島崎七生人
寄稿記事(上級者向け)
モータージャーナリスト
島崎七生人しまざきなおと

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年2月)

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年2月)

2020年2月の新車販売台数(軽自動車を除く)はトヨタライズが1月に続いてトップに立ちました。乗用車全体で90.2%と引き続き前年比を割り込むなか、カローラ、ルーミー、タンクなどトヨタ車の好調ぶりが目立ちます。発売されたばかりのホンダフィットもベスト10以内に復帰し上位をうかがいます。一方、軽自動車では王者ホンダN-BOXが安定の1位、ダイハツタントがスズキスペーシアをかわして3位となりました。自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。

国産乗用車販売台数 2020年2月(軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1ライズトヨタ997919年11月発売
2ノート日産991376.8
3カローラトヨタ9898129.5
4セレナ日産864779.1
5アクアトヨタ843374.8
6シエンタトヨタ826692.2
7フィットホンダ8221123.4
8ルーミートヨタ7682108.6
9プリウストヨタ751863.4
10フリードホンダ732090.2
11ヴォクシートヨタ674573.9
12タンクトヨタ6159105.1
13RAV4トヨタ573919年4月発売
14アルファードトヨタ524192.7
15インプレッサSUBARU418694.2
16ノアトヨタ399873.3
17ソリオスズキ395197.1
18C-HRトヨタ391264.3
19ステップワゴンホンダ380371.6
20CX-30マツダ370819年10月発売
21ヴェゼルホンダ354460
22ヤリストヨタ349120年2月発売
23エスクァイアトヨタ349079.9
24ロッキーダイハツ341119年11月発売
25パッソトヨタ322371.6
26CX-5マツダ298773.1
27リーフ日産2981159.7
28ヴィッツトヨタ287637.1
29スイフトスズキ282181.8
30エクストレイル日産258046.9
31フォレスターSUBARU244873.7
32MAZDA2マツダ239719年9月発売
33クラウントヨタ228160
34ハリアートヨタ217957.8
35トールダイハツ208268.2
36ランドクルーザーWトヨタ202866.2
37MAZDA3マツダ201619年5月発売
38クロスビースズキ187380.2
39ヴェルファイアトヨタ171747.2
40シャトルホンダ167461.5
41CX-8マツダ152748.2
42カムリトヨタ130074.5
43ジムニーワゴンスズキ122081.8
44WRXSUBARU1136234.2
45デリカD5三菱109161.6
46レヴォーグSUBARU948123.3
47シビックホンダ78562.5
48RX300レクサス765306
49マーチ日産74556
50ジャパンタクシートヨタ73675.9

 

トヨタライズが連覇、66台差に日産ノートが迫る

トヨタライズが連覇、66台差に日産ノートが迫る

2月の販売台数は、総数こそ前年比割れであったものの、3月の決算期を控えて1月に対し台数を伸ばした車種が多い。例外的に1位のライズは台数を落としたものの、10220台に対し9979台だから、その差は241台ほど。一方で2位にランクを上げたノートは1月の台数に2384台上乗せしているし、このノートと入れ替わった形のカローラも、順位こそ3位に落としたが、台数自体は1月の8480台から9898台に伸ばしている。さらにノートと同じ日産のセレナも順位をひとつ上げ、1月の6781台から8647台へと台数をグンと伸ばした。

50位以内に1月もランクインしていた車種で2月の販売台数の数字を落とした車種の数は全体の1割程度。予想だにしなかった“2019-nCoV”の猛威に世の中がさらされている中、3月期の数字の行方も気がかりだが、少なくとも2月の集計に関してはウイルスの影響は及んでいないように見える。

ホンダフィットが1ヵ月で3万1000台を受注。ハイブリッドが7割以上、その半分が「HOME」

ホンダフィットが1ヵ月で3万1000台を受注。ハイブリッドが7割以上、その半分が「HOME」1

一方で注目しなければならないのは、2月14日にようやく発売にこぎつけたホンダのフィットだ。1月は1735台でランクも34位だったが、2月にベスト10以内の7位にランクインし、台数は8221台とした。最新の情報(3月16日時点)では月販計画1万台に対し、累計受注台数はその3倍を超える約3万1000台だといい、出足は好調の様子。

ホンダフィットが1ヵ月で3万1000台を受注。ハイブリッドが7割以上、その半分が「HOME」2

ちなみにタイプ別構成比では、2モーターハイブリッドにシステムを一新したe:HEV(ハイブリッド)が7割以上という。タイプ別(グレード別)ではe:HEVのおよそ半数の48%が「HOME」だという。「HOME」は「BASIC」に対しメーカー希望小売り価格が+7万円だが、メーカーオプションの16インチアルミホイールが選択可能なほか、“プライムスムース×ナチュラルテキスタイル”のコンビシートやインパネやニーパッドなどのソフトパッド化、本革巻きステアリングホイール/セレクトレバーほか、上質感を整えた仕様だから、快適性を求めるユーザーの期待を裏切らないモデルであることは確かだ。

トヨタヤリスも1ヵ月で3万7000台を受注、ハイブリッドが45%

トヨタヤリスも1ヵ月で3万7000台を受注、ハイブリッドが45%
対してトヨタヤリスも、2月10日の発売から1ヵ月で約3万7000台を受注。月販7800台に対して約5倍とこちらも好調な滑り出しを見せている。内訳はハイブリッドが約45%だという。販売台数で見ると、2月はまだ前任のヴィッツがカウントされており、ヴィッツ単独の数字は、1月の3579台から2月は2876台に。

ヤリスのランキングは22位で台数は3491台で、2月のヤリスとヴィッツを合計してみると6367台となり、フィットの8221台とは1854台の差がある。が、トヨタのことだから、これから追い上げの体勢を作ることは想像に難くなく、厳しい状況の中ではあるが、どのような戦いが展開されていくのかは注目だ。

引き続き堅調なトヨタルーミー/タンク

引き続き堅調なトヨタルーミー/タンク
トヨタではほかに、ルーミー/タンクの堅調ぶりが見逃せない。2月も両車合わせれば1万3841台で、仮に1車種と見做せば断トツ1位となる台数を上げている。

この堅調ぶりの秘密が探れないかとトヨタのホームページを見ると、“タンクを検討している方は以下のクルマも検討しています”として、ルーミー、シエンタ、スペイド、ポルテの4車名が挙がっている(まさか?とルーミーで見てみると、タンク以下の車名はコピー&ペースト状態)。ならばここに何か傾向が見いだせないか?と少しスペックを当たってみたが、例えば“室内高○mm以上の法則”といったことはとくになく、強いて言えばルーミー(タンク)は他車よりも価格が抑えられ、全長(3700または3725mm)が最も短く、全高(1735mm)は最も高く、一方で室内長(2180mm)は最も長く、最小回転半径(4.6または4.7m)が軽自動車並み(例えばダイハツタントは4.4または4.7m)といったあたりが読み取れる。

ちなみにルーミー/タンクの代替車種(下取り車)は、自社銘柄ではパッソ、ポルテ、シエンタ、ラクティスや、アクア、ヴィッツ、ノア/ヴォクシーなど多種多様。今や“手頃なご自宅用実用車の王道”としての地位を確立している隠れ(隠れてはいないが)人気車といえるかも知れない。

年末にMCを行った日産リーフが躍進、最上級グレードが売れ筋

年末にMCを行った日産リーフが躍進、最上級グレードが売れ筋
ほかに日産リーフも1月の753台から2月は2981台へと、台数を大きく伸ばした。昨年末のマイナーチェンジ後の受注のうち、2月登録となったクルマによって台数が増えたのではないか、とのこと。ちなみにバッテリー容量40kWhと62kWhの比率は4:6で62kWhが多く、売れ筋がG(最上級グレード)、2トーン(およそ半数)といったことから、経済性よりもライフスタイルに合わせた選択がされているようだ。

軽乗用車販売台数 2020年2月

順位車名ブランド名台数前年比
1N-BOXホンダ1917794
2デイズ日産15495106.6
3タントダイハツ1449695.6
4スペーシアスズキ1394588.1
5ムーヴダイハツ1157093.5
6N-WGNホンダ11121216.5
7ミラダイハツ716971
8アルトスズキ7052101.5
9ハスラースズキ5809111.9
10ワゴンRスズキ567362.1
11eK三菱336368.3
12ジムニー スズキ233679.6
13キャスト ダイハツ191244.6
14ウェイク ダイハツ174974.1
15エブリイワゴンスズキ1718105

※ 車名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、タント、eK、プレオ、N-BOX、デイズ、ピクシスなど)

復活したホンダN-WGN、ちょっと風向きが怪しいスズキワゴンR

復活したホンダN-WGN、ちょっと風向きが怪しいスズキワゴンR1
軽自動車も1月に対し2月の台数を伸ばした車種が多い。その中で何といっても生産を再開したホンダN-WGNの躍進が目立つ。2月は前月比329.8%で晴れて(!)1万1121台となり、6位にランクを上げた。今後の動向を見守りたい。2月はざっと1万台超えの車種は6車種(1月は4車種だった)を数えるが、1位の座をキープするN-BOXは、2万台に迫る1万9177台と安定の強さを見せつける。
復活したホンダN-WGN、ちょっと風向きが怪しいスズキワゴンR2
スズキワゴンR(5673台)は新パワートレーン搭載のマイナーチェンジ車を1月20日に発売したものの、アルト(7052台)、ハスラー(5809台)に続く10位に甘んじている。

※記事の内容は2020年3月時点の情報で制作しています。

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