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今が狙い目の中古車はコレ 2022年秋の相場情報(軽自動車SUV編/萩原文博レポート)

今が狙い目の中古車はコレ 2022年秋の相場情報(軽自動車SUV編/萩原文博レポート)
今が狙い目の中古車はコレ 2022年秋の相場情報(軽自動車SUV編/萩原文博レポート)

人気車種のモデルチェンジや季節的な要因などによって中古車の相場は日々動いています。そんな中古車市場でいま狙い目のお得なモデルはどれなのか。中古車相場にも詳しい自動車評論家の萩原文博さんに聞いてみました。2022年秋の中古車情報として取り上げるのは「軽自動車SUV」。スズキのハスラー、スペーシアギア、ジムニー、ダイハツタフト、三菱eKクロスなど人気車種が揃う激戦区の中古車事情やいかに。

クロスオーバーモデルが主流の軽自動車SUV

クロスオーバーモデルが主流の軽自動車SUV

国産、輸入車問わず、SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)は大人気となっています。トヨタはレクサスブランドを含めると14モデル、マツダは先日CX-60を追加し、全6モデルも用意しています。

もちろんSUVブームは軽自動車にも波及しています。ただし、軽自動車はボディサイズやエンジンの排気量に制約があるため、純粋なSUVはスズキジムニーくらいで、その他はハイトワゴンやスーパーハイトワゴンにSUVテイストを加えたクロスオーバーモデルとなっています。

軽SUVは、悪路走破性に特化しているのがスズキジムニー、ユーティリティの高いハイトワゴンにSUVのテイストを加えたスズキハスラー、ダイハツタフト、三菱eKクロス、そして見た目をSUVらしいタフギアに仕上げたスペーシアギアの5車種が挙げられます。ここでは、この軽SUV5車種の中古車事情を紹介しましょう。

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「スズキスペーシアギア」スペーシアの中ではレアモデル、2WDモデルが中心

「スズキスペーシアギア」スペーシアの中ではレアモデル、2WDモデルが中心

スズキスペーシアギアは、2018年12月に登場。新プラットフォーム「ハーテクト」を採用し、低床を維持しつつ全高を上げることで室内を高くして居住性を向上させています。さらに、防音材や遮音材を最適に配置することで静粛性を高めています。

「スズキスペーシアギア」スペーシアの中ではレアモデル、2WDモデルが中心-2

スペーシアギアの外観デザインは、スズキのSUVの特徴である丸型のヘッドランプをはじめ、フロントグリル、フロント・リアバンパー、サイドドアガーニッシュ、ルーフ色などをガンメタリック色に統一した専用装備や、積載に便利なルーフレールの標準装備により、SUVらしいタフでアクティブなデザインを採用しています。

「スズキスペーシアギア」スペーシアの中ではレアモデル、2WDモデルが中心-3

ブラックを基調としたインテリアには、メーターやシートステッチなどにオレンジのアクセントカラーを施し、ツールボックスをモチーフにしたインパネアッパーボックスを採用。タフでアクティブな中にも遊び心が感じられる空間を演出しています。

搭載するエンジンは660cc直列3気筒DOHCとDOHCターボの2種類。両エンジンともにISGと呼ばれるモーター機能付発電機とリチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドを採用することで、WLTCモードで19.2~21.1km/Lというスーパーハイトワゴンの中でトップレベルの燃費性能を発揮します。

「スズキスペーシアギア」スペーシアの中ではレアモデル、2WDモデルが中心-3

安全装備では、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)」をはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ヘッドランプのハイビーム/ロービームを自動で切り替えるハイビームアシストなどを搭載。さらに、リアバンパーに内蔵した4つの超音波センサーが車両後方にある障害物を検知し、自動でブレーキをかけることで後退時の衝突回避または被害軽減を図る「後退時ブレーキサポート」を軽自動車で初めて採用しました。2021年12月にマイナーチェンジを行い、内外装の変更に加えて、様々なデータの送受信を可能とする車載通信機を搭載することで、新サービスであるコネクテッドサービス「スズキコネクト」を採用しています。

現在、スペーシアギアの中古車は約480台流通していて、中古車の価格帯は約109万~約294万円となっています。グレードでは自然吸気エンジンを搭載したハイブリッドXZ 2WDが最も多く、次いでターボエンジンを搭載したハイブリッドXZターボ2WDとなっています。

「三菱eKクロス」流通量は多くないが、高年式の特別仕様車が狙い目か

「三菱eKクロス」流通量は多くないが、高年式の特別仕様車が狙い目か

軽ハイトワゴンに三菱SUVのデザインアイコンであるダイナミックシールドを採用し、クロスオーバーSUVテイストに仕上げたのが、2019年3月に登場したeK X(クロス)です。最低地上高は155mmのため、悪路走破性は期待できませんが、三菱の軽自動車というアピールは万全。高いボディ剛性と低重心を活かした安定感抜群の走りが魅力です。

「三菱eKクロス」流通量は多くないが、高年式の特別仕様車が狙い目か-2

eKクロスに搭載されているエンジンは最高出力64psを発生する660cc直列3気筒ターボと最高出力52psを発生する660cc直列3気筒DOHCの2種類。さらに両エンジンには最高出力2.7psを発生するモーターを採用したマイルドハイブリッドシステムが組み合わされています。

「三菱eKクロス」流通量は多くないが、高年式の特別仕様車が狙い目か-3

トランスミッションは全車CVTを採用し、全グレードで2WDと4WDを選ぶことができ、燃費性能はWLTCモードで、16.8~21.2km/Lを実現しています。
運転支援システムは充実しており、アクセル、ブレーキに加えてハンドル操作もシステムが行う、アダプティブクルーズコントロールのマイパイロットはGとTグレードにオプション設定となっています。

「三菱eKクロス」流通量は多くないが、高年式の特別仕様車が狙い目か-4

eKクロスの中古車は約350台流通していて、価格帯は約83.8万~約182万円。流通している中古車のグレードを見てみると、660G 2WDが最も多く次いでターボエンジンを搭載した660T 2WDとなっています。また、660Gをベースとした特別仕様車のプラスエディションの高年式車が多いのが特徴です。

「スズキハスラー」ベストセラーだけに豊富な流通量、ターボ車は少なめ

「スズキハスラー」ベストセラーだけに豊富な流通量、ターボ車は少なめ

軽SUVのベストセラーモデルが、スズキハスラーです。2014年1月から販売開始された初代ハスラーはワゴンRをベースとしていましたが、2020年1月に登場した2代目となる現行モデルは、より室内空間の広いスペーシアをベースとしています。クロスモデルながらボディデザインは悪路走破性が確保されているのが魅力です。

「スズキハスラー」ベストセラーだけに豊富な流通量、ターボ車は少なめ-2

ハスラーは、軽量で高剛性の新世代プラットフォーム「ハーテクト」を採用し、ボディの軽量・高剛性を両立させています。さらに、バックドア、センターピラー、サイドドアでそれぞれ「環状骨格構造」を形成することで、ボディ全体で剛性を高めています。そして、ボディのスポット溶接部に「構造用接着剤」を採用し、部品間のわずかな隙間を埋めることで接合を強化。これにより、ボディ全体の剛性を向上させ、優れた操縦安定性、乗り心地を実現しています。

ハスラーに搭載されているパワートレインは、最高出力64psを発生する660cc直列3気筒ターボエンジン、そして、最高出力49psを発生する660cc直列3気筒DOHCエンジンの2種類。この両エンジンには、ハイブリッドシステムが採用されています。

「スズキハスラー」ベストセラーだけに豊富な流通量、ターボ車は少なめ-3

組み合わされるトランスミッションは全車CVTで、駆動方式は全グレードで2WDと4WDを用意しています。4WDには、雪道やアイスバーンでのスムーズな発進をサポートする「スノーモード」、ぬかるみや滑りやすい路面で発進をサポートする「グリップコントロール」、急な下り坂で車速を約7km/hで維持する「ヒルディセントコントロール」を装備しています。燃費はWLTCモードで20.8~25.0km/Lと優れた性能となっています。

「スズキハスラー」ベストセラーだけに豊富な流通量、ターボ車は少なめ-4

運転支援装備は、夜間の歩行者も検知するステレオカメラ方式の衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」をはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能と、ヘッドランプのハイビーム /ロービームを自動で切り替えるハイビームアシストを搭載しています。2022年5月にハスラーは一部改良を実施し、従来ターボ車にしか設定されていなかった全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロール(ACC)と車線逸脱抑制機能を全グレードに標準装備し安全性を向上させています。

販売開始から約2年半が経過した現行型ハスラーの中古車は、約1,390台流通していて、価格帯は約99万~約268万円となっています。流通しているグレードは、ハイブリッドG2WDが最も多く、次いで多いのが特別仕様車のJスタイル2WD、そしてハイブリッドX 2WDとなっており、自然吸気エンジン搭載車が上位を独占しています。

「ダイハツタフト」ハスラー以上に豊富な流通台数、特別仕様車が目立つ

「ダイハツタフト」ハスラー以上に豊富な流通台数、特別仕様車が目立つ

軽SUVで大ヒットしたスズキハスラーのライバル車として、2020年6月に登場したのが、ダイハツタフトです。タフトの外観デザインは、直線基調のスクエアなボディにフェンダーやリップに採用したブラックのパーツによって都会でもアウトドアでも映えるタフギア感を演出しています。

「ダイハツタフト」ハスラー以上に豊富な流通台数、特別仕様車が目立つ-2

インテリアは、レスキューカラーと言えるオレンジをアクセントカラーに使用した水平基調のデザインを採用。そしてスカイフィールトップと呼ばれるガラスルーフを全車に標準装備し、圧倒的な開放感を演出しています。

「ダイハツタフト」ハスラー以上に豊富な流通台数、特別仕様車が目立つ-3

タフトに搭載されているエンジンは、最高出力64psを発生する660cc直列3気筒ターボと最高出力52psを発生する660cc直列3気筒DOHCの2種類。組み合わされるトランスミッションは全車CVTですが、ターボ車には発進時の加速が滑らかなD・CVTを搭載しています。燃費性能はWLTCモードで19.6~20.5km/Lを実現しています。

「ダイハツタフト」ハスラー以上に豊富な流通台数、特別仕様車が目立つ-3

運転支援システムは、ステレオカメラを使用したスマートアシストです。ターボ車には高速道路での追従走行が可能なアダプティブクルーズコントロールを標準装備し、17種類の予防安全機能を採用しています。

「ダイハツタフト」ハスラー以上に豊富な流通台数、特別仕様車が目立つ-4

現在、現行型タフトの中古車は約1,600台と非常に豊富で、価格帯は約109.9万~約238万円となっています。流通している中古車のグレード構成を見ると、660G 2WDとこれをベースとした特別仕様車の660Gクロムベンチャー2WDが圧倒的に多くなっています。次いで多いのが660X 2WDとハスラー同様に2WD車が上位を独占しています。

「スズキジムニー」新車は長納期ながら中古車の流通量は多く、最上級グレードとATがメイン

「スズキジムニー」新車は長納期ながら中古車の流通量は多く、最上級グレードとATがメイン

軽自動車のみならず、小型車や普通車を含めても圧倒的な悪路走破性を誇るのがスズキジムニーです。2018年7月にフルモデルチェンジを行い、4代目となる現行モデルが登場しましたが、人気の高さの影響で、現在でも新車の納期が長期化しています。

「スズキジムニー」新車は長納期ながら中古車の流通量は多く、最上級グレードとATがメイン-2

現行型ジムニーはボディの骨格に、伝統の梯子型のラダーフレームを採用しています。さらに、2本のクロスメンバーを前後に追加し、ねじり剛性を従来の約1.5倍に強化しています。加えて、車体とラダーフレームを繋ぐマウントゴムを新設計し、乗り心地の良さと優れた操縦安定性を両立しています。

「スズキジムニー」新車は長納期ながら中古車の流通量は多く、最上級グレードとATがメイン-3

搭載しているエンジンは、最高出力64psを発生する660cc直列3気筒ターボの1種類。組み合わされるトランスミッションは5MTと4ATで、駆動方式は全車パートタイム式4WDを採用。燃費性能はWLTCモードで、14.3~16.6km/Lと他と比べるとやや見劣りします。

「スズキジムニー」新車は長納期ながら中古車の流通量は多く、最上級グレードとATがメイン-4

悪路走破性が注目されるジムニーですが、安全装備も充実。単眼カメラとレーザーレーダーを備えたデュアルセンサーブレーキサポートを最上級グレードのXCに標準装備しています。

「スズキジムニー」新車は長納期ながら中古車の流通量は多く、最上級グレードとATがメイン-5

現在、現行型ジムニーの中古車は約1,520台流通していて、価格帯は約128万~約385万円。平均価格は約239.1万円と新車価格を大きく上回っています。流通している中古車のグレードを見てみると、圧倒的に最上級グレードのXC 4WDが多くなっています。また、流通している中古車のトランスミッションを見てみると、MTが少なめでATが中心となっている傾向があります。

※記事の内容は2022年9月時点の情報で制作しています。

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