ページトップへ戻る
キーワードから記事を探す
車種から記事を探す
ライターから記事を探す

スズキの先進安全性能を徹底チェック

スズキの先進安全性能を徹底チェック 2019年夏編
スズキの先進安全性能を徹底チェック 2019年夏編

自動車の安全装備の中でも、最近特に注目を集めているのが「自動ブレーキ」や「ぶつからないブレーキ」などと呼ばれる「被害軽減(自動)ブレーキ」*と、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進を防止する「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」*に代表される「先進安全技術」です。今回はそれらの装備を中心にスズキの先進安全性能についてチェックしてみましょう。

*各技術の名称は「サポカー」「JNCAP」など公的機関で使われる一般名称でなるべく統一しています。スズキの名称との対照やスズキの車種別の装備状況は文末の別表をご確認ください。

【概況】3種類の「先進安全装備」が存在

3種類の「先進安全装備」が存在

スズキの先進安全技術には「スズキ セーフティ サポート」という名称がつけられています。そしてそれらの先進安全装備の中核となる「被害軽減(自動)ブレーキ」のシステムには「デュアルセンサーブレーキサポート」と「デュアルカメラブレーキサポート」、そして「レーダーブレーキサポートII」の3種類が存在しています。

「ミリ波レーダー」の「レーダーブレーキサポートII」

現在は「単眼カメラ+赤外線レーザー」の「デュアルセンサーブレーキサポート」と、「ステレオカメラ」の「デュアルカメラブレーキサポート」を採用する車種がほとんどで、「ミリ波レーダー」の「レーダーブレーキサポートII」はバレーノとSX4 S-CROSSの2車種のみです。

安全装備への意識の高い軽自動車マーケットを主戦場とするだけに、スズキも車種展開とレベルアップを急いでいます。そのため今年に入ってからも車種ごとにアップデートが小刻みに入っています。

サポカーで最も上位の「サポカーSワイド」認定に必要な機能は

「被害軽減(自動)ブレーキ(対車両、歩行者)」
「ペダル踏み間違い時加速抑制装置(前方)」
「車線逸脱警報装置」
「先進ライト」

の4つですが、スズキ車のうち「デュアルセンサーブレーキサポート」と「デュアルカメラブレーキサポート」を搭載した車種のほとんどが、サポカーSワイドに適合しています。このうちワゴンRスティングレー、スペーシア(カスタムとギア含む)、ラパン、エブリイワゴンは全グレードがサポカーSワイドとなります(いずれもレス仕様は含みません)。

ハスラー限定車

ハスラー、イグニス、エスクードは先進ライトの用意がなく、惜しくも(?)「サポカーSベーシック+」にとどまっています。

前述の「レーダーブレーキサポートII」を搭載した2車種は「被害軽減(自動)ブレーキ」の作動速度域が低速で、検知対象も車両のみとなるなど「サポカーS」の要件を満たしていません。

サポカーSワイドに必要な機能以外の先進安全装備については

「先行車発進お知らせ機能」は「デュアルセンサーブレーキサポート」と「デュアルカメラブレーキサポート」採用車はすべて用意があります。

ラパン

「ペダル踏み間違い時加速抑制装置(後方)」「後退時ブレーキ」「標識検知機能」は車種によってばらつきがあります。最近アップデートを受けたラパンは、これらをすべて採用しており、他車種への展開もおそらく今後急ぐのではないでしょうか。

一方で
「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」
「車線維持支援機能」

については採用車種が非常に少なく、競合他社の「ホンダセンシング」や「次世代スマートアシスト」に比べて、多機能という点ではやや見劣りする状況です。

今回は先進安全運転支援装置の中でも特に重要な「被害軽減(自動)ブレーキ」と「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」を中心にスズキ車をチェックしてみましょう。

【被害軽減(自動)ブレーキ】メインの2種類の作動条件は同じ

メインの2種類の作動条件は同じ

最近の「被害軽減(自動)ブレーキ」の主流は「ミリ波レーダー+単眼カメラ」の組み合わせです。ミリ波レーダーは天候に左右されにくく、遠くまで検知できるのが特徴ですが、一方で対象物の大きさや種類、道路の白線などを見分けるためにはカメラの搭載が必要となります。

スズキの「被害軽減(自動)ブレーキ」はメインの2種類とも「ミリ波レーダー+単眼カメラ」という構成ではありません。「デュアルセンサーブレーキサポート」は「赤外線レーザー+単眼カメラ」「デュアルカメラブレーキサポート」はスバルやダイハツと同じ「ステレオカメラ」です。

「デュアルセンサーブレーキサポート」と「デュアルカメラブレーキサポート」の作動条件はまったく同じです。

「自車速度約5〜100km/h(対象が歩行者の場合は約5〜60km/h)で走行中、前方の車両や歩行者との衝突が避けられないとシステムが判断した場合。作動したときの速度が約50km/h未満(歩行者の場合は約30km/h未満)であれば、衝突を回避できる場合がある」

作動速度域も比較的幅広く、今日の平均点以上のスペックを持っています。ただし「デュアルセンサーブレーキサポート」はミリ波レーダーではなく赤外線レーザーを単眼カメラに組み合わせているため、天候などで制約を受ける場面はやや多くなることには留意が必要です。

「デュアルセンサーブレーキサポート」

作動プロセスは異なります。「デュアルセンサーブレーキサポート」はシステムが衝突のおそれがあると判断すると、音やメーターなどの表示によってドライバーに警告。この段階でブレーキペダルを踏むとブレーキ力をアシスト、そして衝突の可能性が高まると自動で緊急ブレーキという、トヨタと同じプロセスです。

「デュアルカメラブレーキサポート」

一方の「デュアルカメラブレーキサポート」はシステムが衝突のおそれがあると判断すると、音やメーターなどの表示によってドライバーに警告。さらに衝突の危険が高まると自動で弱いブレーキ、この段階でブレーキペダルを踏むとブレーキ力をアシスト。そして衝突の可能性が高まると自動で緊急ブレーキをかけるという、ダイハツやスバルと同じく「念の入った」プロセスです。

「レーダーブレーキサポートII」

なお「レーダーブレーキサポートII」を搭載した2車種は以下のように作動速度域が低速なうえに検知対象も車両のみとなります。

「自車速度約5〜30km/h(移動している車両に対しては約5〜100km/h)で走行中、前方の車両との衝突が避けられないとシステムが判断した場合。作動したときの前方車両との速度差が約15km/h未満であれば、衝突を回避できる場合がある」

【ペダル踏み間違い時加速抑制装置】後方出力抑制とブレーキ制御が付いているタイプが増加中

後方出力抑制とブレーキ制御が付いているタイプが増加中

スズキの「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」は、前方は「被害軽減(自動)ブレーキ」のカメラ、もしくはレーザーレーダー、超音波ソナーで出力抑制を行います。現在のところ「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」に前方ブレーキ制御があるとはしていませんが、「被害軽減(自動)ブレーキ」の対応速度は約5km/hからと低速から作動します。

「後退時ブレーキサポート」

後方は超音波ソナーで出力抑制を行い、さらに「後退時ブレーキサポート」としてブレーキ制御も組み合わされています。「後退時ブレーキサポート」は約1〜10km/hで後退中、後方約3m以内の障害物との衝突が避けられないとシステムが判断した場合に作動します。

スズキの「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」は後方への出力抑制&ブレーキ制御が組み込まれているタイプのものが、比較的新しい車種や最近改良されたモデルには導入されており、今後の車種展開に期待です。

【その他の機能】「運転アシスト」系の機能の導入は遅れている

スズキは、「先進安全装備」のその他の機能の中で、「先行車発進お知らせ機能」は「デュアルセンサーブレーキサポート」と「デュアルカメラブレーキサポート」採用車のすべてに用意があります。

一方で「標識検知機能」は車種によってばらつきがあり、「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」「車線維持支援機能」などの「運転アシスト」系の機能については導入が遅れています。

【車種別の採用状況】モデル改良順にアップデート中

モデル改良順にアップデート中

数多くの軽自動車をラインナップするスズキですが、価格の高い安いにかかわらず、改良タイミングに合わせて「先進安全装備」のアップデートを行っています。アルトやラパンなどは改良に合わせて後退時ブレーキサポートが導入されました。ワゴンRやハスラーなども近いうちにアップデートが行われる可能性が高いのではないでしょうか。

一方で軽自動車以外のコンパクトカーの中で販売台数が少ないモデルはいまだに旧世代のシステムが残っており、こちらも早急なアップデートが望まれます。

【まとめ】次は「多機能」への対応を期待

急速に先進安全装備の底上げを図っているスズキですが、ライバルのダイハツが「スマートアシストIII」への統一を果たし、さらに新型タントでより多機能な「次世代スマートアシスト」を発表したことと比べると、「運転アシスト」などの面でやや後れをとっている印象もあります。ホンダも新型N-WGNの「ホンダセンシング」をさらに多機能化し、日産デイズは「プロパイロット」を導入しています。

スズキにも「次世代」の「スズキ セーフティ サポート」を、そろそろ期待したいところです。

*紹介した内容は2019年7月現在の情報です。
*先進安全装備は天候や道路状況などで作動しないことや十分に性能を発揮しないことがあります。装備を過信せず車を操るのはドライバーだということを忘れず運転しましょう。

「サポカー」「JNCAP」など公的機関で使われる各技術の名称とスズキの名称との対照表

サポカーSワイド先進安全装備名称スズキの名称
被害軽減(自動)ブレーキ(対車両・歩行者)1:デュアルセンサーブレーキサポート
2:デュアルカメラブレーキサポート
被害軽減(自動)ブレーキ(対車両)レーダーブレーキサポートⅡ
ペダル踏み間違い時加速抑制装置(前方)誤発進抑制
ペダル踏み間違い時加速抑制装置(後方)後方誤発進抑制
車線逸脱警報車線逸脱警報
車線維持支援車線逸脱抑制
先進ライトハイビームアシスト
ACC〈アダプティブ・クルーズ・コントロール〉ACC(アダプティブクルーズコントロール)
ACC〈アダプティブ・クルーズ・コントロール〉*全車速追従
標識認識機能標識認識機能
先行車発進お知らせ機能先行車発進お知らせ機能
後退時ブレーキ後退時ブレーキサポート

 

スズキの車種別の装備状況

スズキの車種別の装備状況

△ オプション
※1 一部グレードはオプション
※2 一部グレードは設定なし
※3 MT車を除く
※レス(非装着)仕様は含まない
※OEM車は供給元のメーカー記事を参照ください(ランディ=日産セレナ)

スズキ車に買うよりお得に乗る方法

近年人気を集める、車の新しい持ち方があるのをご存知ですか。自分が選んだ車に毎月定額の料金を支払って乗る、「車のサブスクリプションサービス」「カーリース」と言われる方法です。
カーリースなら、初期費用が不要な上に、残価設定によって車両価格が抑えられるので、カーローンでは手が届かなかった車に手が届くことも。

カーリースを検討するなら、業界最安水準の料金に加えてサービスが充実している「おトクにマイカー 定額カルモくん」がおすすめです。

専門家が選ぶカーリース_3冠

<定額カルモくんをおすすめする理由>
●国産メーカーの全車種・全グレードを取扱い
●車がもらえるプランも
●専門家が選ぶカーリースで「コストパフォーマンスが高い」と思う(1)、「サポートが充実している」と思う(2)、「納得価格」と思う(3)、の3つでNo.1を獲得*

定額カルモくんについて詳しくはこちらのページで確認できます。

資料をご覧になりたい方は下のバナーからどうぞ。

カルモくんを資料で詳しく

*調査方法:インターネット調査 調査期間:2021年2月12日~15日 調査概要:カーリース10社を対象にしたイメージ調査 調査対象:男女、全国、18~69 歳、運転免許保有、(1)(2)週1回以上運転するファイナンシャルプランナー176s、(3)カーディーラー勤務者297s 調査実施:株式会社ショッパーズアイ 比較対象企業:「カーリース」Google 検索9社(2021年1月29日10 時時点) 広告、まとめサイトなどを除く

※記事の内容は2019年8月時点の情報で執筆しています。

関連記事
カーリースお役立ち記事
車種から記事を探す
人気記事ランキング
注目のキーワード
閉じる

LINEでクイズキャンペーン 第4弾