新車を買う場合、まず検討するのはディーラーで購入すべき?ということでしょう。また、実際にディーラーで新車を購入するには、どのようなことに注意すればいいのでしょうか?そこで、自動車販売店との違いや、購入店の選び方、交渉のポイントなどについて、詳しくご紹介します。
よくある質問
Q1:ディーラーと自動車販売店はどう違うの?
A:ディーラーとは自動車メーカーと特約店契約をしている正規販売店、自動車販売店はメーカーと特約店契約を結んでいない店舗のことです。ディーラーは特定メーカーの車種のみを販売し、販売店は複数のメーカーの車種を扱っているのが特徴です。価格、品揃え、サービス、安全性、試乗といったポイントで、それぞれに違いがあります。
Q2:ディーラーでの新車購入はどれくらい値引きできるの?
A:新車の値引きには、購入する車種の本体価格から値引く、オプションから値引く、諸費用から値引くという3つの方法があります。車両本体価格からの値引きは合計値引き額のおおよそ半分、オプションからの値引きは合計値引き額の3〜4割程度が相場と考えられています。諸費用からの値引きは元の価格が大きくないので、おまけ程度と考えておきましょう。
Q3:新車を購入する店舗はどう選べばいいの?
A:多くのディーラーや自動車販売店から良い店舗を見極めるポイントは、見積りなどの費用説明があるか、点検をしっかり行っているか、保証内容が充実しているかの3つです。
ディーラーと自動車販売店の違いとは?
ディーラーとは、自動車メーカーと特約店契約をしている正規販売店のことです。特定メーカーの車種のみを販売することの多いのが特徴です。一方、自動車販売店はメーカーと特約店契約を結んでいない店舗のことで、幅広いメーカーの車種を扱っています。
ディーラーと販売店でそれぞれどのような違いがあるのか、価格、品揃え、サービス、安全性、保証、試乗といった項目別に、具体的に見ていきましょう。
価格
メーカーで製造された新車は、まず特約店契約をしているディーラーが仕入れて販売します。新品のため価格は高めで、どのディーラーに行っても価格はほとんど変わりません。一方、自動車販売店はディーラーから安く仕入れて販売するため、価格もディーラーより安くなることが多く、また販売店舗によっても価格に差があります。
品揃え
ディーラーでは特定メーカーの車種のみを扱うため、そのメーカーの車種の品揃えが充実しています。一方、自動車販売店は、複数メーカーの車種を取り扱うため、いろいろなメーカーや車種を比較検討したい場合に向いています。ただし、品揃えは各店舗によって異なります。
サービス
ディーラーは、特約店契約を結んでいるメーカーの接客マニュアルにより、どの店舗に行っても質の高いサービスが受けられます。そのメーカーの特徴や独自開発技術などを知りつくしているので、好みや予算に応じて最適な車種を提案してくれ、修理やアフターサービスなどのサポートが手厚いのも魅力です。
その点、自動車販売店は複数メーカーの車種を扱っているため、各メーカーやそれぞれの車種について、それほど詳しくなかったり、店舗によってサービスにばらつきがあったりします。ただし、特定のメーカーに偏らない客観的なアドバイスがもらえることがあるかもしれません。
安全性
ディーラーでは品質の良い新車を購入できるのはもちろん、購入後に修理や整備にも対応してもらえるなど、安全性の高いサービスが強みです。一方、自動車販売店は、店舗によって整備や修理の品質が異なり、場合によっては応じてもらえなかったりするなど、購入後のケアが手薄なこともあります。
保証
一般的に新車にはメーカー保証がついていて、メーカー指定の保証期間に故障などのトラブルが起きた場合は、無償で修理してもらえます。保証は車自体についているものなので、ディーラーでも自動車販売店でも、変わらずに修理などが受けられます。
試乗
新車を購入する前に、運転のしやすさや乗り心地を実際に確認できるのが試乗です。ディーラーでは、試乗車を完備していることがほとんどで、特に予約なしでも試乗できます。ただし、試乗車は車種や台数が限られているため、店舗によって用意している試乗車は異なります。一方、自動車販売店でも試乗できる店舗はありますが、できない店舗も多いので注意しましょう。
ディーラーでの新車購入はどのくらい値引きできる?
新車は大きな買い物ですから、購入するからにはできるだけ安くしたいのが本音でしょう。そこで、ディーラーで購入すると、どのくらい値引きしてもらえるのか、詳しく見ていきましょう。
値引きが可能な項目は?
新車の値引き方法には、大きく分けて3種類あります。
1つ目は、購入する車種の本体価格から値引く方法です。ただし、ディーラーはメーカーとの契約によって値引きできる新車の上限額が決まっていたり、人気モデルなどは値引きが少なかったりして、あまり大幅な値引きは見込めません。
2つ目は、オプションから値引く方法です。フロアマットやカーナビ、ドライブレコーダーなど、購入時にオプションパーツをつける場合も多いでしょう。新車本体には値引きの上限がありますが、オプションパーツであれば、ある程度ディスカウントしてくれることもあります。
3つ目は、諸費用から値引く方法です。車庫証明や登録の代行費用、納車費用など、新車を購入する際にはさまざまな代行経費がかかります。それらを代行してもらうのではなく自分で手続きをすることで、購入価格を抑えることができます。
値引き金額の目安は?
では、新車の購入価格から値引きできる金額の目安は、各項目でどのくらいなのでしょうか?
車両本体価格からの値引きは、合計値引き額のおおよそ半分を占めるといわれています。普通自動車で本体価格の10%、軽自動車で5%程度が相場といわれています。
オプションパーツは何を注文するかによりますが、ディーラーにとっては最も店の利益になる部分のため、値段交渉もしやすく、値引き率も大きくなります。オプションからの値引きは、合計値引き額の3〜4割程度が相場と考えられています。
最後の諸費用については、ディーラーがサービスしてくれることがありますが、元の価格が大きいものではないので、おまけ程度に受け止めておきましょう。
見積書の見方は?
値引き交渉をするには、まずディーラーから提示された見積書の内容をしっかりと確認することが重要です。見積書には車両本体価格、オプション価格・付属品、自動車税(種別割)・自動車取得税・自動車重量税などの税金関係、自賠責保険料、納車費用、法定費用、消費税などが明記されています。ディーラーによっては、見積書に値引き額が明記されている場合もありますので、必ず確認しましょう。
それぞれがどのような費用なのか説明を受け、必ず必要になるものと、代行など自分でやればカットできるものなどをチェックしましょう。また、見積書以外で購入後に必要になる費用があるかどうかも確認するといいでしょう。
購入店舗の選び方は?
いざ新車を購入するとなった場合、どこで購入するのがいいのでしょうか?多くのディーラーや自動車販売店の中から、良い店舗を見極めるためのポイントを確認してみましょう。
見積りなどの費用説明があるか?
新車購入を検討する際に、見積書などの内訳について、きちんとした説明があるかどうかは重要なポイントです。内容説明はもちろん、どのような手続きが必要なのか、購入後に必要な経費があるか、自分で手続きする場合はどの程度たいへんなのかなど、詳しく説明してくれるならお客さんを大事にする誠実な店舗といえるでしょう。
点検をしっかり行っているか?
車に乗り続けていると、エンジンオイルやワイパーゴムなど消耗品の交換が必要になるため、定期的に点検が行われるのが一般的です。店舗によって点検回数が異なっていたり、中には点検・修理をしていない販売店もあったりするので要注意です。安全に車に乗り続けるためには点検は不可欠ですので、点検をしっかり行っている店舗を選びましょう。
保証内容が充実しているか?
メーカー保証には、ほとんどの消耗品を対象とした一般保証と、重要なパーツに限定した特別保証があり、いずれもメーカーや車種によって内容が異なります。メーカー保証の内容は、購入後の維持費を左右します。契約を結ぶ前に保証内容について必ずチェックしておき、保証内容が手厚い店舗を選ぶといいでしょう。
新車購入ではディーラーと販売店それぞれの強みを理解しよう!
新車を購入する場合、ディーラーにも自動車販売店にもそれぞれに強みやデメリットがあります。新車を購入する際は、何を大切にするかによって店舗選びも変わってきます。車種がしぼられているのか、たくさんの中から比較したいのか、あるいは値段が安いほうがいいのか、保証やサービスが充実しているほうがいいのかなど、自分なりに考えをまとめた上で、それに当てはまる店舗へ足を運んで、相談してみるといいでしょう。
※記事の内容は2020年7月時点の情報で制作しています。