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車のエアコンが効かないときどうする?対処法や原因、修理費用などまとめて解説

車のエアコンが効かない原因と修理費用を解説する記事であることを示すタイトル画像
車のエアコンが効かない原因と修理費用を解説する記事であることを示すタイトル画像

車のエアコンは、夏場も冬場も欠かさず使用するものですが、何らかのトラブルによってエアコンが効かない状態になると、車内温度を適正に保てず、場合によっては命に関わるような事態になってしまうこともあります。

そこで、車のエアコンが効かない原因や対処法、修理代の目安などについてご紹介します。併せて、修理代が高額になりやすい例や、エアコンが効かない場合でも車内をできるだけ快適に保つ方法などについても見ていきましょう。

  • 車のエアコンが効かない原因はフィルターの詰まりやガストラブルなどさまざま
  • 車のエアコン修理代は数千円のこともあれば10万円以上必要な場合もある
  • 車のエアコン修理代が高すぎる場合は乗換えも検討しよう

車のエアコンが効かない場合にまずチェックしたいこと

車のエアコンが効かないと故障ではないかと慌ててしまいますが、エアコン本体が故障していなくても、風や冷気・暖気が出てこないことがあります。まずは落ち着いて、エアコンそのものの故障なのか、それ以外に原因があるのかを確認することが大切です。

1. エアコンのスイッチがONになっているか確認する

エアコンフィルターが効かない場合に、まずエアコンのスイッチを確認することを伝える画像

最初に、車のエアコンのスイッチがONになっているかどうかを確認しましょう。エアコンのスイッチは、写真のように「A/C」と書かれています。このスイッチを押さなくても送風自体は行われることから、押し忘れに気付かないことがあります。

2. エアコンフィルターの掃除や交換をする

車のエアコンが効かない場合に、エアコンフィルターを確認している画像。汚れたエアコンフィルターときれいなエアコンフィルターを比較している

エアコンのスイッチがONになっているのに風が出てこないようなら、エアコンフィルターが詰まっていないかを確認しましょう。空気の流れがさえぎられている可能性があります。写真の右側のエアコンフィルターのように汚れていると、エアコンフィルターの清掃や交換が必要です。

なお、一般的にエアコンフィルターは、助手席側の収納部分のグローブボックスの奥に取り付けられています。グローブボックスを取り外し、フィルターカバーを開ければ、エアコンフィルターを取り出すことができます。ただし、車種によっては、簡単に取り外せない場所に設置されている場合もあるので、確認しておきましょう。

〈フィルターの掃除方法〉
フィルターを取り外したら、ブラシでほこりを落とし、エアブローで吹き飛ばします。ただし、エアコンフィルターを交換してから1年以上経っている場合は、網目の奥に入った汚れを落としきれないことも多いので、交換したほうがいいでしょう。

エアコンフィルターの交換費用についてはこちら

3. 内気循環にして風量を最大まで上げる

車のエアコンが効かず、スイッチにも、エアコンフィルターにも問題がなかった場合に、内気循環にすることを示す画像

エアコンフィルターが汚れていなかった場合、もしくは、清掃・交換をした後は、エアコンから風が出ているかを確認しましょう。車のエアコンには、車内の空気を循環させて風を送る「内気循環」と、外の空気を取り入れる「外気導入」があります。外気導入の場合、車内の温度が下がっているか確認しにくくなってしまうため、窓をすべて閉めて、内気循環に設定したうえで冷房をつけてみましょう。なお、「内気循環」を示すマークは上の写真のようなものが一般的です。

エアコンの風量を最大まで上げて、しばらく待っても風が出なければ、ブロアファンが故障している可能性があります。なお、暖房が効かないケースでも、ブロアファンが故障していると風が出なくなるので、同じチェック方法で確認できます。

4. 最低温度に設定して冷えるか確認する

車のエアコンが効かない場合に、設定温度を下げることでエアコンが故障していないかを確認している画像

内気循環にして風量を最大にした状態で、冷房の設定温度を最低まで下げてみましょう。内気循環で最低温度に設定してもまったく冷えない場合、エアコンガスの不足やエアコン内部の故障が疑われます。

なお、夏場など外が暑いときや渋滞時には、冷房をつけてもすぐには冷えません。また、アイドリングストップ搭載車の場合、エンジンが止まるアイドリングストップ中はエアコンが切れてしまうため、確認前にアイドリングストップ機能をオフにしておきましょう。

一方、暖房が効かない場合は、冷却水が不足している可能性があり、補充することで温風が出るようになることもあります。ただし、冷却水は一般的に急に減ることはありません。もし冷却水が急激に減ったようなら、ラジエーターやラジエーターホース等が破損している可能性があります。

車のエアコンが効かない原因は?対処法と費用の目安

車のエアコンの冷房のしくみは家庭用エアコンと同じです。冷媒と呼ばれるエアコンガスを内部で循環させてエバポレーターを冷やし、エンジンルーム内の空気を通過させることで冷たい風に変え、車内に送り込んでいます。

カーエアコンの冷房のしくみについての画像。エアコンガスがエアコンの内部を循環してエバポレーターを冷却し、その中を空気が通過することで、冷たい風が車内に吹き出す

そのため、エアコンフィルターが詰まって送風量が低下したり、空気を冷やすために必要なエアコンガスが漏れて不足したりすると、うまく車内が冷えなくなってしまいます。

一方、暖房のしくみは家庭用エアコンと異なります。エンジンの熱で温められた冷却水に風を当てて暖かい空気に変え、温風として排出することで車内を暖めています。
冷房同様、送風量の低下で温風が出なくなることもあれば、冷却水が足りないことで暖かい空気を作れず、暖房が効かなくなることもあるでしょう。

このように、車のエアコンにはさまざまなパーツが関与しているため、効かないときの原因もさまざまです。それぞれ対処法や修理などにかかる費用も大きく異なります。以下で詳しく見ていきましょう。

〈車のエアコンが効かない原因〉

エアコンの状態考えられる原因
冷房が効かないエアコンフィルターの詰まり
エアコンガスのトラブル
コンプレッサーのトラブル
エバポレーターのトラブル
サーミスタの故障
サーボモーターの故障
暖房が効かないエアコンフィルターの詰まり
サーモスタットの故障
冷却水の不足
サーミスタの故障
風が出てこないブロアファンモーターのトラブル
エアコンが作動しないリレーやヒューズのトラブル

 

エアコンフィルターの詰まり

車のエアコンが効かない場合の原因についての画像。エアコンフィルターが汚れたり詰まったりしていないかを確認している

エアコンフィルターは、外から取り入れた空気を車内に送る際に塵やほこりを取り除く役割があります。中には、花粉や黄砂、PM2.5を除去できる高性能な製品も販売されています。

エアコンフィルターに汚れが詰まると、空気の通りが悪くなってしまいます。特に同じフィルターを長く使っている場合は、フィルターにさまざまな汚れが溜まることで、エアコンの効きが悪くなってしまうでしょう。

なお、エアコンフィルターに汚れが詰まると、「ブーン」「ガラガラ」といった音が聞こえることがあります。また、異臭がするケースもありますが、この場合は車内にカビやほこりが排出されている可能性が高いです。健康面も考えて、早めの対処が必要です。

〈対処法と費用の目安〉

状態対処法費用の目安
・冷房が効かない
・暖房が効かない
エアコンフィルターの交換3,000~4,000円
※脱臭や抗菌等の機能付きは5,000円を超える場合もある

 

エアコンガスのトラブル

車のエアコンが効かない場合の原因についての画像。エアコンガスが減少していないか、圧力を測定している

エアコンガスが不足すると、空気を十分に冷やすことができず、冷房が効きにくくなってしまいます。
エアコンガスは使用によって減るものではありませんが、車の振動でパーツのあいだに隙間ができて漏れ出ることで、足りなくなることがあります。

〈対処法と費用の目安〉

状態対処法費用の目安
冷房が効かないエアコンガスの補充8,000~15,000円
※添加剤などを入れる場合は+2,000円以上かかる
エアコンガスの漏れ点検2,000~3,000円

 

コンプレッサーのトラブル

車のエアコンが効かない場合の原因についての原因の1つである、コンプレッサーの画像

コンプレッサーは、圧縮機という意味のパーツです。エアコンガスは高圧で圧縮されることで液体になります。液体化したエアコンガスが気化するときの気化熱によってエバポレーターが冷却され、その中を通る空気が冷やされることで冷房効果が発揮されます。
そのため、コンプレッサーにトラブルが発生し、ガスを液体にできなければ、冷房が効かなくなってしまいます

コンプレッサーに異常がある場合は交換が必要です。コンプレッサーの寿命は5~10年程度といわれていますが、エアコンガスの補充を定期的に行うなど、きちんとメンテナンスを行っていれば、10年以上使用できる場合もあるでしょう。

〈対処法と費用の目安〉

状態対処法費用の目安
冷房が効かないコンプレッサーの交換5万~10万円

 

エバポレーターのトラブル

車のエアコンが効かない場合の原因についての画像。原因の1つであるエバポレーターを取り出して確認している

エアコンの内部にあるエバポレーターは、熱交換器の役割を持ちます。コンプレッサーで液体化したエアコンガスは、最終的にエバポレーター内に噴射されて気化します。
そのため、エバポレーターが目詰まりしたり故障したりしていると、冷気を作ることができず冷房が効かなくなります。この場合、エバポレーターの洗浄または交換が必要です。

なお、エバポレーターが目詰まりしている場合には、「ブーン」「ガラガラ」といった音がします。また、エアコンフィルター同様、異臭がすることがあります。カビなどが車内に排出されているおそれがあるため、対処を急ぐようにしましょう。

〈対処法と費用の目安〉

状態対処法費用の目安
冷房が効かないエバポレーターの洗浄4,000~25,000円
※簡易洗浄か、取り外し洗浄、高圧洗浄なのかで異なる
エバポレーターの交換5万~10万円

 

サーモスタットの故障

車のエアコンが効かない場合の原因の1つである、サーモスタットの画像

車の暖房は、エンジンの熱で温まった冷却水を利用して暖かい空気を作り出しています。サーモスタットは冷却水の温度調整を行う弁のようなパーツで、エンジン始動時に冷却水の流れを止めることで、エンジンを素早く温めています。

しかし、サーモスタットが故障してしまうと、冷却水の循環が止まらなくなってエンジンが冷え、冷却水を温めることができません。その結果、暖房が効かなくなってしまうことから、交換が必要です。

〈対処法と費用の目安〉

状態対処法費用の目安
暖房が効かないサーモスタットの交換10,000~15,000円

 

冷却水の不足

車のエアコンが効かない場合の原因についての画像。原因の1つである冷却水は、不足すると温度が上がりやすくなることを示している

先述のとおり、冷却水の熱がなければ暖かい空気を作ることができず、暖房が効きにくくなります。

冷却水は、一般的な乗り方で年間約0.3L減少する程度なので、2~3年ごとに交換していれば問題ありません。ただし、急激に減った場合は漏れている可能性があります。原因としては、ラジエーターの損傷やラジエーターホース等の劣化・ひび割れなどが挙げられ、これらのパーツの交換が必要です

なお、冷却水が少なくなると、エンジンを冷却することができなくなり、オーバーヒートの危険性が高まります。
エンジンから「キンキン」「カンカン」と音がする場合は、その兆候と考えられます。また、車の水温計の針が「H」を指している場合もオーバーヒートの危険があります。冷却水の適正温度は70~95℃程度ですが、針が「H」の位置の場合は120℃程度まで上がっていると考えられるでしょう。
このような場合はボンネットを開けてエンジンを冷やすなど、すぐに対処が必要です。

〈対処法と費用の目安〉

状態対処法費用の目安
暖房が効かない冷却水の交換5,000~10,000円
冷却水の補充2,000~5,000円
ラジエーターの交換20,000~80,000円
ラジエーターホースの交換10,000~30,000円

 

ブロアファンモーターのトラブル

車のエアコンが効かない場合の原因の1つである、ブロアファンモーターの画像

ブロアファンモーターは車のエアコンから風を送る役割を果たしており、電源が入るとフィンが回転し、扇風機のように送風します。そのため、ブロアファンモーターにトラブルが起きている場合、エアコンの吹き出し口から風が出てきません
また、「キーン」「ブーン」「キュルキュル」といった異音がするケースがあります。これらの音がしたらブロアファンモーターの故障を疑いましょう。

ブロアファンモーターが故障している場合には、交換が必要です。

〈対処法と費用の目安〉

状態対処法費用の目安
風が出てこないブロアファンモーターの交換20,000~40,000円

 

リレーやヒューズのトラブル

車のエアコンが効かない場合の原因の1つである、ヒューズを確認している画像

車のリレーとは、電力を制御するしくみのことで「継電器」とも呼ばれます。リレーが故障すると電気が流れず、コンプレッサーが作動しません。また、ヒューズは、過電流が発生すると機器を保護するために切れるしくみとなっており、電気が流れなくなることからエアコンのスイッチ自体が入らなくなります

リレーが故障しているかどうかを見極めることは難しいですが、ヒューズは運転席や助手席の足元あたりにあるボックスに入っているため、ヒューズが切れていないか確認してみるといいでしょう。
なお、リレーが故障した場合もヒューズが切れた場合も、それぞれのパーツを交換する必要があります。

〈対処法と費用の目安〉

状態対処法費用の目安
エアコンが作動しないリレーの交換10,000~20,000円
ヒューズの交換1,000~2,000円

 

サーミスタの故障

車のエアコンが効かない場合の原因の1つである、サーミスタの画像

車のエアコンの温度調整は、温度センサーであるサーミスタからの情報を基に行われています。サーミスタが故障すると、温度を正確に計測できなくなることから、冷気が出なくなったり、エアコンの効きが悪くなったりといったトラブルが発生します。

故障の原因は劣化であることが多いため、サーミスタの故障が疑われる際には、新しいサーミスタに交換するのが一般的な対処法です。

〈対処法と費用の目安〉

状態対処法費用の目安
エアコンの効きが悪くなるサーミスタの交換10,000円程度

 

サーボモーターの故障

車のエアコンが効かない場合の原因の1つである、サーボモーターの画像

車のエアコンの温度調整は、冷たい空気と暖かい空気を分けたり混ぜたりしながら行われています。その際、温度をコントロールする役割を果たしているのが、サーボモーターです。

サーボモーターが故障すると、冷たい空気の通り道が塞がれて冷房が効かなくなったり、空気をうまく温められず暖房が効かなくなったりします。また、「カタカタ」といった異音が発生することもあります。

サーボモーターの修理自体は比較的簡単に行えますが、車種によってはサーボモーターを取り出すためにサイドブレーキレバーやインパネを外さなければならず、修理に時間を要してしまう場合もあります。

〈対処法と費用の目安〉

状態対処法費用の目安
冷房が効かないサーボモーターの修理5,000~30,000円

 

車のエアコン、修理代が高くなるケースを体験談でチェック

車のエアコンが効かなかったので修理に出したら高くついてしまった方の体験談を紹介することを示す画像

実際に車のエアコンが効かなくなり修理が必要となった場合、車のタイプや状態によっては修理代が高額になる可能性があります。ここでは、Twitter上に寄せられたリアルな声をご紹介しましょう。

輸入車

輸入車は、エアコンの修理に限らず部品交換代や工賃が高くつく傾向があります。これは、部品を輸入して取り寄せるのに高額な費用がかかったり、輸入車の修理に対応できる整備士を手配したりする必要があるためです。
最近の輸入車であれば部品の流通量も多く、国産車と比べて多少高い程度で済むケースもありますが、部品の流通が少ない年式の古い輸入車や中古の輸入車は、修理代が高額になる可能性があるでしょう。

希少性が高い車

輸入車と同様に、希少性の高い車も部品の流通が少ないため修理代が高額になるケースが多いです。また、年式が古いと高額な費用を支払ったとしても完全に直るかどうかわからない場合があります。

年式が古い車

年式の古い車も、部品の流通量の少なさゆえに修理代が高くつきやすいです。こうした低年式な車は、市場価値がない可能性が高く、修理したうえで下取りに出しても値段がつかないことも十分にありえます。

 

車のエアコンの修理はどこでできる?

車のエアコンが効かず、修理をしている画像

車のエアコン修理は、ディーラーや整備工場、ガソリンスタンドなどに依頼することができます。ただし、どこに依頼するかで修理の質や費用が異なるため、業者の特徴や費用の目安を把握し、検討することが大切です。

ディーラー

ディーラーは、自動車メーカーの特約店なので、点検や修理の品質もメーカーのお墨付きです。自社の車なので、ほかの業者よりも構造や特徴に詳しい点も強みといえるでしょう。また、新車はメーカー保証がついているので、購入から3年以内であれば無償で修理を受けることもできます。

ただし、電装系の修理は自動車電装業者に依頼することが多いため、保証期間外の修理であれば、ほかの業者よりも費用が高くなる可能性があります。

整備工場

車の点検や修理、整備、車検などを取り扱っている民間の整備工場は、在籍している整備士によって技術や経験が異なります。
一般的に費用はディーラーよりも安価ですが、工場によって品質が異なるため、評判の良いところや普段から付き合いのある工場に頼むのがおすすめです。

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドであれば、修理代も比較的リーズナブルな傾向があり、手軽に修理を依頼することができるでしょう。店舗によって異なりますが、給油のついでに無料点検をしてくれたり、修理を依頼することでガソリン代の割引きがきいたりと、お得なサービスを提供しているところもあります。

ただし、修理を専門としているわけではないため、複雑な修理や特殊なケースには対応できない可能性が高いです。

カー用品店

一部の大手カー用品店でも、点検や整備、修理を受け付けている店舗があります。部品の交換が必要になっても、豊富なラインナップから予算や目的にあった商品を選ぶことができるでしょう。

ガソリンスタンドと同様に手軽で、安価に依頼できますが、修理が専門でないことから対応できる範囲には限りがあります

自動車電装業者

自動車電装業者は、車に搭載されている電装品を専門に取り付けや修理をする業者です。電気に関わるパーツに対して特に知識や経験が豊富なので、ほかの業者が対応できないような事案でも、自動車電装業者であれば修理できる可能性があります。

特に、現在入手できないパーツが必要な修理や、輸入車の修理などで困ったときに相談するといいでしょう。

業者に依頼するときの注意点

業者に依頼する場合には、複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。修理する部位によってある程度相場は決まっていますが、それでも料金にバラつきはあります。正確に比較するためにも修理内容が同等か、内訳も必ず確認することが大切です。

なお、業者によっては、ここを交換してダメなら次はここを、といった具合に、見込みで修理を行うところもあります。事案によっては仕方がない場合もありますが、このような対応をされてしまうと修理代がかさんでしまうため、できる限り原因を明確に説明してくれる業者を選ぶようにしましょう。

車の冷房が効かないときの暑さ対策

車のエアコンが効かない場合の暑さ対策について解説することを示す画像

JAFが行った真夏の車内温度テストによると、エアコン停止からわずか15分で車内の熱中症指数が危険レベルに達したという結果が出ています。死に至ってしまうケースもあるため早めの修理が肝心ですが、どうしても車に乗らなければならない場合は、以下の5つの対策を行いましょう。

窓を開けて風を通す

エアコンが効かず風が出てこない場合は、車の窓を開けましょう。走行中なら風が入り、暑さも抑えられます。

効率よく風を取り込むためには、運転席か助手席のいずれかの窓を10cm程度、対角の後部席の窓を5cm程度開けましょう。風の通り道ができることでより多くの空気が入るようになり、車内にこもった熱気も逃しやすくなります。

日陰に退避する

渋滞などによってなかなか車が進まないときや、目的地まで時間がかかりそうなときは、いったん車を日陰へ退避させ、車内温度が上がるのを防ぎましょう。屋根のある立体駐車場もおすすめです。

特にボディカラーが黒や濃い色の車は、直射日光によって熱くなりやすいです。日差しの強い日にエアコンが効かなくなった場合は、すみやかに日陰へ移動しましょう。

小型扇風機や保冷剤などで対処する

小型扇風機やサンシェードを使って、車内の温度上昇を抑えるのも効果的です。小型扇風機は車内の空気を循環させて熱気を逃がしてくれますし、サンシェードは車内に直射日光が入るのを防ぎます。同時に、保冷剤や氷を購入して体を冷やし、熱中症を防ぐことも大切です。

コンデンサーに水をかけて冷やす

ほとんどの車で、コンデンサーはフロント部分の最も前に設置されています。ホースやペットボトルなどで、ボンネットを開けて上から水をかける、または、バンパーグリルの隙間から水をかけるなどします。センサー等に多量の水がかからなければ、コンデンサーに水をかけること自体に問題はありません。

内気循環にしたうえで設定温度を下げ、風量を上げる

夏に車のエアコンが効かない場合、周囲の熱が影響している可能性があります。特に、渋滞時は走行風を取り入れることができず、冷房がより効きにくくなります。
このような場合は、外気を取り込まないように内気循環にし、設定温度を下げたうえで風量を上げることで効果的に車内の温度を下げることができるでしょう。

車の暖房が効かないときの寒さ対策

車の暖房が効かないときの対処方法について解説することを示す画像

車の暖房が効かない場合でも、車内を暖かく保つ方法はあります。

効果的な方法として、シートヒーターが挙げられます。高級車によくある装備で、車種によっては後から取り付けることができたりします。暖房が効かなくても、暖かく過ごすことができるでしょう。車載用の小型ファンヒーターを購入して、暖房の代わりにするのもひとつの方法です。

また、断熱フィルムを窓ガラスに貼ることで、車内の熱が車外に逃げにくくなります。車載用ファンヒーターと併せて使用することでより暖かさを保ちやすくなるでしょう。ただし、窓ガラスへの断熱フィルムの貼付作業は難しいので、業者に依頼するのがおすすめです。

車のエアコンが故障するのを予防する方法

エアコンは日々気を付けて使用することで、故障を防ぐことができます。車を買い替えたり、修理したりした後に長持ちさせたい場合は、以下の使い方を心掛けるといいでしょう。

エアコンフィルターのメンテナンスを定期的に行う

エアコンフィルターの状態は、エアコンの効果に大きく影響します。1年ごとの交換が目安ですが、1年経っていなくても、においがしたら清掃するなど、こまめにメンテナンスを行うことで、エアコンを効率的に使用できます。

冬場でも1ヵ月に1回程度は冷房を使用する

冬場にエアコンを使用しないと、コンプレッサーに使用されている潤滑油が減少していきます。潤滑油はコンプレッサーの動きをスムーズにするためのものなので、不足しているとエアコンを稼働させたときにコンプレッサーにダメージを与えてしまいます。

冬場であっても時々冷房をつけることでコンプレッサーに与えるダメージが減少し、エアコンが故障しにくくなるでしょう。

走り出してすぐに冷房をつけない

エアコンガスは温度が上がると膨張します。夏場は外気の影響でエンジンルームの温度が高くなっていることから、すぐに冷房のスイッチを入れるとガスの空気圧が上がりすぎてパーツが破損し、ガス漏れなどにつながります

車をしばらく走らせるとエンジンルームの温度は下がります。その後に冷房を入れることで、ガス圧が急激に上昇するのを防ぐことができるため、少し時間を置いてから冷房のスイッチを入れるようにすると安心です。

到着10分ほど前にエアコンを消す

エバポレーターは、水滴がついたままになっているとほこりがつきやすくなったりさびたりして故障につながります。水滴を乾かすことで故障を防ぐことができるので、目的地に着く10分ほど前になったらエアコンのスイッチを切り、送風に切り替えましょう。

古い車のエアコンが故障したら廃車も選択肢のひとつ

古い車に乗り続けることで、お金がかかることを示す画像

エアコンが故障したとき、内容によっては高額の修理代が必要となります。そのため、古い車の場合は廃車を選択肢に入れてもいいでしょう。
費用をかけて修理をしても、その後に乗り続けられる期間を考えると、割高な出費になってしまう可能性が高いです。また、新車登録から13年を超えた車は、税金が高くなるほか、交換が必要な部品が増えることで修理代や車検費用も上がってしまいます。

しかし、新しい車を購入するとなると、まとまったお金が必要です。このような場合に検討したいのが、「車のサブスク」「カーリース」です。

カーリースは、初期費用なしですぐに新車に乗ることが可能な車の新しい乗り方です。月々定額の料金だけでカーライフを始めることができます。さらに、メンテナンス費用を月額料金にまとめられることから、急な車のトラブルに見舞われても大きな出費に慌てずに済み、金銭的にも精神的にも負担を減らしてカーライフを送れるでしょう。
エアコンの修理代が高額になってしまった場合には、カーリースで新しい車に乗ることを検討してみてはいかがでしょうか。

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車のエアコンが効かない状態にならないよう、定期的にメンテナンスを行うことの重要性を伝える画像

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よくある質問

Q1:車のエアコンが効かない場合、まず何を行えばいい?

A:エアコンフィルターの詰まりが原因でないかを確認するため、フィルターの掃除や交換をしましょう。その後、内気循環にして風量を最大まで上げたり、内気循環のまま最低温度に設定したりします。これで冷房や暖房が効かなければ、エアコン本体の故障が疑われます。

Q2:車のエアコンが効かない原因は?

A:車のエアコンの冷房は、家庭用と同じように、冷媒と呼ばれるエアコンガスを循環させて空気を冷却し、車内を冷やしています。そのため、エアコンフィルターが詰まったり冷媒が不足したりすると、うまく冷えなくなってしまいます。一方、冷却水が減少すると暖房が効かなくなってしまいます。

Q3:車のエアコンが効かない場合、修理にはいくらかかる?

A:故障の原因や故障している部分、業者によって異なりますが、エアコンフィルターの交換なら3,000~4,000円程度、コンプレッサーやエバポレーターなどの交換が必要な場合には、5〜10万円ほどかかります。

※この記事は2023年3月1日時点の情報で制作しています

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