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「マツダCX-30」乗り心地改善だけでなく“人馬一体”感も増したが、いつ買えばいいのか迷う(萩原文博レポート)

「マツダCX-30」乗り心地改善だけでなく“人馬一体”感も増したが、いつ買えばいいのか迷う(萩原文博レポート)
「マツダCX-30」乗り心地改善だけでなく“人馬一体”感も増したが、いつ買えばいいのか迷う(萩原文博レポート)

昨年12月にエンジンやオートマを一部改良したばかりのマツダCX-30。そのわずか4ヵ月後に今度はサスペンションを中心とした一部改良が加えられました。年次改良に熱心なマツダとはいえ、さすがに異例の短期間で行われた今回の一部改良、その成果はどうなのでしょうか。萩原文博さんの試乗レポートでお届けしましょう。

トヨタに次いでSUVラインナップが豊富なマツダ

トヨタに次いでSUVラインナップが豊富なマツダ

マツダは車種ラインナップにミニバンを持たない一方で、SUVに力を入れている自動車メーカーです。国産メーカーで最もSUVのラインナップが充実しているのは8車種をラインナップするトヨタで、レクサスブランドも含めると12車種となります。このトヨタに次いで多いのが5車種のマツダです。最も小さなサイズのCX-3から3列シートSUVブームを作ったCX-8までライフスタイルに合わせて、ボディサイズを選べるのが特徴です。今回、マツダのSUVラインナップの中で最も新しいCX-30の一部改良モデルに試乗することができましたので、インプレッションを紹介します。

立体駐車場に入るサイズ、3種類のパワーソース、さらにMTも用意

立体駐車場に入るサイズ、3種類のパワーソース、さらにMTも用意1

マツダCX-30はマツダの新世代商品の第2弾として、2019年10月より販売開始されたクロスオーバーSUVです。ベースとなっているのはマツダ3(スリー)ファストバック。滑らかで伸びやかなボディ曲面による美しさと、ホイールアーチ部とボディ下部の幅広のクラッディングパネルによる、SUVらしく力強い外観デザインが特徴です。

ボディサイズは全長4395mm×全幅1795mm×全高1540mmで、都市部に多く存在する立体駐車場に対応した優れたパッケージングを採用しています。室内空間は、5人が乗車できるスペースに加えて、大型ベビーカーと旅行バッグなどを同時に積載できる430Lというラゲッジスペースを確保しています。さらに、一部グレードを除いて、電動で開閉可能な「パワーリフトゲート」を採用するなど高い利便性も兼ね備えています。

立体駐車場に入るサイズ、3種類のパワーソース、さらにMTも用意2

搭載するパワートレインは、最高出力156psを発生する2L直列4気筒ガソリンエンジン、最高出力116psを発生する1.8L直列4気筒ディーゼルターボエンジンに加えて、新世代2LガソリンエンジンのスカイアクティブXの3種類を用意しています。組み合わされるミッションは6速ATを中心に一部グレードには6速MTも設定。駆動方式は2WD(FF)とi-ACTIVE AWDと呼ばれる先進の4WDシステムを採用しています。

昨年12月にエンジンとATの改良を行ったばかり、今回は全モデルの足回りを変更

昨年12月にエンジンとATの改良を行ったばかり、今回は全モデルの足回りを変更

CX-30は2020年12月にスカイアクティブXと1.8Lディーゼルターボのエンジンとトランスミッションの制御をアップデートして、エンジンの出力を向上させています。また、アクセル操作に対する応答性とコントロール性を高めることで、ドライバーの意思とシンクロする走りを際立たせました。

そして、わずか4ヵ月後の2021年4月には全モデルでフロントとリアのダンパー特性を見直しました。これによって荒れた路面を走行した際に、サスペンションの動きを滑らかにすることで、より自然で穏やかな乗り心地へと改善しています。

試乗したのは売れ筋のXDプロアクティブツーリングセレクション

試乗したのは売れ筋のXDプロアクティブツーリングセレクション1

今回試乗したグレードは1.8Lディーゼルターボエンジンを搭載したCX-30 XDプロアクティブツーリングセレクション4WDの6速AT車です。車両本体価格は324万5000円となっています。

試乗したのは売れ筋のXDプロアクティブツーリングセレクション2

試乗したのは売れ筋のXDプロアクティブツーリングセレクション3

CX-30 XDプロアクティブツーリングセレクションはXDプロアクティブに対して、運転支援システムのスマート・ブレーキ・サポート、快適装備の運転席10wayパワーシート&ドライビングポジションメモリー機能/運転席&助手席シートヒーター、アドバンストキーレスエントリーシステムが標準装備となった売れ筋のグレードです。それでは、一部改良を行ったCX-30のインプレッションを紹介しましょう。

12月の改良でガソリンかと思うレスポンスと加速フィールを獲得

12月の改良でガソリンかと思うレスポンスと加速フィールを獲得

搭載する1.8L直列4気筒ディーゼルターボエンジンは、低回転域から270Nmという大きなトルクを発生するため、街乗りや高速道路の追い越しなどでスムーズな加速フィールを実現しています。しかし、ディーゼルエンジンの泣きどころはアクセルペダルを踏んでからの加速が始まるまでのタイムラグです。

CX-30は登場した時から、このタイムラグはずいぶんと抑えられていましたが、12月の一部改良によってまるでガソリンエンジンのようなレスポンスの良さと加速フィールを達成しました。エンジンの出力自体も向上していますが、アクセルを踏んでからの加速フィールが鋭くなったことで、より速くなったと感じるはずです。このシャープささえ感じる加速フィールは、国産、輸入車問わずトップレベルの気持ち良さを演出しています。

無駄な動きが減り、フラットさを増した足回り

無駄な動きが減り、フラットさを増した足回り

そして、今回改良されたサスペンションは、より無駄な動きが減りフラットな乗り心地を実現しています。CX-30には「Gベクタリングコントロールプラス」をはじめとした「スカイアクティブ・ビークル・アーキテクチャ」を搭載していて、できるだけ乗員の頭が揺れないように工夫されています。今回の一部改良でサスペンションのセッティングが変更されたことにより、より揺れの少ない安定感の高い乗り味を実現しています。フラットさを増した乗り心地となったことで、小さいお子さんやペットなどもさらに快適に移動できるようになるでしょう。

“人馬一体”感もさらに増したが……

マツダが重視するドライバーが思うままにクルマを操ることのできる“人馬一体”感も、今回の改良でより味わえるようになりました。操縦性と乗り心地を同時に向上させていることは高く評価できます。

CX-30は2020年12月のエンジン出力の向上そして2021年4月のサスペンションの仕様変更と短期間に2度のアップデートを行っています。こうした部分にマツダの真摯な企業姿勢を感じ取れる一方で、ユーザーとしては、半年も経たないうちに一部改良が行われてしまうと、いつ買ったら良いのかという迷いが生まれてしまうかもしれません。このあたりのバランスが非常にむずかしいところです。

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※記事の内容は2021年6月時点の情報で制作しています。

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