトヨタ カローラなどにも採用されていました。また、搭載されるエンジンは、パワーより耐久性を重視したアンダーパワーなものですので、ボディ剛性が低くても問題はありません(ボディ剛性が低いプラットフォームに高出力エンジンを積むと、ボディがエンジンパワーに負けてねじれてしまう)。

足回りも、X80系マークIIのものが流用されていますが、ベースグレードに採用されていたフロントはストラット式、リアはリジッド式という古風なものです。古風ですが、耐久性と整備性は抜群。30万kmは走るとされるタクシーにはもってこいのサスペンションです。

エンジンもタダモノではありませんでした。コンフォートデビュー時に搭載されたLPGエンジン(燃料がLPガスで、主にタクシーに使用される)は、1982年から製造されている「Y型」で「OHV」。OHVエンジンは、1970年代に主流となった(乗用車では)いにしえの形式。コンフォートが販売されていた1990〜2000年台に登場した乗用車で、OHVエンジンを搭載したモデルは、筆者の記憶の限りでは、コンフォート以外見当たりません(コンフォートを“乗用車”としてしまうのはいささか語弊がありますが)。

駆動方式は、後輪駆動、FR(フロントエンジン・リアドライブ)です。コンフォートのタクシーの後席に、3人座ったとき、センターに座った人の足元は、フロアがドーム型に膨らみ、股を少々開いて座らざるをえなくなります。その膨らみの中は、ドライブシャフトが通されているからです。

このようにコンフォートは、生きた化石、シーラカンスのようなクルマだったのです。

ラインナップは、エンジンはタクシー仕様車にLPG、教習車仕様にガソリンとディーゼルターボが設定され、トランスミッションは、4速ATと5速MTの両方が設定されました。車両価格は、タクシー仕様で約170万〜225万円、教習車仕様で約167万〜184万円で販売。一般個人でもディーラーから、タクシー仕様と教習車のいずれも購入が可能でした(このため、中古車市場ではマイノリティですが元オーナーが個人かと思われるタマがあります)。

前置きが長くなりましたが、こんなコンフォート、おすすめ中古車は、ガソリンモデルとさせていただきます(ディーゼルターボモデルは中古車市場で見当たりませんでした。教習車としてディーゼルターボが採用されたのはごくわずかなのでしょうか、2001年でラインナップから落ちています)。言わずもがなですが、LPG車は燃料補給がガソリンスタンドではできません。年式は2002年の一部改良モデル以降がおすすめ。なぜなら、この改良で全車にABS(アンチロックブレーキシステム)が標準装備されたからです。コンフォートの安全装備もシーラカンス級ですので、せめてABSぐらいはついたモデルに乗りたいものです。なお、2013年8月の一部改良では、VSC(車両姿勢制御/横滑り防止装置)、TRC(トラクションコントロール)が標準装備化され安全性能が向上しましたが、タマ数が少なく、あまり贅沢をいえない中古車市場状況です。

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★ほかにも!魅力的な中古車コンフォート

この項では、コンフォートの歴史と、タイプ別の中古車相場価格をまとめてお伝えします。

コンフォートの歴史

先程、コンフォートを「生きた化石 シーラカンス」と形容しましたが、歴史を紐解くと、要所要所でしっかりと進化しています。コンフォートのデビューから生産終了までの歴史を、年表形式でお伝えします。

1995年12月 「コンフォート」発売。

2001年1月 衝突安全ボディ「GOA」を採用する。

2001年8月 ディーゼルターボモデルがラインナップから落ちる。ガソリンエンジン車が1.8Lから2.0Lへ排気量が拡大される。

2002年10月 一部改良。エアバッグが装着される(タクシー仕様は運転席、教習車仕様は運転席と助手席)。ABSが全車標準装備となった。

2003年6月 トヨタテクノクラフトが教習車仕様をベースに、スーパーチャージャーを搭載し、サスペンションをチューニングするなどしたコンプリートカー「GT-Z スーパーチャージャー」が首都圏限定で11月まで受注販売された。

2004年6月 一部改良。LEDハイマウントストップランプ、サイドターンランプが装備される。インテリアでは、UVカットガラスの採用、教習車ではシート表皮がセミファブリックからフルファブリックへグレードアップした。

2007年10月 一部改良。ガソリンエンジンが新しいタイプのものに換装される。排気量は変わらず2.0L。

2008年8月 マイナーチェンジ。LPGエンジンが新しいタイプの形式のものへ換装され、ATは電子制御式となった。タイヤは14インチから15インチへサイズアップした。

2009〜2011年 一時生産中止。

2012年12月 一部改良。エアコンがプラズマクラスター付きとなり、後席中央に3点式シートベルトと、後席左右がISOFIX対応チャイルドシート固定に対応するなど、快適装備と安全装備が追加された。

2013年8月 一部改良。VSC(車両姿勢制御/横滑り防止装置)・TRC(トラクションコントロール)を標準装備化、メーターパネルの照度調整機能が追加された。

2017年5月 販売終了。2018年から強化された歩行者安全保護の保安基準に適合しないため、生産終了となった。また、2017年10月に、タクシー専用車「JPNタクシー(ジャパンタクシー)」のデビュー、後継車がかねてより開発されていたという背景もある。

こちらもおすすめ! <タイプ別>中古車コンフォート

コンフォートは、ガソリン車とLPG車の2タイプに大別されます。一般個人がLPG車を購入することはまずないかと思いますが、タイプ別中古車価格帯を参考としてまとめてお伝えします。

燃料中古車価格流通台数
ガソリン45万〜65万円15台ほど
LPG30万〜85万円20台ほど

コンフォートならではのチェックポイント

まず、コンフォートは普通の乗用車ではない、ということをしっかりと認識しましょう。中古車市場に流通しているタマのほとんどが、教習車のお下がり。元タクシーもあります。教習車は決して運転が上手とはいえない人ばかりが毎日入れ代わり立ち代わり乗るという、過酷な使われ方をしてから、中古車市場に出回っています。ただ、前オーナーは一般個人と思われるタマもあります。しかし、こういうタマは出物です。

コンフォートの中古車は、それなりの知識が必要で上級者向けと考えたほうがいいでしょう。

比べて検討!コンフォートのライバル車種

日産「クルー」

日産「クルー」

クルーもタクシー専用設計で耐久性、信頼性に優れたFRセダン。コンフォートと同じように、チューニングカーマニアから注目されるモデルでもあります。
2021年7月19日時点の中古車価格帯は45万〜114万円、流通台数は2台ほどとなっています。

中古車コンフォートはここで探せ!

では、中古車コンフォートをどこでどのように探したらよいでしょうか。カーライフを賢くスムーズに始めるのに、おすすめのサービスや販売店をご紹介します。

グーネット

2大中古車検索サイトの1つ、グーネット。1977年に「中古車情報通信」の名称で創刊された中古車検索雑誌から歴史が始まった老舗です。

グーネットは「グー鑑定」と呼ばれる、中古車を探している人に代わって、プロの鑑定士が中古車の車両状態を鑑定するサービスを提供。この鑑定士は第三者機関の「日本自動車鑑定協会(JAAA)」に所属。公正な鑑定が行われています。これで鑑定された中古車は、内外装、エンジンやトランスミッションといった機関、修復歴などの評価をまとめた「グー鑑定証」が与えられ、中古車情報ページの「グー鑑定」のアイコンから、その鑑定証を確認することができます。

また「ID車両」と呼ばれる中古車の品質を公正に証明するサービスも提供しています。「グー鑑定」と似ていますが、こちらはディーラー独自の基準で厳しいチェックを行った中古車の鑑定結果を「車両状態評価書」にまとめたものとなります。これは中古車情報ページの「ID車両」のアイコンから、その評価書を確認することができます。

「グー鑑定」や「ID車両」対象車は、全体の2割程度となっています。なお、非対象車は品質が良くないという意味ではありません。

さらに「グー保証」と呼ばれる、グーネット独自の中古車保証制度も提供しています。保証期間は国産車が最長3年で部品交換や修理から、移動中のキー閉じ込めなどのトラブル対応やレッカー移動などのロードサービスも全国24時間365日対応で付属(ロードサービスは自動車保険にも付いていることが多いですが)。なお、グー保証対象車は全体の1割程度となっていますが、これが付いていなくても、トヨタ保証やディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は多くあります。

2021年7月19日時点、グーネットでは、コンフォートの掲載件数は35件、価格帯は29万~85万円となっています。

カーセンサー

2大中古車検索サイトのもう1つ、カーセンサー。1984年に中古車情報雑誌「カーセンサー」が創刊、今はグーネットと肩を並べる老舗中古車検索サイトとなっています。中古車掲載台数は、時期によって変動しますが約50万台。この台数はグーネットとほぼ同じで、掲載される中古車物件もほぼ同じとなります。これはほとんどの中古車販売店が、カーセンサーとグーネットの両方に掲載登録している背景があるためです。

カーセンサーは「カーセンサー認定」と呼ばれる中古車の品質鑑定情報を提供しています。鑑定は、第三者機関の「AIS」が行い、内外装の状態から目立たない小さなキズまで厳しくチェックし10段階評価しています。鑑定結果は、中古車情報ページから「車両品質評価書」で確認することができます。カーセンサー認定中古車は、全体の1割程度となりますが、この認定中古車でなくても、一般財団法人日本自動車査定協会の「V-CON」や、トヨタ、ディーラーの品質評価制度に基づく検査結果が掲載された中古車が無数にあります。

また「カーセンサーアフター保証」と呼ばれるカーセンサー独自の有償保証制度を提供。これは、エンジン、トランスミッションといった機関から細かい電装装備品まで全350項目を保証、走行距離無制限で最長3年まで加入できる手厚いものとなっています。カーセンサーもグーネット同様に、カーセンサー保証対象車でなくても、トヨタ保証、ディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は無数にあります。

カーセンサーのスマホアプリでは、写真からアリオンが検索できる機能を備えています。街で見かけて気になった車を撮影して、アプリからアップロードするとアリオンを特定、そのまま中古車情報を調べることができる便利な機能。中古車探しのライフハックツールとしてもおすすめです。

2021年7月19日時点、カーセンサーでは、コンフォートの掲載件数は52件、価格帯は20万~86万円となっています。

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基本はタクシー専用車のコンフォート。よく理解して購入を

コンフォートは完全なビジネス用セダンで、タクシー専用車として開発されました。教習車としても使用されていましたが、これら以外の用途で使われることはまれです。しかし、昔ながらのサスペンション型式のFRは耐久性に優れており、改造してドリフト仕様車とするベース車両としても注目されています。コンフォートの中古車を買うのなら、しっかり調べて理解をしてからにしましょう。

よくある質問

Q1:中古車のコンフォート、どれを買うべき?

A:筆者としては、コンフォートについてはあえて「これを買うべき」と特定のモデルやグレードを挙げないほうがいいと思っています。タクシー専用車として開発され、乗用車として乗る方は非常にまれな特殊なモデルです。したがって、コンフォートを買う前に、この車のことについてよく調べて、理解を深めることをおすすめします。

Q2:中古車コンフォートを買うときに気を付けたいポイントは?

A:コンフォートはタクシー専用車として設計して販売されていたため、中古車市場ではLPG仕様車が流通しています。うっかり買ってしまうと、ガソリンスタンドでは燃料補給ができなくなるので注意してください。

Q3:中古車コンフォートはどこで手に入れればいい?

A:購入するなら全国の販売店の窓口となっているカーセンサー、グーネットなどの中古車情報検索サイトを活用するとよいでしょう。頭金や初期費用の一括払いが必要ない方法を探しているなら、定額カルモくんがおすすめです。支払いは毎月定額の利用料金だけなので、すぐにお好みの中古車コンフォートに乗ることができます。

※当記事記載の中古車価格等の情報は、2021年7月19日時点のものです。

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