「買ったはいいけど、使い勝手がぜんぜん良くない……」「便利だけど、思ったよりも燃費が悪くて困ってる……」というような失敗もしばしば起こるのが、多種多様な種類とサイズが販売されている「ミニバン」の特徴です。では、どんな考え方を基にどう選べば、ミニバン選びにおける失敗を防ぐことができるのでしょうか?専門家が豊富な実例を交えて解説します。
- ミニバンは「コンパクト」「ミドルサイズ」「ラージサイズ」の3つに分けられる
- 「買ってはいけないミニバン」とは、「自身のライフスタイルに合わないミニバン」である
- 売れてるミニバンには、やはり「売れているだけの理由=使い勝手の良さ」が確実に存在している
「買ってはいけないミニバン」とは
今から50年近く前に『間違いだらけのクルマ選び』という本が大ベストセラーになったころは、確かに「買ってはいけない車」というものが存在していました。「安全に走ることが不得手な車」もあったのです。
しかし現在の新車の中には「安全に走れないミニバン」などというものはありません。どれを選んだとしても、「普通に安全に走る」ぐらいのことであれば難なくこなします。
とはいえ、それでも「あなたの考え方や使い方には合わないから、買ってはいけないミニバン」というのは存在するでしょう。
では“あなた”が買ってはいけないミニバンとはどんなものなのか?以下、具体的に見てみます。
ADAS(運転支援システム)が弱いまたは付いていないミニバン
現在、新車として販売されているほぼすべての国産ミニバンには、いわゆる自動ブレーキや車線逸脱警報機能などの、超基本的な運転支援システムは標準装備されています。
しかし設計年次(デビュー年次)が古いモデルでは、自動ブレーキが検知できる対象範囲が狭いこともあります。また高速道路で自動的に前方の車両を追従してくれる「アダプティブクルーズコントロール」や、車線を逸脱しそうになった際に、元の車線に戻してくれる装置、死角を補ってくれる装置などはついていなかったり、ついていたとしても、その性能が低いことがあります。
どんな車でもそうですが、とりわけミニバンは大切な家族を乗せ、疲れた身体で行楽地などから自宅まで運転する機会が多い乗り物です。その意味でも、大切な家族の安全をサポートしてくれる「運転支援システム」が弱いミニバンは、「買ってはいけない」といっていいでしょう。
安全性に不安があるミニバン
新車の場合はどれも、「衝突安全性」や「基本的な安全装備」についての大きな問題はありません。しかし中古車を買うのであれば、あまりにも古い年式のミニバンは、そのあたりが若干弱い可能性もあります。あまりにも古いミニバンは、できるだけ買わないようにしてください。
用途に合わないミニバン
ひと口にミニバンといっても、そのサイズやキャラクターはさまざまです。例えば「コンパクトなミニバン」は、市街地での買い物や送迎などにはかなり向いていますが、「我が家は旅行好きでもあるので、年に2回は必ず車で旅に出る」というご家族であれば、旅行時の家族全員の荷物を載せるのに結構苦労するでしょう。「ミスマッチである」ということです。
また逆に「買い物と送迎がほとんど」という人が、大きくてゴージャスなミニバンを買うのも――まぁそれはそれでご自由ではあるのですが――ミスマッチであるといえます。それぞれのご家族の主たる用途に合わないミニバンは、基本的には「買ってはいけないミニバン」です。
使用環境に合わないミニバン
例えば「自宅の駐車場」とひと言でいっても、その幅だけでなく「奥行き」も、各戸によってさまざまです。駐車場の左右の幅と、お目当てのミニバンの車幅および全長をチェックしたうえで買ったはいいが、駐車場の後端と背後の壁の距離が近すぎて、せっかくのテールゲートが少ししか開けられない――なんてこともたまにあります。
ミニバンのテールゲートの開き方にはさまざまなタイプがありますので、ボディサイズだけでなく、そこについても、ご自身の使用環境に合ったものを探す必要があります。またテールゲート以外の部分でも、自身の使用環境に合わないミニバンを買ってしまうとドツボにはハマるでしょう。
後悔しないミニバン選びのポイント
上記のような悲しい事態にならないためにはどうすればいいのか?以下、端的かつ具体的に考えてまいりましょう。
まずはミニバンの「種類」を知る
ミニバンはボディサイズによって3種類に分けられることが多く、それぞれのサイズにそれぞれの特徴があります。まずはこの超基本を押さえておきましょう。
・ラージサイズ(トヨタ「アルファード」など)
サイズ的に最も大きなカテゴリー。車内空間が広く、内外装とも豪華な作りになっている場合が多いでしょう。ミニバンに「車内空間の広さ」と「ゴージャスさ」を求める場合には最適ですが、その半面、価格も高めに設定されています。
・ミドルサイズ(トヨタ「ノア」など)
まずまず広い車内空間と小回り性能などが両立する、使い勝手の良さが特徴となります。日常的に使いやすいサイズ感であり、ラージサイズよりは価格も帯リーズナブルなため、ミニバンの中では最も高い人気を誇っています。
・コンパクトサイズ(トヨタ「シエンタ」など)
コンパクトカーとほぼ同等の小回りの良さが特徴ですが、コンパクトカーよりも車内空間にはゆとりがあります。ミドルサイズやラージサイズのミニバンでは大きすぎるが、コンパクトカーでは窮屈だと感じる人に向いています。最適です。また長距離ドライブよりも近距離での使用がメインで、狭い路地を走行する機会が多いというユーザーにも向いているでしょう。
またこのほかミニバンは「座席の数」で分類することもできます。
・3列/7~8人乗り
最も一般的なのがこれ。合計6人以上が乗車する機会もあるなら、選ぶべきはこれになります。2列目シートの形状に応じて、乗車定員は7人または8人に変わります。3列目シートは床下または車内の側面に収容できる場合がほとんどです。
・2列/5人乗り
ボディの形状とサイズは3列/7~8人乗りとまったく同じですが、3列目シートを設定せずに2列/5人乗りと割り切り、その分だけ荷室を広く採っています。「6人以上が乗ることはほぼない」という場合は、こちらも検討してみる価値があります。
「実際の使い勝手」を確認する
ボディサイズや座席数、そして室内の大まかな仕様はカタログの主要部分をざっと見るだけでも確認できます。しかし「シートを前後左右にスライドさせた際のウォークスルーのしやすさ」や「ドリンクホルダーやテーブルの位置や使い勝手」「座席の数ではなく“座り心地”」「テールゲートの開き方」なども細部まで確認しないと、納車後に「想像していたのとずいぶん違う……」ということにもなりかねません。
そのため、特にミニバンのカタログは「細部まで読み込み、自身の家族構成や生活スタイルと合っているかどうかを確認するためのツール」としてしっかり活用する必要があります。
中古車を買う場合は「車内の汚れ」と「安全装備のレベル」に注意
ファミリー向けミニバンの中古車は、メーカー系販売店や大手有名販売店で高年式のものを買うのであれば、機能の面ではほぼ問題や心配がない場合が大半です。
しかしミニバンはその性質上、小さなお子さんが食べ物や飲み物を車内で派手にこぼして、それがシミになっていたりする場合もあります。車内にシミや汚れがあっても機能的な問題はありませんが、やはり気分は盛り下がりますので、「掃除しても落ちなさそうな派手な汚れはないか?」ということをチェックするようにしてください。
また5年落ちよりも古い世代では、自動ブレーキなどの運転支援システムのスペックが最新のモデルよりずいぶん劣っているケースも、車種によってはあります。中古車を選ぶ際は内外装の美しさだけでなく、このあたりも忘れずにチェックしましょう。
ミニバンを買うならどれがいい?専門家おすすめ車種
同じ「ミニバン」というカテゴリーの中にもさまざまな種類があり、そしてユーザーの嗜好や家族構成、使用目的も本当にさまざまなわけですが、そんな中で“失敗”を防止するには、以下のおすすめ車種が参考になるはずです。
大きすぎず小さすぎずの「好バランスなミニバン」が欲しい!なら
おすすめはトヨタ「ノア」または「ヴォクシー」
不必要なまでに大きくてゴージャスなミニバンを買ってしまって後悔したり、あるいは「コンパクトすぎて荷物が載りきらない!」という失敗をしているユーザーは少なくないようです。
そういった失敗を避けるためには、サイズ別で言うところの「ミドルサイズミニバン」を選ぶに越したことはありません。そして、その中でも現在一番人気のトヨタ「ノア」か、その兄弟車であるトヨタ「ヴォクシー」を選んでおけば、まず間違いないでしょう。
トヨタ ノア/ヴォクシーは、昔からファミリー層に大人気の5ナンバーサイズミニバン。とはいえ先代までは運転支援システムが今ひとつだったのですが、2022年1月に登場した現行型は最新のシステムを搭載することで弱点を完全に払拭。走りを支える基本骨格も最新のものとなり、シートアレンジ等々の使い勝手も、さすがは一番人気のモデルだけあって、かなり考え抜かれています。
数年後のリセールバリューは正確にはわかりませんが、過去の例を参考にするならば、おそらくは良好なはず――ということで、最新のノア/ヴォクシーは「ほぼ死角なし!」といえる盤石のミドルサイズミニバンに仕上がっているのです。
燃費のいいミニバンが欲しい!なら
おすすめはトヨタ「シエンタ ハイブリッド」
大柄なミニバンは重量があるため、どうしたって燃費はさほど良好ではなく、特に従来型のガソリンエンジンを積んでいるモデルの燃費はイマイチな場合が多いものです。
しかしトヨタのコンパクトミニバンである「シエンタ」のハイブリッド車であれば、WLTCモード燃費は28.2~28.8km/Lと圧倒的に良好です。
トヨタ シエンタは3列/7人乗りまたは2列/5人乗りとなる5ナンバーサイズのミニバン。先代のシエンタもなかなか素敵なデザインでしたが、2022年8月に登場した現行型はさらにデザインセンスが向上し、「ヨーロッパの街並みにもよく似合う感じ」に進化しています。
5ナンバーサイズ(ざっくりいうと全幅1.7m以下)のコンパクトなミニバンであるため、「常に7人が乗る」という使い方をするユーザーにはあまり向いていません。しかし多くのご家庭では、3列シートのミニバンといっても3~4人ほどで乗る機会のほうが多いはず。その場合は3列目シートを2列目シートの下にダイブイン収容してしまえば、空いたスペースを広い荷室として使えますので、ボディサイズのコンパクトさに起因する問題は特にないかと思われます。
また「6人以上が乗ることはほとんどない!」と確信できるのであれば、そもそも2列/5人乗り仕様のシエンタ ハイブリッドを買ってしまうというのもアリでしょう。
いずれにせよシエンタ ハイブリッドは非常に燃費が良く、そしてコンパクトですが広く使えて、シートアレンジも本当に容易で、なおかつ普通に悪くない感じで走ることができるという、かなりおすすめのミニバンです。
落ち着いたデザインのミニバンが欲しい!なら
おすすめはホンダ「ステップワゴン」または「ステップワゴン スパーダ」
ミニバンに限った話ではないかもしれませんが、特に最近のミニバンは、フロントマスクのデザインがアグレッシブ(攻撃的)で、俗にいう「オラオラ系」の顔つきをしていることが多くなっています。
そういったフロントマスクは確かに昨今人気が高いのですが、「自分はちょっと嫌だ。もっと落ち着いたシンプル系デザインじゃないと恥ずかしい……」と感じている人も少なくないはずです。
そういった場合にはホンダの「ステップワゴン」か、またはその上級ラインである「ステップワゴン スパーダ」がドンピシャのおすすめとなります。
正確には数ヵ月遅れですが、現行型トヨタ ノア/ヴォクシーと概ね同時期に登場したホンダ ステップワゴンは、サイズも機能もノア/ヴォクシーと概ね同水準となる最新世代のミニバン。パワーユニットもノア/ヴォクシーと同様にガソリンエンジンとハイブリッドが用意され(※ホンダのはe:HEVという2モーター式ですが)、さまざまな使い勝手や走行性能なども、ノア/ヴォクシーと「まぁだいたい同じ」ということができます。
最も異なるのが「デザイン」です。
かなりアグレッシブなフロントマスクを採用しているトヨタ ノア/ヴォクシーに対し、ホンダ ステップワゴンのそれはきわめてシンプルで、特に「ステップワゴン AIR」というベーシックなラインはシンプルビューティの極みです。
ただしステップワゴン AIRは装備内容と運転支援システムの点で若干物足りなさもあるため、本当のおすすめは上級のカスタムラインである「ステップワゴン スパーダ」になるでしょう。
通常、そういった「上級のカスタムライン」というのは若干オラオラ系のテイストになる場合が多いのですが、ステップワゴンはスパーダであっても十分にシンプルビューティ系なデザインであるといえます。
各種の使い勝手や走行性能、燃費性能だけを見るならば、一番人気のトヨタ ノア/ヴォクシーでも何ら問題はないのですが、「ノア/ヴォクシーに限らず“オラオラっぽいデザイン”はちょっと苦手で……」という人には、ホンダ ステップワゴンのe:HEV(2モーター式ハイブリッド)が猛烈におすすめです。
アウトドアでもガンガン使えるミニバンが欲しい!なら
おすすめは三菱「デリカD:5」
買い物や送迎、あるいは長距離ドライブなどに使うだけでなく、「キャンプや釣り、スノーボードなどのアウトドアアクティビティのお供としてミニバンを使いたい」と考えている人も多いでしょう。
その場合には「4WDのミニバン」がおすすめとなるわけですが、一般的なミニバンの4WD車が採用している四駆システムは決して本格的なものではなく、俗に“生活四駆”とも呼ばれてしまうほどの、簡易的で補助的なものです。
そのため、ちょっとした悪路であればもちろんFFのミニバンよりも有利ですが、「ちょっと本格的な悪路も通過しながらキャンプなどの目的地へ行く」というような使い方には向いていませんし、「ちょっとしたギャップでスタックしてしまった(雪やぬかるみにタイヤがはまって動けなくなってしまった)という失敗を経験した人もいるかもしれません。
しかし三菱「デリカD:5」という車は、国内でほぼ唯一の「本当に使える4WD機構を備えたミニバン」です。
また4WDシステムそのものだけでなく、アプローチアングル(前方の障害物を前輪が乗り越えられる角度)やディパーチャーアングル(リアバンパーなど、後輪より後ろの車体が障害物に接触せずに越えられる角度)も本格的です。そのため、都市に近いオートキャンプ場ではさまざまなミニバンを見かけるものの、ハードな奥地へ行けば行くほど、ミニバンはデリカD:5しか見かけない――なんていう実情もあったりします。
ライトなキャンプを楽しみたいのであれば、他のミニバンの4WD車でもぜんぜんOKではありますが、もしも「比較的ハードなアウトドアも家族で楽しみたい」と考えるのであれば、おすすめは絶対にコレでしょう。
家族全員がゆったり過ごせるミニバンが欲しい!なら
おすすめはトヨタ「アルファード」
「そんなに大きなミニバンは必要ないと思いミドルサイズのミニバンを買ったら、意外と荷物が載りきらなかった……」みたいな失敗も“ミニバンあるある”でしょう。
家族全員がゆったりと過ごせて、なおかつ旅行時などの荷物も余裕で積載したいとなったならば「ラージサイズミニバン」を選ぶしかありません。で、その際にイチ推しとなるのがトヨタのラージサイズミニバンである「アルファード」です。
アルファードは主にフロントまわりのデザインがかなりのアグレッシブ系で、なおかつ、それに連動して(?)荒っぽい運転を繰り返すユーザーもごく一部にいることから、世間一般での評判はさほどよろしくはありません。
しかし、先ほど挙げた「家族全員がゆったりと過ごせて、なおかつ旅行時などの荷物も余裕で積載したい」というジョブを遂行できるミニバンは、今のところトヨタ アルファードしかないのです。
類似するサイズ感のミニバンとして「日産 エルグランド」というのもあり、こちらも悪い車ではないのですが、設計年次が今ひとつ古いため、運転支援システムにおいていくつかの不満があります。しかしアルファードであれば「大きくて広くて、走りもまあまあ良くて、そして運転支援システムも十分で」という、ある意味理想的な結果を得ることができます。
現在はさまざまな世界情勢の影響でトヨタ アルファードの新車をオーダーするのは決して簡単ではなく、中古車の相場も高騰しています。また2023年の半ばぐらいには新型が登場するという噂もあります。
しかしそれでも、現状のトヨタ アルファードは「家族全員がゆったりと過ごせて、なおかつ旅行時などの荷物も余裕で積載したい」と考える人にとっては、間違いなくベストなミニバンだといえるでしょう。
なるべくお安い中古車で、しかし「先進安全装備付き」のミニバンが欲しい!なら
おすすめは先代日産「セレナ」
昨今はミニバンを含めて「車の値段」がかなり上がっているため、新車のミニバンを買うとなると、ミドルサイズのガソリンエンジン車でも、乗り出し価格は350万円以上になる場合が多いでしょう。
そのため「もっと手頃な予算でミニバンを買いたい!」と思うなら“中古車”を選ぶほかありません。そして、もしも「安けりゃなんでもいい!」と思うなら、それこそ支払総額20万円ぐらいから見つけることもできます。
しかしそういった激安中古ミニバンは、程度も(当然ですが)よろしくなく、運転支援システムもほぼついていませんので、まったくおすすめできません。
もしも「できるだけお安く、しかし自分や家族が普通に安心して楽しく乗れるミニバンを買いたい」と思うのであれば、おすすめは先代の日産「セレナ」です。ハイブリッドの「e-POWER」はまだちょっと高いのですが、2Lガソリンエンジン車であれば、ひととおりのADAS(運転支援システム)が装着されている走行5万km台までの2016~18年式を、総額190~230万円ぐらいで見つけることができます。
日産 セレナは2022年11月にフルモデルチェンジを受け、その新型が2023年春に発売されますが、プラットフォーム(基本骨格)は新型も従来型も同じですので、走行性能などにさほど大きな違いはありません。運転支援システムが付いた状態の良い中古車が総額200万円ちょいぐらいで見つかれば、かなりコスパの良いミニバン生活を始めることができるでしょう。
実際に売れているのはどれ?ミニバンの人気ランキング
専門家からのおすすめは概ね先ほど挙げたとおりですが、実際の市場ではどんなミニバンが売れているのでしょうか?2022年1~12月の新車販売台数データを見てみましょう。
●1位:ホンダ フリード|7万9,525台|種別=コンパクト
トヨタ シエンタとよく似たサイズ感およびよく似たキャラクターの、コンパクトミニバン。デビューは2016年9月ですので、今や“古参”の域に達してはいますが、さまざまな改良を重ねたことと、それより何より「ちょうどいいサイズとちょうどいい使い勝手」であることが光り、今なお売れ続けています。
●2位:トヨタ シエンタ|6万8922台|種別=コンパクト
「専門家おすすめ車種」にも登場した、トヨタのコンパクトミニバン。使い勝手にもデザインにも磨きがかかった新型が発売されたのが2022年8月で、納車は秋頃からでしたから、発売時期がもう少し早ければ第1位だったかもしれません。
●3位:トヨタ アルファード|6万225台|種別=ラージ
こちらも「専門家おすすめ車種」に登場したラージサイズミニバン。このクラス随一の機能性と存在感はやはり強烈。モデルライフの末期となった今も、ラージサイズミニバンを求める多くのユーザーからの高い支持を得ています。
●4位:トヨタ ノア|5万7,696台|種別=ミドル
ミドルサイズミニバンの大定番。車内の広さも使い勝手も、そして走行性能にもほぼほぼ死角はないため、半導体不足などの影響がなければ、こちらも第1位だったかもしれません。
●5位:日産 セレナ|5万7,513台|種別=ミドル
ミドルサイズミニバンの中では昔からトヨタ ノアとトップの座を争っている実力派。「e-POWER」がもらたす走りも強力です。2022年に販売されたセレナは先代型ですので、モデル末期なのにここまで売れたということが、セレナの実力と人気を物語っています。
●6位:トヨタ ヴォクシー|5万5,545台|種別=ミドル
トヨタ ノアの兄弟車で、ノア以上にアグレッシブなデザインを採用していますが、中身は同じです。新型はあまりにもアグレッシブな顔つきになりすぎたせいか、ノアの台数を若干下回りました。
●7位:ホンダ ステップワゴン|3万7,966台|種別=ミドル
「専門家おすすめ車種」にも登場した、シンプルビューティなデザインが魅力のミドルサイズミニバン。実力はノア/ヴォクシーに引けを取りませんが、発売時期が遅かったことに加え、やはりアグレッシブ系デザインのほうがウケるのか、ノア/ヴォクシーに約2万台の差をつけられました。
●8位:三菱 デリカD:5|1万6,838台|種別=ミドル
上位のミニバンとは4万台から6万台ぐらいの圧倒的な差がありますが、逆にいえば、今から16年前の2007年という“大昔”にデビューしたこのミニバンが、今なお年間1万6,000台以上売れているのが驚異的です、やはり唯一無二の悪路走破性能は、これが欲しい人にとってはいまだ魅力的であるということでしょう。
今さら聞けない…ミニバンにまつわる素朴な疑問とその答え
すみません、そもそも「ミニバン」って何ですか?
日本でいうミニバンとは、ワゴンタイプ(後部座席から荷室までがつながっている車)の中で「シートが3列あるもの」を指します。ただし、3列シートではなく2列シートに変更した箱型のワゴンも、一般的にはミニバンと呼ばれています。
ミニバンのメリットとデメリットは?
メリットは、まずは車内が広く、そして一般的な車よりも多くの人数が乗車できます。また使い方次第では、荷物をたくさん積載することも可能です。デメリットは、車体が大きいために燃費性能が低くなる傾向があるということと、ラージサイズの場合は狭い路地などを走行しづらいこともあること。また車高が高いため、車種によっては走行安定性が若干低いこともあります。
車体が大きいということは、ビギナーには運転しづらいの?
5ナンバーサイズのミニバンであれば、全長と全幅はセダンやステーションワゴンとほとんど変わりません。そのため、「運転席がやや前にあること」と「背が高いこと」にさえ慣れてしまえば、運転の難しさは特にありません。むしろ運転席の位置が高いため、「前方や側方がよく見えて運転しやすい」と感じるかもしれません。
またラージサイズのミニバンでも、よほどひんぱんに狭い路地などを走る人でさえなければ、運転に困難を覚えることはないでしょう。
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買ってはいけないのは、自分が大事にするポイントと合わないミニバン
冒頭でも説明しましたが「あなたの考え方や使い方には合わないから、買ってはいけないミニバン」というのは存在します。ADAS(運転支援システム)が弱いまたはついていないミニバン、かなり古くて安全性に不安があるミニバン、用途に合わないミニバン、使用環境に合わないミニバンなど、自分が大事にするポイントに合わないミニバンは買ってはいけないミニバンです。
よくある質問
Q1:買ってはいけないミニバンとはどういうものでしょうか
A: ADAS(運転支援システム)が弱いまたはついていないミニバン、古すぎて安全性に不安があるミニバン、使用環境に合わないミニバンなどが当てはまります
Q2:後悔しないミニバン選びのポイントを教えてください
A:ミニバンは車体サイズによって概ねラージ、ミドル、コンパクトの3つに分類できます。車体の大きさは用途や使用環境に大きく影響する要素ですので、まずはそれを確認したいところです。また同じサイズでも2列目シートの仕様などによって座席の数が異なることにも注意が必要です
Q3:実際に売れているミニバンを教えてください
A:2022年の販売台数が一番多かったのはコンパクトミニバンのホンダ「フリード」、2位は新型に切り替わったばかりの同じくコンパクトミニバンのトヨタ「シエンタ」、3位がラージミニバンのトヨタ「アルファード」です。ただし兄弟車のトヨ「タノア/ヴォクシー」を合算すると圧倒的な1位となります
※この記事は2023年1月時点の情報で制作しています