【試乗記】「日産GT-R」進化を続ける日本の誇り、2020年モデルの走りは?

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3年ぶりの大幅改良

日本のおもてなしの心を具現化し、走る道路状況や天候、ドライバーのテクニックなどによって性能が限定されず、「誰でも、どこでも、どんな時でも最高のスーパーカーライフを楽しめる」マルチパフォーマンス・スーパーカーとして2007年10月に登場した日産GT-R。

初代スカイラインGT-Rが登場して50周年を迎える2019年4月に一部改良を行い、2020年モデルが登場しました。GT-Rに大幅な改良が加えられるのは、2016年3月に発表された2017年モデル以来となります。どういった部分が進化したのか気になるところでしょう。

基本の走る、曲がる、止まるをブラッシュアップ

広報資料には、2020年モデルは妥協することなく「速さの質」を追求し、加速やハンドリングにこれまで培ってきたレーステクノロジーを惜しみなく投入し、さらなる深化を遂げた、と書かれています。その「深化」の具体例のひとつが、搭載する3.8LV6ツインターボエンジンに従来GT-R NISMOが採用してきたターボ高効率化技術である「アブレダブルシール」の追加。レース用のターボチャージャーに多く使用されている技術で、吸い込んだ空気の漏れを最小限にとどめることで、ドライバーの加速意図に鋭く応えるレスポンスを実現します。

また、6速ATのシフト制御も変更されました。街乗りからサーキットまであらゆるシーンにおいて、より最適なギアを選択し、コーナリング時のエンジンパフォーマンスを堪能できる変速を行います。しかもカーブへの進入時のブレーキングでは積極的に低いギアを選び、再加速時の駆動レスポンスを向上させ、より鋭いコーナー加速を可能としました。

さらにドライバーが意のままに操れるクルマとするため、サスペンションは新セッティングとなり、速さはもちろん応答性と乗り心地の質を高めています。ブレーキもこれまでより軽く踏むだけでブレーキが効き始めるようにブースター特性のチューニングを施し、初期の効き感を向上。コントロール性の良いブレーキを実現しています。

リリースを読む限り、走る、曲がる、止まるというクルマの基本性能をブラッシュアップし、より扱いやすくなったと読み取ることができます。それでは、2020年型の日産GT-Rに試乗してみましょう。

ホイールとマフラーが2020年モデルの証

試乗したのは、2020年モデルのGT-Rプレミアムエディションです。プレミアムエディションはGT-Rの最上級モデルで車両本体価格は1,210万5,720円。しかも2020年モデルのイメージカラーであるワンガンブルーは32万4,000円の特別塗装色です。

そしてナッパレザーのインストルメントパネルとライトグレーのセミアニリン本革を使用したシートは54万円のオプション「ファッショナブルインテリア」で、試乗車の仕様にするためには、追加で約87万円も必要となります。

2017年モデルと比べて外観はアルミホイールのデザインが変わりました。2020年モデルにはレイズ製の20インチアルミホイールを装着。スポークはシルバーとレイヤードブラックコートが施され、繊細に見えます。

また、マフラーは職人が一つひとつ手作りで加工した青く輝くチタン製となり、よりスポーティな印象を強めました。

数値は変わらないが軽くなったエンジンの反応

肌触り、そしてホールド性抜群のシートに体を預けて、スタートボタンを押します。走り始めてすぐに従来モデルとエンジンのフィーリングに明確な違いを感じました。エンジンの最高出力は570ps、最大トルクは637Nmと2017年モデルと数値は変わっていませんが、アクセルペダルを踏んでからの反応が非常に軽くなっています。これまではアクセルを踏むとパワーでモリモリと回転数が上がっていくという感じでしたが、2020年型は軽くヒューンと回転数が上がっていくのです。

街中での乗り心地も大きく改善

そして、乗り心地が大幅に改善されました。特に変わったと感じるのは30km/h以下の低速走行時です。一般道は路面にアンジュレーション(不正な起伏)があるため、20インチという大径タイヤを履いたこれまでのGT-Rは路面からの衝撃がダイレクトに伝わってきました。しかし、2020年モデルは超低速走行時でも路面からの衝撃をいなしてくれるだけでなく、ハンドルが取られることがないので、非常に安心して走行することができます。

高速道路では、軽い吹け上がりによってあっという間に法定速度ギリギリまで達してしまいましたが、ブレーキのタッチが改善され、ペダルに足を乗せて力を入れるとスッとブレーキが利いてくれるので、従来モデルより安心感が高まっています。

気軽に使えることがGT-Rの凄さ

GT-Rのもつ本来のパフォーマンスを発揮させるためにはサーキットへ行く必要があります。しかし、2020年モデルは街乗りでの乗り心地の良さ、加速性能の向上などによって、これまで以上に快適になり、乗りやすくなった印象を受けました。これだけのハイパフォーマンスマシンを気軽に扱えるということ自体が凄いことであり、それがGT-Rらしさなのだと再認識しました。

萩原 文博

この記事の執筆者

萩原文博(はぎはらふみひろ)

中古車雑誌編集部を経てフリーランスとして独立。現在は日本で最も多くの広報車両を借り出している男として業界で有名だ。もともと走り屋だけに走行性能の評価は得意。それだけでなく長年の中古車相場の研究で培った、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

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