4人家族のひと月の食費は、子供の年齢や外食の頻度によっても変わってきます。子供が大きいと食費も高額になりがちで、ほかの家庭に比べて自分たち家族の食費が高すぎるのではないかと気になっている方も多いでしょう。そこで、4人家族の食費の平均と、今すぐ実践できる節約方法をご説明します。
よくある質問
Q1:4人家族の食費の平均は?
A:総務省が2019年に行った「家計調査」によると、有業者1名の4人家族における1ヵ月の食費の平均は78,907円です。ただし、この金額は外食費16,607円や酒代2,019円を含めた総額となるため、外食費と酒代を除いた場合は60,281円となります。
Q2:4人家族の食費が平均より高い場合はどうすればいい?
A:食べ盛りの中高生の子供がいるなど、家族構成によっては平均より食費が高くなる場合があります。食費を抑えたいときは、ひと月の予算を立ててやりくりすると同時に、可能な範囲で節約を行いましょう。ただし、家族の年齢に合わせた食事を用意できるよう、無理な節約は控えましょう。
Q3:これ以上食費を削れない!
A:国産や無農薬にこだわりたい、満足できるだけしっかり食べさせたいなどの理由から食費を節約しにくい場合は、食費以外の生活費を節約するのもひとつの方法です。大きな節約が見込めるのは、通信費の見直しです。また、車をカーリースで乗り替えると、維持費が定額になって負担が軽くなります。
4人家族の食費の平均はいくら?
食費の内訳 | 1ヵ月の平均 |
---|---|
穀類 | 6,827円 |
魚介類 | 4,287円 |
肉類 | 8,850円 |
乳卵類 | 4,406円 |
野菜・海藻 | 7,911円 |
果物 | 2,125円 |
油脂・調味料 | 3,698円 |
菓子類 | 7,489円 |
調理食品 | 9,721円 |
飲料 | 4,967円 |
酒類 | 2,019円 |
外食 | 16,607円 |
合計 | 78,907円 |
総務省が2019年に行った「家計調査」によると、有業者1名の4人家族における1ヵ月の食費の平均は78,907円です。ただし、この金額は外食費16,607円や酒代2,019円を含めた総額となるため、外食費と酒代を除いた場合は60,281円となります。
現在の食費が多いか少ないかは、平均と比較することである程度把握できますが、比較の際は家族構成を考慮する必要があります。
子供の年齢 | 1ヵ月の消費支出における食料の平均 |
---|---|
0~2歳 | 49,738円 |
3~5歳 | 57,854円 |
6~11歳 | 68,771円 |
12~14歳 | 75,540円 |
15~17歳 | 80,229円 |
18~21歳 | 76,248円 |
※「平成17年版国民生活白書」(総務省「家計調査」により特別集計)を加工して作成
※勤労者世帯で夫婦と21歳以下の子ども1人の3人家族のひと月の消費支出における食料の平均
前出の総務省の調査は、4人家族のうち18歳未満が1.83人となっており、両親と18歳未満の子供2人の4人家族がおもな対象となっていることがわかります。ただ、18歳未満でも年齢によって食事の量などが変わってくるため、食費を平均と比較するときは、子供の年齢に合わせて増減しないと正しい判断がしにくくなります。
なお、「平成17年版国民生活白書」(総務省統計局「家計調査」により特別集計)によれば、子供のいる世帯*の年齢層別消費支出において、0~2歳児のいる家庭で食料にあてる金額は49,738円、3~5歳児のいる家庭では57,854円、6~11歳児のいる家庭では68,771円と、年齢とともに上がっていることがわかります。
ピークを迎えるのは子供が15~17歳の80,229円で、18~21歳になると76,248円と若干減少しますが、子供の成長に伴って食費が平均を超える可能性は高く、子供が2人の4人家族の場合は、より食費の値が高くなることを想定しておいたほうがいいでしょう。
* 勤労者世帯で夫婦と21歳以下の子どもが一人、世帯主が夫で仕送り金を支出していない世帯
4人家族の食費を節約する方法
食費の占める割合が高くなると家計が厳しくなりますが、成長期の子供にとって食事は体作りに欠かせない栄養源なので、平均にとらわれすぎず、栄養バランスを重視するようにしましょう。とはいえ、無駄を省いて食費を抑えることは可能です。すぐに実践できる、4人家族の食費を節約する方法をご紹介します。
1. 食費を把握して予算を立てる
節約を行う上で最も重要なのは、1ヵ月の食費を正確に把握することです。そのためには、家計簿をつけるのが最も有効です。
とくにおすすめなのが口座やクレジットカードを登録して自動で家計簿を作ってくれるアプリ。自分で入力する手間がかからないので、忙しい主婦の人にぴったりです。人気の家計簿アプリ『マネーフォワード ME』なら複数の口座やクレカを連携し、一覧で表示できるので家計管理がしやすくなります。
現在の食費が把握できたら、4人家族の食費の平均額や子供の年齢に応じた食費の目安をもとに予算を立て、その中でやりくりしましょう。なお、予算を立てる際は、1週間ごとに分けると管理がしやすくなる上、使いすぎてしまった場合も翌週で調整できます。
予算オーバーになると超えた分の金額が赤文字で表示されるので、節約への意識が高まります。
2. 栄養豊富な節約レシピを意識する
ブロッコリーの茎やにんじんの皮など、生ごみとして廃棄されることが多い部分にも、たっぷりの栄養が含まれています。それらを活用すれば、食費をかけずに栄養豊富なメニューを1品増やすことができます。調理方法や下処理に悩むときは、インターネットで検索してみましょう。
3. ホットプレートを活用する
食べ盛りの子供がいる4人家族の場合、ホットプレートを活用したメニューのレパートリーを増やすと、少ない食費でボリューム満点の食事を用意できます。準備に要する時間も短縮できるほか、パーティーのような雰囲気になって、外食に行くのと同じような気分で食事を楽しめるでしょう。
4. おやつを手作りする
4人家族の1ヵ月の食費の内訳では、菓子類の費用が7,489円となっています。そのため、お菓子を手作りすれば大幅な節約が可能になります。子供が小さい場合は、一緒に作ることで楽しい時間も共有できるでしょう。
手作りお菓子は添加物などの心配もないので、成長期の子供がたくさん食べても市販品より健康的です。
5. 外食費を平均額内に納められるように工夫する
家計簿をつけ始めて、外食費が想像以上に高かったと感じた方も多いようです。4人家族の1ヵ月あたりの外食費の平均は16,607円なので、その範囲で収められるように、行く店や回数を工夫しましょう。
特に子供が大きい場合は、1回の外食費が高くなる傾向があります。現在の外食費が平均よりかなり高い場合は、ひと月ごとに少しずつ予算を下げていくなど、スモールステップで実践すると無理なく行えます。
6. 買い物前に献立メモを用意する
スーパーに行く前に数日分のメニューを考え、必要な食材をピックアップした献立メモを持っていきましょう。売り場でメニューを考えると、目移りして必要以上に食材を買ってしまいがちです。「献立メモ以外の食材は買わない」と心に決めてから買い物に行くと、無駄な買い物を防げます。
ただし、予定していた食材が高値の場合は、安くなっている食材で代替するなど、臨機応変に対応することも大切です。
7. 買い物は可能な限りひとりで行く
家族と一緒に買い物に行くと、お菓子やおつまみなど買う予定がなかったものまで購入しがちです。日常的な買い物は、可能な限りひとりで行くようにしましょう。
8. 値引き商品を活用する
スーパーなどでは、賞味期限が近い商品や、閉店間際に売れ残っている商品が値引きされることがあります。直近で使用する食材であれば、それらを活用することで食費を節約することが可能です。その際、お得感につられて不要なものを買わないように注意しましょう。
9. ポイントを活用して貯金する
買い物金額に応じて付与されるポイントは、貯まれば大幅な節約が可能になります。効率よく貯めるためには、複数の会社で共通して貯められるポイントシステムを利用しましょう。また、ポイントを使ったときは、購入したつもりで同額の現金を貯めるのもおすすめです。
なお、ポイントのために不要な買い物をするのは無駄遣いであることを常に意識しておきましょう。
10. コンビニを利用しない
コンビニは、商品が豊富にそろっていたり、営業時間が長かったりする半面、スーパーなどに比べると価格が割高です。節約のためには、買い物は極力安めのスーパーを利用して、コンビニの利用を控えるように心がけることが大切です。
食費以外に削れる生活費は?4人家族が実践したい節約のコツ
国産や無農薬にこだわりたい、満足できるだけしっかり食べさせたいなどの理由から食費を節約しにくい場合は、食費以外の生活費を節約するのもひとつの方法です。
4人家族の生活では、家賃や光熱費、通信費、日用品費や被服費、車の維持費など、さまざまな費用が発生します。その中でも取り組みやすく、節約効果が高い項目は次の2つです。
・通信費
4人家族で2人以上が携帯電話やスマートフォンを利用している場合は、キャリアを統一して家族割を使うと通信費を節約できます。また、ライフステージが変わったときは契約内容を見直し、不要なサービスを都度解約することも大切です。
大幅な節約を希望するときは、格安スマホに乗り換えたり、インターネット回線とセットで契約したりといった方法も検討しましょう。
・車の維持費
4人家族の場合は、コンパクトカーやミニバンなど、5人乗り以上の車種を選ぶケースも多いでしょう。しかし、普通車は軽自動車に比べて維持費が高くなる傾向があります。進学などで子供にお金がかかる時期と、自動車税(種別割)の納税や車検などのタイミングが重なると、ひと月に多くの出費が必要になり、より負担が大きくなります。
車の維持費を節約したいときは、月額料金だけで車に乗れるカーリースに乗り替えるのがおすすめです。
4人家族の食費は、家族構成に合わせた節約を
4人家族の1ヵ月あたりの平均食費は78,907円ですが、子供の年齢によっても必要な金額は異なります。平均額にとらわれすぎず、家族構成に合わせた節約を取り入れながら、健康的な食事を重視しましょう。食費の削減が難しいときは、そのほかの生活費を節約するのもひとつの方法です。
計画的に節約を行うためには、家計簿アプリの活用がおすすめ。『マネーフォワード ME』なら手間をかけずに資産管理ができるので、家計簿をつける時間も節約できます。
※記事の内容は2020年12月の情報で制作しています。
※2022年6月にて、読者の方より記事の一部データについてご指摘をいただき、修正しております。