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「日産セレナXVエアロ」第3のモデル投入でライバルの新型攻勢を乗り切れるか?(萩原文博レポート)

「日産セレナXVエアロ」第3のモデル投入でライバルの新型攻勢を乗り切れるか?(萩原文博レポート)
「日産セレナXVエアロ」第3のモデル投入でライバルの新型攻勢を乗り切れるか?(萩原文博レポート)

人気カテゴリーであるミドルサイズ・ミニバン。トヨタヴォクシー/ノア、ホンダステップワゴン、そして日産セレナの3強がしのぎを削る激戦区ですが、2022年1月に新型ヴォクシー/ノアが発表・発売され、ステップワゴンも新型を公表しました。そんなライバルを迎えうつセレナに追加されたのが第3のモデル「XVエアロ」。果たしてセレナはライバルたちの攻勢を乗り切れるのでしょうか。自動車評論家の萩原文博さんの試乗レポートをお届けしましょう。

ライバルのトヨタヴォクシー/ノア、ホンダステップワゴンのニューモデルが相次いで登場

ライバルのトヨタヴォクシー/ノア、ホンダステップワゴンのニューモデルが相次いで登場

2022年、年明けからホットな話題にあふれているのが、ミドルサイズ・ミニバンです。まず1月7日にホンダステップワゴンが新型の外観を公開しました。そして、1月13日にはこのクラスで最も人気の高いヴォクシーとノアがフルモデルチェンジを行い、新型が登場しました。

新型ヴォクシーとノアはクルマの骨格にあたるプラットフォームから一新。搭載するパワートレインも2L直列4気筒ガソリンエンジンは高熱効率を誇るダイナミックフォースエンジンを搭載し、WLTCモードで15.1km/Lを実現。一方1.8Lエンジンのハイブリッドシステムは、すべての電動モジュールを刷新し、高出力化とWLTCモード23.4km/Lという好燃費性能を両立。また、ハイブリッド車には待望の4WDも用意されています。

ライバルのトヨタヴォクシー/ノア、ホンダステップワゴンのニューモデルが相次いで登場2

ライバル車が世代交代を行う中、今回は日産セレナの特別仕様車、e-POWER XVエアロに試乗して、強力になったライバルたちの攻勢を乗り切れるかどうか考えてみたいと思います。

標準車以上、ハイウェイスター未満の押し出し感で洗練さをアピール

標準車以上、ハイウェイスター未満の押し出し感で洗練さをアピール

今回試乗したのは、車両本体価格340万3,400円のセレナe-POWER XVエアロです。セレナは5ナンバーの標準モデルに加えて、大きなフロントグリルが特徴でエアロパーツを装着し3ナンバーサイズとなるハイウェイスターという2つのモデル構成となっています。

今回試乗したセレナe-POWER XVエアロは標準モデルのXVをベースに、エアロパーツを装着し3ナンバー化したモデルです。エアロパーツ装着に合わせて、外観の一部を変更することで、ワイド感と低重心を強調しながらも、ハイウェイスターほど押し出し感のないプレーンで洗練された存在感のモデルに仕立てられています。

内外装に多数の専用部品を装備

内外装に多数の専用部品を装備

専用装備として、外観は専用のフロントバンパー(ハロゲンフォグランプ標準装備)をはじめ、サイドシルプロテクター、リアエアロバンパー、LEDリアコンビネーションを標準装備しています。また、2LエンジンのSハイブリッド車の2WDは16インチアルミホイール、4WDとe-POWER 2WD車には専用の15インチアルミホイールを装備しています。

内外装に多数の専用部品を装備2

内外装に多数の専用部品を装備3

内外装に多数の専用部品を装備4

内装では抗菌加工を施した「XVエアロ」限定のシートを採用するとともに、内装色はシックなブラックで統一し、スポーティー感を演出しています。さらに、今回試乗したクルマには、XVエアロの発売にあわせて、セレナ専用のディーラーオプション装備の電子シェードが装着されていました。

この装備はセレナの全グレードに装着可能で、ワンタッチで後席のウィンドウガラスを遮蔽できる業界初の後付けフィルムタイプの商品。車中泊などのシーンでも簡単にプライバシー空間をつくることが可能です。電子シェードの値段は17万2,700〜23万8,700円となっています。詳しいインプレッションはのちほど。

洗練を増したe-POWERなら、まだまだ戦える

洗練を増したe-POWERなら、まだまだ戦える

先代のヴォクシー/ノアが2014年、ステップワゴンが2015年に登場し、2022年にそろってフルモデルチェンジ。対して現行型セレナは2016年から販売開始なので、まだ2年は現行モデルを販売していかなければならない。今回の試乗のキモは、現行型セレナの賞味期限はまだあるのか否かです。

結論から書くと、久しぶりに乗ったセレナの新グレード、XVエアロはセレナの商品力の高さを感じましたし、ライバルが世代交代しても、まだまだ魅力は色あせないと思いました。その理由はまずe-POWERがより洗練されたことです。1.2Lエンジンを発電に使用し、その発電した電力でモーターを駆動させるシリーズハイブリッドがe-POWERというパワートレインです。

ミニバンのように、乗車人数の変化が大きなモデルにはピッタリで、低速域からグイグイとスムーズに加速してくれます。以前乗ったセレナより、今回のXVエアロは静粛性が向上しているように感じました。このモーターのフィーリングはライバル車に引けを取らないでしょう。

ちょうどいいスタイリッシュさがライバルにないXVエアロの魅力

ちょうどいいスタイリッシュさがライバルにないXVエアロの魅力

そしてXVエアロの魅力はエアロパーツを装着し、シャープさを増した外観デザインと乗り心地の良さです。セレナにはハイウェイスターというエアロパーツを装着したグレードがありますが、大きなフロントグリルにより圧倒的な存在感を演出しています。そういった押し出し感を好むユーザーが多いですが、一方でそこまで目立たなくても・・・、というユーザーが多いのも事実です。

そういった控えめながら、スタイリッシュな外観のミニバンが欲しいという人たちにはこのXVエアロはピッタリ。エアロパーツの装着により、ワイド&ローのフォルムを実現。2本の横バーが入ったグリルによって上質感を演出しています。

また、ハイウェイスターは専用のサスペンションを装着し、走行性能を高めている反面乗り味は硬めです。しかしこのXVエアロは前後、左右の無駄な動きは抑えていますが、乗り心地重視のサスペンションセッティングとなっていますので、快適に移動することが可能です。

ミニバンにこそうれしい電子シェードの採用はアピールポイント

ミニバンにこそうれしい電子シェードの採用はアピールポイント

そして、オプション設定された電子シェードですが、窓の大きなミニバンゆえに、外がよく見えるというメリットがある一方で、デメリットとしては外から中がまる見えです。そういったデメリットをカバーしてくれるのが電子シェードです。

ミニバンにこそうれしい電子シェードの採用はアピールポイント2

ボタンひとつで航空機のガラスのように白くなり、外から車内が見えなくなります。これによって車中泊などの際でもプライバシーが守られます。こういった利便性の高い装備は、ヴォクシー/ノア、ステップワゴンに採用されていないようなのでアドバンテージになります。

ミニバンにこそうれしい電子シェードの採用はアピールポイント3

また、ライバルのステップワゴンが「わくわくゲート」を新型では廃止したことで、ミニバンならではの大きなバックドアに工夫があるのは、2段階の開閉ができる機構をもつセレナだけ。これも使い勝手の良さに定評のあるセレナの強みでしょう。

納期問題もセレナに有利か

納期問題もセレナに有利か

現在はコロナウイルス感染症拡大によって、半導体の供給不足や工場の稼働停止などによって新車の納期が長期化しています。特に人気の高いヴォクシー/ノアのハイブリッド車はかなり長期化することが見込まれています。

しかし、セレナはライバル車の影響もあり新車の値引きも大きくなりそうですし、すでに製造されているモデルなので納車もライバル車より早くなりそうです。e-POWERをはじめ、デュアルバックドア、プロパイロットなど魅力いっぱいのセレナ。さらに納車も早くて、値引きも大きめと言ったら、お財布を握る奥さんも納得でしょう。

ただし、高速道路での追従走行が可能なプロパイロットはオプションなので、必ず装着することをオススメします。

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※記事の内容は2022年1月時点の情報で制作しています。

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