島崎七生人
寄稿記事(上級者向け)
モータージャーナリスト
島崎七生人しまざきなおと

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年4月)

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年4月)

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2020年4月の新車販売台数(軽自動車を除く)はトヨタヤリスが唯一の1万台超えを果たし初めて首位に立ちました。乗用車全体で前年比69.6%とコロナ禍による大きな影響が出る中、2位のホンダフィットも前年比アップと健闘。トヨタシエンタとホンダフリードのコンパクトミニバン勢が前年並みに踏みとどまっているのも目を引きます。一方、軽自動車では3月と同様にホンダN-BOXが1位、ダイハツタントが2位となりました。軽自動車も生産が再開されたホンダN-WGN以外はすべて前年比を大きく落とすなど未曾有の状況。自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。

国産乗用車販売台数 2020年4月(軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1ヤリストヨタ10,11920年2月発売
2フィットホンダ8,977132.5
3シエンタトヨタ6,98299.8
4カローラトヨタ6,67991.1
5フリードホンダ6,03095.7
6アルファードトヨタ5,73998.6
7ライズトヨタ5,54519年11月発売
8ルーミートヨタ5,10471.5
9プリウストヨタ4,66942.2
10アクアトヨタ4,55158.6
11ヴォクシートヨタ4,32365.6
12タンクトヨタ3,89168.8
13ノート日産3,78651.1
14RAV4トヨタ2,92893.4
15ノアトヨタ2,78663.5
16セレナ日産2,74150.7
17ソリオスズキ2,41357.6
18ヴェゼルホンダ2,35661.8
19C-HRトヨタ2,33454.2
20エスクァイアトヨタ2,31666
21パッソトヨタ2,21469.5
22ロッキーダイハツ2,13119年11月発売
22インプレッサSUBARU1,79447.5
24ヴェルファイアトヨタ1,69054.6
25ハリアートヨタ1,53153.1
26スイフトスズキ1,40643.6
27CX-30マツダ1,27819年10月発売
28MAZDA2マツダ1,25819年9月発売
29クラウントヨタ1,24050.8
30ステップワゴンホンダ1,22631.7
31ランドクルーザーWトヨタ1,22365.3
32フォレスターSUBARU1,14643.9
33クロスビースズキ1,10648
34シャトルホンダ1,055160.6
35MAZDA3マツダ96419年5月発売
36CX-5マツダ94747
37トールダイハツ91542.5
38エクストレイル日産84340.9
39オデッセイホンダ78664.9
40カムリトヨタ74940.1
41RX450Hレクサス672276.5
42ハイエースワゴントヨタ64868.9
43RX300レクサス618414.8
44ジムニーワゴンスズキ61669.8
45ヴィッツトヨタ5617.5
46シビックホンダ55885.6
47CX-8マツダ54442.5
48UX250Hレクサス45649.8
49プレミオトヨタ43174.6
50ジャパンタクシートヨタ38276.6

 

リーマン・ショックを上回るインパクト

リーマン・ショックよりもインパクトは遥かに大きい……先の2020年3月期決算説明会の場で、トヨタ自動車・豊田章男社長が、そう受け止めを語った。経済紙ではないので数字は端折るが、各社軒並み減収・減益となり、生産調整により世界の自動車メーカー各社の工場稼働率も半分以下に割り込んだという。自動車業界に関わる者のひとり……というより、古くからの日本のいちクルマ好きとして、今回の禍(わざわい)の呼称は口に出すのにはいささか抵抗があり、文字にするにしても心情的には“コ*ナ”と伏せ字にしたいほど。1日も早い収束と終息を願うばかりだ。

首位に立ったトヨタヤリス、リコールによる納期への影響はなさそう

首位に立ったトヨタヤリス、リコールによる納期への影響はなさそう

さて4月度の市況だが、やはり相当な影響を受けたといわざるを得ない。3月が決算期でもあったから4月度の数字の落ち幅はなおさら大きく、リードでも触れているように、乗用車全体の新車販売台数は対前年比69.6%が精一杯というところだ。

50位圏内を見渡してみても、月販1万台超えの車種が3月は1~6位の上位6車種だったところが、4月は先月の3位から1位にランクアップしたヤリスが1万119台と、かろうじて1万台を超えただけ。そのヤリスにしても3月は1万3,164台だったから、販売台数自体は落としている。

ちなみにヤリスは、2020年5月20日付けでリコールが発表された。国土交通省の報道発表資料によれば、対象車は令和元(2019)年12月11日~令和2(2020)年4月21日に製造された計2万7,622台の範囲で、内容と対策は、ブレーキ制御コンピュータの異常判定プログラムを対策仕様に修正するというもの。

ヤリスのガソリン車はアイドリングストップ装置が非搭載だが、新開発3気筒エンジン(試乗の印象では非常に闊達なエンジンだ)の特性に未制御な部分が判明したのか?すでに納車済みでこのリコールに該当する車両は、ディーラーに対応を依頼すべきなのはいうまでもないが、今後の車両については、対策済みだろうから、納期などへの影響に対する心配はいらないはずだ。なおヤリスと同日、カローラ、RAV4にもリコールが発表されている。いずれもオーナーの手元には案内が届くはずだが、不明であれば確認しておくことをおすすめしたい。

ほとんどの車種が販売台数半減

4月の販売台数に話を戻せば、改めて集計を見ると、いかにコ*ナ禍の影響が大きかったかを痛いほど実感させられる。台数の数字だけで見ると、ほとんどの車種が軒並み半減かそれ以上という状況だった。50位中、普段は見られない販売台数を3桁に落とした車種が4月は16車種もあったのだから、何をかいわんやでもあった。傾向として順位の高い車種が多いトヨタ車は半減程度であり、マツダ車では3分の1、4分の1といった下げようになっている。今は復帰に向かうタイミングだが、工場の操業停止などを余儀なくされ、各社ごと、その影響は計り知れなかったことは容易に想像がつく。

それでも売れている人気車種

それでも売れている人気車種1

それでも売れている人気車種2

それでも売れている人気車種3

それでも売れている人気車種4

前年比の数字で見るとシエンタ(6,982台/前年比99.8%)、フリード(6,030台/同・95.7%)といったコンパクトミニバン勢は前年並みに踏みとどめており、フィット(8,977台/同・132.5%)も健闘している。他方、前年比98.6%のアルファードは、販売台数も3月の7,885台に対し4月は5,739台と数字上の落ち幅が小さく堅調をキープしているといえる。車種ごとの人気度は、やはり販売台数に影響を及ぼすというわけだ。

軽自動車販売台数 2020年4月

順位車名ブランド名台数前年比
1N-BOXホンダ14,03472.4
2タントダイハツ8,29571.34
3ムーヴダイハツ6,87768.5
4スペーシアスズキ6,42644.2
5ミラダイハツ5,50670.9
6N-WGNホンダ4,682119.1
7ハスラースズキ4,29489.5
8ワゴンRスズキ3,66849.7
9アルトスズキ3,44560.1
10デイズ日産3,41935.9
11ルークス日産2,86820年3月発売
12ピクシストヨタ1,50363.9
13eK三菱1,29742.7
14ウェイクダイハツ1,23463.47
15ジムニースズキ1,23147.1

※ 通称名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、タント、eK、プレオ、N-BOX、デイズ、ピクシスなど)
例)デイズルークスはデイズとして、2020年3月発売のルークスについてはルークスとして集計

それでも首位に君臨するN-BOX

それでも首位に君臨するN-BOX1

一方で軽自動車だが、こちらも全体として4月の販売台数の落ち込みは大きく、痛々しい集計結果が出た。その中で3月に続き1位の座におさまるのがN-BOXで、3月の2万2,078台に対し台数自体は大きく落としたものの、4月の軽自動車では唯一の1万台超えの1万4,034台を記録。2位につけたタントは順位こそ変わらないものの、販売台数は3月の1万7,370台から8,295台へと少なからず落とした。

それでも首位に君臨するN-BOX2

3位のムーヴと4位のスペーシアの2台は、3月とは順位を入れ替えた形だが、ともに1万台超えだった。
ムーヴが6,877台(前月比49.0%)、スペーシアが6,426台(同・40.0%)といった状態。軽自動車の前月比の数字を見ていると、きびしい状況がうかがわれるが(唯一、OEMのピクシスは前月比84.5%、1,503台となっている)、生活に密着した軽自動車だけに、販売台数が早く元のように上向きになり、より多くのユーザーにシアワセを届けてほしいと思う。

※記事の内容は2020年5月時点の情報で制作しています。

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