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モータージャーナリスト
島崎七生人しまざきなおと

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2021年3月)

今売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2021年3月)

2021年3月の乗用車全体(軽自動車を含む)の販売台数は51万386台、前年比は105.2%でした。年度末ということもあって2年ぶりに50万台超えを記録しました。

軽自動車を除く新車販売ランキングはトヨタヤリスが3万台に迫る驚異的な台数で9カ月連続の1位に輝きました。トヨタルーミーが2位、トヨタアルファードが3位とTOP3の顔ぶれは3ヶ月連続で変わらなかったものの、日産ノートが4位に上昇したことが注目されます。トヨタ一強が続く中、ホンダフリードとホンダフィットもTOP10圏内に滑り込んでいます。

一方、軽自動車(乗用車)は年末にマイナーチェンジを受けたホンダN-BOXが2万7000台を超える好調ぶりで引き続き首位をキープ、2位スズキスペーシア、3位ダイハツタント、4位日産ルークスは前月から変わらず、スーパーハイトワゴン人気が続いています。今回も自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。

国産乗用車販売台数 2021年3月(軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1ヤリストヨタ28,466216.2
2ルーミートヨタ16,504170.1
3アルファードトヨタ13,986177.4
4ノート日産13,352121.4
5カローラトヨタ12,66777.6
6ライズトヨタ12,272102.2
7ハリアートヨタ10,428358.6
8ヴォクシートヨタ9,891110.4
9フリードホンダ9,764102.5
10フィットホンダ9,23162.2
11セレナ日産9,207100.8
12シエンタトヨタ8,68283
13プリウストヨタ6,72169.2
14ノアトヨタ6,377112.9
15ソリオスズキ6,089106.8
16ステップワゴンホンダ5,995136.8
17RAV4トヨタ5,33484.9
18アクアトヨタ5,30462.5
19レヴォーグSUBARU4,892363.4
20CX-5マツダ4,845115.4
21キックス日産4,80120年6月発売
22MAZDA2マツダ4,45779.4
23ランドクルーザーWトヨタ4,395155.7
24パッソトヨタ4,186104.5
25CX-8マツダ4,073176.9
26インプレッサSUBARU4,00973.4
27CX-30マツダ3,89569
28フォレスターSUBARU3,646104.9
29スイフトスズキ3,45979.8
30MAZDA3マツダ3,12289.7
31C-HRトヨタ3,02358.4
32デリカD5三菱2,963147.1
33クラウントヨタ2,93979
34ロッキーダイハツ2,57851.4
35オデッセイホンダ2,419221.9
36ジムニーワゴンスズキ2,267199.9
37トールダイハツ2,16754.2
38シャトルホンダ2,041119.6
39エクストレイル日産2,04178.2
40クロスビースズキ1,97793.8
41エスクァイアトヨタ1,79440.4
42ヴェゼルホンダ1,78940.6
43CX-3マツダ1,722326.8
44リーフ日産1,603120.5
45カムリトヨタ1,47284.3
46シビックホンダ1,464198.4
47エクリプスクロス三菱1,441197.9
48マーチ日産1,358160.1
49ヴェルファイアトヨタ1,18343.5
50ハイエースワゴントヨタ1,05294.3

※ 上記の台数は車名別の合算値となり、一部教習車などを含みます。
※ 例:ブランド通称名 カローラはカローラシリーズ全車種と教習車を含んでいます。

厳しい状況下ながら2年ぶりに50万台の大台を回復

変異ウイルスなる新たな試練が立ちはだかる中、感染拡大の危機は予断を許さないどころか、どうやらさらに厳しい状況に向かいそうな気配濃厚だ。もはや都道府県、行政区単位の対応では力足らずなのは明らかで、全国規模の対策で事態の拡大を抑え込むべきではないか……とは、経済的な痛みが伴うことを承知の上で誰もが考えることだろう。先行き不透明というより、視界も厳しい状況下に我々はさらされている。

そのような、長く、再び新たな局面を迎えたコロナ禍の影響を受けながらも、2021年3月の乗用車全体の販売台数は、年度末ということもあり51万386台と2月の36万1891台から台数の上で大きく伸びを見せ、前年比でも105.2%の結果を残した。昨年3月の台数は48万5207台だったが、数字の上で50万台を上回ったのは一昨年3月の53万2506台以来2年ぶりのこと。製造、販売などあらゆる部署、立場の関係者の尽力があってのことだろう。

欧州でも高評価のトヨタヤリス、快進撃は続く

欧州でも高評価のトヨタヤリス、快進撃は続く

車名別に販売台数をみても、上位50車種中で48車種が前月2月の台数に対して大きく上乗せした。その中でも、いやが応でも目が行くのが1位のヤリス。2月も2万台超の2万559台の好調ぶりだったが、3月はさらに台数を伸ばし、3万台に届こうかという2万8466台とした。ヤリスは前回も触れた欧州カー・オブ・ザ・イヤー2021の受賞に続き、GRヤリスが英国カー・オブ・ザ・イヤー2021を受賞、勢いづいているところだが(日本カー・オブ・ザ・イヤーで3位だったヤリス……とTV-CMで言っているのを聞いた気がするが……)、欧州での高評価は日本でのヤリスのさらなる販売増にも貢献するかもしれない。いずれにしても、目下、ダントツで強みをみせているのがこのヤリス。9カ月連続1位の記録がどこまで続くか注目だ。

3ヶ月連続の3位!トヨタアルファードの怪進撃(?)も続く

3ヶ月連続の3位!トヨタアルファードの怪進撃(?)も続く

トヨタ車は、ヤリスに続いて2位にルーミー、3位にアルファードがつけており、ここまでの順位は1月、2月と同じ。ただしアルファードは3月の台数が1万3986台となんと2月に対し3879台も上乗せをし、ヴェルファイア(49位/1183台)とは好対照の、相変わらずの正体不明の(!?)強さを見せた。台数で見ると、5位のカローラ(1万2667台)、6位のライズ(1万2272台)、7位のハリアー(1万428台)までが1万台超、8位のヴォクシーが1万台にあとひと息……といいながらも9891台の数字を残す。

日産ノートの躍進の陰でキックスが失速

日産ノートの躍進の陰でキックスが失速

3月は上位10位以内のトヨタ車は7車種で、そこに食い込んだのが日産1車種、ホンダ2車種だった。日産はノートが2月の7位から3月は4位に順位を上げ、台数も2月に一度7246台に落としたものの、今回は1万3352台に。e-POWERでようやく加速し始めたといったところか。反対にキックスが2月の14位から今月は21位に順位を下げ、3月の50位以内の車種では2月から台数を落とした2車種のうちの1車種に。キックスが失速気味なのは気になるが、ノートの割を食ったのか? ノートのほうがデザインが新しい分(ブランドロゴも新しいものが付く)、ユーザーの目に新鮮に映るのかもしれない。

ホンダヴェゼルは新型への移行待ち

ホンダヴェゼルは新型への移行待ち

ちなみにもう1車種の3月に台数を落とした車種はヴェゼルで、2月の25位から今月は42位に大きく順位を下げ、台数も1789台(2月は2568台)に落としている。ただしヴェゼルはすでに新型が公表されており、この推移と台数は従来型が最終の着陸体勢に入ったということだろう。

年次改良の成果でマツダ各車種もランキング上昇

年次改良の成果でマツダ各車種もランキング上昇

話が前後するが、10位圏内に食い込んだ車種は、ほかにホンダフリード(9位/9764台)、ホンダフィット(10位/9231台)の2台。ともに他車種同様、3月に台数を伸ばしてはいるが、フィットは、1位のヤリスをライバルとするならやや水をあけられているのが現状だ。順位で見ると、各車種とも3月の台数増で順位が横ばいか下げた車種もある中で、50位圏内のマツダの各車種(CX-5、マツダ2、CX-8、CX-30、マツダ3、CX-3)はすべて順位を上げている。改良等の成果だろう。

軽乗用車販売台数 2021年3月

順位車名ブランド名台数前年比
1N-BOXホンダ27,164123.0
2スペーシアスズキ19,584121.8
3タントダイハツ17,06898.3
4ルークス日産13,778180.5
5ムーヴダイハツ13,00592.7
6ハスラースズキ11,147107.5
7ミラダイハツ8,94597.0
8アルトスズキ8,70689.6
9ワゴンRスズキ8,45892.6
10デイズ日産8,26471.2
11N-WGNホンダ7,30271.1
12タフトダイハツ7,12320年6月発売
13eK三菱6,20493.3
14ジムニースズキ5,719274.8
15N-ONEホンダ3,2041770.2

※ 通称名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、タント、eK、プレオ、N-BOX、デイズ、ピクシスなど)
例)デイズルークスはデイズとして、2020年3月発売のルークスについてはルークスとして集計

マイナーチェンジでホンダN-BOXの強さが際立つ

マイナーチェンジでホンダN-BOXの強さが際立つ

軽自動車では、やはり1位N-BOXが注目だ。2020年度(2020年4月〜2021年3月)のシリーズの販売台数が19万7900台となり軽4輪車第1位の座を獲得、同時に6年連続第1位の記録も打ち立てたばかり。そして2021年3月も実に2万7164台と、2月の1万8591台から8500台強も台数を増やし、3月のヤリスに僅差で迫る台数とした。2020年12月にはマイナーチェンジを受けたばかりで、その効果も手伝ってはいるのだろうが、この強さはやはり驚異的というほかない。

スペーシア、タント、ルークス……、上位6車種は2月と変わらず

スペーシア、タント、ルークス……、上位6車種は2月と変わらず

一方で軽自動車は、上位15位圏内の車種のすべてが、2月に対して台数を上乗せしている。順位で見ると1位のN-BOX以下、2位のスズキスペーシア、3位のダイハツタント、4位の日産ルークス、5位のダイハツムーヴ、6位のスズキハスラーまでが2月と同順位をキープ。同時にここまでが1万台超の台数を確保しており、2月の台数からの伸びも大きい。日産ブランド車のデイズも2月の7位から順位を下げながらもなんとか10位にとどまった。

ホンダN-ONEも健闘!

ホンダN-ONEも健闘!

N-ONEは順位こそ2月と変わらず15位だが、台数が伸びており(2月1916台→3月3204台)、フルモデルチェンジ効果で前年比は1770.2%(!)となっている。スズキハスラー(6位/1万1147台)vsダイハツタフト(12位/7123台)は、順位、台数とも、相変わらずハスラーが優勢だ。

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※記事の内容は2021年4月時点の情報で制作しています。

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