島崎七生人
寄稿記事(上級者向け)
モータージャーナリスト
島崎七生人しまざきなおと

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年3月)

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年3月)

2020年3月の新車販売台数(軽自動車を除く)はトヨタカローラが2ヶ月ぶりにトップに返り咲きました。乗用車全体で91.1%と引き続き前年比を割り込むなか、2月に発売されたホンダフィットとトヨタヤリスが2位と3位にランクイン。2月の首位だったトヨタライズは4位まで順位を落としたものの、依然1万台以上を販売し表彰台復帰を伺います。一方、軽自動車では王者ホンダN-BOXが1位を続ける中、日産デイズからルークスが独立したことでダイハツタントが2位となりました。またスズキハスラーの好調ぶりも目立ちます。自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。

国産乗用車販売台数 2020年3月(軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1カローラトヨタ16,327154.8
2フィットホンダ14,845137.3
3ヤリストヨタ13,16420年2月発売
4ライズトヨタ12,00919年11月発売
5ノート日産10,99966.1
6シエンタトヨタ10,45696.8
7プリウストヨタ9,71762.5
8ルーミートヨタ9,700110.6
9フリードホンダ9,52895.5
10セレナ日産9,13073.5
11ヴォクシートヨタ8,96381.7
12アクアトヨタ8,48853.5
13タンクトヨタ8,261117
14アルファードトヨタ7,885103.8
15RAV4トヨタ6,28619年4月発売
16ソリオスズキ5,702104.3
17ノアトヨタ5,64982.9
18CX-30マツダ5,64719年10月発売
19MAZDA2マツダ5,61619年9月発売
20インプレッサSUBARU5,45982.7
21C-HRトヨタ5,17257.8
22ロッキーダイハツ5,01119年11月発売
23エスクァイアトヨタ4,44683.1
24ヴェゼルホンダ4,40453.6
25ステップワゴンホンダ4,38264.2
26スイフトスズキ4,33496.8
27CX-5マツダ4,19866.3
28パッソトヨタ4,00769.7
29トールダイハツ4,001101.1
30クラウントヨタ3,72064.7
31MAZDA3マツダ3,48019年5月発売
32フォレスターSUBARU3,47768.9
33ハリアートヨタ2,90857.3
34ランドクルーザーWトヨタ2,82370.4
35ヴェルファイアトヨタ2,71958.8
36エクストレイル日産2,61141.9
37ヴィッツトヨタ2,57523.5
38CX-8マツダ2,30252.4
39クロスビースズキ2,10768.2
40デリカD5三菱2,01438.1
41カムリトヨタ1,74667.5
42シャトルホンダ1,70777.8
43WRXSUBARU1,657187
44レヴォーグSUBARU1,34663.2
45リーフ日産1,33055.9
46ブーンダイハツ1,27393.2
47ジムニーワゴンスズキ1,13475.7
48ハイエースワゴントヨタ1,11595.3
49オデッセイホンダ1,09057.9
49UX250Hレクサス1,09052.5

コロナ影響はそれほど販売台数に反映されていないものの

何しろ想像を遥かに超えた新型コロナウイルスの猛威。工場の稼働停止、店舗の休業に加え、(当然とはいえ)外出の自粛要請も。我々は今、無理やり時が止められたかのような状況下での生活を余儀なくさせられている。

そんななか、冒頭でも触れているとおり3月期の乗用車全体の新車販売台数は前年比91.1%だった。前年比こそ割り込んだもののその度合いが先月並みだったのは、3月期の決算による販売台数自体の上乗せ分で“持ちこたえた”からだろう。むしろ気掛かりなのは、さまざまな影響がそのまま数字に表われるであろう4月期の集計だ。

トヨタカローラが首位奪還

トヨタカローラが首位奪還

3月期に関して純粋にブランド別販売台数の推移を見ていくと、トップ3のカローラ、フィット、ヤリスに注目しないわけにはいかない。特にカローラだが、新型のフィットとヤリスを抑え、ここにきて再び1位の座につき、販売台数自体もランク順位3位だった2月の9,898台から1万6,327台と大きく伸ばした。TV で変わらずCMを打つなどしているのはご承知のとおりだが、ランキングでも昨年12月以来、再びトップに返り咲いたことになる。よもやホンダのフィットが1位になることをトヨタとして阻止しておくため、3月の決算期に加え何らかの援護射撃の策が打たれての結果だったのか? またはフィット、ヤリスに較べ、登録に回せる生産済み車の台数に余力があった、のか?

予想通りフィット2位、ヤリス3位

予想通りフィット2位、ヤリス3位

一方でフィットとヤリスは、予想どおり販売台数を一気に伸ばしてきた。フィットは2月の7位=8,221台から2位=1万4,845台へと順当なランクアップさせた。ちなみに外出自粛の折ながら街中でも実車を見かけるようになったが、これはあくまで筆者の勘だが、乗っているユーザーは幅広そうで、おそらくフィット以外の銘柄から乗り換えたような雰囲気のドライバーが楚々と乗りこなしている…、そんな印象がある。

ヤリスについては2月22位=3,491台だったが、3月は1万3,164台へと大きく台数を伸ばした。まあ、予想されたとおり…といったところだ。ちなみに先代のヴィッツはというと、3月期にも2,575台の販売台数を挙げて37位に入っており、28位だった2月期の2,876台に対し台数の落ち幅はゆるやか。車名の変更によって“新旧”の意識が薄れ、抵抗なくヴィッツを(おそらく好条件で)選んだユーザーが少なくないのかもしれない。

トヨタ各車の好調ぶりは相変わらず

トヨタ各車の好調ぶりは相変わらず

同様にアクアも、ヤリスの登場でさすがに……との文脈を考えていたのだが、順位こそ2月の5位から3月は12位に落としたものの、実は台数自体は8,843台→8,488台へと下げ幅は小さい(と見える)。その一方でプリウスをみると、台数を2月の7,518台から3月は9,717台に上乗せし、順位も9位から7位にあげている。ライズも2月の1位から3月は4位に落としているものの、台数は9,979台→1万2,009台に伸ばしている。シエンタ(2月:6位/8,266台→3月:6位/1万456台)、ルーミー(2、3月とも8位、台数は7,682→9,700台)なども台数を伸ばしている。

やはり3月はクルマが売れる

2月期のレポートでも触れたが3月は決算期でもあったため、改めて台数でみると伸び幅の大きい銘柄は多い。2月期ではランキング上位10車を含め、単独での登録台数はおしなべて1万台を切っていたのに対し、3月期は10車中6車が軒並み1万台を超えた。決算期おそるべし……といったところか。

そのほかにも順位は落としているが、台数を伸ばしている銘柄は数多い。というより3月期で2月期に対し台数を落としたのは50車種中わずか3銘柄(ヴィッツ、リーフ、ジムニーワゴン)のみ。ハイエース、オデッセイ、レクサスUH250Hは3月に50位以内に食い込んだ(UH250Hは1月の45位から一度圏外落ちし、3月に再度ランクインした)。冒頭でも触れたとおり非常にきびしい情勢の中だが、台数に関してはまさに3月期の決算で助けられた形だ。

軽乗用車販売台数 2020年3月

順位車名ブランド名台数前年比
1N-BOXホンダ22,07883.571807861328
2タントダイハツ17,37093.765182495117
3スペーシアスズキ16,07785.29817199707
4ムーヴダイハツ14,02387.764427185059
5デイズ日産11,61273.257209777832
6ハスラースズキ10,372172.34962463379
7N-WGNホンダ10,271164.67852783203
8アルトスズキ9,718100.54837036133
9ミラダイハツ9,22275.59635925293
10ワゴンRスズキ9,13865.731552124023
11ルークス日産7,63320年3月発売
12eK三菱6,651102.73401641846
13キャストダイハツ2,91057.818397521973
14ジムニースズキ2,08152.391742706299
15エブリイワゴンスズキ2,00388.160209655762
※ 車名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、タント、eK、プレオ、N-BOX、デイズ、ピクシスなど)

日産ルークスのおかげで2位に浮上したダイハツタント

日産ルークスのおかげで2位に浮上したダイハツタント

軽自動車では、相変わらずホンダN-BOXが1位の座を守っている。3月期はベスト15車の中で唯一2万台を超える(2万2,078台)販売台数を達成した。ただし前年同月比は83.6%に留まり、2月期の94.0%に較べ、勢いが収まりつつあるようにも見える。

対してスズキハスラーは新車効果が出ているようで、前年同月比の172.3%の数字はベスト15車中では最高。次いでホンダN-WGNも、順位では7位だが、164.7%の前年同月比(前年累計比でも157.7%)となっている。一方で日産デイズは5位/1万1,612台で、2月期の1万5,495台から台数を落としているが、これは3月期からルークスが単独でカウントされるようになったため。ルークスは7,633台で12位につけている。

ところで気になるダイハツタントだが、1万7,370台で2月期より台数をそれなりに上乗せし、1位のN-BOXにも2月期より1ランク迫り2位につけた。前月比、前年同月比、前年累計比の数字はN-BOXを上回っており、今後の動向はいかに。

※記事の内容は2020年4月時点の情報で制作しています。

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