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買ってはいけないSUVとは?専門家が解説

買ってはいけないSUVとは?専門家が解説
買ってはいけないSUVとは?専門家が解説

「買ったはいいけど、乗り心地があんまり良くない……」「カッコいいけど、思っていたよりも燃費が悪くて困る……」というような失敗もしばしば起こるのが、多種多様な種類が販売されている「SUV」の特徴です。では、どんな考え方をもとにどう選べば、SUV選びにおける致命的な失敗を防ぐことができるのでしょうか? 専門家が豊富な実例を交えて解説します。

  • SUV選びにおける失敗は「ミスマッチ」から生じる場合が多い
  • 主に舗装路を走るつもりの人が本格的な4WDのSUVを買う必要はない
  • 今売れているSUVは「お手頃コンパクト系」か、一芸に秀でる「キャラが立ってる系」のどちらかである場合が多い

「買ってはいけないSUV」とは

「買ってはいけないSUV」とは

近頃の車はどれもよくできているため、「マトモに走らないから買ってはいけない!」などというSUVは1車種もありません。しかし、SUVといっても外観をちょっとオフロード調にしただけのものから超本格オフローダーまで、さまざまなタイプがあるため、「あなたの使用意図に合わないSUV」は確実に存在するでしょうし、それゆえの「ミスマッチ」も発生するでしょう。代表的なミスマッチは下記のとおりです。

雪山などが好きな人が、都市型のクロスオーバーSUVを買う

雪山などが好きな人が、都市型のクロスオーバーSUVを買う

雪山などが好きな人が、都市型のクロスオーバーSUVを買う2

スタイリッシュなクラウンクロスオーバー(写真上)の最低地上高は145mm(先代モデル比+10~ 15mm)、フリード(写真下)のクロスオーバーモデル「クロスター」の最低地上高はノーマルモデルと同じ150mm。ただしどちらも4WDは選べる

最低地上高を大きく上げて、本格的な4WDシステムを採用したSUVも存在しますが、最近は「最低地上高が普通の乗用車とほとんど変わらない」「SUVだけどFF(前輪駆動)しか用意されていない」というクロスオーバーSUVも多数存在しています。

そういったクロスオーバーSUVは、都市部やちょっとした山道で使う分には何ら問題ないのですし、むしろ向いているのですが、もしもあなたが「スノボやキャンプなどでハードな雪道や林道を走りたい」と考えているのであれば、完全にミスマッチですので、買ってはいけません。

主に都市部でだけ乗る人が、本格オフロード向けSUVを買う

主に都市部でだけ乗る人が、本格オフロード向けSUVを買う

これは上記とは真逆のミスマッチです。山道なども本格的に走ることができるSUVは、デザインと雰囲気も屈強であるため、「そこがカッコいい!」ということで欲しくなる気持ちはわかります。

しかしそういった本格系SUVは「ラダーフレーム」というボディ構造を採用している場合が多く、この構造だと「舗装路での乗り心地はあまり良くはない」「床が高いため乗り降りが大変」「荷室の位置も高いため、荷物の出し入れもちょっと大変」「車重が重めになる場合が多く、燃費が伸びない」「車重が重すぎる場合、マンション駐車場の重量制限に引っかかることがある」などのネガもあります。

「すべての本格系SUV=都市部で使うには不向き」というわけでは決してありません。しかし「完全なる都会派」の人が「超本格オフローダー」を買うのはミスマッチとなる可能性も大であるため、注意が必要です。

経済性を何よりも重視したい人がSUVを買う

経済性を何よりも重視したい人がSUVを買う

上記の超本格SUVは、車重やボディ構造の関係で燃費が今ひとつ伸びない場合が多いのですが、そうではない普通のSUVであっても、やはりコンパクトカーなどと比べると車重は重めであるため、たとえハイブリッドやディーゼルエンジンであったとしても、思ったほどは燃費が伸びません。またタイヤも大径である場合が多いため、一般的なコンパクトカー用タイヤなどと比べると、タイヤ交換にかかる費用も高めになります。

そのあたりを承知のうえでSUVを購入するならいいのですが、「とにかく燃料費やメンテナンス代は安く抑えたい!」と考えている人がSUVを買うと、場合によっては「 こんなはずじゃなかった」という結果に終わる可能性があります。

このほか、SUVは全般的に「大径タイヤを採用している関係で、最小回転半径がやや大きめになる=小回りが利かない」」「3列シート車であっても、3列目の広さはミニバンの3列目ほどではない」などの注意点はあります。こういった諸々をチェックしたうえで、「それでもウチは大丈夫!」と思えない場合には、SUVは買わないほうがいいでしょう。

後悔しないためのSUV選びのポイント

上記のような事態に陥らないためにも、SUVを選ぶ際には最低限、以下のポイントを事前にチェックし、確認しておく必要があります。

ボディの基本構造が「ラダーフレーム」ではないか?

ボディの基本構造が「ラダーフレーム」ではないか?

ランドクルーザーは頑丈なラダーフレームを採用

ほとんどのSUVは「モノコック」という、一般的な乗用車と同じボディ構造を採用しています。しかし一部の本格オフローダーは「ラダーフレーム」という、はしご型のフレームの上にボディを載せた構造になっています。ラダーフレーム方式の車は悪路走破性は高いのですが、舗装路を走る際は、乗り心地や操縦性などがモノコック構造の車より若干劣るという特徴があります。

最低地上高はどのぐらいか?

最低地上高はどのぐらいか?

一般的なSUVはセダンやハッチバックなどよりも5cmほど最低地上高が高くできていて、悪路走行も意識したSUVは20cm以上確保しています。その分だけ、山道や雪道などを走破しやすくなっています。しかし「クロスオーバーSUV」と呼ばれる、ステーションワゴンなどをベースとするSUVは、最低地上高がベースモデルと2~3cmほどしか違わなかったり、車種によってはベースモデルと同じものだったりすることもあります。

その場合も、もちろん山道や雪道を走ることはできますが、大きな段差があるハードな道は通過できないことがあります。また逆に市街地しか走らない人が最低地上高がかなり高いSUVを買っても、「普段づかいにちょっと苦労する」という可能性があります。

全高はどのぐらいか?

全高はどのぐらいか?

スバルクロストレックはルーフレール/シャークフィンアンテナ非装着であれば全高1550mmに収まる。最低地上高は200mmを確保している

平地の駐車場であればいいのですが、立体駐車場の場合は「全高1550mmまで」と制限されている場合もあり、多くのSUVの全長は1550mmを超えています。マンションなどの立体駐車場を利用している場合は、購入前に「ルーフレール部分も含めた全高」をしっかり確認するようにしましょう。

燃費はどのぐらいか?

コンパクトSUVで、なおかつハイブリッドシステムを採用しているモデルは燃費良好な場合も多いのですが、そうでないSUVは重量と大きさ(空気抵抗)の関係で、ハイブリッド車であっても燃費が今ひとつなことがあります。WEBカタログなどで「WLTCモード燃費」をあらかじめ確認しておくことが重要です。

SUVを買うならどれがいい?専門家おすすめ車種

ひとくちにSUVといってもさまざまな種類があり、ユーザーの嗜好や家族構成、使用目的も本当にさまざまなわけです。そんななかで“失敗”を防止するためには以下のおすすめ車種が、ひとつの参考になるでしょう。

主に舗装路で乗るための「コンパクトSUV」が欲しいなら
トヨタ「ライズ」

主に舗装路で乗るための「コンパクトSUV」が欲しいなら トヨタ「ライズ」

トヨタ ライズは、4WD車であってもトヨタ 「ランドクルーザー」ほどの悪路走破性能は有していませんし、コンパクトですので、3~4人で荷物もたくさん載せて雪山を目指す――みたいな使い方にもあまり向いていません。

しかし1~2名乗車で舗装路にて普段づかいをするのであれば、非常に便利でナイスなSUVです。

ボディサイズは全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mmという取り回ししやすいもので、それでいて、1~2名乗車であれば車内や荷室はけっこう広く使うことができます。そしてラダーフレーム構造ではなくモノコック構造ですので乗り心地やハンドリング性能も良好で、1Lターボエンジンは最高出力98psでしかありませんが、このコンパクトSUVを走らせるうえでは十分以上のパンチ力を持っています。

WLTCモード燃費は、FF車の場合で18.6km/L。「抜群の低燃費!」というほどではありませんが、まずまずな数値とはいえるでしょう。WLTCモード燃費20.7km/Lのハイブリッド版もあるのですが、そちちらはシステムの完成度が正直あまり高くないため、おすすめは1Lガソリンターボとなります。

主に舗装路で乗るための「低燃費なSUV」が欲しいなら
トヨタ「ヤリス クロス」

主に舗装路で乗るための「低燃費なSUV」が欲しいなら トヨタ「ヤリス クロス」

WLTCモード燃費27.8~30.8km/Lという抜群の燃費性能(※GR SPORTを除く)を誇るSUVが、コンパクトカーであるヤリスよりひと回り大きなボディとなる「ヤリス クロス」です。

「GA-B」という最新世代のプラットフォームを使用しているボディのサイズは全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mm。こちらも前述のライズと同様に「3~4人で乗って、荷物もたくさん載せて」という使い方に向いているわけではありませんが、主に1~2名乗車で使う分には十分な居住性および積載性を備えています。

パワーユニットは1.5Lエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステム。4WD車だと若干“重さ”を感じてしまうパワー感なのですが、普通の舗装路で使う分には最適なFF車であれば、軽快かつ力強い走りを堪能することができます。それでいてWLTCモード燃費は前述のとおり非常に優秀ですし、カタログ燃費ではなく「実際の燃費」も、おとなしめに運転する限りにおいてはカタログ値に近い数字になる場合が多いはず。

「後席があまり広くはない」というのが、ある種のユーザーにとっては欠点になりますが、ご夫婦などで使う便利で燃費の良いSUVとしては、これ以上の選択肢はなかなかないでしょう。内外装デザインもそこそこしゃれています。

「舗装路も悪路もイケる中型サイズのSUV」が欲しいなら
スバル「クロストレック」

「舗装路も悪路もイケる中型サイズのSUV」が欲しいなら スバル「クロストレック」

前述したライズもヤリス クロスも便利でナイスなSUVですが、コンパクトサイズゆえさすがに後席はやや狭めです。そのため、後席に人やチャイルドシートを載せる機会が多い人にはあまり向いていないという側面はあります。

ライズおよびヤリス クロスよりもう少し大きいサイズで、なおかつ「たまに雪道や悪路を走ることもある」という人にぜひおすすめしたいのが、2023年春に発売されたスバル「 クロストレック」です。

クロストレックは、それまでは「スバル XV」という車名で販売されていた全長4480mm×全幅1800mm×全高1580mmの「大きすぎず小さすぎず」なSUV。フルモデルチェンジを機に、車名がXVからクロストレックに改められました。

前述のとおりの「大きすぎず小さすぎず」なボディサイズであるため、混み合った市街地でもスイスイ走れると同時に、後席に家族や友人などを乗せる機会が多い人でも不便を感じないサイズであることが、このSUVのまず一番目の美点です。

それに加えて、2Lエンジン+モーターと最新世代のプラットフォーム、そして最新のアイサイトがもたらす「走りの気持ちよさと安心感」がかなり抜群であるため、長い距離を走る場合でも、あるいは渋滞した高速道路などを走る場合でも、ドライバーは疲れ知らずでいられる――という美点もあります。

さらにはスバルならではの本格的な4WDシステムにより、舗装路だけでなく雪道や悪路なども得意分野としており、悪路からのスムーズな脱出を可能にする「X-MODE」というシステムも付いています。また「自分は舗装路しか走る予定がない」ということであれば、比較的安価で軽量なFF車を選ぶことも可能です。

WLTCモード燃費が16.4km/Lでしかないというのが弱点ではあるのですが、そこがさほど気にならない人にとっては、266万2000円~という手頃な車両価格と併せ、クロストレックはなんとも万能なおすすめSUVなのです。

「舗装路も悪路もイケる、まずまず低燃費な中型SUV」が欲しいなら
ホンダ 「ZR-V e:HEV」

「舗装路も悪路もイケる、まずまず低燃費な中型SUV」が欲しいなら ホンダ 「ZR-V e:HEV」

前述したスバル 「クロストレック」は本当におすすめできる中型万能SUVですが、「燃費が正直今ひとつ」という点がどうしても気になってしまう人はいるでしょう。そんな場合におすすめとなるのが、2022年11月に発表された ホンダ「 ZR-V」という中型サイズのSUVです。

ZR-Vのボディサイズは、クロストレックよりほんの少々大柄な全長4570mm×全幅1840mm×全高1620mm。大家族には不向きですが、3~4名で乗る分には十分な居住スペースと荷室が確保されています。ちなみにエクステリアデザインはちょっと独特で、もしかしたら好き嫌いが分かれるかもしれませんが、インテリアのデザインセンスと質感はきわめて上々です。

パワーユニットは最高出力178psの1.5Lガソリンエンジンのほか、同141psの2Lエンジンに同184psの走行用モーターと発電用モーターを組み合わせた「e:HEV」というハイブリッドシステムも用意。軽快な1.5Lエンジン車も悪くないのですが、ここでのおすすめは、抜群の気持ちよさとまずまずの低燃費(WLTCモード燃費21.5~22.1km/L)とが両立しているハイブリッド車のほうです。

「舗装路も悪路もイケる、まずまず低燃費な中型SUV」が欲しいなら ホンダ 「ZR-V e:HEV」2

まずまず低燃費ですので「お買い物や送迎のための車」としても便利に使えますし、クロストレック同様に走りの感触が素晴らしいため「長距離を楽しくドライブするための車」としても使えます。またZR-Vの4WD車はプロペラシャフトというものを使った本格的なシステムを備えていますので、「雪道や悪路を走るための車」として活躍させることも十分に可能です。

惜しむらくは、e:HEVの4WD車の場合で350万2400~410万3000円という、クロストレックと比べると若干お高い車両価格でしょうか。こればっかりはどうすることもできませんが、この価格にも納得できるクオリティの中型SUVであることだけは間違いありません。

ハードな悪路を走る機会も多いなら
トヨタ「ランドクルーザー」

ハードな悪路を走る機会も多いなら トヨタ「ランドクルーザー」

ここまでに挙げてきたSUVはどれも「モノコック」という、一般的な乗用車と同じボディ構造を採用しているモデルです。モノコック構造であっても、車種によってはハードな悪路を走ることも十分以上に可能なのですが、より悪路走破性能が高いのは、はしご状のフレームの上にボディを載せた「ラダーフレーム構造」という方式を採用している、例えばアメリカの「ジープ」のような車です。

そして国産SUVにおいてラダーフレーム構造を採用しているSUVの決定版が、トヨタ「 ランドクルーザー」です。

近年のランドクルーザーは「都市部におけるステイタスシンボル」的な立ち位置にもなっていますが、本来のランドクルーザーは「世界中のどんな道でも走ることができる超本格オフローダー」であり、その特質は2021年8月に登場した現行型ランドクルーザー300にも受け継がれています。また全長4985mm×全幅1980mm×全高1925mmという大柄な車であるため、「5~7名が車内にゆったり座ることができ、なおかつその場合でも十分な荷室容量が確保される」という美点もあります。

現在、さまざまな情勢の影響により新車のランドクルーザーは注文できない状況が続いていますが、多少割高でもよければ「中古車」を探すことは可能です。また先代ランドクルーザー(2007~2021年)の良質中古車を探してみるという手もあります。大柄な本格オフローダーを求めるのであれば、やはり現行型または先代のランドクルーザーこそがベストです。

ハードな悪路を本気で走る機会が多い人なら
スズキ「ジムニー」

ハードな悪路を本気で走る機会が多い人なら スズキ「ジムニー」

現行型を含む歴代のトヨタ ランドクルーザーは、前述のとおり超本格派なオフローダーであることは間違いありません。しかし、釣りやキャンプなどをする人はご存じでしょうが、本格的な山奥というのは道幅が極端に狭い場合が多いため、全長4985mm×全幅1980mmのランドクルーザーではいささか走りにくい曲面も多いものです。本気でアウトドアを満喫したいのであれば、実はもっと小さなSUVのほうが有利なのです。

そう考えたときにベストな選択肢となるのが、スズキ「ジムニー」です。ご存じのとおり、トヨタ ランドクルーザーと同様に「はたらく車」として日本中で大活躍してきた、軽自動車規格のオフローダーです。屈強なラダーフレーム構造+パートタイム4WD機構、そして全幅1475mmというタイトなボディ幅の恩恵により「ジムニーで走れない道はこの世に存在しない」とい っても、決して大げさではありません。

もちろん軽自動車規格の小さな車ですので、3名以上で乗りたい人には不向きです。しかし1~2名でアウトドアを楽しみたい人にとっては“最強”ともいえるスペックを有していますし、現行型のスクエアなフォルムとデザインは街でも大いに映えます。また現行型のジムニーは運転支援システムも付きましたし、舗装路での乗り心地もまずまず良好であるため、「山道へはあまり行かない」というタイプの人にもおすすめできます。

新車の納期は長めですが、最近は若干短くなってきましたし、即納可能な中古車を探すことも可能です。大柄なSUVが必須な人にはまったく向かない車ですが、そうでないならば、ぜひ検討対象に加えてほしい一台であるといえます。

 

実際に売れているのはどれ?SUVの人気ランキング

今、巷でよく売れているSUVはどんなモデルなのでしょうか? まずは2023年5月単月の販売台数を見てみましょう。

【2023年5月】SUV販売台数TOP10

1位 トヨタ ヤリスシリーズ 12,714台
2位 トヨタ カローラシリーズ 8,771台
3位 トヨタ ハリアー 6,193台
4位 スズキ ハスラー 5,145台
5位 ダイハツ タフト 3,898台
6位 トヨタ ランドクルーザーシリーズ 3,885台
7位 スズキ ジムニー 3,170台
8位 トヨタ クラウンシリーズ 3,125台
9位 ホンダ ヴェゼル 3,109台
10位 三菱 デリカミニ/eK 2,513台

上記の一部は「シリーズ全体の販売台数」である場合もあって、例えば1位のトヨタ ヤリスシリーズはSUVの「ヤリス クロス」だけでなく、通常の「ヤリス」( ハッチバック) の販売台数も含んだ数字です。

実際に売れているのはどれ?SUVの人気ランキング

それゆえ上記の数字だけで判断するわけにもいかないのですが、基本的には「二極化が進んでいる」といっていいでしょう。つまり今よく売れているSUVとは、ヤリス クロスやカローラ クロス、あるいは軽自動車であるスズキ 「ハスラー」のような「お手頃価格なもの」か、トヨタ 「ハリアー」やランドクルーザーのような「高額でラグジュアリーなもの」のどちらかである――ということです。

とはいえ念のため、昨年2022年度(22年4月〜23年3月)の通年データも見てみましょう。

【2022年度】SUV販売台数TOP10

1位 トヨタ ヤリスシリーズ 175,383台
2位 トヨタ カローラシリーズ 139,588台
3位 スズキ ハスラー 71,276台
4位 トヨタ ライズ 70,124台
5位 ダイハツ タフト 58,208台
6位 ホンダ ヴェゼル 50,150台
7位 トヨタ ハリアー 45,907台
8位 トヨタ ランドクルーザーシリーズ 44,725台
9位 トヨタ RAV4 41,088台
10位 スズキ ジムニー 38,564台

2023年5月単月の順位ともちろん違う部分も多いわけですが、基本的には「お手頃系か、それともキャラが立ってる系か?」という二極化の状態にあるとはいえるでしょう。

とはいえ中庸なマツダ「CX-5」やスバル 「XV」(クロストレック)も、11位以下ですが堅調な数字を残していますので、二極化だけでなく「SUVの多様化が進んでいる」と見ることもできます。つまりSUVというジャンルは、現代の自動車市場ならびにユーザーの選択肢の中に完全に根付き、まだまだその人気が衰えそうな兆しは見られない――ということです。

今さら聞けない…SUVにまつわる素朴な疑問とその答え

今さら聞けない…SUVにまつわる素朴な疑問とその答え

そもそも「SUV」ってどんな車ですか?

SUVとは「Sport Utility Vehicle」のことで、日本語では「スポーツ用多目的車」と訳されることが多いようです。具体的にはロードクリアランス(最低地上高)が高く、悪路の踏破性能が高められている車や、荷室が比較的大きく、レジャー用品などが積み込みやすくなっている車などを指します。

SUVを買うなら4WDを選ぶべきでしょうか?

一概にはいえません。もちろん悪路や雪山などを走る場合には4WDが有利ですが、市街地や高速道路などの舗装路だけを走るつもりであれば、重量が重くて機構も複雑になる4WDより、軽量でシンプルなFF(前輪駆動)のほうが何かと有利です。「SUV=四輪駆動」というイメージだけにとらわれず、自分の使い方に応じて柔軟に選択するべきでしょう。

SUVにはどんな種類がありますか?

細分化していけばキリがありませんが、大別すると以下の3タイプになります。
タイプ1 :トラック譲りの頑丈なSUV(ジープなど)
タイプ2 :乗用車と同様の構造を持つSUV(トヨタ「ハリアー」など)
タイプ3 :乗用車にアンダーガードなどの意匠を取り付けて、オフロード風の雰囲気を出したもの(三菱「デリカ ミニ」など)

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買ってはいけないのは、自分の使い方に合っていないSUV

買ってはいけないのは、自分の使い方に合っていないSUV

ごく小さな食材を切るために巨大な包丁を使うのはナンセンスであり、逆に、大きな肉の塊をペティナイフでカットするは難しいものです。それと同様に、買ってはいけないSUVとは「自分が考えている使い方・乗り方に合わないSUV」のことです。市街地を中心に使うなら「屈強なクロカン四駆」を買う意味はほとんどありませんし、キャンプ場へ行く道や雪道などをひんぱんに走ることを想定しているのであれば、前輪駆動の「雰囲気系SUV」が、逆に「買ってはいけないSUV」ということになります。

よくある質問

Q1:「買ってはいけないSUV」とはなんですか?

A:今どき「性能がかなりイマイチだから買ってはいけない」などというSUVはほとんどありません。買ってはいけないSUVとは、「あなた自身が想定している使い方には合わないSUV」です。主に市街地で乗るつもりなら「本格クロカン」は買う意味がありませんし、山へ行きたいなら、「雰囲気重視のSUV」を買うべきではありません。

Q2:SUVにはどんな種類がありますか?

A:細かく分けようとすると際限なくなってしまいますが、最低限大まかに分類するとしたら、「ラダーフレーム構造のSUV」と「モノコック構造のSUV」に分けることができます。前者は悪路も本格的に走りたい場合に向いている構造で、後者は街乗りや高速道路などに向いています。現在、多くのSUVはこのモノコック構造を採用しています。

Q3:今、どんなSUVが売れていますか?

A:さまざまな個性と特徴を持つSUVがそれぞれよく売れていますが、特によく売れているのは「手頃な価格とサイズの比較的ライトなSUV」と、何らかの強烈な個性や特徴を備えた「キャラの立ったSUV」です。

※この記事は2023年6月時点の情報で制作しています

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