【徹底レビュー】「トヨタ カムリ」は大きな室内とハイブリッドでセダンの新時代を拓くか?

ここ最近、日本では存在感が薄かったトヨタカムリ。しかし全世界、特に北米ではベストセラーに君臨してきた4ドアセダンだ。2017年7月に登場した現行型カムリは日本でのセダン不振に対するカンフル剤として、若々しいスタイルとスポーティな走り、そして全車ハイブリッドによる低燃費を武器に投入された。

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日本じゃ地味だけど、北米ではベストセラー

4ドアセダンが主力だったタクシーですが、ここにきてミニバンのシエンタをベースとしたジャパンタクシーが日に日に増加しています。しかし国産車メーカーのモデルタイプ数を見てみると、ミニバンはOEM供給を合わせて20車種なのに対して4ドアセダンは26車種(OEM供給含む)もあります。クルマのスタンダードが4ドアセダンであることは現在も変わっていないようですが、その人気に陰りがあることもまた事実。今回はそんなセダン市場にカンフル剤として投入されたトヨタカムリを紹介しましょう。

カムリのルーツは1980年に登場したセリカカムリです。スポーツカーのセリカの名前を付けたスポーツセダンとして位置付けられ「男30、GTアゲイン」というキャッチコピーは当時大いに話題となりました。1982年3月にカムリとネーミングが変わるとトヨタの最上級FFセダンというポジションを築きまます。エンジンを横置きに搭載したパッケージにより広い室内空間を実現。これが高い評価を得て、北米をはじめ世界各国へ輸出されるようになり、特にアメリカでは爆発的なヒットでベストセラーカーとなりました。

カムリはトヨタのグローバルミッドサイズセダンとして、現在、世界100カ国以上の国と地域で販売され、累計販売台数は1800万台を達成。さらに米国では乗用車セグメントにおいて、15年連続で最も多くのユーザーに選ばれている実力派セダンなのです。アメリカではベストセラーモデルに輝いているにも関わらず、日本国内においてカムリは地味な存在でした。このイメージを払拭するために2017年7月に投入されたのが10代目にあたる現行型カムリなのです。

目指したのは新世代のセダン

今回のカムリはトヨタが4代目プリウスから採用した新しいクルマ作りの思想「TNGA」に基づき、プラットフォームやパワートレイン、電子系など全ての部品をゼロから開発しています。TNGAによる美しいデザイン、意のままの走り、上質な乗り味に加えて、運転しやすさを追求したインテリアの操作系、上質で仕立ての良い室内空間、最新の運転支援システムなど、新世代のミッドサイズセダンという位置付けにふさわしい内容が盛り込まれています。

低くスポーティな外観で若々しさをアピール

現行型カムリの外観デザインはTNGAによってエンジンおよび乗員レイアウトの高さを下げることで実現した、低重心シルエットのエモーショナルなデザインが特徴です。フロントマスクは最近のトヨタ車共通の「キーンルック」の進化版。スリムなアッパーグリルと立体的で大胆に構えたロアグリルのコントラストにより低重心でワイドなスタンスを演出しています。同様に低く構えたエンジンフードとフェンダー、ベルトラインによってタイヤの存在感も強調されています。

そのほかルーフの後端を延長してカムリの伝統的な魅力である広い居住空間を確保しつつ、新しい伸びやかなプロポーションの両立を図っています。サイドウィンドウをコンパクトな形状とすることでスポーティな印象を損ねない工夫もされています。新しい購入層へのアピールのために全体的に若々しいデザインとなっているのです。

インテリアもTNGAに基づき部品の小型化やレイアウトを見直すことで、インストルメントパネルの厚みを抑えています。これによってスポーティかつ開放感のある空間を実現。またナビゲーションやカラーヘッドアップディスプレイ、マルチインフォーメーションディスプレイなどの相互リンクによる情報表示によって、ドライバーの操作動線と視線移動を最適化しているのは最新のクルマならではです。

もちろんカムリの魅力である広い室内空間は健在。ミニバンに慣れた人でもリアシートやラゲッジスペースは納得の広さではないでしょうか。

最新のハイブリッドはさすがの好燃費

搭載されているパワートレインは新開発された「ダイナミックフォースエンジン」と名付けられた2.5L直4エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムのみ。最新のハイブリッドのおかげでJC08モード燃費は28.4〜33.4km/Lとミドルクラスセダンの中でトップの優れた燃費性能を発揮します。

運転支援システムは衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を全車に標準装備。同時に後退時の死角に左右後方から接近してくる車両を検知し、自動的にブレーキ制御を行う「リアクロストラフィックオートブレーキ」をトヨタブランド車として初めて採用するなど、安全性の高さも魅力となっています。

静かで乗り心地が良いのにスポーティ!

今回試乗したのは、車両本体価格419万5800 円の最上級グレード「Gレザーパッケージ」。235/45R18というスポーツカーのようなタイヤを装着しているのを見て、正直「乗り心地は期待できないな」とクルマに乗る前に思いました。しかし、その先入観は見事に裏切られます。試乗したルートには路面が石畳のように凹凸がある場所があったのですが、18インチタイヤを装着したカムリは路面からのゴツゴツとした衝撃を見事に吸収し、乗員にフラットな乗り味を提供してくれたのです。

そして新開発の2.5Lエンジンを搭載したハイブリッドシステムはパワーよりも静粛性に驚かされました。発進して、加速していても車内にはエンジン音などはほとんど進入して来ません。車格が従来のカムリからワンランク以上、上がったように感じるほどの静粛性です。

その一方で運動性能は非常に俊敏なことも新型カムリの長所です。ハンドル操作に対して、遅れることなく実にシャープで鋭い身のこなしをします。高級車に求められる乗り心地と静粛性、そしてドライバーが運転していてワクワクするような運動性能。一見相反する2つの要素を現行型カムリは見事に両立させていました。

■トヨタカムリ価格表(2018年6月現在)

グレード駆動方式JC08モード燃費(km/L)車両本体価格
2.5XFF33.4329万4000円
2.5G28.4349万9200円
2.5G レザーパッケージ419万5800円

 

40年後のGTアゲイン

新型カムリは「セダンなんてオジサンのクルマでしょ」と敬遠している人たちにこそ、ぜひ一度ステアリングを握ってもらいたいクルマに仕上がっています。 オススメはこれまで家族のためにミニバンを乗ってきたミニバン卒業組のファミリー。1980年の登場当時のセリカカムリも掲げていた、クルマという乗り物が単なる移動手段ではないということを感じてもらえるはずです。

萩原 文博

この記事の執筆者

萩原文博(はぎはらふみひろ)

中古車雑誌編集部を経てフリーランスとして独立。現在は日本で最も多くの広報車両を借り出している男として業界で有名だ。もともと走り屋だけに走行性能の評価は得意。それだけでなく長年の中古車相場の研究で培った、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

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