岡崎五朗
寄稿記事(上級者向け)
モータージャーナリスト
岡崎五朗おかざきごろう

「トヨタヤリス(プロトタイプ)」コスト至上主義からの卒業(岡崎五朗レポート)

「トヨタヤリス(プロトタイプ)」コスト至上主義からの卒業(岡崎五朗レポート)

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トヨタの主力コンパクトカー・ヴィッツの後継車となるヤリスのプロトタイプ試乗会がメディア向けに開催された。これまでのコスト至上主義の安グルマから脱却し、欧州コンパクトカーと互角の基本性能を確保しているという新型ヤリス。岡崎五朗さんの試乗レポートをお届けしよう。

ヴィッツからヤリスへ

ヴィッツからヤリスへ

新型ヤリスの発売は2020年2月の予定だが、それを前にメディア向けにプロトタイプの試乗会が開催された。プロトタイプと銘打っているが、実際は開発の最終段階であり、ほぼ同じものが発売されるはずだ。

ヤリス・・・聞き慣れないネーミングだが、つまりはヴィッツのことである。日本でヴィッツと呼ばれるクルマを海外では以前からヤリスと呼んでいたのだが、今回のモデルチェンジを機に日本名ヴィッツを廃止しヤリスに統一した。
ヤリス外観

ここで注目したいのは、慣れ親しまれたヴィッツというネーミングをなぜ変えてきたのかという点だ。99年にスターレットがヴィッツへと変わったように、コンセプトがガラリと変わった際にはネーミングも変更する場合が多い。そう考えると、ヴィッツからヤリスへのネーミング変更は、背景にコンセプトの変化があると考えるのが自然だ。しかし、ここから先がちょっとわかりにくい。スターレットと初代ヴィッツは誰の目から見ても違うクルマだったから納得しやすかったが、新型ヤリスの場合、海外目線でいえばヤリスからヤリスへのフルモデルチェンジに過ぎない。実際、ボディサイズやデザイン面を含め先代からの継続性はきちんと担保されている。したがって、日本でだけ名前を変える理由が見つけにくいのだ。

一本化用ヤリス

安グルマからの脱却

ヤリス室内

ヤリス後部座席

ヤリス荷室

僕が思うに、ヒントは現行モデルの体たらくにあるのではないだろうか。世界戦略車として発売したはいいが、カローラ同様日本市場のデフレ圧力に屈し、国内向けヴィッツはコスト第一主義のスカスカなクルマになってしまっていた。実際に乗り比べてみると、海外で販売されているヤリスとは似て非なる安グルマであることが一目瞭然だった。その部分を一から見直し、海外版ヤリス同様、乗って楽しい、基本性能のしっかりしたクルマに回帰させることが新型の狙い。そんな想いを込め、ヴィッツからヤリスへとネーミングを変えてきた、というのが答えだろう。

基本性能の進化は驚きのレベル

基本性能の進化は驚きのレベル

厳密に言えば、全幅やボディ剛性には海外仕様との違いがあるものの、それでも新型ヤリスのドライブフィールは現行ヴィッツとは比べものにならないほど高まっている。サーキット内という限られた状況での試乗だったため乗り心地のチェックはしにくかったが、「走り、曲がり、止まる」性能の進化は驚くほど。

燃費や安全装備も最先端へ

燃費や安全装備も最先端へ

欧州車と日本車との格差を長年指摘し続けてきた僕にとって、カローラがゴルフに追いついたように、ヤリスが欧州のライバルにしっかり食らいついてきたのは本当にうれしいことだ。
進化した自動車システム
加えて、プリウス超えを狙うハイブリッドの燃費や、右折時対向直進車&歩行者検知機能、進化した自動駐車システムなど、最新テクノロジーの積極的な採用も新型ヤリスにかけるトヨタの意気込みの強さを物語っている。

レンタカーで出てきてもうれしい

レンタカーで出てきてもうれしい

正直なところ、これまではレンタカー屋でヴィッツが出てくるとテンション激下がりだった。しかし新型ヤリスであれば「ラッキー!」と素直に喜べる。そしてもちろん、そういうクルマは愛車として日々付き合っても高い満足感を得られるはずだ。

※記事の内容は2019年12月時点の情報で制作しています。

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