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萩原文博はぎはらふみひろ

「トヨタカローラツーリング」走りも質感も2ランクアップしたステーションワゴン

「トヨタカローラツーリング」
「トヨタカローラツーリング」

この記事は、 5 分で読めます。

2018年6月に新世代カローラシリーズの先鋒として5ドアハッチバックのカローラスポーツが登場、そして2019年9月に「本命」の4ドアセダンのカローラとステーションワゴンのカローラツーリングの販売が開始されました。今回は国産車の貴重なコンパクトステーションワゴンである新型カローラツーリングに自動車評論家の萩原文博さんが試乗し、その走行性能や使い勝手をチェックしました。

 

名前を変えるほどの大きな進化

名前を変えるほどの大きな進化1

名前を変えるほどの大きな進化2

カローラのステーションワゴンは先代まではフィールダーと呼ばれていました。しかし、新型はカローラツーリングへとネーミングが変更されました。トヨタのクルマ構造改革であるTNGAを採用したことで、低重心でスポーティなスタイリングを手に入れ、走る楽しさと取り回しの良さを両立した新型は、確かに見た目も中身も大きく変わっています。世代交代を印象づけるのがネーミング変更の狙いの一つでしょう。

名前を変えるほどの大きな進化3

名前を変えるほどの大きな進化4

カローラツーリングはトヨタの先進安全装備である「トヨタセーフティセンス」の最新版を全車に標準装備しており、安全性能も飛躍的に進化しています。さらに国内トヨタ初となるディスプレイオーディオの標準装備やスマートフォンとの連携などコネクティッドサービスも充実。先代モデルとは世代が違うだけでなく、クルマの実力が大きく変わったこともネーミング変更の理由かもしれません。

3ナンバーサイズとなったものの国内向けは幅を抑えた

3ナンバーサイズとなったものの国内向けは幅を抑えた

カローラツーリングには3種類のパワートレインが用意されています。ハイブリッドと1.8L直列4気筒ガソリンエンジンには「G-X」、「S」、「W×B(ダブルバイビー)」という3グレードがあり、ハイブリッドには4WD車も設定されています。1.2L直列4気筒ターボは6速MTが組み合わされた「W×B」の1グレードのみ、走りにこだわる人向けです。今回試乗したのは、車両本体価格236万5000円の1.8L「W×B」のCVT車です。

カローラツーリングのボディサイズはTNGAを採用したことにより、全長4495mm×1745mm×全高1460mmの3ナンバーサイズへと拡大されました。ただ幅についてはカローラスポーツの1790mmに比べ45mm少なく、日本向けの配慮がうかがえます。

商用バンから脱却した以上に個性的なスタイリング

商用バンから脱却した以上に個性的なスタイリング

トヨタのフロントマスクのデザインアイコンである「キーンルック」によって、カローラツーリングは低重心なシルエットがより強調されています。サイドビューはリア方向へ抜けの良いサイドウインドウグラフィックとドアショルダー部で伸びやかさが表現されています。

カローラフィールダーの実用性重視、もっと率直にいえば商用バン譲りだったスタイリングに比べて、格段にスポーティな外観デザインになりました。樹脂製バックドアを採用し、高い走行性能を実現させるための軽量化を施しているあたりにも、カローラツーリングの目指している方向がわかります。

ステーションワゴンらしいラゲッジルームの工夫

ステーションワゴンらしいラゲッジルームの工夫1

ステーションワゴンらしいラゲッジルームの工夫2

ステーションワゴンらしいラゲッジルームの工夫3

そんなスタイリッシュなデザインにもかかわらず、ステーションワゴンとしての機能はスポイルされていません。カローラツーリングのラゲッジスペースの容量は5人乗車時で392Lを確保。さらにリアシートをすべて倒すと最大802Lまで拡大します。ラゲッジルームの奥行きは通常時で930mm、リアシートを倒すと1953mmまで拡大するので長尺物も楽々積むことが可能です。

ステーションワゴンらしいラゲッジルームの工夫4

ステーションワゴンらしいラゲッジルームの工夫5

またリバーシブルデッキボードが設定され、荷室の床面の高さは2段階に調整可能。上段にセットすると後席を倒した際にフラットな床面となり、下段にセットすれば背の高い荷物の積載が可能です。デッキボードの裏面はタフユースに対応した樹脂製でステーションワゴンとしての利便性を高めています。

1ランクではなく2ランクアップした走りの質感

1ランクではなく2ランクアップした走りの質感1

カローラツーリングに試乗してみると、全幅1745mmの3ナンバーサイズとは思えないほど取り回しの良さが印象的です。最上級グレードの「W×B」は215/45R17という大径タイヤを装着していますが、最小回転半径は5.3mに抑えられているため、ボディの大きさが気になることはほとんどありません。

1ランクではなく2ランクアップした走りの質感2

なにより低重心、そしてワイド化されたボディによって走行性能は従来モデルとは比べものにならないほど向上しています。カーブでハンドルを操作してからのクルマの反応の速さやクルマの傾きの小ささなどは、質感が1ランクどころか2ランクほど向上しています。

1ランクではなく2ランクアップした走りの質感3

さらに向上を実感するのが静粛性。お世辞にも新しいとは言えない1.8Lガソリンエンジンですが、車内への騒音の侵入を最小限に抑えています。これがハイブリッド車だったらさらに静粛性は高いでしょう。

気になる点もあるが、走りのステーションワゴンの存在価値は高い

気になる点もあるが、走りのステーションワゴンの存在価値は高い

大きく進化したカローラツーリングですが、ちょっと気になることもありました。乗り味が少々硬いこと、そしてリアラゲッジの大開口部分の影響か、セダンに比べてコーナリング時に若干リアの動きが大きく感じました。この2点が修正されるとさらにクルマの動的質感は向上するでしょう。

選択肢の少なくなったコンパクトステーションワゴンにはカローラツーリング以外にもホンダシャトルがあります。ラゲッジルームの容量にプライオリティを置いたシャトルと、走りのバランスが絶妙な新型カローラツーリングとでは大きくキャラクターが異なっています。ユーザーにとっては自分の用途に合わせて選べるようになったのではないでしょうか。

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※記事の内容は2020年2月時点の情報で制作しています。

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