2019年世界の自動車メーカーで新車販売台数1074万2122台を達成し、世界第2位となったのがトヨタ自動車です。日本国内でのシェアは登録車と軽自動車では31%、登録車だけでは46%にまで高まります。そのトヨタの車種ラインアップの中で現在最も勢いがあるのがSUVです。2020年はハリアー、ヤリスクロスが登場し充実のラインアップとなっています。ここでは、全8車種となったトヨタのSUVの魅力を自動車評論家の萩原文博さんのおすすめ度付きで紹介しましょう。
SUV販売台数ランキングのTOP10のうち上位5車種をトヨタ車が独占
■2020年9月SUV販売台数ランキング(*軽自動車を除いた乗用車全体50位以内)
順位 | 車名 | ブランド名 | 台数 | 前年比 | ボディタイプ | 備考 |
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1 | ヤリス | トヨタ | 22,066 | 20年2月発売 | コンパクトSUV | *台数はヤリス全体 |
2 | ライズ | トヨタ | 13,077 | 19年11月発売 | コンパクトSUV | |
3 | ハリアー | トヨタ | 8,979 | 230.8 | ミドルサイズSUV | |
4 | RAV4 | トヨタ | 4,839 | 73.3 | ミドルサイズSUV | |
5 | C-HR | トヨタ | 3,681 | 83.2 | コンパクトSUV | |
6 | キックス | 日産 | 3,493 | 20年6月発売 | コンパクトSUV | |
7 | ロッキー | ダイハツ | 3,352 | 19年11月発売 | コンパクトSUV | |
8 | CX-30 | マツダ | 2,905 | 463.3 | コンパクトSUV | |
9 | ヴェゼル | ホンダ | 2,894 | 51.4 | コンパクトSUV | |
10 | XV | SUBARU | 2,801 | 67.6 | コンパクトSUV | *台数はインプレッサ全体 |
11 | フォレスター | SUBARU | 2,643 | 70.1 | ミドルサイズSUV | |
12 | CX-5 | マツダ | 2,606 | 77.5 | ミドルサイズSUV | |
13 | ランドクルーザーW | トヨタ | 2,502 | 83.1 | ラージサイズSUV | *台数は200とプラド合計 |
14 | CX-8 | マツダ | 1,838 | 83.6 | ラージサイズSUV | |
15 | エクストレイル | 日産 | 1,762 | 47.6 | ミドルサイズSUV | |
16 | ジムニーワゴン | スズキ | 1,661 | 199.6 | コンパクトSUV | |
17 | クロスビー | スズキ | 1,411 | 60.8 | コンパクトSUV | |
18 | デリカD5 | 三菱 | 1,219 | 54.7 | ラージサイズSUV | |
19 | CX-3 | マツダ | 1,186 | 85.5 | コンパクトSUV | |
20 | UX250H | レクサス | 1,080 | 54.6 | コンパクトSUV | |
21 | CR-V | ホンダ | 740 | 80.6 | ミドルサイズSUV | |
22 | MX-30 | マツダ | 648 | 20年10月発売 | コンパクトSUV |
一般社団法人日本自動車販売協会連合会が発表している2020年9月の登録車新車販売台数ランキングでは1位のヤリス(SUVのヤリスクロスを含む)をはじめ、ライズ、ハリアーとベスト10に3台もランクイン。これをSUVだけに車種を絞っても前出の3モデルに加えて、4位にRAV4、5位にC-HRとトヨタ車が上位を独占しています。ベスト10圏外でも12位にランドクルーザーが入るなど、エントリーモデルからフラッグシップまで幅広く売れていることがわかります。
トヨタのSUVラインアップの特徴はC-HRとライズ、RAV4とハリアーという風に同じボディサイズでクーペスタイルとSUVスタイルが選べます。こういった商品を揃えられるのもシェアを占めるトヨタだからできることです。こうした商品ラインアップによってスモールサイズではキックスやヴェゼルを抑え込み、ミドルサイズではエクストレイルやCX-5、フォレスターなどに対して圧倒的なアドバンテージを誇ります。
トヨタのSUV8車種(ランクル200、プラド、ハイラックス、RAV4、ハリアー、C-HR、ヤリスクロス、ライズ)おすすめ度ランキング
「ランドクルーザー200」(ラージサイズSUV:おすすめ度★★)
●482.68万~697.4万円 ●全長4950 mm、全幅1980 mm、全高1870mm
200系と呼ばれる現行型ランドクルーザーは2007年に登場したトヨタのフラッグシップSUV。類い稀な高い悪路走破性とオンロードでの高級車のような乗り味を両立した高級SUVです。登場から13年経過するロングセラーモデルですが、安定した人気を誇ります。
「ランドクルーザープラド」(ラージサイズSUV:おすすめ度★★★★)
●362.1~553万円 ●全長4825 mm、全幅1885mm、全高1835 mm
現行型ランドクルーザープラドも2009年登場のロングセラーSUVです。すでに2回のマイナーチェンジを行い、商品力を向上させています。高出力と優れた燃費性能を両立したディーゼルターボを搭載。また3列シートを採用したタフギアなSUVとして高い人気を誇っています。
「ハイラックス」(ピックアップトラック:おすすめ度★★)
●347.1~387.6万円 ●全長5340 mm、全幅1855 mm、全高1800 mm
国産車唯一のピックアップトラックのハイラックスは2017年に日本に導入されました。タイで生産され日本に輸入されているモデルで、2020年にマイナーチェンジを行いました。全長5mを超える大きなボディなので、都市部での取り回しにはひと苦労しますが、安全性能も向上し、利便性は向上しています。
「ハリアー」(ミドルサイズSUV:おすすめ度★★★★★)
●299万~504万円 ●全長4740mm、全幅1855mm、全高1660 mm
現行型ハリアーは2020年6月に登場。現在注文してもグレードによって納車は半年以上となっている人気のミドルサイズSUVです。RAV4の復活によってハリアーの外観デザインはシャープさとエレガントさが向上したクーペスタイルを採用。高額車にもかかわらず新車販売台数ベスト10に入るようにSUVの中でも人気と実力が揃ったモデルです。
「RAV4」(ミドルサイズSUV:おすすめ度★★★★★)
●274.3万~539万円 ●全長4600 mm、全幅1855 mm、全高1690 mm
2019年に復活したRAV4は80年代に流行したクロカン4WDを思わせる無骨な外観デザインを採用しタフギア感を強調したモデルです。スタイリッシュなスタイルのSUVが増えるなかで個性を主張しヒットしています。4WDシステムを3種類用意するなど走破性の高さを追求したモデルです。
「C-HR」(コンパクトSUV:おすすめ度★★★)
●238.2~314.5万円 ●全長4390 mm、全幅1795 mm、全高1550 mm
2016年に登場したC-HRはハイブリッド専用車、プリウスとプラットフォームやパワートレインを共通化したスタイリッシュなSUVです。1.2Lターボエンジン搭載車には6速MTを採用したスポーティモデルを設定するなどトヨタのSUVの中で走行性能にこだわったモデルです。
「ヤリスクロス」(スモールサイズSUV:おすすめ度★★★★)
●179.8~281.5万円 ●全長4180 mm、全幅1765 mm、全高1590 mm
2020年8月に販売を開始したヤリスクロスはその名前のとおり、コンパクトカーのヤリスと共通したパーツを使用するヤリスファミリーのSUVです。全長は4.2mに満たないサイズですが、リアシートの居住性やラゲージスペースの広さに見た目のボディサイズから想像できないほど広くなっています。またスタイリッシュなデザインから都会派SUVに見えますが、RAV4譲りの4WDを採用するなど悪路走破性も兼ね備えた硬派なモデルです。
「ライズ」(スモールサイズSUV:おすすめ度★★★★★)
●167.9~228.22万円 ●全長3995 mm、全幅1695mm、全高1620 mm
トヨタSUVラインアップで唯一の5ナンバーサイズとなるのがライズです。ダイハツが開発を担当し、ダイハツではロッキーとして販売されています。コンパクトなサイズ、手頃な価格帯ということにより大ヒットし、月間の新車販売台数No.1に輝くほどの人気を誇ります。2WD車だけでなく、4WD車も用意しており、降雪地でも実力を発揮します。
トヨタのSUVを選ぶ上で気になる3つの疑問に専門家がずばり回答!
トヨタのSUVは他のメーカーに比べて、充実したラインアップとなっています。しかしその一方で、同じようなサイズに2車種設定され、車種選びに迷う方も多いのではないでしょうか。そこで気になる3つの疑問に答えます。
疑問1:トヨタのコンパクトSUVでヤリスクロス、ライズ、C-HRはどれがおすすめなの?
トヨタはコンパクトSUVにライズ、ヤリスクロス、C-HRの3車種を用意しています。この3モデルの中で全幅が1700mm以下の5ナンバーサイズなのはライズだけです。駐車場の広さや自宅周囲の道路環境によって5ナンバーサイズしか無理という人にはライズがおすすめです。
そういった制約がないのであれば、おすすめはヤリスクロスです。都市型SUVのようなスタイリッシュな外観デザインと広いキャビンスペース、そして悪路走破性の高い4WDシステムを備えているからです。ヤリスというとコンパクトカーじゃないの?という人もいるでしょうが、室内の広さはまったく違いますので安心してください。
一方のC-HRはスタイリッシュなデザインそしてより燃費性能の優れたハイブリッドシステムを採用しています。その結果、質感も高くなると同時に価格帯も高くなります。そういったバランスからもヤリスクロスがおすすめです。
疑問2:ハリアーとRAV4は見た目だけで選んで良いのか?
トヨタはミドルサイズSUVでハリアーとRAV4の2モデルを設定しています。この2車種はクルマの骨格にあたるプラットフォームは共通ですが、内外装のデザイン、4WDシステムなどは大きく異なっています。
ユーザーによってクルマに求めるものはさまざまですから、見た目だけで選ぶのも良いでしょう。しかし、ハリアーとRAV4は見た目以上に乗り味は異なります。RAV4よりハリアーの乗り味はより乗用車に近くなります。もし、アウトドアによく出掛けるというのであれば、ハリアーでも十分対応できますが、高性能な4WDシステムを搭載したRAV4のほうが何かとアドバンテージがあります。
疑問3:ランクル200とプラドはどちらがおすすめなのか?
同じランドクルーザーですが、フラッグシップモデルの200とプラドでは最上級モデルで150万円の価格差があります。ステータスを求めるのであればやはりランドクルーザー200でしょうし、ディーゼルターボ+4WDが生み出す機動力ならばプラドがおすすめです。
さらにランドクルーザーは2007年に登場し、2021年には久しぶりのフルモデルチェンジが予定されています。一方のプラドはつい先日ディーゼルエンジンの変更をおこなったばかりなので、しばらく現行モデルを販売するという意志の表れでしょう。そう考えると、現在買いなのはしばらく現行モデルとなりそうなプラドといえるでしょう。
カーリースなら憧れのSUVに思ったよりも低い金額で乗れるかも(カルモくんからのお知らせ)
さて、ここでカルモくんからのお知らせです。ここまで紹介してきたトヨタのSUVの中には、500万円を超えるような車種もありました。しかしそんな高級SUVでもカーリースを利用することで、思ったよりも低い月々の支払いで乗ることも可能になるかもしれません。
カーリースは、リース会社が所有する車を定額制で利用できる新しい車の利用方法です。リース料には各種税金や手数料などが含まれているので、頭金も初期費用も必要なく、定額料金だけで車に乗ることができます。
数あるリース会社の中でも、月額10,000円台から新車に乗れるカーリースの「定額カルモくん」なら、次のようなメリットでよりお得にカーライフを楽しめます。
〈定額カルモくんのメリット〉
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- 時には3ヵ月ほどかかる納車期間が、車種によっては最短4週間の即納が可能
- 契約期間は1年から業界最長の11年(2020年3月、定額カルモくん調べ)のあいだで、1年単位で好きに選べる
- 安心のクローズドエンド方式で、返却時に追加料金の心配もナシ
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- 毎年の自動車税(種別割)、車検時の法定費用や自賠責保険料なども定額料金にコミコミ
- メンテナンスプランをつければ、車検基本料や一部消耗部品の交換費用も定額にできる
- メーカー保証と同程度の延長保証や返却時の原状回復費補償のついたプランもアリ
- 一定条件を満たせば、契約満了時に車がもらえる
- 電話やメール、LINEなどでマイカーコンシェルジュに気軽に相談できる
「おトクにマイカー 定額カルモくん」を利用すれば、乗り始めの費用や維持費を抑えながら、お気に入りの車に乗ることも可能になります。
販売力の強いトヨタだからこそ多彩なSUVを用意できる
トヨタの強い営業力があるからこそ、RAV4/ハリアー、C-HR/ライズクロスのように、同じクラスに指向性の異なる2モデルを投入することができ、多様化するユーザーのニーズに応えることができると言えます。
※記事の内容は2020年12月時点の情報で制作しています。