馬弓 良輔
寄稿記事(上級者向け)
カルモマガジン編集長
馬弓 良輔まゆみよしすけ

人気のミドルクラスSUVおすすめランキング 2019年秋

決定版!人気のミドルクラスSUVおすすめランキング 2019年秋

各ボディタイプの人気車種を、外観、内装・使い勝手、燃費・走り、安全装備など気になるポイントごとにプロが徹底評価し、ランキングするこの企画。

今回は「ミドルクラスSUV」部門として、個性的なスタイルでスマッシュヒットとなったトヨタRAV4、ステータスを確立したトヨタハリアー、プロパイロットとアウトドアユースを考慮したインテリアが好評の日産エクストレイル、ようやく日本再デビューを飾ったホンダCR-V、マツダらしい美しいスタイリングとディーゼルが評判のマツダCX-5、そして3列シートミニバンへの挑戦状たるマツダCX-8、北米で圧倒的な人気を誇るスバルフォレスター、以上7車種を取り上げます。

RAV4はヒットしたものの、やや販売は停滞気味

RAV4

日本再投入となったRAV4は販売台数ベスト10に入るヒット

馬弓(以下馬):世界的なSUVブームの中心的な存在、ミドルクラスのSUVは日本でも多くの車種が販売されています。なかでも2019年4月に登場したトヨタRAV4が順調なセールスを続けています。

萩原(以下萩):2019年7月の新車販売台数が10位、8月が9位とベスト10をキープしているRAV4は確かに目立っています。その好調なRAV4とは裏腹にほかのモデルはトヨタハリアーが21位、スバルフォレスターが24位、日産エクストレイルが29位、マツダCX-5が31位、マツダCX-8が37位とやや低迷しているように見えます。マーケットが成熟しており、クルマが一通りユーザーの手に行き渡ったということかもしれません。

馬:日本ではコンパクトSUVに人気が集まっていますしね。そんなミドルクラスSUVですが人気モデルであるRAV4、高いブランド力を誇るハリアー、安定感抜群の走行性能を誇るエクストレイル、7人乗りを用意するホンダCR-V、マツダの復権の象徴であるCX-5、3列シートSUVブームの火付け役であるCX-8、そしてスバル車の中で最も高い悪路走破性を実現したスバルフォレスターの7台を比較しましょう。より詳しい各車のプロフィール紹介は萩原さんからお願いします。

萩:スマッシュヒットとなったRAV4は2019年4月に登場、直線的で無骨なデザインが逆に新鮮に映ります。3種類の4WDシステムを搭載し高い走破性が特徴です。
ハリアー

2013年に登場したハリアーは、国内専用車として開発されました。ミドルサイズSUVの中で最もブランド力があり、安定した人気を誇ります。

エクストレイル
エクストレイルも2013年に登場。モデル統合によって先代までのタフギア感の強い外装から曲線を多用したデザインへと路線変更しました。

CR-V
CR-Vは2018年8月に日本市場に再登場。これまでの5人乗りに加えて7人乗りもラインナップしています。

CX-5
2代目となるCX-5は2017年2月に登場、2.5Lターボも追加されスポーティ路線が強化されています。

CX-8
2017年12月に登場した3列シートSUVのCX-8はミニバンから撤退したマツダの新しい提案です。

フォレスター
そして現行型フォレスターは2018年6月に登場、日本だけでなく、北米市場でも人気モデルとなっています。

馬:それではこれら個性豊かな7車種を外観、内装・使い勝手、燃費・走り、安全装備の各項目1人5点満点、合計10点満点で採点しランキングを決めましょう。

【外観】スタイリッシュなCX-8とCX-5、ワクワク感のあるRAV4

CX-8外観

欧州SUVと並び負けしない伸びやかなデザインが特徴のCX-8

1位:マツダCX-8 10点
2位:トヨタRAV4 9.5点
2位:マツダCX-5 9.5点
4位:トヨタハリアー 9点
4位:スバルフォレスター 9点
6位:日産エクストレイル 8点
7位:ホンダCR-V 7.5点

外観萩原馬弓合計
トヨタRAV44.559.5
トヨタハリアー4.54.59
日産エクストレイル448
ホンダCR-V3.547.5
マツダCX-554.59.5
マツダCX-85510
スバルフォレスター4.54.59

馬:まずは外観デザインのランキングから。なるべく客観的な評価を心掛けますが、個人の主観が混じることはお許しください。特に私の発言に。

RAV4外観

RAV4のなかでも「Adventure」はアクティブな印象の強いグレード

フォレスターX-BREAK外観

フォレスターADVANCE外観

「X-BREAK」(写真上)はアウトドア志向のフォレスターをさらに際立たせたグレード。ハイブリッドモデルの「ADVANCE」(写真下)と見た目はけっこう異なっている

萩:このクラスの外観デザインは2タイプに分けられます。アウトドアテイストの強いのがRAV4とフォレスターです。

ハリアー外観

国産車には珍しくプレミアムなブランドイメージを誇るハリアー

スタイリッシュな都会派はハリアー、エクストレイル、CR-V、CX-5、CX-8となります。外観のデザインはユーザーの好みが分かれる部分ですが、5点満点のデザインはCX-5とCX-8です。

CX-5外観

ヒットした初代のデザインをさらに磨き上げたCX-5

マツダ独自の引き算のデザインで非常にシンプルながら躍動感を感じられるデザインは秀逸です。そして4.5点は登場から6年が経過しても古さを感じさせないハリアー、そしてアウトドア感の強いRAV4、フォレスターです。路線変更し賛否両論分かれたエクストレイルが4点。ややマッチョに見えるCR-Vは3.5点としました。

エクストレイル外観

道具感の強かったこれまでのイメージからやや都会派に舵を切ったエクストレイル

CR-V外観

グローバルモデルとしてサイズアップしたCR-V

馬:現在のSUVブームは今までのボディタイプにはないワクワク感を求める方と、多少のステータス感を望む方がいるかなと思います。その観点も含めて採点するとワクワク感の強いRAV4が5点満点、ステータス、ワクワク感とも十分なCX-8も5点満点、ステータス感は十分ですがホイールベースの短さで少しバランスの悪いハリアーが惜しくも4.5点、キレイなデザインですが少し腰高感のあるCX-5も4.5点、前型とあまり代わり映えしないものワクワク系とステータス系の両方を用意するフォレスターも4.5点、中途半端なエクストレイルとCR-Vは4点です。

【内装・使い勝手】ステータス感のあるハリアー、CX-5、CX-8

ハリアー内装

先代RAV4をベースとしながら国内専用に豪華に仕立て直されたハリアーのインテリア

1位:トヨタハリアー 10点
1位:マツダCX-5 10点
1位:マツダCX-8 10点
4位:トヨタRAV4 9.5点
5位:スバルフォレスター 9点
6位:日産エクストレイル 8点
7位:ホンダCR-V 7.5点

内装萩原馬弓合計
トヨタRAV44.559.5
トヨタハリアー5510
日産エクストレイル448
ホンダCR-V3.547.5
マツダCX-55510
マツダCX-85510
スバルフォレスター4.54.59

萩:3列シートを設定しているモデルがエクストレイル、CR-V、CX-8の3モデル。2列シートのみがRAV4、ハリアー、CX-5、フォレスターです。この2グループにわけてランキングしたいと思います。

CX-8内装

CX-8内装3列目シート

マツダらしい機能と質感を両立させたCX-8。CX-5と似ているがセンターコンソールなどは別物。3列目シートも大人2人がきちんと座れる

エクストレイル内装

エクストレイル3列目シート

ラグジュアリー志向となったもののエクストレイルはシートや荷室には防水に配慮した素材を使用。3列目は大人が座ると膝が浮いてしまう

まず3列シートモデルからですが、このなかで3列目シートにキチンと大人が座れるのはCX-8だけです。エクストレイルやCR-Vは座るスペースこそあるものの着座位置が低いので膝が浮いてしまうこと、乗降性のしにくさなどが大きくマイナスです。

CR-V内装

CR-V3列目シート

都会派SUVらしい洗練された内装をもつCR-V。こちらも3列目シートは大人には少々きびしい

ただ、エクストレイルは防水シートや汚れに強いラゲージルームなど工夫されていますので、CX-8が5点満点。4点がエクストレイル、3.5点がCR-Vです。

2列シートモデルではデザインにやや古さは感じますが、使用している素材や演出によって高い質感を実現しているハリアー、そしてインパネを薄いデザインとすることで広い視界を確保し、ペダル位置までこだわったCX-5が5点満点。機能性をデザインに取り込んだということとビビッドなオレンジを使用しアウトドアテイストを強めるという同じ手法を取り入れたRAV4とフォレスターを4.5点としました。

CX-5内装

広い視界、操作性のよいスイッチやペダル配置がCX-5の特徴

RAV4内装

RAV4はニューモデルらしくトレンドに則った水平基調のインパネ。「Adventure」は差し色がユニーク

馬:内装もワクワク感とステータス感を考慮してランキングをつけると高い質感のCX-8、CX-5が5点満点、高級感の演出が上手なハリアーと新しさが前面に出たRAV4にも5点満点をつけましょう。

フォレスターX-BREAK内装

スバルらしい男臭いインパネだが、差し色が入るX-BREAKは多少ポップな印象に

デザインが多少ゴチャゴチャしていますがテイストの違う内装を用意しているフォレスターは4.5点、CR-Vもオーソドックスですが質感は悪くないので4点、デザインも質感も少々実用車然としたエクストレイルは3.5点といいたいところですがアウトドアユースへのこだわり装備が良いので4点です。

【燃費・走り】長距離で光るCX-8、走りと燃費が好バランスのCX-5

CX-8燃費

ディーゼルの豊かなトルクとゆったりした乗り心地でCX-8のロングドライブは快適だ

1位:マツダCX-8 10点
2位:マツダCX-5 9.5点
3位:トヨタRAV4 9点
4位:トヨタハリアー 8.5点
4位:日産エクストレイル 8.5点
6位:ホンダCR-V 8点
7位:スバルフォレスター 7.5点

燃費・走り萩原馬弓合計
トヨタRAV44.54.59
トヨタハリアー4.548.5
日産エクストレイル4.548.5
ホンダCR-V448
マツダCX-554.59.5
マツダCX-85510
スバルフォレスター3.547.5

萩:搭載されているパワートレインはRAV4が2Lガソリンエンジンと2.5Lエンジンのハイブリッド。ハリアーは2Lガソリンエンジン、2Lターボエンジン、2.5Lエンジンのハイブリッド。エクストレイルが2Lガソリンエンジンと2Lエンジンのハイブリッド。CR-Vは1.5Lガソリンターボエンジンと2Lエンジンのハイブリッド。CX-5は2Lガソリンエンジン、2.5Lガソリン、2.5Lターボエンジンそして2.2Lディーゼルエンジン。CX-8は2.5Lガソリン、2.5Lターボエンジンそして2.2Lディーゼルエンジン。そしてフォレスターは2Lガソリンのマイルドハイブリッド、2.5Lガソリンエンジンの2種類となっています。

CX-5燃費

すばらしい燃費とキビキビした走りを両立させたCX-5

燃費はJC08モードとWLTCモードがマチマチなので、数値は掲載しません。日本の税制などを考えると2.5Lが中心のフォレスターは少々不利で3.5点。走りと多彩なエンジンラインナップ、そして燃費性能のバランスが優れているのはCX-5とCX-8でともに5点満点。RAV4、ハリアー、エクストレイルはガソリン車、ハイブリッド車のバランスは優れていますが、グレードの選択に制限などがあるので4.5点。CR-Vはハイブリッド車と1.5Lターボの評価に差があるので4点としました。車両重量が重いSUVなので低回転域から最大トルクを発生するディーゼルエンジンとの相性はいいですし、軽油は燃料代も安いので長距離ドライブが多い人にはおすすめです。

RAV4燃費

設計の新しさが走りの良さにつながっているRAV4

馬:SUVに求められる長距離移動を少し加味して採点するとエンジンに余裕があり足回りもしなやかなCX-8が5点満点、足が少々固いぶん減点してCX-5は4.5点、新世代の足回りが好印象のRAV4も4.5点、フォレスターはeボクサー搭載モデルだけなら4.5点なのですが2.5Lモデルが少々大味なので4点、パワーと燃費は十分ですがフットワークに古さが見えてきたハリアーとエクストレイルは4点、CR-Vはハイブリッドだけの印象だと4.5点ですが総合すると4点が妥当かと思います。

【安全装備】スバルいまだ強し、新世代のRAVも高性能

アイサイト

独自のステレオカメラと蓄積された画像解析技術のおかげで依然、先頭を走るスバルのアイサイト

1位:スバルフォレスター 10点
2位:トヨタRAV4 9.5点
2位:日産エクストレイル 9.5点
4位:トヨタハリアー 9点
4位:マツダCX-5 9点
4位:マツダCX-8 9点
7位:ホンダCR-V 8.5点

安全装備萩原馬弓合計
トヨタRAV44.559.5
トヨタハリアー4.54.59
日産エクストレイル54.59.5
ホンダCR-V4.548.5
マツダCX-54.54.59
マツダCX-84.54.59
スバルフォレスター5510

萩:最も古いモデルでも2013年登場、しかも売れ筋のクラスだけに先進の運転支援システムは充実しています。単一車線半自動運転を装備しているエクストレイルがリードしているように見えます。またフォレスターはe-ボクサーを搭載したアドバンスにドライバーモニタリングシステムを搭載しているので、この2車種を5点満点。そのほかのモデルも最新の運転支援システムが搭載されているので4.5点と高得点としました。なかでもマツダは国土交通省が行うテストでも高い点数を獲得しているので注目しています。

エクストレイル安全装備

高速道路での自動運転レベル2を実現したエクストレイル

馬:このクラスはさすがに安全装備の点で問題のあるクルマはないですね。とはいえアイサイトの実力は高いのでフォレスターを5点満点、最新世代のトヨタセーフティセンスも高性能なのでRAV4も5点満点、一世代前の上位システムを搭載するハリアーは4.5点、単眼カメラのみが若干不満なのですが多機能なエクストレイルも4.5点、単眼カメラとミリ波レーダーで高機能なCX-5、CX-8も4.5点でよいかと思いますがCR-Vは後方への対応が弱いので4点とします。

【総合】デザイン、走りで一歩抜け出したCX-8とCX-5、最新のRAV4も高評価

CX-8

1位:マツダCX-8 9.8点
2位:マツダCX-5 9.5点
3位:トヨタRAV4 9.4点
4位:トヨタハリアー 9.1点
5位:スバルフォレスター 8.9点
6位:日産エクストレイル 8.5点
7位:ホンダCR-V 7.9点

総合萩原馬弓合計
トヨタRAV44.54.99.4
トヨタハリアー4.64.59.1
日産エクストレイル4.44.18.5
ホンダCR-V3.94.07.9
マツダCX-54.94.69.5
マツダCX-84.94.99.8
スバルフォレスター4.44.58.9

*各項目の合計を平均(小数点以下第2位四捨五入)

馬:安全装備以外のすべての項目で10点を叩き出したマツダCX-8が1位、CX-5も2位とマツダ勢が1-2フィニッシュです。こちらもムラなく高得点だったRAV4が僅差で3位、高級感のアピールでハリアーが4位、燃費の評価で点を稼げなかったフォレスターが5位、内外装での評価がきびしかったエクストレイルとCR-Vは下位に沈みました。

萩:日本国内だけでなく、世界的にミドルサイズ以上は7人乗りSUVが増えています。やはり、そう聞くとミニバンのようにキチンと乗れると考えがち。しかし、今回紹介した車種の中で、3列目に大人が乗って不満なく移動できるのはCX-8だけです。どうしてもミニバンの代替で3列シートSUVが欲しいという人はCX-8がおすすめです。2列シートモデルは自分に何が必要なのかによっておすすめの車種が変わってきます。タフギアのようなスタイリングと高い悪路走破性を求める人はRAV4やフォレスターがおすすめですし、長距離ドライブが多いという人は燃料代を安く抑えられるディーゼルターボエンジンを用意するCX-5がおすすめです。人気などに左右されず、自分が追求する要素をしっかりと見極めて選ぶと自分にとってベストバイなクルマが見えてくるでしょう。

馬:RAV4のワクワク感は高く評価できます。一方で輸入車の存在が気になるこのクラスですが、CX-8とCX-5、そしてハリアーは互角の品質感があります。特にCX-8は輸入車に比べると価格的に割安ではないでしょうか。

※記事の内容は2019年10月時点の情報で執筆しています。

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