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今が狙い目の中古車はコレ 2021年初夏の相場情報(コンパクトカー編/萩原文博レポート)

【2021年初夏の相場情報】今が狙い目の中古車はコレ(コンパクトカー編/萩原文博レポート)
カルモくんなら新車が

人気車種のモデルチェンジや季節的な要因などによって中古車の相場は日々動いています。そんな中古車市場で、いま狙い目のお得なモデルはどれなのか。中古車相場にも詳しい自動車評論家の萩原文博さんに聞いてみました。2021年初夏の中古車情報として取り上げるのは、フィット、ヤリス、ノートなど人気モデルのモデルチェンジが相次いだ国産コンパクトカーです。一体どんな車種が狙い目となっているのでしょうか。

昨年、そろって新型に切り替わったトヨタヤリス、日産ノート、ホンダフィット

2021年4月の新車販売台数(軽自動車、海外ブランド除く)を見てみると、トップはトヨタヤリスとなっています。この数字にはヤリスクロス、GRヤリスも含まれていますが、現在の国産コンパクトカーを代表する一台がヤリスであることは間違いないでしょう。

ヤリスは国産コンパクトカーというカテゴリーに属しますが、ライバル車といえば日産ノートやホンダフィットが挙げられます。4月の新車販売台数では、ノートが5,711台で第7位、フィットが3,359台で第17位となっています。ヤリスとフィットは2020年2月、ノートは同年11月に世代交代となるフルモデルチェンジを行っていて、旧型の中古車も豊富となっているはずです。今回は、今が狙い目の中古車として「国産コンパクトカー」編をお届けします。

瞬く間にベストセラーの座をつかんだトヨタヤリス

瞬く間にベストセラーの座をつかんだトヨタヤリス

現在、新車セールスが好調なトヨタヤリスは、2019年12月に発表され、2020年2月から販売が開始されました。コンパクトカー向けのTNGAプラットフォーム(GA-B)と新開発エンジン、そして新世代ハイブリッドシステムにより、コンパクトカーならではの「軽快なハンドリング」、「上質な乗り心地」、「最新の安全・安心技術」を備えたクルマとなっています。

搭載されるパワートレインは1L直列3気筒エンジン+CVTをはじめ、高い熱効率を実現した1.5L直列3気筒ダイナミックフォースエンジン+6速MT/CVT、そしてその1.5Lエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムの3種類。駆動方式は1L車が2WD(FF)のみですが、1.5Lガソリン車とハイブリッド車には4WD車を設定。ハイブリッド車にはE-Fourという電気式4WDシステムを採用しています。燃費性能は19.6~36.0km/Lと非常に優れています。

デザインと安全装備が人気の理由、2021年5月には早くも一部改良

デザインと安全装備が人気の理由、2021年5月には早くも一部改良1

先代モデルに当たるヴィッツと比べると「断捨離」をしたデザインを採用し、リアシートの居住性やラゲッジスペースはほどほどの広さで割りきった感があります。一方で運転支援システムには力が入っています。交差点右折時の対向直進車・右左折後の横断歩行者も検知対象とした最新の「トヨタセーフティセンス」をはじめ、トヨタ初となる高度駐車支援システム「トヨタチームメイト[Advanced Park(パノラミックビューモニター機能付)]」を採用するなど、コンパクトカーのみならず国産車全体を見渡しても充実しています。

デザインと安全装備が人気の理由、2021年5月には早くも一部改良2

2021年5月に早くも一部改良を行い、一部グレードに車両停止状態まで前車追従可能な「全車速追従機能」を加えたレーダークルーズコントロールを標準装備したほか、プリクラッシュセーフティに緊急時操舵支援機能を追加するなど安全装備をさらに拡充。ウイルスや菌の抑制に効果があるOHラジカルを含む微粒子イオンを「ナノイー」の10倍量放出する「ナノイーX」を運転席側エアコン吹き出し口に設置するなどトレンディな快適装備も追加されています。

意外と出回っているヤリスの中古車

一部改良を行ったこともあり現在、ヤリスの中古車は約350台流通していて、平均価格は約158万円です。ヤリスの中古車の価格帯は100万~238万円となっています。グレード構成は1.0Xや1.0Gが多くなっていますが、狙い目は1.5L車かハイブリッド車のZかGグレードです。

ヤリスの前身、ヴィッツを狙う理由もある

ヤリスの前身、ヴィッツを狙う理由もある

ヤリスの先代モデルとなるのがトヨタヴィッツです。最終型のヴィッツは2010~2020年の約10年間販売されました。現在、最終型ヴィッツの中古車は約2,490台流通しています。平均価格は約74万円で、価格帯は約9万~398万円と幅広くなっています。

運転支援システムは物足りない部分がありますが、こちらは1Lエンジンを除けば直列4気筒エンジンを採用しており、振動や騒音は抑えられています。また、リアシートの居住性もヤリスを上回るスペースを確保しています。後期型にしかないハイブリッドも100万円以下で購入できるモデルがたくさんありますので、価格が安くて燃費にこだわる人にヴィッツハイブリッドはオススメです。

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進化したe-POWERの走りと充実の安全装備が光る新型日産ノート

進化したe-POWERの走りと充実の安全装備が光る新型日産ノート1

続いては、日産ノート。今回ピックアップした3モデルの中で、フルモデルチェンジが2020年11月発表、12月販売開始と最もフレッシュなモデルとなっています。

進化したe-POWERの走りと充実の安全装備が光る新型日産ノート2

新開発のプラットフォームに搭載するパワートレインは、第2世代へと進化したe-POWERと呼ばれるシステムです。このシステムは搭載した1.2Lガソリンエンジンで発電し、その電力でモーターを駆動させて走行します。モーターは先代に比べて、出力6%、トルクを10%向上させ、よりパワフルで気持ち良い発進加速と中高速からの追い越しでの力強い加速感が特徴です。

注目の最新プロパイロットが装着できるノートは最上級グレードのみ

注目の最新プロパイロットが装着できるノートは最上級グレードのみ

運転支援システムは、360°セーフティサポートを実現する先進安全技術を搭載し、全方位の安全性を向上させています。さらに「プロパイロット(ナビリンク機能付)」を初搭載 。高速道路での同一車線走行時の運転操作をサポートするプロパイロットに、ナビゲーションシステムとの連携機能を加えることで、制限速度の変化に伴う設定速度の切り替えや、カーブの大きさに応じた減速をシステムが支援し、ドライバーの操作頻度を軽減、安心かつ快適なドライブを実現しています。ただし、この「プロパイロット(ナビリンク機能付)」はXグレードのみのオプションで設定されています。

新型ノートの中古車はかなり少なく、探すなら豊富な先代モデルで

新型ノートの中古車はかなり少なく、探すなら豊富な先代モデルで

現行型ノートは、販売開始からまだ半年しか経過していないため、中古車の流通台数は26台とかなり少なめです。平均価格は約238.5万円、価格帯は約176万~294万円となっています。流通している中古車グレードはほとんどがX、プロパイロット付きで250万円ならばバリュー感は抜群です。

ノートの中古車の中心モデルは2010~2020年まで販売された先代モデルです。中古車の流通台数は約6,880台と非常に豊富で、平均価格は約105万円、価格帯は約3万~280万円です。

先代ノートはe-POWERが外せない。最上級グレードのメダリストを狙おう

先代ノートを一躍大ヒットモデルに躍進させたのが、2016年11月に追加されたe-POWER。したがって先代ノートの中古車を狙うのであれば、e-POWERは外せません。中でも狙い目は最上級グレードのメダリストです。上質感の漂うインテリア、そして前方、後方に加えて側面の遮音性を向上させていて、高い静粛性が特徴です。e-POWERメダリスト系の中古車は約710台流通していて、約80万~222万円で手に入れることができます。電動車の走行フィーリングも100万円以下で手軽に味わえるのは魅力です。

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現行型ホンダフィットの売りは5つのスタイル、4つの心地良さ

現行型ホンダフィットの売りは5つのスタイル、4つの心地良さ

最後に紹介するのはホンダフィットです。4代目となる現行型フィットは2020年2月に登場しました。“安心感のある心地よい視界”、“快適な座り心地”、“快適な乗り心地“、そして“使い心地の良さ”という数値化できない4つの心地良さにこだわって開発されました。ホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用し、コンパクトカーながら広い車内空間と多彩なシートアレンジがフィットの変わらない魅力です。

現行型フィットは、従来のように装備などの違いでタイプを設定するのではなく、乗る人のライフスタイルやライフステージに合わせて選択できるように、ベーシック、ホーム、ネス、クロスター、リュクスという5つのタイプを設定しています。

e:HEVの好燃費、充実した先進安全装備

e:HEVの好燃費、充実した先進安全装備

搭載するパワートレインは、最高出力98ps、最大トルク118Nmを発生する1.3L直列3気筒エンジン+CVTとe:HEV(イーエイチイーブイ)と呼ばれる1.5Lガソリンエンジン+駆動・発電を行う2つのモーターを組み合わせたハイブリッドシステムの2種類。駆動方式は全グレードで2WD(FF)と4WDを設定し、燃費性能は、WLTCモードで17.0~29.4km/Lとなっています。

運転支援システムは衝突軽減ブレーキをはじめとした8つの機能に加えて、後方誤発進抑制機能、オートハイビーム、そして近距離衝突軽減ブレーキの合計11の機能をパッケージ化した「ホンダセンシング」を全車に標準装備しています。

現行型を狙うならフィット!中古車は「ホーム」が中心

現行型を狙うならフィット!中古車は「ホーム」が中心

現行型フィットの中古車の流通台数は約1,090台と販売開始から約1年半としては非常に豊富です。中古車の平均価格は約192万円で、価格帯は約109万~269万円です。グレードはガソリン車、ハイブリッド車共にホームが最も多く、1.3ホームは約200台、e:HEVホームは約390台となっています。価格帯は1.3ホームが約109万~197万円、e:HEVホームは約124万~263万円です。諸費用を含めた乗り出し価格で1.3ホームが150万円、e:HEVホームが180万円以下ならばバリュー感はかなり高めです。

先代フィットを狙うならマイナーチェンジ以降のモデルを!

先代フィットを狙うならマイナーチェンジ以降のモデルを!

現行モデルの中古車も多いのですが、フィットの中古車の中心モデルは先代です。流通台数は約4,280台で、中古車の平均価格は約92.5万円、価格帯は約26万~228万円となっています。先代フィットは2017年6月のマイナーチェンジで運転支援システムのホンダセンシングが装着されたので、これ以降のモデルを狙いましょう。それでも約1,500台も見つけることができます。

狙い目のグレードはガソリン車ならば、流通台数が約350台の13G Lホンダセンシング。そしてハイブリッド車ならば、約200台のハイブリッドLホンダセンシングで両車とも2WD(FF)車です。13G Lホンダセンシングの価格帯は約78万~170万円、ハイブリッドLホンダセンシングの価格帯は約96万~180万円となっています。かなり価格帯がクロスオーバーしているので、150万円ならば現行型を見つけたほうが購入後の満足感は高くなるでしょう。

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3月の需要期が終わった今は現行型中古車が増えてくる時期

3月の大需要期が終わり、またヤリスが一部改良を行ったことで、フィットやヤリスの現行型中古車が市場に出回っています。燃費性能と安全性能は新しいモデルほど良くなるのは仕方ないこと。したがって中古車といってもこれから長く付き合うパートナーとなりますので、安全装備はできるだけ充実したクルマを選んだほうが、後々後悔することはないでしょう。限られた予算で最も良い買い物をするのであれば、車種やグレードなどはフレキシブルに設定したほうが、より良い中古車購入ができる可能性は広がるということは覚えておいてください。

※記事の内容は2021年6月時点の情報で制作しています。

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