光熱費の多くを占める電気代は、家計を圧迫する原因のひとつです。特に最近は在宅時間の増加に伴い、電気代も上昇傾向にあり、電気代を節約したいと思っている方も多いのではないでしょうか。快適な生活を保ちながら電気代を抑えるためには、効率良く無駄を省く必要があります。そこで、家電や利用するシーズン、契約別に詳しい節約術を考えていきましょう。
【この記事のポイント】
✔4大家電を重点的に対策すれば電気代は削減できる
✔電力会社の契約プランの見直しも有効
✔節約するなら、電気代以外の固定費も見直そう
節約術1. 電気代がかかる家電を重点的に節約!
パソコン、スマホなどの生活家電から調理器具、空調、照明に至るまで、家庭では多種多様な家電製品が使われています。そうした製品を全体的に節約するのは難しいので、電気代がかかっている家電や、節約しやすい家電を知り、見直すのがポイントです。
出所:経済産業省総合資源エネルギー調査会 省エネルギー基準部会より
家電製品の中には電気をたくさん消費するものと、あまり使わないものが存在します。経済産業省の調査結果によると、家庭で使われている電気の約4割が冷蔵庫、照明、テレビ、エアコンという4つの家電に使われていることがわかりました。そのため、この4種類に集中して節電すれば、電気代の節約につながります。そこで、冷蔵庫、照明など電気代のかかる家電の節電対策について見ていきましょう。なお、ここでは経済産業省 資源エネルギー庁の調査による数値を用いています。
冷蔵庫
電気代の14%以上が使われている冷蔵庫ですが、最近では省エネ化によって、同じ機能でも10年前の3分の1まで消費電力が減っているといわれています。そのため、新しく買い替えることでも大幅な節電になりますが、使い方を工夫すればさらに節電することができます。
・季節に合わせて温度調節する
冷蔵庫には温度調節機能があるため、夏の暑いときは強、冬の寒いときは弱という風に、気温に合わせて温度を調節すると大きく節電することができます。周囲温度が22度の場合、温度調節を強から中に変えただけで、年間約1,700円の節約になるという結果もあります。
・壁から離す
冷蔵庫が壁に近すぎると熱を持ってしまうため、冷やすために余分な電力を消費します。5cmを目安に壁から離して熱が逃げるようにすると、年間約1,200円節約できるそうです。
・冷蔵は詰めすぎず、冷凍は隙間なく入れる
冷蔵庫は食材を詰めこむと冷気の循環が悪くなって余分な電気を使うだけでなく、取り出すのに時間がかかり、開けっ放しにすることで冷気が外に逃げてしまいます。食材はできるだけスペースの余裕をもたせて入れましょう。反対に、冷凍庫は詰めて入れると保冷効果が高くなります。
・開閉回数を減らす
冷蔵庫の節電は、庫内温度を上げないというのが鉄則です。扉を何度も開け閉めすると、冷気が逃げて温度が上がってしまいます。できるだけ開閉する回数を減らし、開けている時間を短くしましょう。
エアコン
エアコンも電力消費が大きい家電のひとつです。しかし、節約のために使用を止めてしまうと熱中症などの原因になる可能性もあるので、いかに快適に過ごしながら効率よく節電できるかがポイントといえます。
・こまめにオンオフをしない
電気代を節約するために、こまめにつけたり消したりする方は少なくありません。しかし、エアコンが最も電力を消費するのは設定温度まで上げたり下げたりするときのため、こまめにオンオフするよりもつけっぱなしにしていたほうが電力消費を抑えることができます。
・フィルターを掃除する
エアコンのフィルターを2週間に1回掃除するだけで、年間約860円の節約になるといわれています。掃除機でホコリを吸い取るだけでも、エアコンの機能が高まります。
・室外機にカバーをかける
エアコンの節電で意外と見落とされるのが、室外機です。室外機周辺の温度が高すぎたり低すぎたりすると、余分な電力がかかってしまいます。直射日光が当たらないようカバーなどをかけるのがおすすめです。
・設定温度を見直す
冷房は設定温度を1℃上げると約10%の節電になるといわれています。夏は28℃、冬は20℃を目安に温度を設定しておきましょう。
・扇風機、サーキュレーターを使う
暖かい空気は上昇するので、扇風機やサーキュレーターを併用して空気を部屋全体に循環させることで、効率よく暖めたり冷やしたりできます。
照明
在宅時間が増えるほど使用時間も多くなる照明は、節電を意識しながら使うことが大切です。
・LED電球に切り替える
照明の節電で最も効果的なのが、電球をLEDに切り替えることです。パナソニックの「LED電球取替えシミュレーション」では、60形相当の白熱電球4個をLED電球に替えるだけで、年間18,706円の節約になるという結果が出ています。
・こまめにオンオフする
エアコンとは反対に、照明は点灯時間を短くしたほうが節電になるため、こまめに電源を切ることで電気代を節約できます。また、主電源をオフにすることで待機電力もセーブできます。
・掃除をして明るさアップ
電気のかさやランプにホコリやゴミが溜まると、明るさが低下してしまいます。こまめに掃除することで明るさを保つことができます。
テレビ
おうち時間が増えたことで、テレビを見る時間が増えたという家庭も多いでしょう。
・ディスプレイの明るさを下げる
32V型テレビの画面の明るさを最大から中間に下げると、年間約730円の節約に。また、省エネモードがあるテレビであれば、部屋の明るさに合わせて画面の明るさを調節してくれるので使用しましょう。
・スイッチはこまめに主電源まで落とす
テレビはつけっぱなしにせず、こまめに電源を切りましょう。リモコンで操作できる状態では待機電力を使うので、主電源でオンオフをするのがおすすめです。また、ゲーム機を使った後は、テレビの電源も切ることを忘れないようにしましょう。
・こまめに画面を掃除する
テレビ画面はホコリがつきやすく、溜まると画面が暗くなってしまいます。週に1度のペースで乾いた布で拭き取っておくとよさそうです。
節約術2. 季節に合わせて節電!
家電の使い方だけでなく、電気代は季節によっても大きく変わります。特に電気代がかかるのが、エアコンを使うことの多い夏と冬です。しかし、夏と冬では節約方法に違いがあるので、シーズンごとの効果的な節約方法をご紹介します。
夏:エアコンと冷蔵庫を中心に節電する
夏の電気代を節約するためには、エアコンと冷蔵庫の2つに注目しましょう。どちらも、適切な温度調節と、冷気がすみずみまで行き届くようにすることがポイントです。エアコンは適正温度の28℃でつけっぱなしに、冷蔵庫は冷えやすくなる使い方を心掛けましょう。
冬:暖房器具を使い分ける
エアコンは外気温と設定温度の差が大きいほど、消費電力が大きくなるしくみになっています。そのため、温度差の大きい冬のほうが、電気代が月500円〜1,300円ほど高くなることが多いでしょう。
そのため、適正温度の20℃をキープする一方で、狭い場所ではファンヒーターやオイルヒーター、暖めたい場所が決まっているときは電気カーペットや電気毛布など、用途に合わせて暖房器具を使い分けることが節約につながります。
節約術3. 電気の契約内容を見直して節約!
こまめな節電だけでなく、根本的に電気代を見直したい方は契約内容をチェックしてみましょう。現在では、電力自由化によってさまざまな電力会社を選ぶことができるので、生活に合ったプランや契約内容を選ぶことでさらに節電できるでしょう。節電対策などには、次のようなものがあります。
割引のある契約プランに変える
多くの方は使用する電力量に応じて加算される「従量電灯」というスタンダードなプランを契約しているのではないでしょうか。しかし、電気を使用する時間帯が決まっている場合には、時間帯によって割引のあるプランにすることで電気料金を抑えることができます。
夜遅くまで起きている方は夜~早朝までの時間帯が安いプラン、午前中に家事をすることが多い方は朝の割引プランなどがいいでしょう。ただし、対象外の時間帯が割高になる場合が多いので注意が必要です。
アンペア数を下げる
アンペアとは、家庭で使うことができる電力の最大量のことで、契約するアンペア数を下げれば、月額料金も下がるので、電気代を抑えることができます。
単位 | 料金(税込) | |
---|---|---|
基本料金 | 10A | 286円00銭 |
15A | 429円00銭 | |
20A | 572円00銭 | |
30A | 858円00銭 | |
40A | 1,144円00銭 | |
50A | 1,430円00銭 | |
60A | 1,716円00銭 |
例えば、これまで50Aで契約していた場合に、30Aに変更すると、基本使用料だけでも、月々572円、年間6,864円の節約になります。
しかし、契約アンペアを15Aまで減らしてしまうと、6A必要なエアコンと10A必要な電気ケトルを同時に使うとブレーカーが落ちてしまいます。そのため、利用する電化製品や生活スタイルに合わせて、必要なアンペア数で契約することが大切です。
電力会社を見直す
電力自由化によって最近はさまざまなプランを提供している電力会社が多くあり、電力会社を乗り換えるだけで大幅に電気料金を下げられる可能性があります。インターネットや携帯電話とあわせて契約すると、さらに割引を受けられる場合もあるのでチェックしてみましょう。ただし、利用できる電力会社が100社以上ある地域も多く、契約プランが多すぎて迷ってしまうかもしれません。乗り換え前にしっかり比較検討することをおすすめします。
ちょっとしたコツで電気代は大幅に節約できる
光熱費の多くを占める電気代は、おうち時間の増加に伴って料金が上がりやすい一方で、コツをつかむと大幅に節約できる固定費でもあります。また、そのほかの固定費である、携帯代や車にかかる維持費などは、毎月必ず支払うだけに、いかに金額を抑えられるかが節約のカギとなります。
車の維持費であれば、頭金や初期費用なしで新車に乗れる「カーリース」であれば、家計への負担を抑えながら、カーライフを楽しむことができます。中でも、カーリースの定額カルモくんなら、貯金ゼロでも豊富なラインナップから好きな車種を選ぶことが可能。月額料金には税金や自賠責保険料なども含まれているので、今より車にかかる固定費を抑えたい方にも、おすすめの方法です。
よくある質問
Q1:電気代が多くかかる家電は?
A:冷蔵庫やエアコン、照明などは比較的電気代がかかる家電です。しかし、使い方を気をつけたり家電を最新のものに買い替えたりするだけで、節約が可能な家電でもあります。
Q2:エアコンの電気代を節約する方法は?
A:エアコンは、こまめに電源を入れたり切ったりするよりも、つけっぱなしにしておくほうが、電気代がかかりにくくなります。また、適正温度で設定することも大切です。
Q3:光熱費以外を節約するには?
A:少しでも出費を抑えるためには、固定費を見直すことが節約への近道です。中でも、携帯代や車の維持費は、毎月かかるものなので、できるだけ安く抑えたいもの。特に、車の維持費に悩んでいる方には、税金や自賠責保険料が月々の料金に含まれているカーリースがおすすめです。
※記事の内容は2020年12月の情報で制作しています。