島崎七生人
寄稿記事(上級者向け)
モータージャーナリスト
島崎七生人しまざきなおと

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年7月)

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年7月)

2020年7月の乗用車全体(軽自動車を含む)の販売台数は前年比87.2%となり、5月の53.3%、6月の77.4%から着実に回復してきました。軽自動車を除く新車販売ランキングはトヨタヤリスが約1万4000台を販売し再び首位に返り咲きました。前月首位のトヨタライズが2位、トヨタカローラは変わらず3位、そして話題の新型トヨタハリアーが4位にジャンプアップ、ホンダフィットは5位、トヨタアルファードが6位と、ハリアー以外のランキング上位は3ヶ月連続で同じ顔ぶれです。

一方、軽自動車(乗用車)は全体で前年比101.7%と久しぶりにプラスに転じました。そんな明るいニュースの中で王者ホンダN-BOXが大きく前年比割れ、同じスーパーハイトワゴンのスズキスペーシア、ダイハツタントとの差が縮まってきました。SUVタイプでは好調が続くスズキハスラーに対して、ライバルのダイハツタフトも8位にランクアップ。こちらも目が離せない展開です。今回も自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。

国産乗用車販売台数 2020年7月(軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1ヤリストヨタ14,00420年2月発売
2ライズトヨタ12,28319年11月発売
3カローラトヨタ10,994124.2
4ハリアートヨタ9,388273.3
5フィットホンダ9,213106.3
6アルファードトヨタ8,448135.6
7セレナ日産7,68687.4
8ノート日産6,73060.9
9ルーミートヨタ6,52868.9
10シエンタトヨタ5,34449.8
11ヴォクシートヨタ5,31666.1
12フリードホンダ5,30269.7
13RAV4トヨタ4,96357.4
14プリウストヨタ4,65435.4
15ノアトヨタ4,06782.2
16ステップワゴンホンダ3,88482.4
17アクアトヨタ3,64237.9
18タンクトヨタ3,60147.9
19ソリオスズキ3,430111.6
20インプレッサSUBARU,305071
21パッソトヨタ2,94471.7
22ヴェゼルホンダ2,93558
23スイフトスズキ2,69086.1
24ロッキーダイハツ2,59519年11月発売
25フォレスターSUBARU2,59187.7
26C-HRトヨタ2,16051.5
27MAZDA2マツダ2,12519年9月発売
28ジムニーワゴンスズキ2,099337.5
29エスクァイアトヨタ1,90950
30エクストレイル日産1,81263.5
31ランドクルーザーWトヨタ1,79477
32CX-30マツダ1,68419年10月発売
33クラウントヨタ1,63165.5
34CX-5マツダ1,58161.7
35シャトルホンダ1,52441
36MAZDA3マツダ1,50040.9
37クロスビースズキ1,30167.3
38ヴェルファイアトヨタ1,28938.4
39トールダイハツ1,21257.6
40レヴォーグSUBARU1,04759.9
41CX-8マツダ97559.9
42オデッセイホンダ92567.4
43ハイエースワゴントヨタ91369.4
44CR-Vホンダ844113.7
45カムリトヨタ83342.7
46リーフ日産68036.5
47CX-3マツダ650110
48デリカD5三菱62744.4
49UX250Hレクサス53041.7
50ES300Hレクサス49742.2

 

※ 上記の台数は車名別の合算値となり、一部教習車などを含みます。
※ 例:ブランド通称名 カローラはカローラシリーズ全車種と教習車を含んでいます。

各社とも生産体制は通常に戻りつつある

6月の新車販売台数(軽自動車、輸入車含む)が前年比77.4%、28万3892台だったのに対し、7月は87.2%/33万771台と、さらなる回復をみせた。世の中は未だ新型ウイルスとの戦いから抜け出せずにおり、振り返れば今年1~6月の自動車メーカー各社は工場の操業体制の調整を余儀なくされるなどにより生産台数の落ち込みは大きく、勢い販売台数の“前年比割れ”も目を背けたくなる数字がはじき出されてきたのが現状だった。しかしこの8月に入ってからは、「生産調整は7月には終了、8月からは以前の通常操業体制に復帰」(マツダ)といったように、各社ともペースを戻しつつあり、今後、国内外の販売台数にその成果が表れてくるであろうことは何よりも期待したい。

新型トヨタハリアーが4位にジャンプアップ

新型トヨタハリアーが4位にジャンプアップ

さて文頭でも触れたとおり、販売台数の復調が見えてきた7月だが、銘柄ごとの台数の数字を見ても、多くが台数を上乗せできた様子なのが心強い。ランキング内の50車をみても、ざっと8割以上の銘柄が6月に対し販売台数を上乗せしている。

その中でやはり着目しておかなければならないのがトヨタハリアーだ。新型はこの6月に発売を開始、前回6月のデータでも4239台販売され、ランキングも13位に入っていた。ところが7月は9388台に数字を伸ばし、ランキングは何と4位につけているのである。ハリアーについては過日、「開発者インタビュー」のページで話を伺い、RAV4がアクティブなユーザー向けだとしたら、ハリアーはセダンの代わりに日常的に乗りたいユーザーにも乗ってほしい……そんな思いで開発されたということだったが、FFのガソリン車で299万円からの価格設定は、幅広いユーザーにまさに“選びやすいクルマ”となっているのだろう。

一本化用ハリアー

ヤリスとライズ、トヨタ車同士の熱い首位争い

ヤリスとライズ、トヨタ車同士の熱い首位争い

トヨタ車ではヤリスとライズの、ジャンルは異なるものの同じトヨタ車同士の攻防も見逃せない。7月はヤリスが再び1位の座を奪い取った形で、台数も6月の1万967台から7月は1万4004台へと3000台強、台数を伸ばし優位に立った。ライズは6月の1万2823台から1万2283台へと、僅かながら勢いを弱めた形だった。3位のカローラは6月と順位は変わらないものの、台数自体は6月の9311台から7月は1万994台と増やしている。

ヤリスとライズ、トヨタ車同士の熱い首位争い2

ほかに10位圏内に入ったトヨタ車は、先に触れた新型ハリアー以外にも6位アルファード(6月→7月=6833台→8448台)、9位ルーミー(同=5230台→6528台)、10位シエンタ(同=3315台→5344台)がランクイン。いずれにしろ今回は、上位10車中7銘柄がトヨタ車という状況。

さらに11位のヴォクシー以下、RAV4、プリウス、ノア、アクア、タンクなど、アクアの18位まで見ると13銘柄のトヨタ車が顔を揃えている状況で、かつ、いずれの銘柄も6月に対し7月は台数をしっかりと上乗せしている。なおグローバルでの販売台数が前年比84%まで回復したというトヨタ車のうち、上半期にトヨタ車中トップの販売台数はRAV4で、約42万6000台だった。

一本化用ヤリス

一本化用ライズ

なんとかTOP5圏内にとどまったホンダフィット

なんとかTOP5圏内にとどまったホンダフィット

また前回も触れたアルファードなど順位こそ6月の5位から6位に下げてはいるが、台数は6月の6835台から8448台へと台数を伸ばし、相変わらずの人気ぶりを示している。6月2日に追加グレードなどの一部改良があったシエンタも台数の伸びが見逃せない。反対にプリウスだが“急アクセル時加速抑制”機能を追加搭載したのが7月1日だったせいか、販売台数を押し上げるのはこれからかもしれない。

トヨタ車以外では、ホンダフィットがトヨタ車上位4車に阻まれ5位に。日産車ではセレナが7位でトップ、ノートが続く。セレナは8月17日にインテリジェントFCW(前方衝突予測警報)の全車標準化などの改良が行われたから、8月にはさらに数字を伸ばす可能性がある。そのほかに50位圏内で7月に台数を大きく伸ばした銘柄はフォレスター(1547台→2591台)、クロスビー(797台→1301台)など。反対に台数を落とした銘柄は7銘柄あり、このうちでCX-3(1145台→650台)、クラウン(1783台→1631台)などは上手く弾みをつけてほしいと思う銘柄だ。

一本化用フィット

軽乗用車販売台数 2020年7月

順位車名ブランド名台数前年比
1N-BOXホンダ16,22267.4
2スペーシアスズキ13,338105.1
3タントダイハツ13,10890.3
4ムーヴダイハツ10,07397.4
5ハスラースズキ8,831217.2
6ルークス日産7,95820年3月発売
7ミラダイハツ6,40383.7
8タフトダイハツ6,30020年6月発売
9N-WGNホンダ6,1692336.7
10ワゴンRスズキ6,13592.0
11デイズ日産5,54437.4
12アルトスズキ5,14394.5
13ジムニースズキ3,740158.0
14eK三菱2,33076.3
15キャストダイハツ2,22267.2

※ 通称名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、タント、eK、プレオ、N-BOX、デイズ、ピクシスなど)
例)デイズルークスはデイズとして、2020年3月発売のルークスについてはルークスとして集計

ついに前年比プラスに転じた軽自動車、ダイハツの復調が目立つ

ついに前年比プラスに転じた軽自動車、ダイハツの復調が目立つ

前年比101.7%と、僅かながら前年比割れの状況から脱することができた7月の軽自動車。いつものように乗用車の上位15銘柄の順位を見渡すと、1位は動かずN-BOXとなった。同車はこれで2020年1~6月の届出車名別の販売台数でも1位に。2位につけたのも6月と変わらずスペーシアだった。

ついに前年比プラスに転じた軽自動車、ダイハツの復調が目立つ2

一方で「おや?!」と思わせられたのがダイハツ。なんとあのタントが3位につけ、台数も6月7263台から1万3108台へと、2位のスペーシア(1万3338台)を脅かすところまで上がってきた。4位のムーヴ(6月の4743台→1万73台)も躍進、発売後間もないタフト(同5079台→6300台)は当然として、15位のキャストも2222台(6月は1580台)と数字を上乗せ。ダイハツによれば「何か特別な施策を打った訳ではなく、市場の回復によるもの」というが、タントの再加速が今後のトップ争いにどう作用してくるか注目される。

一方でスズキも、ここに来てアルトが台数を大きく伸ばしたほか、ハスラー、ワゴンR、ジムニーの各車も伸長。対して日産ルークス、デイズ、三菱eKは7月には台数を落とす結果となっているが、復調に期待したいところだ。

※記事の内容は2020年8月時点の情報で制作しています。

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