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岡崎五朗おかざきごろう

「日産サクラ&三菱eKクロスEV」もし自宅に充電器があったらセカンドカーとして購入したい!(岡崎五朗レポート)

「日産サクラ&三菱eKクロスEV」もし自宅に充電器があったらセカンドカーとして購入したい!(岡崎五朗レポート)
「日産サクラ&三菱eKクロスEV」もし自宅に充電器があったらセカンドカーとして購入したい!(岡崎五朗レポート)

軽乗用車のEV(電気自動車)として注目を集めた日産サクラと三菱eKクロスEV。補助金を活用すれば100万円台前半で手に入る身近さが受けて、そのウェイティングリストはずいぶん長くなっているようです。そんな2台の実力を岡崎五朗さんがレポートします。

2ヵ月弱で3万台超えの大ヒット

2ヵ月弱で3万台超えの大ヒット

サクラが”確変モード”に突入している。5月20日の発表から2ヵ月弱で2万3,000台を受注。兄弟モデルの三菱eKクロスEVと合わせれば3万台超えとなった。

三菱は2006年にi-MiEVを、日産は2010年にリーフを発売したEVの草分け的存在だ。しかし両車とも商業的には決して成功したとは言えない。i-MiEVは価格の高さと航続距離の短さ、リーフはそこにデザインの悪さが加わり、発売から現在に至るまで、需要が供給を上回ったことは一度もない。

2ヵ月弱で3万台超えの大ヒット2

それに対し、いま日産と三菱が頭を悩ませているのは、長い長いウェイティングリストをいかに迅速にさばくかということ。とはいえ、世界的な半導体不足の折、そう簡単には増やせないし、そもそも工場(三菱の水島製作所)のキャパ自体が絶対的に足りていない。サクラ&eKクロスEVの購入希望者は半年待ちを覚悟しておく必要がありそうだ。

買わなきゃ損というレベルの価格

買わなきゃ損というレベルの価格買わなきゃ損というレベルの価格2

なぜこれほどまでに売れたのか。これはもう上記の「i-MiEVとリーフが売れなかった理由」を見事に解決したからに尽きる。価格は240万円弱〜と軽自動車としては高めだが、国からの補助金(55万円)を利用すれば実質180万円台で購入可能。地方自治体によってはさらに補助金が上乗せされる(東京都は45万円)。i-MiEVが補助金込みで300万円だったことを考えるとかなり安い。これはもう買わなきゃ損というレベルである。

EVは街乗りで使ってください

EVは街乗りで使ってください

日産サクラのインパネ

EVは街乗りで使ってください2

三菱eKクロスEVのインパネ

航続距離はどうか。カタログ値は180kmと控えめ。これはバッテリー容量を日産アリアやトヨタbZ4Xの約4分の1である20kWhに抑えたためで、エンジン車やハイブリッド車の代替品として考えると明らかに物足りない。しかしサクラ&eKクロスEVは軽自動車だ。軽自動車は通勤、通学、買い物、家族の駅までの送迎といった用途で使われることが多い。日産の調査によると、軽自動車ユーザーの8割は1日の走行距離が50km以下だという。自宅から会社まで片道20km、往復で40kmの人にあてはめると、4日に1回満充電すればOKという計算になる。軽自動車としては十分と言っていいだろう。

EVは街乗りで使ってください3

そうはいったって週末のロングドライブはどうするの? 盆暮れの帰省はどうなの?と思う人もいるだろう。もちろんCHAdeMOによる急速充電にも対応しているが、基本的には街乗りで使ってください、長距離を走る人にはガソリン車版もちゃんと用意していますよ、というのが日産と三菱のスタンスだ。

EVは街乗りで使ってください4

要するに、街乗り用に割り切ることによってバッテリーを小容量化したのがサクラ&eKクロスEVの勝因である。しかも消費電力の少ない空調システムを採用しているから、i-MiEVやリーフのように真冬や真夏に航続距離が極端に短くなるという弱点も克服している。気温28度の日にエアコンをオンの状態で試乗したが、街乗りの燃費は8.6km/kWhだった。8.6×20=172km。ほぼカタログ通りの航続距離である。

素晴らしいドライブフィールで右脳にも訴えかける

素晴らしいドライブフィールで右脳にも訴えかける

質感の高いサクラのインテリア

これまで説明してきた「左脳」部分に加え、「右脳」に訴えかける部分が充実しているのもサクラ&eKクロスEVの魅力だ。日産は質の高い専用内外装を奢ることで上級車からのダウンサイザーを取り込む作戦。一方の三菱はベースとなったeKクロスと共通のデザインとし、軽自動車ユーザーの取り込みを狙う。

素晴らしいドライブフィールで右脳にも訴えかける2

ベースとなったeKクロスとの相違点は少ない

ドライブフィールは共通だ。どちらも乗ると驚くほど静かで快適でスムースで力強い。軽自動車の概念を覆すドライブフィールの持ち主だ。航続距離に少し不安を持っている人でも、試乗してしまったら欲しくなるに違いない。それほどサクラとeKクロスEVのドライブフィールは素晴らしい。我が家は集合住宅なので残念ながら便利に使えないが、もし自宅に充電器があったらセカンドカーとして購入したいなと思った。

軽自動車に対する認識が見事に覆る

軽自動車に対する認識が見事に覆る

懸念事項は納車待ちの長さと補助金。補助金の額は年度によって変わるし、地方自治体の補助金は予算消化時点で終了となる。つまり、数ヵ月後の納車に現在の補助金が適用されるかどうか販売店すらわからないのだ。そんなリスクはあるけれど、気になる人はぜひ試乗してみて欲しい。軽自動車に対する認識が見事に覆ること請け合いだ。

(写真:日産自動車、三菱自動車)

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※記事の内容は2022年7月時点の情報で制作しています。

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