トヨタのヒットモデル「アクア」は、トヨタならではの優れた燃費性能が最大の魅力といえる5ナンバーサイズのハイブリッドカーです。しかし、快適なカーライフを送るためには燃費だけではなく、内装デザインや室内の広さ、収納の使い勝手など居住性も確認しておく必要があります。
ここでは、アクアの内装について詳しく紹介します。
- アクアは先代モデルよりもホイールベースを50mm延長し、後席の居住性を向上させている
- 最上級グレードのみブラック×ダークネイビーの内装カラー「COZY」の選択が可能
- 非常時給電システム付きのアクセサリーコンセントを全車に標準装備
アクアの室内空間の特徴
現行型のアクアは、TNGAプラットフォームを採用することでコンパクトなボディサイズを維持しながらもホイールベースを先代モデルよりも約50mm延長することによって十分な前後乗員間距離を確保し、後席の居住性を向上させています。
またコックピットにおいてはフロントピラー形状やドアミラーの最適化などによって、ドライバーが運転しやすいすっきりとした前方視界を確保しているのも特徴といえるでしょう。
アクアのグレードごとの内装
ここからは、アクアのグレードごとの内装について見ていきましょう。
実用性に徹したエントリーグレードの「B」
「B」はビジネス向けといえるグレードで、装備を簡略化することで価格を抑えています。内装には加飾類はほぼ使用されず、質感を高めるような工夫もほとんど見あたりません。機能性、実用性に徹したグレードと割り切っている印象です。
カラーはブラックをベースに、ピラーや天井にはホワイトを使用しているため、暗くなりすぎず適度な明るさを感じさせてくれます。幅広い層に受け入れられやすいカラーリングといえるでしょう。
「B」のシートはヘッドレスト一体型で、シート表皮はベーシックなファブリック。インパネセンタークラスターやヒーターコントロールパネル、助手席アッパーボックスなどはマット塗装です。
「コンフォートパッケージ」が選択できる「X」
ワンランク上のグレード「X」では、インパネセンタークラスターやヒーターコントロールパネル、助手席アッパーボックスなどの加飾につやのあるピアノブラックが採用され、内装の質感を高めています。
標準仕様のシート形状やシート素材は「B」と変わりありませんが、「X」ではパッケージオプションの「コンフォートパッケージ」の追加が可能です。「コンフォートパッケージ」を追加した場合には上級グレードと同じヘッドレストセパレート型のシートと、上級ファブリックのシート表皮になります。
なお、「コンフォートパッケージ」には運転席のシートポジションを記憶し、次回乗車時にスムーズにベストなシートポジションに復帰させる「運転席イージーリターン機能」も含まれ、利便性も向上します。
上質さが増す「G」
「G」では、ヘッドレストセパレート型のシートが標準装備されることに加え、シート素材もワンランク上の上級ファブリックとなり、内装の質感が大幅にアップします。なお、合成皮革+ストライプ柄ファブリックのコンビシートにアップグレードすることも可能です。
ステアリングホイールも本革巻きになり、シルバート塗装もプラス。また、フロントドアトリムや助手席アッパーボックスにはピアノブラック加飾に加え、合成皮革巻きオーナメントとステッチがあしらわれるので、実用性重視の「X」以下のグレードとは違い、内装の上質感にこだわっている印象です。
「COZY」が選択できる最上級グレード「Z」
アクアの「Z」以外のグレードでは内装カラーはブラックのみであるのに対し、最上級グレードの「Z」では標準仕様のブラックに加え、ブラック×ダークネイビーの「COZY」が選択できるのが大きな特徴です。
「COZY」を選択すると合成皮革+ストライプ柄ファブリックのコンビシートが装備されることに加え、フロントドアトリムや助手席アッパーボックスなど、車内の随所にダークネイビーがあしらわれ、先進性と洗練された雰囲気を室内にもたらします。なお、標準仕様のブラックの内装カラーの場合は、シートは上級ファブリックです。
さらに「Z」では、視認性・操作性に優れた大画面の10.5インチディスプレイオーディオを標準装備しているのも魅力といえるでしょう。
アクアの座席周りの収納
アクアには、使い勝手の良いポケッテリアが多数用意されています。
フロントコンソール
フロントコンソールには、カップホルダーが2個とスマートフォントレイが備わっています。スマートフォントレイはスライド式なので、ケーブルをすっきりと収納することが可能。なお、スマートフォントレイの下には通信用USB端子(Type-A、全車標準装備)と充電用USB端子(Type-C、「Z」のみ標準装備)があります。
助手席アッパーボックス
出典:トヨタ「アクア」特長
助手席アッパーボックスはティッシュボックスが収納できる大容量を確保。画像のようにメイクポーチなどを収納してもいいでしょう。
フロントセンターアームレスト(コンソールボックス付き、「G」「Z」に標準装備)
出典:トヨタ「アクア」特長
「G」と「Z」には、フロントシートにタブレットを収納できる深さを確保したコンソールボックス付きのアームレストも用意されています。
リアコンソール(オープントレイ/カップホルダー2個付き、「B」「X」に標準装備)
出典:トヨタ「アクア」特長
「B」「X」にはリアコンソールにカップホルダーが2個と小物を置けるオープントレイがあります。なお、上級グレードの「G」と「Z」にはカップホルダー2個付きのリアセンターアームレストが装備されています。
アクセサリーコンセント(AC100V・1500W/非常時給電システム付き)
出典:トヨタ「アクア」特長
現行型のアクアでは、全車に非常時給電システム付きのアクセサリーコンセントが標準装備されています。災害時などの非常時に家電製品が使用できる非常用電源として活用できるため、万が一の際の備えとして心強い存在といえるのではないでしょうか。
アクアの荷室&座席アレンジ
出典:トヨタ「アクア」特長
現行型のアクアはホイールベースの延長によって、後席だけでなく荷室スペースも先代モデルよりもゆとりを持たせていることに加え、バックドアの開口長を拡大し、荷物の積み降ろしが楽にできるように工夫されています。
また、後席は6:4分割可倒式リアシートを搭載しているため、片側だけ倒すことも可能。荷物の大きさや幅に合わせて荷室が拡大できます。
内装の上質さを増したアクア
先代モデルよりも後席の快適性が高められ、居住性が向上している現行型のアクア。内装の質感も上質さを増しており、低燃費一辺倒ではなくドライブが快適に楽しめるモデルへと進化しています。
非常時給電システム付きのアクセサリーコンセントなど、災害への意識が高まっているこれからの時代に欲しい機能も標準装備しているため、長く愛用できる1台となってくれるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:アクアの室内空間の特徴は?
A:現行型のアクアでは、扱いやすいコンパクトなボディサイズはそのままに、ホイールベースを50mm延長し、後席の前後乗員間距離を広げるなど居住性を向上しました。また、フロントピラーの形状やドアミラー位置を最適化させ、ドライバーが運転しやすいすっきりとした前方視界を確保しています。
Q2:アクアの内装はどんな感じ?
A:内装はブラックをベースに、ピラーや天井にホワイトを組み合わせることで暗くなりすぎず、幅広い層に受け入れられやすいカラーリングになっています。シート素材は「B」「X」ではファブリック、「G」「Z」では上級ファブリックが標準仕様です。なお、最上級グレード「Z」のみブラック×ダークネイビーのカラーリングの「COZY」の選択が可能です。
Q3:アクアの荷室は?
A:現行型アクアはホイールベースの延長によって後席に加え荷室スペースも拡大し、先代モデルよりもゆとりのある荷室空間を確保しています。さらにバックドアの開口長も広げているため、荷物の積み降ろしも楽に行えます。
※記事の内容は2021年10月時点の情報で執筆しています。