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島崎七生人しまざきなおと

「日産ノート X FOUR 4WD」イメージを覆す安定感、4WDを選ばない理由はない(島崎七生人レポート)

「日産ノート X FOUR 4WD」イメージを覆す安定感、4WDを選ばない理由はない(島崎七生人レポート)

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先進的なスタイルやインテリア、改良されたe-POWERの走りが高評価の新型日産ノート。そのノートに4WDモデルが追加され、島崎七生人さんが試乗しました。開発者から特に自信を持っていると聞かされていた4WDモデル、その走りを愛犬のハルくんと共にリポートします。

 

ラゲッジの床下収納を除けばFFと同等の使いやすさ

ラゲッジの床下収納を除けばFFと同等の使いやすさ1

600ページにおよぶ車載のマニュアル(2WD車載のそれは594ページだった)の索引で41ページから調べて“SRSエアバッグシステム(前席)”の記載事項を確認してみると“チャイルドシートは後席シートに取り付ける”とあったので、これに準じて我が家の飼い犬のハル(柴犬・オス・6歳)も後席に乗せた。

ラゲッジの床下収納を除けばFFと同等の使いやすさ2

ラゲッジの床下収納を除けばFFと同等の使いやすさ3

新型ノートの美点のひとつが後席のドアが90度近くまで大きく開き、しかも開口部が大きいこと。なのでハルだけでなく(笑)、チャイルドシートや荷物の乗せ(載せ)降ろしは理屈抜きでやりやすいだろうし、しかも後席はシートサイズ(とくに座面前後長)がゆったりしており、前席背面を削いだ形状にしてあるため、座った場合の足元スペースもタップリしている。

ラゲッジの床下収納を除けばFFと同等の使いやすさ4

ラゲッジの床下収納を除けばFFと同等の使いやすさ5

4WD車のラゲッジの床下には機器類が鎮座する

ラゲッジの床下収納を除けばFFと同等の使いやすさ6

コチラはFF車。ラゲッジボード下に写真のようなアンダーボックス(オプション)を設置したり、床面を“掘り下げて”の利用も可能だ

4WD車の場合、リアのモーターを始めとした機構類が収まるためラゲッジスペースの床下収納部分はそれで埋まり、FF車のように(写真参照)ボード下のサブトランクを活用したり“掘り下げて”使うことはできない。が、そのことさえ承知できれば、事実上、FF車同等の使いやすさをもっている。

4WDの高速での安定感はノートのイメージを覆した

4WDの高速での安定感はノートのイメージを覆した1

過日「開発者インタビュー」で渡邊CPSにお話を伺った際、所定の時間の終わり間際「なーんだ、操安や乗り心地の話なら、もっといくらでもあったのに」と言われ、続きのインタビューをぜひ実現したいと思った次第。どうやらそれくらい、ルノーとアライアンスのCMF−Bプラットフォームを磨き込んで作った新型ノートの走り、操縦安定性能には自信がおありのようだった。そこでその確認の意味でも(!)、今回、4WDモデルを借り出し、試乗してみた。

4WDの高速での安定感はノートのイメージを覆した2

結論から言うと、非常によかった。個人的な感想としては別に試乗したFFに対し「4WDを選ばない理由はない」と思えるほどで、なるほど渡邊CPSはこういうクルマを作りたかったのか……と、納得させられた。とくに驚かされたのが、高速道路での、これまでのノートのイメージを覆す安定しきった走りっぷりだ。インターチェンジのループ状の車線をまるでレールに乗っているかのように走る。一方で高速道路での直進安定性にも目を見張る。

日常的なシーンでも4WDの恩恵にあずかれる

日常的なシーンでも4WDの恩恵にあずかれる

新型ノートでは50kW(68PS)/100N・mのリアモーターを搭載。従来型に対し圧倒的な高出力化が図られたとともに、全速度域において4輪すべてを駆動・制御するシステムが採用される。この進化の効力は絶大で、何も雪道でなくとも高速走行から一般道まで通年、日常的なシーンでその恩恵にあずかれるところが魅力だ。前述のような高速走行ではまるでもっと上級のサルーンのような落ち着き払った振るまいだし、一般道のワインディングでもクセがなく、自然な身のこなしが味わえる。

それと駆動力の制御と回生の合わせ技でクルマを常に安定させる点もいい。これが明らかなのがブレーキング時で、4輪のバランスをとりながら駆動力がしぼられるイメージで、ノーズダイブがほとんど起こらず、大袈裟にイメージ的に表現すると、クルマがジワッとボディを沈める感じで停止体勢に入る。

車両制御が秀逸、音も振動もスムーズで気に障らない

車両制御が秀逸、音も振動もスムーズで気に障らない

実はこの“ノーズダイブの小ささ”を体感させたくて今回、飼い犬のハルにも試乗させたのだが、良路でのフラットライドと相まってカレは1度も鼻をフン!(=不快感がある時のカレのサイン)と鳴らさなかったところをみると、ノート4WDの車両制御は“合格”なのだろう。“飼い主的”にもノート4WDは、試乗車がまだ下ろして2000数百kmと走行が浅いことを勘案、こなれるのはこれからとみなせそう……と判断しながら、従来型とはクラスが違うクルマのように感じた。特に速度を上げるにつれフラットライドになっていくあたりは欧州調。荒れた舗装路ではさすがにロードノイズが立つものの、全体としてはノイズが封じ込められていて、音も振動もスムーズで気に障らない……人にも飼い犬にも(!)そう思える場面が走っているうちのほとんど。ステアリングの操舵力、フィールも決して軽過ぎず違和感がなく、非常に自然でいい。

走行モードは“NORMAL”で

走行モードは“NORMAL”で1

スムーズといえば、走行モードの切り替えは“NORMAL”がやはりオールマイティに感じた。加速も不満はないし、何よりワンペダルでアクセルを抜いていった際に優しくスピードが落ちていくのがいい。“SPORT”は、よりキレのある加速が味わえ、スポーティな走りに適しているのはもちろんだが、アクセルを戻した際に発生する減速Gは、ちょうどワンペダルで完全停止までできた先代のようなイメージ。

走行モードは“NORMAL”で2

繰り返すが“NORMAL”なら高速道路もこなせるし、ストップ&ゴーを繰り返すような街中でもスムーズに走らせられる。交差点を左折しようとアクセルを戻すと必要十分な減速が得られ、メーターの表示を見ていると、ちゃんとブレーキランプが点灯していることもわかる。

クルマを走らせる楽しみを残し、満足感が得られる

クルマを走らせる楽しみを残し、満足感が得られる

クルマのコモディティ化がいわれている昨今、ともすれば環境負荷が小さく経済的で合理的なクルマならそれでよしとされるムードがなきにしもあらず。しかし新型ノート(のとりわけ4WD)は、求められる最新要件を叶えながらも、決して味気ないただの道具ではなく、意外や実は折々にクルマを走らせる楽しみも残し、満足感も得られる。そんな隠し味が「いいね!」と思えた。

(写真:島崎七生人)

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※記事の内容は2021年5月時点の情報で制作しています。

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