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島崎七生人しまざきなおと

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2021年6月&2021年上半期ランキング)

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2021年6月&2021年上半期ランキング)
カルモくんなら新車が

2021年6月の乗用車全体(軽自動車を含む)の販売台数は29万6623台、前年比は104.5%でした。2021年上半期(1〜6月)は前年比111.6%の約246万台となりました。コロナ禍の影響が大きかった2020年に比べ回復基調にあるものの、2019年と比べると6月単月が80.8%、上半期が89.5%にとどまっており、半導体不足による影響もうかがえます。

軽自動車を除く6月の新車販売ランキングは12ヵ月連続の1位となったヤリスを筆頭にベスト10のうち8台がトヨタ車、上半期ランキングでも同じく10台中8台をトヨタ車が占めています。後半戦は日産ノートやホンダヴェゼルなど他ブランドのニューモデルの奮闘に期待です。

一方、軽自動車(乗用車)はホンダN-BOXが19ヵ月連続で首位をキープ、2位も9ヵ月連続でスズキスペーシアとなりました。上半期ランキングも同じくN-BOXとスペーシアが1位、2位に輝きました。今回も自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。

国産乗用車販売台数 2021年上半期(1〜6月・軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1ヤリストヨタ119,112247.5
2ルーミートヨタ77,492206
3アルファードトヨタ56,778155.1
4カローラトヨタ53,86494.1
5ハリアートヨタ48,271350.6
6ライズトヨタ47,96582
7ノート日産46,879112.4
8ヴォクシートヨタ41,101121.5
9フリードホンダ35,55191.5
10シエンタトヨタ33,75384
11セレナ日産32,28390.7
12フィットホンダ29,68659.3
13RAV4トヨタ28,383104.3
14ソリオスズキ27,251140
15プリウストヨタ26,79173.1
16ノアトヨタ25,229122.2
17ステップワゴンホンダ21,262123.1
18キックス日産21,1931,154.30
19アクアトヨタ20,11958.2
20ヴェゼルホンダ20,103111.1
21パッソトヨタ18,778119.5
22ランドクルーザーWトヨタ18,540176.6
23レヴォーグSUBARU17,564398.2
24インプレッサSUBARU15,72381.1
25MAZDA2   マツダ12,75086
26クラウントヨタ12,727107.6
27CX-5マツダ12,46098.5
28スイフトスズキ12,25386.7
29フォレスターSUBARU11,692102.9
30CX-30マツダ11,66173.2
31ロッキーダイハツ11,22064.3
32CX-8マツダ10,963155.2
33C-HRトヨタ10,88459.2
34オデッセイホンダ10,524215.7
35MAZDA3  マツダ9,23792.7
36ジムニーワゴンスズキ8,705123.8
37デリカD5三菱8,378147.4
38トールダイハツ8,28981.6
39クロスビースズキ8,00598.9
40シャトルホンダ7,76788.4
41エスクァイアトヨタ7,21944.9
42エクストレイル日産7,01662.9
43カムリトヨタ5,98597
44エクリプスクロス三菱5,246218.8
45マーチ日産4,942172.7
46ヴェルファイアトヨタ4,84545.3
47UX250H     レクサス4,711105.9
48CX-3マツダ4,703177.7
49ハイエースワゴントヨタ4,634111.8
50リーフ日産4,00363.7

 

半導体不足の影響を受けた2021年上半期

2021年1〜6月の乗用車全体(軽自動車を含む)の販売台数は累計で246万4586台だった。昨年同期の台数220万7775台に対して見れば111.6%と持ち直しの傾向にはあるものの、2019年の275万3420台に較べると率にして89.5%、台数では28万8834台の差ということになる。半導体使用部品の需要ひっ迫、生産調整、工場の稼働休止などを余儀なくされている状態やそれに伴う販売への影響は引き続いている。

トヨタヤリスの圧勝

トヨタヤリスの圧勝

そのような中、2021年上半期の集計を見ると、「なるほど、そうですよね」とうなずかされる結果となっている。販売台数を“勝負”ととらえると、圧勝といえるのが1位のトヨタヤリスだ。台数は11万9112台と、もう一息で12万台に届こうという、他車を軽く圧倒する数字をこの上半期に残した。あくまでも“仮に”だが、ホンダフィットとヴェゼル(新旧両方が含まれる)を足した台数をはじき出し、上半期の順位に当てはめてみても11位と、現状のフィットの順位をかろうじてひとつ上げるにとどまる。ヤリスとは宿命のライバルといっても辛辣な意味に聞こえてしまうほどだ。

フィットの巻き返しなるか、新型アクアの影響も

フィットの巻き返しなるか、新型アクアの影響も1

フィットは6月にコネクテッドサービスの進化やオーディオ、ボディカラーの追加など小改良を実施、フィット20周年記念車なども発売した。が、販売に弾みをつけるためにも、もう一手、「おっ?!」と思わせられる施策を打ってほしいところ。贔屓するわけではないが、いいクルマであることは間違いないから、健闘してほしいと思う。

フィットの巻き返しなるか、新型アクアの影響も2

対してヤリスだが、こちらも7月19日に登場した新型アクアの影響がどう出てくるかが興味深い。発表ではヤリスがスポーティー路線なのに対し、新型アクアはより上質なクルマであることを打ち出してきた、と棲み分けているようだが……。

トヨタ一強の中で日産ノートとホンダフリードが善戦

トヨタ一強の中で日産ノートとホンダフリードが善戦

なお上半期のトップ10のうち8つをトヨタ車が占め、相変わらずの“一強”ぶりを見せつけた。その中でアルファードがなんと3位というのはもはやサプライズレベル。そしてトップ10の残りの2つに食い込んだのが7位の日産ノートと9位のホンダフリードだ。つまり非トヨタ車ではこの2車が1位、2位だったことになる。ここ最近は、これといった大物の新型車の登場が少ないせいもあり、いつものおなじみの顔ぶれが並んだ……そんな印象だ。

国産乗用車販売台数 2021年6月(軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1ヤリストヨタ14,937136.2
2ルーミートヨタ14,337274.1
3カローラトヨタ9,18998.7
4アルファードトヨタ9,151133.9
5ハリアートヨタ7,235170.7
6ノート日産7,076117.7
7ヴォクシートヨタ6,791141.1
8ライズトヨタ6,72552.4
9ヴェゼルホンダ5,692216
10RAV4トヨタ5,566128.5
11フリードホンダ5,02489.8
12セレナ日産4,26980.7
13ノアトヨタ4,236140.6
14プリウストヨタ4,16891.2
15シエンタトヨタ4,167125.7
16フィットホンダ3,39337.6
17パッソトヨタ3,306152.4
18キックス日産2,633143.4
19ソリオスズキ2,50996
20アクアトヨタ2,46081.1
21ステップワゴンホンダ2,44474.1
22インプレッサSUBARU2,34680.7
22ランドクルーザーWトヨタ2,346135.8
24クラウントヨタ2,090117.2
25オデッセイホンダ1,863197.1
26ロッキーダイハツ1,70578.9
27フォレスターSUBARU1,678108.5
28CX-30マツダ1,37699.1
29レヴォーグSUBARU1,296113.3
30クロスビースズキ1,221153.2
31スイフトスズキ1,21951.7
32CX-5マツダ1,176123.8
33シャトルホンダ1,17575.8
34カムリトヨタ1,153149.7
35MAZDA3マツダ1,12194.4
36トールダイハツ1,118116.5
37エスクァイアトヨタ1,00766.1
38C-HRトヨタ91850.1
39ジムニーワゴンスズキ91645.2
40UX250Hレクサス911154.9
41エクストレイル日産90265.2
42MAZDA2マツダ89846.8
43エクリプスクロス三菱809347.2
44ハイエースワゴントヨタ784114
45CX-8マツダ767121.9
46RX300レクサス708143.9
47マーチ日産693256.7
48RX450Hレクサス692135.7
49IS300Hレクサス6252,155.20
50CX-3マツダ49543.2

※ 上記の台数は車名別の合算値となり、一部教習車などを含みます。
※ 例:ブランド通称名 カローラはカローラシリーズ全車種と教習車を含んでいます。

12ヵ月連続首位のヤリスだが……

12ヵ月連続首位のヤリスだが……

一方、6月の登録台数に目を移すと、1位はヤリスで、ついに連続12ヵ月首位の座についたことになる。ただし台数は1万4,937台と、5月の1万6660台、4月の1万9974台から徐々に数字を下げてきている。実は台数を下げているのは少数派で、反対に6月の50位圏内の車種を台数で見ると、大多数の8割近くの車種が5月に較べて数字を伸ばしている。ということは下半期にかけて、さまざまな要因の改善次第で全体として台数は持ち直していきそう……そんな期待ももてる。

軽乗用車販売台数2021年上半期(1〜6月)

順位車名ブランド名台数前年比
1N-BOXホンダ110,551109.0
2スペーシアスズキ78,698120.5
3タントダイハツ69,262111.3
4ムーヴダイハツ57,761119.6
5ルークス日産50,055209.9
6ハスラースズキ48,221128.9
7アルトスズキ36,359118.9
8ミラダイハツ36,15995.4
9タフトダイハツ32,191633.8
10デイズ日産31,55857.1
11ワゴンRスズキ30,23694.3
12N-WGNホンダ27,69581.3
13ジムニースズキ22,127160.3
14eK三菱19,139103.1
15N-ONEホンダ13,9691,310.4

※ 通称名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、eK、ピクシスなど)

N-BOXに漂う王者の風格

N-BOXに漂う王者の風格

軽自動車の2021年上半期の集計は、大きなフルモデルチェンジがなかったこともあり、1月以降の毎月のランキングでおなじみの顔ぶれが並ぶ形となった。1位は改めて言うまでもなくホンダN-BOXで、台数は11万551台とひとり2桁万台の記録を残した。数字でいうと登録車のヤリス(11万9112台)の上半期の台数にわずかに及ばずといったところだが、2位のスズキスペーシア(7万8698台)以下、3位ダイハツタント(6万9262台)、4位同・ムーブ(5万7761台)らとは歴然とした差を見せつけ、もはや王者の風格さえ漂わすほどの人気車となっている。

N-WGNとN-ONEはもう少し売れていい?

N-WGNとN-ONEはもう少し売れていい?

ちなみにホンダ車はほかにもN-WGN(12位・2万7695台)、N-ONE(15位・1万3969台)が15位以内に顔を見せているが、N-BOXとの台数上の差は較べるまでもないのが現状だ。冷静に考えると軽自動車のメインストリームのN-BOXとそうでない2車というハンデはあるかも知れないが、N-WGN、N-ONEともに魅力のあるクルマであるのは間違いないから、なんとか弾みがつかないものか……とも思う。

軽乗用車販売台数 2021年6月

順位ブランド名車名台数前年比
1ホンダN-BOX17,479112.4
2スズキスペーシア9,51678.8
3ダイハツタント9,006124.0
4ダイハツムーヴ8,623181.8
5スズキハスラー7,24191.9
6ダイハツミラ5,41995.9
7ダイハツタフト5,172101.8
8日産ルークス4,85951.5
9スズキアルト4,670150.7
10ホンダN-WGN3,772105.2
11日産デイズ3,19048.3
12スズキワゴンR2,61842.9
13三菱eK2,47580.7
14スズキジムニー2,36066.5
15ホンダN-ONE2,1685041.9

※ 通称名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、eK、ピクシスなど)

2位スペーシアに忍び寄るタント

2位スペーシアに忍び寄るタント

上半期でもN-BOXに続く順位に収まった同じハイトワゴン系のスペーシアとタントは、この2車で競い合っている風。直近では5月、6月と順位こそ同じだが、スペーシアが5月は1万479台だったが6月には9516台へと台数を落とし、タントは5月の8049台から6月は9006台に台数を増やしている。タントのこの追い上げが加速すれば7月にはスペーシアとの順位が入れ替わる可能性もある。

また2021年上半期の上位15車は6月の上位15車とは、順位の上下はあるものの、まったく同じ顔ぶれ。唯一趣味性の高いジムニーは別として、どのモデルもよくいえば安定的というか、見えない力学でバランスしているかのように、極端な変動のないランキングを形成しているのでは?とさえ思える。

※記事の内容は2021年7月時点の情報で制作しています。

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