一般的にガソリン車よりも燃費がいいといわれているハイブリッド車であっても、車種ごとに燃費性能は異なります。そのため車選びの際にはガソリン車、ハイブリッド車にかかわらず燃費性能を確認することが大切です。
ここではトヨタ「カムリ」の燃費について紹介します。
カムリの燃費の特徴
10代目となる現行型カムリは、先代モデルに引き続きハイブリッド専用車種として2017年7月に登場しました。
エンジンには電動式連続可変バルブタイミング機構VVT-iEを搭載し、優れた動力性能と環境性能、低燃費を実現する「2.5Lダイナミックフォースエンジン」を採用。さらに軽量小型化されたハイブリッドトランスアクスル、高出力ながら小型化したハイブリッドバッテリーなど、進化し続けるハイブリッドシステムを組み合わせることで高い次元での低燃費を実現しています。
カムリのカタログ燃費
カムリのJC08モードカタログ燃費は以下の通りです。
・2WD車 28.4km/L
・4WD車 24.6km/L
カムリとライバル車のカタログ燃費を比較
カムリのライバル車としてはホンダ「アコード」や日産「ティアナ」などが挙げられるでしょう。ここではこの2車種とカムリのカタログ燃費を比較してみます。
ホンダ「アコード 」
ホンダ「アコード」は、カムリと同じくハイブリッド専用車種です。ホンダ独自の2モーター式のハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載し、優れた燃費性能とダイレクトで力強い走りを両立させているのが特徴です。
アコードのJC08モードカタログ燃費は30.0~31.6km/L。2WD車のみで4WD車の設定はありません。
カムリが2.5L、アコードが2.0Lという排気量の差があるので単純比較はできませんが、燃費の数値だけで比較するとカムリよりもアコードの燃費の数値が優れている、という結果になりました。
日産「ティアナ 」
日産「ティアナ」は高級サルーン並みの快適な乗り心地と静粛性、室内空間の広さを備え、セダンならではの良さを味わえるモデルとしてセダンファンに人気の高いモデルです。
ティアナのJC08モードカタログ燃費は14.4km/L。4WD車はありません。ティアナはハイブリッドモデルではなくガソリンモデルなのでこちらも単純比較はできませんが、数値だけで見るとカムリの燃費がティアナよりも上回っています。
カムリの実燃費
現在、カムリに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e 燃費」によると、カムリの実燃費は2WD車が18.75km/L、4WD車は31.38km/Lとなっています。
カムリが採用しているJC08モードカタログ燃費ではカタログ燃費と実燃費との間に差があるのが普通です。そもそも、JC08モードカタログ燃費とは平坦でまっすぐな道でライトやエアコンなどを使わずに一定の条件下で計測されているもので、指標に使われるともいえる数値です。
しかし、日常生活では坂道や未舗装路などさまざまな場所で走行したり、重たい荷物を積み込んだりライトやエアコンを使用したりすることから、どの車でもカタログ燃費と実燃費との乖離が生まれるのです。
路面の状態や運転の方法によって実燃費は変わりますが、だいたい平均3割程度はカタログ燃費よりも実燃費が低くなるとされています。カムリのカタログ燃費と実燃費の差は2WD車では3割を若干超えているので、平均値よりわずかですが差が開いているといえるでしょう。4WD車の実燃費の数値は例外的にカタログ燃費を上回る数値となっています。
カムリの走行性能や乗り心地
カムリには意のままの走りや快適な乗り心地を実現するための技術が採用されています。ここでは、カムリの走行性能や乗り心地について見ていきましょう。
TNGAプラットフォームと新開発のサスペンションがもたらす意のままの走りと安定した乗り心地
現行型カムリで採用されているTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)プラットフォームは、重量バランスや車両安全性を向上させるとともに重心を下げることでドライバーの意のままの走りや操縦安定性を実現し、横揺れの少ない安定した乗り心地を確保しました。
また、ステアリング操作に対する応答性を向上させるとともに長時間のドライブでも疲労を感じにくいサスペンションを開発し、TNGAプラットフォームと組み合わせることでより優れた走行性能と上級セダンにふさわしいフラットな乗り心地を実現しています。
空力対策による走行性能の向上、静粛性の確保
カムリではボディを美しく見せるとともに緻密に計算された空力ボディを採用し、燃費性能や走行性能を向上させるとともに、風切り音を低減して静かな車内空間を確保しています。
ハイブリッド車ならではの燃費性能と走行性能の高さが魅力のカムリ
カムリは意のままの走りを実現する走行性能の高さや安定した乗り心地を備えたモデルです。ハイブリッド技術に定評のあるトヨタならではの燃費性能の良さも兼ね備え、従来の4ドアセダンのイメージを覆す魅力のあるモデルだといえるでしょう。
よくある質問
Q1:カムリのカタログ燃費はどのくらい?
A:カムリのJC08モードカタログ燃費は2WD車が28.4km/L、4WD車が24.6km/Lです。
Q2:カムリの燃費をライバル車と比較すると?
A:カムリのライバル車としてはホンダ「アコード」や日産「ティアナ」などがあります。アコードとカムリはエンジンの排気量が異なるので単純比較はできませんが、燃費の数値だけを見るとアコードの燃費がカムリを上回っています。ティアナとの比較ではカムリの燃費の数値が優れていますが、こちらもカムリはハイブリッド、ティアナはガソリンエンジンというパワートレインの違いがあります。
Q3:カムリの実燃費はカタログ燃費とどのくらいの差があるの?
A:JC08モードカタログ燃費では実燃費との間に3割程度の差が生じるのが一般的です。カムリの実燃費は2WD車が18.75km/L、4WD車は31.38km/Lとなっており、2WD車に関しては若干ですが平均値よりも差は開いていますが、4WD車では例外的に実燃費がカタログ燃費を上回っています。
Q4:カムリの走行性能や乗り心地は?
A:カムリではTNGAプラットフォームと新開発のサスペンションの採用によりドライバーの意のままの走りと優れた操縦安定性、揺れの少ない安定した乗り心地を実現しています。
※記事の内容は2020年2月時点の情報で執筆しています。