島崎七生人
寄稿記事(上級者向け)
モータージャーナリスト
島崎七生人しまざきなおと

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年12月&2020年1〜12月年間ランキング)

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年12月&2020年1〜12月年間ランキング)

2020年12月の乗用車全体(軽自動車を含む)の販売台数は31万5200台、前年比は110.9%でした。2020年1〜12月の乗用車全体の販売台数は前年比88.3%の約453万台となりましたが、前年比は4月を底に回復傾向にあり10月以降は2019年10月の消費税影響の反動もあってプラスに転じています。

軽自動車を除く新車販売ランキングは6ヵ月連続の1位となったヤリスを筆頭にベスト10のうち8台がトヨタ車。2020年1〜12月の年間ランキングでも同じく10台中7台をトヨタ車が占めています。

一方、軽自動車(乗用車)はホンダN-BOXが引き続き首位をキープ、2位は前月に続いてスズキスペーシアとなりました。2020年1〜12月の年間ランキングも同じくN-BOXとスペーシアが1位、2位でした。今回も自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。

国産乗用車販売台数 2020年1〜12月(軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1ヤリストヨタ151,76620年2月発売
2ライズトヨタ126,038759.2
3カローラトヨタ118,276113.3
4フィットホンダ98,210132
5アルファードトヨタ90,748132.1
6ルーミートヨタ87,24295.2
7フリードホンダ76,28389.1
8シエンタトヨタ72,68965.6
9ノート日産72,20560.9
10ヴォクシートヨタ69,51779
11セレナ日産68,64873.8
12プリウストヨタ67,29753.6
13ハリアートヨタ66,067182.3
14アクアトヨタ59,54857.4
15RAV4トヨタ54,848101.6
16ノアトヨタ45,43486.2
17ソリオスズキ40,34290.7
18インプレッサSUBARU36,65883.7
19タンクトヨタ35,59147.8
20ステップワゴンホンダ34,44165.4
21C-HRトヨタ33,67660.5
22パッソトヨタ32,96880.4
23ヴェゼルホンダ32,93158.9
24ロッキーダイハツ31,153399
25MAZDA2マツダ28,368253.9
26スイフトスズキ28,10884.6
27CX-30マツダ27,006297.8
28エスクァイアトヨタ26,36862.1
29ランドクルーザーWトヨタ26,29692.3
30CX-5マツダ24,22276.8
31フォレスターSUBARU24,05674.3
32クラウントヨタ22,17361.4
33エクストレイル日産20,28055.6
34トールダイハツ19,69973.7
35MAZDA3マツダ19,21577.9
36キックス日産18,32620年6月発売
37ヴェルファイアトヨタ18,00449.1
38シャトルホンダ16,70354.1
39ジムニーワゴンスズキ16,603153.3
40クロスビースズキ15,54664.5
41CX-8マツダ14,04760.3
42レヴォーグSUBARU12,11195.2
43カムリトヨタ12,08562.9
44リーフ日産11,28657
45デリカD5三菱11,15755.5
46ヴィッツトヨタ10,41912.8
47オデッセイホンダ9,71766.5
48UX250Hトヨタ9,11663.3
49ハイエースワゴントヨタ8,67784.4
50CX-3マツダ7,61777

 

前年比88.3%、やはりコロナ禍に翻弄された2020年

2020年1〜12月の貨物車、バスを除く日本市場での乗用車(軽自動車を含む)全体の販売台数は453万3919台だった。この数字は通年で見た場合の対前年比で88.3%(2019年=513万4619台)と、台数としては予想どおりの落ち込みようということになる。

パンデミックは依然、収束が見えないどころか、残念なことにますます猛威をふるっているのが現実だが、自動車業界に限らないことだったが、この“禍”に晒され、翻弄させられた1年だったことは数字からも改めて実感させられる。

2月発売のヤリスが年間王者、最小限の落ち込みにとどめたトヨタの強さが目立つ

2月発売のヤリスが年間王者、最小限の落ち込みにとどめたトヨタの強さが目立つ

ではブランドごとの情勢はどうだったか?というと、2020年も“トヨタ一強”が鮮明だった。全9ブランドの販売台数(軽自動車含む)を列挙しておくと、トヨタ=145万4524台(前年比・以下同=94.0%)、スズキ=63万842台(90.6%)、ホンダ=61万9132台、ダイハツ=59万2346台(89.9%)、日産=46万8544台(82.5%)、マツダ=17万7087台(87.0%)、スバル=10万5540台(80.4%)、三菱=7万281台(67.9%)、レクサス=4万9059台(78.6%)という結果。

さらに軽自動車を除いた車種別のランキングで見ると、上位10車中7車がトヨタ車という“現象”も、ここ最近の本稿でしばしばお伝えしてきたとおり。ちなみに(登録車中の)販売台数でトップの座についたのはヤリスで、台数は15万1766台。ヤリスは2月に新型が発売となり、8月にSUV版のヤリスクロス、9月にはスポーツ版のGRヤリスを追加し、ラインアップを拡充しながら販売台数を着実に伸ばしてきた。ランキングも、4月に1位になって以降、6月に1度2位(この時の1位はライズだった)となったものの、7月からはずっと1位の座をキープしたまま12月に至っている。

アルファード、ルーミー、シエンタなど定番のトヨタ車がトップ10入り

アルファード、ルーミー、シエンタなど定番のトヨタ車がトップ10入り

トヨタ車ではそのほか10位圏内にライズ、カローラ、アルファード、ルーミー、シエンタ、ヴォクシーがランクイン。このうちライズ(2019年11月発売)、カローラ(2019年9月発売)の2車は比較的最近の登場だが、それ以外の車種の現行世代が最初に登場したのは2014〜2016年と(その後の改良は各車とも入っているものの)決して“出たばかりのクルマ”ではない。にもかかわらず多くのユーザーの支持を集めていることを販売台数という数字が証明した形。定番商品化した、アップデートが重ねられ鮮度が保たれている、トヨタの販売力……といった要因に支えられてのことなのだろう。

ブランド別ではスズキが年間2位に躍進!

ブランド別ではスズキが年間2位に躍進!

ちなみにトヨタ車以外で上位10位圏内に食い込んだのは、2020年2月フルチェンジの威力を発揮したフィット と、同じホンダの人気車種フリード、日産ノートの3車だった。一方で軽自動車を含めた乗用車のブランド別販売台数で見るとトヨタに次いで2位だったのはなんとスズキだった。このことの受け止めをメーカーに尋ねてみたところ、特別な施策を打ったわけではなく「1月発売のハスラー(前年比140%)、ジムニー(同・125%、シエラは150%)、新型ソリオ(同・150%)など好評を頂いている車種の国内販売の成果が結果につながった」(スズキ)ということらしい。

国産乗用車販売台数 2020年12月(軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1ヤリストヨタ17,19820年2月発売
2ライズトヨタ8,91297.8
3ルーミートヨタ8,792146.2
4ハリアートヨタ8,128532.6
5アルファードトヨタ7,962153.6
6カローラトヨタ7,78984.8
7フィットホンダ6,726384.3
8シエンタトヨタ6,13684.3
9ヴォクシートヨタ6,114119.8
10フリードホンダ5,57085.4
11ノート日産5,25387.3
12セレナ日産5,213117.9
13ソリオスズキ5,019151.7
14プリウストヨタ4,31957.1
15アクアトヨタ4,31476.7
16RAV4トヨタ4,19572.8
17レヴォーグSUBARU3,918711.1
18ランドクルーザーWトヨタ3,648231.5
19ノアトヨタ3,590120.4
20キックス日産3,52920年6月発売
21パッソトヨタ2,613122.5
22インプレッサSUBARU2,37479.4
23フォレスターSUBARU2,327163
24CX-5マツダ2,234245
25ヴェゼルホンダ2,20582.9
26C-HRトヨタ2,18561.1
27エクリプスクロス三菱2,151693.9
28ステップワゴンホンダ1,96365.3
29クラウントヨタ1,844109.3
30MAZDA2マツダ1,76983.7
31スイフトスズキ1,47067.4
32ロッキーダイハツ1,39639.7
33シャトルホンダ1,37392.1
34トールダイハツ1,325107.8
35ジムニーワゴンスズキ1,262144.1
36CX-8マツダ1,24968.6
37エスクァイアトヨタ1,22941.4
38CX-30マツダ1,18636.8
39カムリトヨタ1,175135.5
40オデッセイホンダ1,140127.7
41デリカD5三菱1,12084.6
42MAZDA3マツダ1,05137.6
43ヴェルファイアトヨタ1,01744.5
44クロスビースズキ99177.2
45エクストレイル日産97955.8
46シビックホンダ915897.1
47UX250Hレクサス870119.5
48リーフ日産85674
49ロードスターマツダ699105.6
50MX-30マツダ69620年10月発売

 

回復基調とトヨタ一強が続く12月

回復基調とトヨタ一強が続く12月

一方、2020年12月の新車販売台数は31万5200台だった。これは前年2019年の28万4278台に対し110.9%と、まさにコロナの渦中にありながら心強いというか、業界関係者の尽力あっての数字であることは間違いない。上位10車は相変わらずトヨタ勢が大半(8車種)を占め、1位のヤリス、2位のライズは変わらず、ルーミーが11月の6位から3位にランクアップ。ただし11月に対し12月は各車とも台数は落としている。

軽乗用車販売台数 2020年1〜12月

順位車名ブランド名台数前年比
1N-BOXホンダ195,98477.3
2スペーシアスズキ139,85184.1
3タントダイハツ129,68074.0
4ムーヴダイハツ104,133848
5デイズ日産87,02955.3
6ハスラースズキ80,114138.5
7ミラダイハツ73,46277.7
8ルークス日産72,82020年3月発売
9N-WGNホンダ69,353214.2
10ワゴンRスズキ66,061734
11アルトスズキ63,37188.0
12タフトダイハツ42,94220年6月発売
13ジムニースズキ38,056125.7
14eK三菱33,20074.0
15キャストダイハツ20,70151.3

※ 車名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、タント、eK、プレオ、N-BOX、デイズ、ピクシスなど)
例)デイズルークスはデイズとして、2020年3月発売のルークスについてはルークスとして集計

“N-BOX愛” に支えられ軽自動車では6年連続、全体でも4年連続1位

“N-BOX愛” に支えられ軽自動車では6年連続、全体でも4年連続1位1

軽自動車の2020年1〜12月の結果も出ているが、もはやトップの座を不動のものにしているのはホンダのN-BOXだ。N-BOXはこれで軽自動車新車販売台数で6年連続(最初に1位となったのは2013年で、翌2014年に1度2位となり、2015年以降はずっと1位の座を確保していた)、登録車を含む新車販売台数でも4年連続1位となった。

“N-BOX愛” に支えられ軽自動車では6年連続、全体でも4年連続1位2

ホンダの調査によれば、N-BOXのユーザー特性は、価格以外の諸条件の重視度が他銘柄に比べ圧倒的に高いほか、クルマに対して感じるストレスは低い一方で満足度は高く、ユーザーのおよそ3人に2人が「次もN-BOXを買いたい」と考えているなど“N-BOX愛”が強い傾向にあるという。N-BOXは昨年末にマイナーチェンジを実施し改良されたばかりだが、手綱は決して緩めずといったところで、今後も動向に注目していきたい。

軽乗用車販売台数 2020年12月

順位車名ブランド名台数前年比
1N-BOXホンダ13,42779.6
2スペーシアスズキ10,74787.6
3タントダイハツ9,574118.5
4ムーヴダイハツ8,733125.5
5ルークス日産7,98720年3月発売
6ハスラースズキ6,614151.5
7ミラダイハツ5,747104.0
8タフトダイハツ5,42420年6月発売
9ワゴンRスズキ4,83390.4
10アルトスズキ4,82496.3
11デイズ日産4,32942.8
12N-WGNホンダ3,8895255.4
13ジムニースズキ3,801176.2
14eK三菱2,340120.3
15N-ONEホンダ2,303231.9
※ 車名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、タント、eK、プレオ、N-BOX、デイズ、ピクシスなど)
例)デイズルークスはデイズとして、2020年3月発売のルークスについてはルークスとして集計

不動の上位陣、ハスラーがタフトとの差を広げる

不動の上位陣、ハスラーがタフトとの差を広げる

軽自動車では12月の上位1〜6位までの順位と顔ぶれは11月と同じだった。前月は76台差だったスズキハスラーとダイハツタフトのSUV対決、12月はハスラーがその差を2000台強へと広げている。10位以内では11月は11位だったスズキワゴンRが9位に食い込み、10位だった日産デイズが11位に押し出されてしまった。

※記事の内容は2021年1月時点の情報で制作しています。

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