新古車とは、何かしらの理由でディーラーがナンバー登録した新車を指します。どのような理由で登録され、どのように利用されたかによりますが、新車に近い状態で、新車よりも安価に購入できる車のことです。好みに合う新古車、条件が合う新古車を見つけられれば、良い選択肢のひとつになるので、新古車をさらにお得に買う方法があるのか気になる方も少なくないでしょう。
そこで、新古車は値引きが可能なのか、どのくらい値引きしてもらえるのか、また、新古車と値引きされた新車とではどちらがお得なのかについて、クルマ専門家の若林由晃さんの解説と併せて見ていきましょう。加えて、よりお得に新車を持つ方法もご紹介します。
クルマ専門家の若林由晃です。新古車といえば、新車に近く状態の良い車を安価に手に入れられるイメージがありますが、実際にはさまざまな状態の車があります。新車で購入したほうがよかったと後悔してしまうことのないよう、どういった点に注目して車選びをしたらいいのか、いっしょに見ていきましょう。
新古車と値引きされた新車、どちらがお得なのかすぐにチェックする
- 新古車の値引きは難しいが、試乗車であれば値引きしてもらえるケースもある
- 新古車と値引き後の新車を比較する際は、オプションや保証などをチェックする
- 新古車を購入するよりもお得に新車を持てる方法がある
新古車は値引きしてもらえる?
新車に近い状態でお得に購入できる新古車ですが、値引きはしてもらえるのでしょうか。購入する側としては、値引きしてもらえたらさらにお得になってうれしいですが、残念ながら可能性は低いといえるでしょう。
そもそも値引きされない理由は新古車の特徴にあります。ここでは新古車の値引きが難しい理由について詳しく解説します。
新古車の特徴
新古車と呼ばれることが多いですが、正式名称は「登録済(届出済)未使用車」といいます。個人が自分のために購入するのではなく、ディーラーや中古車販売店がオーナーとなって陸運局に登録され、一度も一般の顧客に販売されていない車を指します。
陸運局に登録されているので公道も走れますが、比較的に走行距離が少なく、車両やエンジンのコンディションが新車と遜色ないことが特徴です。一般ユーザーに販売はされたわけではありませんが、陸運局に一度登録されているのでカテゴリ上は「中古車」扱いになります。新車と遜色ないとはいえ、中古車に分類されているからこそ、値段が安くなるのです。
値引きが期待できない理由
カテゴリ上は中古車に分類される新古車ですが、新車と同等、もしくは比較的新車に近いコンディションです。それでも購入者がファーストオーナーになれない点をデメリットとして、ディーラー側は早めの売却を目指して最初から値段を落としています。また、安さの理由には、車検の残りが少なくなっている点も挙げられるでしょう。
ディーラー側の都合ではありますが、新古車の特徴上、価格はすでに下げられている状態です。したがって値引き交渉をしてみること自体は自由ですが、値引きはほとんど期待できないといえます。
また、新車の供給が需要に追い付いていない状態では、さらに値引きが難しくなります。新車の納車待ちが1年以上になるケースが多発すると、新古車の購入を検討する人も増えます。そうした状況下では、新古車自体の需要も高くなり、値引きしてもらえる可能性はさらに低くなるといえるでしょう。
新古車だからといって値引き交渉NGということはありません。ただし、新車を購入するような感覚で「値引きは当然」という態度をとったり、強引に値引き交渉をしたりすると、担当者に不快感を与える可能性もありますので、「相談する」というスタンスで持ち掛けましょう
試乗車なら値引きしてもらえる可能性も
同じ新古車扱いであっても、値引きをしてもらえる可能性がある車もあります。それは陸運局に登録されていて一般ユーザーに販売もされていないが「使用済み」である新古車です。ディーラーの店舗で使われている、いわゆる「試乗車」が値引きの可能性がある新古車に該当します。
試乗車とは、車の購入を検討しているお客様に、乗り心地などを確かめるために実際に公道を走らせてもらう車です。ディーラーが特に売り出したい車種で準備をすることが多いので、人気車を安く購入できる可能性があります。
ただし、中古車に比べてコンディションが良いとはいえ、新車と同等とはいえないでしょう。試乗車である以上、走行距離がそれなりにあり、試乗によって細かな傷や汚れがついていることもあります。また、そもそも試乗車として年数が経っている場合は、型落ちのモデルになっているケースもあるでしょう。
車検間近の試乗車だった場合、たとえ値引きをしてもらえても、すぐに車検費用が必要になって値引き分を相殺してしまうことも考えられます。
もちろん丁寧に試乗されているきれいな新古車もありますが、試乗車の購入を検討している場合は、値引きをしてもらうことだけに注目せず、細かな点まで確認を怠らないようにしましょう。
試乗車は不特定多数の方が乗ったり触ったりしている車です。「比較的きれいな中古車」と言ったほうがいいかもしれません。そのため、新車同等の車を求めている方は、期待はずれと感じることもあるでしょう。希望に合う車かどうか、走行距離や車検の時期、外装、内装などのより入念なチェックをおすすめします。
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新古車を少しでもお得に購入するための値引き交渉のポイント
すでに価格が安く設定されているからこそ、新古車を値引きしてもらうのは難しいことかもしれません。しかし、それでも値引きができるのであれば挑戦してみたいと思うものです。ここからは、新古車をよりお得に購入するための、値引き交渉のポイントについて紹介します。むやみに値引きの話を出して印象を悪くしないよう、タイミングを計ることが重要です。
値引きが難しいとはいえ、絶対にできないわけではありません。時期や提示する条件、タイミングが合えば値引きも可能です。強引な交渉は嫌がられる可能性もあるので、交渉材料を持って相談してみましょう。
決算・半期決算期の直後をねらう
車のディーラーに限らず、販売職には年に2回の決算期があります。ディーラーは決算期である3月、半決算期である9月に、目標を達成するためにいつもより多くの車を仕入れる傾向があります。しかし、仕入れた車がすべて売れるとは限らないので、新たに仕入れた新古車を持て余してしまうこともあるでしょう。この持て余している状態をねらい、決算・半決算期に値引き交渉を行うと、交渉が通りやすくなる可能性があります。
また、ボーナスや年末商戦の時期である7月や12月も、ディーラーが販売に力を入れるタイミングなので、値引き交渉をするには向いているでしょう。
新車の見積もりと比較する
実際に購入したい新古車が見つかったら、同じ車種、グレードの新車の見積もりを取りましょう。新車の見積もりを取ることで、その車の価値を客観的な数字で確認できます。そして新車の見積額と、新古車の値段を比べてみましょう。
さほど金額に差がない場合は、新古車の状態がきちんと価格に反映れていない可能性が考えられます。新車と新古車の価格差が少ない点を挙げながら値引き交渉を行いましょう。新古車の値段の根拠をつくことで、値引きに応じてもらえる可能性があります。
反対に、新車の見積額と比較して大幅に安い場合は、限界まで値引きをされている状態だと考えられるので、さらなる交渉は厳しくなるでしょう。
走行距離をチェックする
新古車の中には、テスト走行や店舗までの走行だけしかしてない、走行距離が非常に短い車もあります。一方で、新古車として売り出されていながら、走行距離が数万~数十万kmになっている車の場合、いわゆる試乗車であり、厳密には新古車とはいえないケースもあります。
新古車に限らず中古車は、走行距離が長いほど値引き交渉が通りやすい傾向があります。新古車の値引きをしたい場合は、走行距離の確認を忘れないようにしましょう。なお、試乗車ではなく新車同等の新古車をねらって探している場合でも、走行距離は必ずチェックしておきたい部分です。
モデルチェンジが発表された車種を狙う
車は数年に一度モデルチェンジを行い、新しいモデルが大々的に売り出されます。ディーラーはモデルチェンジ後の車を積極的に売り出したいので、旧モデルの在庫を吐き出そうとする傾向があります。
そのため、ディーラーが早く売り切ってしまいたいと考えている旧モデルの新古車は、値引き交渉に応じてもらえる可能性がありおすすめです。
モデルチェンジは車種やメーカーによって異なりますが、大体2~3年おきに発表されます。狙っている車種にモデルチェンジの話が出ていないか、よくチェックしておきましょう。
新古車と値引き新車はどちらがお得?
新古車はもともとの価格設定が安いからこそ、あまり値引きが期待できません。では、値引きに応じてもらえた新車と比較した場合は、どちらがよりお得に購入できるのでしょうか。新車は、うまく交渉すれば10~20万程度値引きしてもらえるケースもあります。
その上、車検や保証が手つかずの状態であることを考慮すると、実は値引きしてもらった新車の方がお得ということもあるでしょう。「新古車=安い」と盲目的に考えていると、結局のところ損してしまうという可能性もあります。そこで、さまざまな比較ポイントから新古車と値引きされた新車ではどちらがお得なのかについて解説します。
新古車の価格は値引き後の新車の価格と変わらないことも
新車と比べて新古車は、どの程度の価格が安いのでしょうか。一概にはいえませんが、相場では10~20%程度安いといわれています。一方、新車購入時に交渉をした場合の値引き率は、約10%だといわれています。ディーラーや車の状態、需要によっても異なるため、あくまでも目安として考えておきましょう。
この目安の数字だけを見ると、新古車と新車の値引き後の金額はそこまで変わらないようにも感じます。もちろん、すべての新車で値引き交渉に応じてもらえるわけではありませんし、新古車もセール時にはもっと安くなることもあるでしょう。
ただ、値引き後の新車の価格で比較すると、新古車も新車も最終的に支払う額にそこまで差がないケースは多いといえます。新古車だから安いだろうと判断する前に、新車の見積もりを取り、値引き交渉をしてみることが大切です。
新車はオプションをサービスでつけてもらえるケースもある
値引きだけにこだわるのではなく、総合的に見てお得になるように考えることもポイントです。特に新車は金銭的な値引きだけではなく、オプションをサービスでつけてくれるなど、車両本体価格以外の面でお得になることが多くあります。額面だけで見れば新古車の方が安くても、サービス分を入れれば新車の方がお得になる場合もあるのです。
一方、新古車の場合はすでにオプションがついた上での値引きになります。自分にとって不要なオプションがあるせいで、額面が高くなっていることもあるかもしれません。オプションを外せば額面を下げられるケースもありますが、工賃がかかって結局同じということもあるのでプラスマイナス分をしっかり確認しましょう。
額面だけにとらわれず、総合的に見てどちらがお得なのか見極めることが重要です。
保証内容が充実しているのは新車
車に乗る以上、安全面を担保するためにも保証内容が充実していることも重要です。新車のメーカー保証期間は、主に新車登録日から3年間、あるいは5年間ですが、ディーラー独自の有料サービスで、この保証を7年まで引き延ばすことができます。
登録から3年以内の新古車なら、もちろん新車の保証が残っていますが、登録日から数えるものなので、手元に車が来たときには保証期間の残りが少なくなっているケースも考えられます。新古車や中古車につけられる保証もありますが、基本的に期間が短いものがほとんどです。
金銭面、オプションのようにすぐにメリットがわかるものではありませんが、安全を買うと考えれば内容が充実していることや期間の長さも、「お得」のうちに入るのではないでしょうか。保証期間の延長やワンランク上の保証をつけるには、別途費用がかかります。自分にとって本当に必要かどうか総合的に考えて判断しましょう。
購入時の税金が安いのは新古車
車を購入する際にかかる費用は、もちろん車本体だけのものではありません。新車を購入する際にかかるおもな税金には、自動車税(種別割)、自動車重量税、環境性能割があります。新車を購入する際には必須の費用なので、税金分もきちんと計算に入れましょう。
一方、新古車の場合はよほどタイミングが悪くない限り、自動車税(種別割)、自動車重量税はディーラーが支払い済みなので最初の税金はかかりません。
自動車税(種別割)は4月1日時点の車の所有者が払う税金です。例えば新古車を4月2日に購入した場合、4月1日まではディーラー所有の車だったので、その年の自動車税(種別割)を支払う義務があるのはディーラーです。ただし、購入日以降の税金を、日割り計算で求められる場合もあります。なお軽自動車の場合は、新車も含め購入時に軽自動車税(種別割)の請求はありません。
自動車重量税は、最初に購入した時点で支払うので、こちらも新古車の場合はディーラーが払い済みで、次回の支払いは車検時となります。そのため、税金のことを考えれば、新車より新古車のほうがお得といえます。
将来売却する際、新古車は査定額が安くなる
将来的に車を売却するときの価格がどうなるかもお得度を考えるのであれば考慮に入れたいポイントです。売却時の査定では、その車がワンオーナーか否かは金額に響く大きなポイントです。
新車の場合はワンオーナーです。きれいに乗り、メンテナンスを欠かさなければ高額査定も夢ではないでしょう。しかし新古車の場合は、新車と遜色ないコンディションで購入したとしても、すでにディーラーがオーナー登録をしている車を買ったということなので、自分は2オーナー目でありワンオーナーの車にはなりません。
比較的に車の買替えペースが速く、下取りではなく売却を考えているのなら、新車と新古車でオーナー数が異なることも考えておきましょう。
新車のほうが総合的にお得に見えるかもしれませんが、状態と価格のバランスがとれた掘り出し物の新古車もあり、購入費用をできるだけ抑えたい場合、新古車の購入も検討する価値があります。また、費用を抑えたい方にはもうひとつの選択肢として、よりお得に手間なく新車に乗れるカーリースもチェックしておいて損はないでしょう。
値引き交渉をしなくてもお得に新車に乗れる新しい選択肢
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- どこかで妥協するには車は高い買い物、もう購入を諦めてしまいそう
- どちらにせよ予算オーバーで購入は無理
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よくある質問
Q1:新古車は値引きしてもらえる?
A:そもそもの価格が安く設定されているので、さらなる値引きは難しいケースが多くなっています。ただしタイミングや、新古車の条件や状態によっては値引き交渉に応じてもらえることもあります。具体的には、在庫を抱えがちな決算期や、モデルチェンジ後のタイミングがおすすめです。
Q2:新古車と値引き後の新車ではどちらがお得?
A:新古車と値引きされた新車のどちらがお得かは一概にはいえません。車そのものの状態や、ディーラーの考え方によってそれぞれの値引き率が異なります。また新車の場合は金銭面以外のメリットも多くあります。どちらがお得なのかを比較するポイントはこちらで解説しています。
Q3:新古車以外でお得に車に乗る方法はある?
A:新車の新しい乗り方であるカーリースという方法があります。初期費用が不要、月々の支払いも月額定額なので新車や新古車を購入するより、負担を抑えながら新車を手元に迎えることができるでしょう。月額料金に自賠責保険料や自動車税(種別割)などが含まれているので、毎月フラットな支払いを実現できます。
※この記事は2022年11月時点の情報で制作しています