一般的にローンを組む場合、頭金が必要となることもありますが、頭金なしにすることもできます。車のローンでも同様で、頭金を支払うかどうか、どれくらいの金額にするかは、ある程度自由に設定できます。
頭金なしでローンを組めば、手元に資金がなくても車を購入できますが、その分、月々の返済額が高くなります。200万円の車をローンで購入する場合、頭金ありとなしでは月々の返済額はどれくらい変わるのでしょうか?
ここでは、頭金なしで車のローンを組むメリット・デメリットを解説するほか、実際の返済額を金利と返済期間別にシミュレーションします。また、200万円クラスの車に月額10,000円台からの定額料金で乗る方法もお伝えします。
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- 頭金なしでも200万円の車ローンは組めるが、月々の負担は大きくなる
- 頭金なしで車のローンを組む際は、維持費まで考えて返済計画を立てることが大切
- カーリースなら月々の支払いを抑えつつ200万円クラスの新車に乗ることも可能
頭金なしでも200万円の車のローンは組める?
車のローンを組むとき、頭金をいくらにするのか考えるという方も多いのでしょう。実際は、頭金なしでも車のローンは組めます。これは中古車を購入する場合も、新車を購入する場合も同じです。
頭金あり・頭金なし、それぞれの場合について、メリットとデメリットをご紹介しましょう。
頭金なしで車のローンを組むメリット
頭金なしで車ローンを組むメリットは、おもに次の2つです。
欲しいタイミングで購入できる
頭金を用意する場合、車のローンを組む前に、まとまった費用を貯める必要があります。しかし、頭金なしであれば「欲しかった車のキャンペーンが始まった」「転勤で生活環境が変わり急に車が必要になった」など、車が欲しいと思ったときにすぐ購入できます。
手元の資金が減らない
頭金なしで車のローンを組むと、その時点では手元の資金を減らさずにすみます。そのため、頭金にするはずだった資金を生活費にあてたり、子供の学費として貯蓄したりと、ローン以外の用途に回すことができます。
頭金なしでローンを組むデメリット
頭金なしで車のローンを組むことで、手元の資金が一気に減らないなどのメリットがあります。一方で、頭金なしの車のローンには次のようなデメリットもある点に注意が必要です。
月々の負担が大きくなる
頭金を支払わないということは、車のローンの借入額が大きくなるということです。そのため、月々の返済額も大きくなったり、返済期間が長くなったりする可能性があります。家計に占めるローン返済額の割合が高くなると、長期にわたって家計が圧迫されるリスクにもつながります。
返済総額が大きくなる
車のローンを組む際に、頭金を設定すれば借入額を少なくできますが、頭金を入れない場合は借入額が高くなるので、当然、返済総額も大きくなります。
ローンの審査に影響が出る可能性がある
前述のとおり、頭金なしで車のローンを組むと、借入希望額が大きくなるため、ローンの審査に通りにくくなる可能性があります。
車のローンは、借入金額だけでなく、年収とのバランス、職業、勤務先、勤続年数のほか、他社での借入金額や返済履歴などを含む信用情報など、さまざまな要素に基づいて審査が行われます。頭金を支払えば、ローンの審査に通過するということではなく、頭金を入れないことで審査の対象となる金額が大きくなるため、審査のハードルが高くなる可能性があるのです。
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200万円の車ローン「頭金なし・あり」で返済シミュレーション
実際に、頭金ありとなしの場合では返済額はどのように変わるのでしょうか。HONDA公式サイトのセルフ見積もり機能に基づいて、車両本体価格が168万8,500円のホンダ「フィット」(BASIC、ガソリン、FF、ボディカラー:プラチナホワイト・パール)を、実質年率4.9%のローンで購入した例を見てみましょう。
返済総額は、車両本体価格の168万8,500円に、購入時にかかる諸費用(各種税金、37ヵ月分の自賠責保険料、手続き代行費用、預かり法定費用、リサイクル法関連費用)の合計18万5,690円を加えた187万4,190円として計算しています(いずれも2024年7月4日時点での金額)。
なお、実際の金額は申し込んだ日付などによっても多少変わるので、あくまで目安としてください。
3年(36ヵ月)払いの場合
条件 | 借入額 | 月々の返済額 | 返済総額 |
---|---|---|---|
頭金なし | 187万4,190円 | 50,500円 (初回51,509円) | 200万4,699円 |
頭金10万円 | 177万4,190円 | 47,500円 (初回48,757円) | 199万6,947円 |
頭金30万円 | 157万4,190円 | 41,500円 (初回43,253円) | 198万1,443円 |
頭金50万円 | 137万4,190円 | 35,500円 (初回37,750円) | 196万5,940円 |
3年払いの場合、頭金なしにすると、月々の返済額は50,000円を超えます。車のローンの月々の平均返済額は、おおよそ20,000~30,000円といわれているので、かなりの負担であるといえるでしょう。また、頭金なしのケースでは、総返済額も200万円を超えます。
5年(60ヵ月)払いの場合
条件 | 借入額 | 月々の返済額 | 返済総額 |
---|---|---|---|
頭金なし | 187万4,190円 | 31,700円 (初回36,328円) | 209万2,318 円 |
頭金10万円 | 177万4,190円 | 29,900円 (初回30,125円) | 207万9,915 円 |
頭金30万円 | 157万4,190円 | 26,100円 (初回28,187 円) | 205万3,777円 |
頭金50万円 | 137万4,190円 | 22,300円 (初回26,249円) | 202万7,639円 |
5年払いでは、頭金を入れても返済総額は200万円を超えてしまいます。しかし、ひと月あたりの返済額は3年払いのケースよりも抑えられます。
7年(84ヵ月)払いの場合
条件 | 借入額 | 月々の返済額 | 返済総額 |
---|---|---|---|
頭金なし | 187万4,190円 | 23,700円 (初回29,818円 ) | 218万2,608円 |
頭金10万円 | 177万4,190円 | 22,300円 (初回27,798円) | 216万4,388円 |
頭金30万円 | 157万4,190円 | 19,500円 (初回23,759円) | 212万7,949円 |
頭金50万円 | 137万4,190円 | 16,700円 (初回19,719円) | 209万1,509円 |
7年払いにすると、頭金なしでも月々の返済額は25,000円以下に抑えることができます。頭金を30万もしくは、50万円入れれば、月々の返済額も20,000円以下にできるため、家計への負担を抑えることができそうです。
上記のシミュレーションのように、頭金なしで車のローンを組むと、月々の返済額や返済総額が大きくなるため、しっかりとシミュレーションをしてから頭金を入れるかどうか検討しましょう。
頭金なしで車のローンを組む際の注意点
頭金なしで車のローンを組む際には、返済期間や借入額のほかにも気を付けたいことがあります。特に留意すべきポイントは次の3つです。
初期費用が必要であること
車を購入する際は、車両本体価格のほかに自動車税(種別割)や自動車重量税、自賠責保険料、納車手数料などの初期費用がかかります。
先にご紹介したホンダ「フィット」をローンで購入した場合の初期費用18万5,690円の内訳は、次のとおりです。
<車の購入時にかかる初期費用の例>
項目 | 金額 |
---|---|
自動車税 (8月に新車登録した場合) | 17,700円 |
自動車税環境性能割 | 41,400円 |
自動車重量税 | 36,900円 |
自賠責保険料 (37ヵ月分) | 24,190円 |
手続き代行費用 (参考価格) | 47,300円 |
預かり法定費用 | 6,400円 |
リサイクル法関連費用 | 11,800円 |
合計 | 185,690円 |
車種や年式により金額は異なりますが、初期費用は車両本体価格の1~2割といわれています。こうした初期費用は現金で支払わなければならないのが一般的で、頭金と同様、大きな負担となります。
車のローンの中には、初期費用もローンに組み込めるものもありますが、当然その分、借入額が大きくなります。車を選ぶ時点で、車両本体価格のほかに、初期費用がかかることを踏まえておくことが大切です。
月々の返済額を高くしすぎないこと
一般的に、無理のない月々の返済額の目安は、月収の20~25%程度といわれています。早く返済したいからと返済額を高くしすぎると、冠婚葬祭や病気などといった突発的な支出に対応できなくなるリスクがあります。余裕を持って返済できる金額にしておきましょう。
維持費がかかること
車を持つと、ガソリン代やメンテナンス費用、駐車場代といった維持費がかかります。さらに、2年ごと(新車登録後の初回は3年)の車検費用や、自賠責保険料、毎年の自動車税(種別割)などの支払いがあり、任意保険(自動車保険)料もかかります。
住んでいる地域や車の使用頻度などによってどの程度の維持費がかかるかは異なりますが、年間30〜40万円程度が目安といわれています。
車のローンを組む際は、維持費としてどれくらいの金額が必要になりそうかも考えた上で返済計画を組むことが大切です。
車のローンを組む際の頭金の相場は?
車のローンを組む際は頭金を入れると、月々の返済額の負担を減らすことができます。車のローンの場合、頭金は借入する金額の20~30%が相場と言われています。200万円のローンを組む場合の頭金は、40~60万円となります。
ただし、この金額はあくまでも相場です。ご自身の経済状況やローンで借り入れた後の返済計画も考慮して、頭金を支払うかどうか、支払うのであれば、いくらにするかを決めることが重要です。
頭金はいつどうやって支払う?
頭金をいつ支払うのかは店舗によって異なりますが、大きく分けて3つのタイミングがあります。
また、頭金の支払方法は、現金払い、銀行振込、クレジットカード払いのいずれかです。支払方法についても店舗によって利用できる方法が異なりますので、支払うタイミングと併せて、店舗に確認しておきましょう。
車のローンの契約時と納車のタイミングで分割払い
車のローンの頭金は、ローンの契約をしたとき、納車のときと分けて支払う方法があります。この方法では、契約をしたときに支払う分は手付金の役割を持つことが多く、残りを納車時に支払います。なお、手付金とは、車を購入する意思があることを証明するために支払うもので、特に金額は決まっていません。
車の購入契約後、納車日が決まった時点で一括払い
車のローンの頭金は、ローンの契約と車の購入契約を結んだあとに支払う方法もあります。この場合、両方の契約締結後、納車日が確定した時点で全額を一括で支払います。
納車日に一括払い
車のローンの頭金を納車日に一括で支払う方法もあります。この場合、ローンの契約から納車日まで余裕があるため、資金繰りがしやすくなりますが、納車日までに金額が揃わないと納車日自体が延期される可能性もある点に注意しましょう。
車のローンを組む際の頭金については、こちらの記事で詳しく解説しています。
車購入時の頭金を徹底解説!頭金を入れると利息はこれだけ変わる
頭金なしでローンに頼らず200万円の車に乗る方法
200万円の車のローンを組む場合、頭金なしにすることも可能ですが、やはり、頭金を支払った方が、月々の返済による負担は軽減されます。
頭金なしで車のローンを組むのに不安を感じる方や、月々の負担をさらに抑えたい方は、車の持ち方そのものも見直してみてはいかがでしょうか。頭金なし・初期費用なしで自分専用の車に乗れる方法として、カーリースがあります。
カーリースとは?
カーリースとは、月々定額で利用できる車のサブスクリプションサービスです。利用者が選んだ車をカーリース会社が代わりに購入し、一定期間、利用者に貸し出すしくみです。利用者は月額料金を支払って、マイカーのように自分で管理して車に乗ることができます。
月額料金は、利用する車種や契約する期間によって異なりますが、月々10,000円台から新車に乗ることも可能です。
なお、カーリースでは、基本的に頭金や初期費用が必要ありません。そのため、ローンのようにまとまった費用がなくても、好きなタイミングで好みの車に乗ることができます。
車のローンとリース、どっちがお得?月額料金をシミュレーションで比較
200万円の車をカーリースで利用した場合、月額料金はいくらくらいになるのでしょうか。カーリースの「おトクにマイカー 定額カルモくん」で、車両本体価格が168万8,500円のホンダ「フィット」(BASIC、ガソリン、FF、ボディカラー:プラチナホワイト・パール)をリースした場合について、先ほどのシミュレーション結果と比較してみましょう。
〈ホンダ「フィット」をリースした場合とカーローンを利用した場合の総額比較〉
カーリース (定額カルモくん) | カーローン | |
---|---|---|
月額料金 | 30,750円 | 23,700円(初回のみ29,818円) |
契約期間 | 7年(84回) | 7年(84回) |
頭金 | なし | なし |
初期費用 | なし | 含む(18万5,690円) |
小計 | 258万3,000円 | 218万2,608円 |
車検費用※¹ | 38,860円(19,430円×2回) 基本料のみ | 12万6,960円(63,480円×2回) |
自動車税※² | なし | 21万3,500円(30,500円×7回) |
合計 | 262万1,860円 | 252万3,068円 |
※¹ 車検費用は全国平均の車検費用
※² 排気量1,000㏄超から1,500㏄以下の自動車税(種別割)
月額料金はカーリースを利用した場合のほうが7,000円程度、7年間の合計金額では98,000円ほどカーリースのほうが高くなります。しかし、カーリースでは車検時にかかる法定費用(自賠責保険・自動車重量税・印紙代)が月額料金に含まれます。そのため、車検の時期に合わせて費用を準備する必要がありません。
また、カーローンの契約はローによって異なりますが、一般的に10年が最長と言われています。先にご紹介したホンダ「フィット」のローンは7年契約が最長です。しかし、カーリースなら11年契約が可能です。その場合のホンダ「フィット」の月額料金は、 24,920 円からとなります。
車を利用しているとメンテナンスの費用も発生します。カーローンを利用している場合、その都度、メンテナンス費用を支払う必要がありますが、カーリースならメンテナンスプランなどのオプションを利用すれば、メンテナンス費用も月額料金に含めることができます。プランやオプションによっては、車検の基本料金を月額料金に含めることも可能です。
このように、カーリースなら、月額料金以外の費用が発生しにくいため、家計を管理しやすくなるでしょう。
専門家と利用者が選ぶおすすめのカーリース
初めてカーリースを検討する方でも安心して利用できるリースサービスとして、専門家と利用者が選ぶカーリースで「コストパフォーマンスが高い」「サポートが充実している」「カーリース利用者がおすすめしたい」の3冠を獲得した定額カルモくんをおすすめします。業界最安水準の月額料金で、月々10,000円台から新車に乗ることができ、国内メーカー全車種・全グレードから好きな車を選べるので、購入時と同じように車選びが楽しめます。
定額カルモくんで気になる車にいくらで乗れるのかは、こちらからチェックできます。契約期間やオプションを選んでお好みの設定で料金をシミュレーションすることもできます。
さまざまな要素を検討して自分にあった選択をしよう
車のローンは頭金なしでも利用でき、貯金が少ない方でも利用できるというメリットがある反面、頭金なしで利用すると、月々の返済負担は大きくなります。また、ローンの申込みの手続き自体を手間に感じる方もいるでしょう。
手元にまとまった資金がなくても費用負担を抑えつつ新車に乗りたい方には、頭金なし・初期費用なしで利用できるカーリースがおすすめです。中でも定額カルモくんなら、200万円の新車にもリーズナブルな料金で乗ることができます。
まだ、利用するかどうかわからない方でも、「お試し審査」をしておくと車が必要になったタイミングで、スムーズに乗換えができます。具体的な車種が決まっていなくても申し込み可能で、審査に通過しても契約する必要はないので、ぜひ気軽に試してみてください。
よくある質問
Q1:頭金なしで200万円の車のローンを組むメリット、デメリットは?
A:資金の有無に関係なく好きなタイミングで車が買えること、手持ちの現金が減らないことが、頭金なしで200万円の車のローンを組むメリットです。一方で、借入金額が大きくなる分、月々の返済額と返済総額が大きくなり、ローンの審査に影響することなどがデメリットとして挙げられます。頭金なしで200万円のローンを組むメリットとデメリットについては、こちらをご覧ください。
Q2: 頭金なしで200万円の車のローンを組むと、月々の返済額はどのぐらい?
A:車両本体価格が168万8,500円のホンダ「フィット」を頭金なしのローンで購入した場合、3年払いで50,500円、5年払いで31,700円、7年払いで23,700円が目安の金額です(いずれも2024年7月4日時点での金額)。また、これに加えて、車検費用や各種税金も都度支払う必要があります。200万円の車を頭金なしのローンで購入した場合のシミュレーションについてはこちらをご覧ください。
Q3:車のローン以外に、まとまったお金がなくても新車に乗る方法は?
A:カーリースなら、頭金なしでマイカーと同じように車に乗ることが可能です。税金や自賠責保険料などは月額料金に含まれているので、まとまったお金を用意する必要がありません。中でも、定額カルモくんなら業界最安水準の料金で、ローンよりも負担を減らして車に乗ることができます。まとまったお金がなくても新車に乗れる方法についてはこちらをご覧ください。
※この記事は2024年7月時点の情報で制作しています