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島崎七生人しまざきなおと

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2021年5月)

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2021年5月)

2021年5月の乗用車全体(軽自動車を含む)の販売台数は26万1522台、2019年比では約80%にとどまるものの、コロナ禍による影響が顕著だった前年に対しては150.0%と大きく増加しました。

軽自動車を除く新車販売ランキングはトヨタヤリスが11ヵ月連続の1位に輝きました。トヨタルーミーが5ヵ月連続の2位、トヨタカローラが前月に続き3位を確保しました。4位にはトヨタハリアー以下、トヨタ車が多くランクインしますが、6位日産ノートと10位ホンダフリードが奮闘しベスト10圏内に。一方で登場から1年あまりのホンダフィットが前年比72%ダウンの23位に沈んだことが目立ちます。

軽自動車(乗用車)は相変わらずホンダN-BOXが首位をキープ、2位も変わらずスズキスペーシア、そして3位にはダイハツタントが入りました。好調のスズキハスラーは5位をキープしています。今回も自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。

国産乗用車販売台数 2021年5月(軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1ヤリストヨタ16,660160.4
2ルーミートヨタ11,597312.3
3カローラトヨタ7,493114.6
4ハリアートヨタ6,313541.9
5ライズトヨタ6,26879.2
6ノート日産5,962171.8
7アルファードトヨタ5,947103.4
8ヴォクシートヨタ5,066148.2
9RAV4トヨタ4,784200.8
10フリードホンダ4,409122.1
11ヴェゼルホンダ4,060247.1
12シエンタトヨタ3,90890
13セレナ日産3,460114.9
14プリウストヨタ3,19491.3
15ソリオスズキ3,159276.6
16ノアトヨタ3,134155.8
17アクアトヨタ2,96886
18パッソトヨタ2,698136.3
19ランドクルーザーWトヨタ2,447238.3
20キックス日産2,30220年6月発売
21インプレッサSUBARU2,291261.8
22ステップワゴンホンダ2,118161.9
23フィットホンダ2,03228.1
24スイフトスズキ1,997293.7
25オデッセイホンダ1,504345
26クラウントヨタ1,460140.7
27ロッキーダイハツ1,39487.7
28MAZDA2マツダ1,34489
29C-HRトヨタ1,32082.8
30フォレスターSUBARU1,291227.3
31レヴォーグSUBARU1,0952670.7
32クロスビースズキ1,077176.3
33CX-8マツダ1,055201.7
34ジムニーワゴンスズキ1,019123.2
35MAZDA3マツダ967114
36シャトルホンダ91286
37トールダイハツ889129.4
38CX-30マツダ86690.2
39エスクァイアトヨタ86359.8
40CX-5マツダ83099.9
41UX250Hレクサス768102.3
42ハイエースワゴントヨタ705140.7
43エクリプスクロス三菱673386.8
44エクストレイル日産65665.3
45カムリトヨタ646128.4
46デリカD5三菱619206.3
47マーチ日産570320.2
48RX450Hレクサス529123.3
49ヴェルファイアトヨタ48735.3
50ES300Hレクサス441121.2

※ 例:ブランド通称名 カローラはカローラシリーズ全車種と教習車を含んでいます。

コロナ影響は薄まったものの、半導体不足の影が忍び寄る

導入部分にもあるとおり、2021年5月の販売台数は前年同月比で150.0%の実績を残した。これは4月の131.5%と較べると伸び率は大きいものの、実は台数でみると、4月の28万8397台から5月の26万1522台へと、全体では2万7000台ほど数字を下げている。

対前年比を裏返すと浮き彫りになるとおり、(そういう過去の記憶は早く頭の中から振り払いたいものだが)去年5月といえば、コロナ禍の影響が社会全体に影響を及ぼし始めたころだった。“今”に話を戻すと、この6月も部品供給不足などの理由で、自動車メーカー各社工場では生産ラインの停止、稼働調整が実施されており、引き続き、販売台数への影響が懸念されるところ。日常生活はもちろんのこと、平穏が早く戻ってくることを願わずにはいられない。

5月の小改良でトヨタヤリスがさらに勢いづく!?

5月の小改良でトヨタヤリスがさらに勢いづく!?

さて5月の販売台数を見ると、1位のトヨタヤリス、2位のルーミーは4月と同じだ。ただし両車とも4月よりも台数を落としているため、両車の台数の差は、4月が8000台弱あったのに対して5月は5000台ほどに縮まってはいる。とはいえトヨタの身内同士のこの2車の攻防は、なかなか熾烈を極めたもの。

ヤリスについて言えば2020年2月の登場後、同年4月には早くも1位の座を獲得、5月も続けて1位となり、6月も……と思われたところで1度、ライズにその座を奪われた。ライズは2019年11月の発売だったが、2020年1~6月は1位/5万8492台の販売台数を記録しており強さをみせつけていた車種。その後はヤリスが2020年暦年(15万1766台)、2020年4月~2021年3月(20万2652台)とライズをおさえ、2020年7月以降この5月まで連続11ヵ月、1位の座を死守しているのはご承知のとおり。ヤリスは5月に、全車速追従機能を加えたレーダークルーズコントロールをハイブリッド車、ガソリン車(1.5L・CVT)に標準装備化するなどの改良を入れたばかりで、6月の1位の座も安泰かどうか興味深い。

好調なトヨタRAV4&ハリアー、奮闘する日産ノートとホンダフリード

好調なトヨタRAV4&ハリアー、奮闘する日産ノートとホンダフリード

10位圏内のトヨタ車はRAV4が台数を伸ばし4月の12位から9位に食い込んだ。またハリアーも台数的には4月の7112台から6313台に下げてはいるが、順位を7位から4位に上げている。10位圏内のトヨタ車以外の2車のうちのひとつが日産ノートで、台数を4月の5711台から5962台に増やしながら、順位を7位から6位にひとつ上げている。もう1台の10位圏内の非トヨタ車であるホンダフリードは4409台と4月より台数を落としながらも何とか10位にポジションをとどめている。

6月の改良でホンダフィットは息を吹き返すのか?

6月の改良でホンダフィットは息を吹き返すのか?

ちなみにあのフィットは、6月の改良発表の直前だったとはいえ3月の10位、4月の17位と順位を落とし、5月にはなんと23位(前年同月比28.1%!)に甘んじている。クルマの良さを考えると起死回生期待レベルといったところ。対照的にトヨタアクアは、フルモデルチェンジが近いはずだが、前年同月比86%、2968台と依然として踏ん張りを利かす。

受注好調のホンダヴェゼルは納期問題がカギ

受注好調のホンダヴェゼルは納期問題がカギ

日産セレナも4月から台数を伸ばし(3342台→3460台)ながら順位も上げ(18→13位)存在感を示している。反対に2020年6月発売の日産キックスは5月は4月より台数を増やしたものの、2302台と低調か? スズキソリオも4月は5000台弱で10位だったが、5月は15位に下がり台数も3159台にとどまった。同じスズキのスイフトは、24位/1997台だが前年比293.77%と健闘している。

ホンダヴェゼルは5月には4060台で、10位圏内目前の11位につけた。ご多分に洩れず納期の問題など課題含みのようだが、これからどう台数を伸ばしていくかが注目だ。

軽乗用車販売台数 2021年5月

順位車名ブランド名台数前年比
1N-BOXホンダ14,215122.0
2スペーシアスズキ10,479238.6
3タントダイハツ8,049322.36
4ムーヴダイハツ7,788368.6
5ハスラースズキ7,119201.7
6ルークス日産6,142157.0
7アルトスズキ5,832359.8
8ミラダイハツ4,700104.3
9タフトダイハツ4,38820年6月発売
10デイズ日産3,908101.5
11ワゴンRスズキ3,816114.9
12N-WGNホンダ3,738355.3
13ジムニースズキ2,511122.7
14eK三菱1,922144.4
15N-ONEホンダ1,7594628.9

※ 通称名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、eK、ピクシスなど)

ホンダN-BOXとの差を縮めたスズキスペーシア

ホンダN-BOXとの差を縮めたスズキスペーシア1

軽自動車は1位、2位の顔ぶれ(ホンダN-BOXとスズキスペーシア)は4月と変わらない。ただし台数を見ると、N-BOXが4月1万6733台だったのに対し5月は1万4215台、一方でスペーシアは4月が1万802台、5月が1万479台と、4月に対する5月の台数の落ち幅が小さい点に注目しておきたい。

ホンダN-BOXとの差を縮めたスズキスペーシア2

3位以降の車種は、順位でみると上がったものもあれば下がったものもあり、いろいろだ。順位を上げた(か、または変わらない)車種は台数も伸ばしており、4月と5月の台数で見ると、6位の日産ルークス(5677台→6142台)、7位のスズキアルト(5408台→5832台)、10位の日産デイズ(3859台→3908台)、12位のホンダN-WGN(3353台→3738台)などがそうだ。

好調を維持するスズキハスラーとジムニー

好調を維持するスズキハスラーとジムニー

軽自動車のアイドル的存在(!?)のライバル車、スズキハスラー(5位/7119台)とダイハツタフト(9位/4388台)は、相変わらずハスラー優勢の状況が続いている。ジムニーは5月は2511台にとどまったものの、登録車のジムニー・ワゴン(シエラ)の5月の販売台数は1019台で、合わせれば堅調な人気を保っていることがわかる。

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