島崎七生人
寄稿記事(上級者向け)
モータージャーナリスト
島崎七生人しまざきなおと

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年5月)

いま売れている車はコレ! 新車販売台数速報(2020年5月)

2020年5月の新車販売台数(軽自動車を除く)は前月に続いてトヨタヤリスが唯一の1万台超えを果たし首位をキープしました。乗用車全体で前年同月比53.3%とコロナ禍による影響がさらに拡大するなか、トヨタライズが2位に再浮上、ホンダフィットも前年比アップで表彰台を確保しました。他ではトヨタアルファードやスズキジムニーシエラなどの健闘も目を引きます。一方、軽自動車は前年比半減ながらホンダN-BOXが引き続き1位、ダイハツミラシリーズが2位、スズキスペーシアが3位となりました。前月2位だったダイハツタントは8位と大きく順位を落としています。6月に入って経済活動が再開するなど明るい兆しも見え始めたなか、自動車評論家の島崎七生人さんに詳しく解説をしてもらいましょう。

国産乗用車販売台数 2020年5月(軽自動車を除く)

順位車名ブランド名台数前年比
1ヤリストヨタ10,38820年2月発売
2ライズトヨタ7,91619年11月発売
3フィットホンダ7,235110.8
4カローラトヨタ6,54089.5
5アルファードトヨタ5,750110.6
6シエンタトヨタ4,34457.3
7ルーミートヨタ3,71348
8フリードホンダ3,61254.9
9プリウストヨタ3,49931.8
10ノート日産3,47043.1
11アクアトヨタ3,45344
12ヴォクシートヨタ3,41853.5
13セレナ日産3,01246.8
14タンクトヨタ2,51140.1
15RAV4トヨタ2,38234.9
16ノアトヨタ2,01251.8
17パッソトヨタ1,97964.3
18ヴェゼルホンダ1,64334.1
19C-HRトヨタ1,59537.9
20ロッキーダイハツ1,58919年11月発売
21MAZDA2マツダ1,51019年9月発売
22エスクァイアトヨタ1,44244.7
23ヴェルファイアトヨタ1,37848.6
24ステップワゴンホンダ1,30833.2
25ハリアートヨタ1,16539.8
26ソリオスズキ1,14229.8
27シャトルホンダ1,06039.8
28クラウントヨタ1,03842.2
29ランドクルーザーWトヨタ1,02753.5
30エクストレイル日産1,00537
31CX-30マツダ96019年10月発売
32インプレッサSUBARU87528.9
33MAZDA3マツダ84850.4
34CX-5マツダ83137.8
35ジムニーワゴンスズキ827129.4
36UX250Hレクサス75186.2
37トールダイハツ68743
38スイフトスズキ68026.5
39NX300Hレクサス645219.4
40クロスビースズキ61130.9
41フォレスターSUBARU56822.5
42CX-8マツダ52339
43カムリトヨタ50326.1
44ハイエースワゴントヨタ50167.4
45オデッセイホンダ43644.4
46RX450Hレクサス429193.2
47RX300レクサス424213.1
48NX300レクサス408144.2
49シビックホンダ38440.1
50ES300Hレクサス36436.1
※ 上記の台数は車名別の合算値となり、一部教習車などを含みます。
※ 例:カローラはカローラシリーズ全車種と教習車を含んでいます。

トヨタヤリスのみ1万台オーバーの理由は?

トヨタヤリスのみ1万台オーバーの理由は?1

予想はされていたが、登録車と軽自動車をあわせた5月の国内の新車販売台数は、前年同月比で53.3%と、4月の69.6%以上の落ち込みようだった。コ*ナ禍(=本記事で筆者は、こう伏せ字で書かせていただいている)の収束はいまだ先が読めない状況にあるものの、経済を回すため、いろいろなところ、ことから自粛の箍(たが)が外されようとしている中、第二波、第三波といわれる禍のピークにまた見舞われぬよう、慎重な行動が必要なことは言うまでもない。

トヨタヤリスのみ1万台オーバーの理由は?2

当然というべきか、5月の販売台数はほとんどの車種が数字を落としている。そのムードの中でヤリスは3、4月に続き1位の座を守り、5月もかろうじて1万台を超える数字を残した。別の記事でヤリスのデザイナー・中嶋孝之さんには、デザインについてのインタビューができたが、新型ヤリスは、これまでのヴィッツから車名が一新されたことにも象徴されるように、開発者側も並々ならぬ熱意が込められての開発だったよう。あのインパクト絶大なスタイリングはその現れだが、ユーザーにも思いが伝わっているのかもしれない。

この状況下でもトヨタ強し

この状況下でもトヨタ強し

順位と台数の数字でみると、ヤリスと同じトヨタのライズが2位につけ(4月は7位だった)販売台数も4月より2371台多い7916台を記録した。ほかにアルファードも、台数は微増、順位も4月の6位から5位と1ランクほど持ち直した。ちなみにこのアルファード(5750台)に対してヴェルファイア(1378台)が常に低調気味に見えるのには何か理由があるのかどうか?は、在宅勤務が終わった頃にでも、また改めてメーカーにも尋ねてみたい。

そのほかカローラ、シエンタ、ルーミー、プリウスと、いずれも販売台数の数字は落としながらもトヨタ車はベスト10圏内に7車もランクインしており強みを発揮している。アクアは4月は10位だったが5月は11位にあり、台数は4月の4551台に対し5月は3453台とおよそ1000台ほど数字を落としているが、これにはヤリスの登場の影響が少なからずあるはずだ。

売ろうにもクルマがなかったスバル

売ろうにもクルマがなかったスバル

ところで5月の販売台数の前年同月比をメーカー別に見た場合、26.7%と際立って低調だったのがスバルだ。この点はさすがに気になり(心配になり?)、問い合わせてみたところ「すべては工場が止まっていたことによるもの」(SUBARU広報部)だという。スバルでは4月11日から5月11日までちょうど1ヶ月間、国内の工場を完全に操業停止とした。しかも近年のスバルではディーラーを含みメーカー在庫を持たないようにしているため、“売ろうにもクルマがない状態”が生じ、出荷→登録のストップを余儀なくされてしまった。

現在は工場の稼働も再開されており、バックオーダーの解消が行われているというが、工場自体は“1直程度のペースで緩やかに再開”したところといい、時間が必要としても、元通りのペースをいずれ取り戻せるのだろう。

レクサスの好調は「優雅さ」にあり

レクサスの好調は「優雅さ」にあり

一方で前年同月比91.8%と、この状況下、異例の好成績をあげているように見えるのがレクサス。このことも問い合わせてみたところ「まず販売店の日々の努力の賜物であること、ESやSUV系の車種が安定的な人気をいただいていること、それと車種により受注から納車までに時間をいただいていることなどが理由」(レクサス広報部)とのこと。

販売店の日々の努力……との回答は何とも“おもてなし(気配り?)”に長けたレクサスらしいところだが、特徴的なのは3番目に挙げられた理由。つまりコ*ナ禍の影響が多大なものになる以前に受注、発注、生産されたクルマがこの期になり淡々と納車されている……といったことのようで、(皮肉でも何でもなく)何ともレクサスらしい優雅な事象だなあ……と感じた次第。安定感ということでは、確かに50位のランキングを見ていると、5月もUX、NX、RXなどSUV系が控えめなポジションながらしっかりとランクインしており、人気というセダンのESも同様だ。

軽乗用車販売台数 2020年5月

順位車名ブランド名台数前年比
1N-BOXホンダ11,65552.4
2ミラダイハツ4,50456.6
3スペーシアスズキ4,39232.8
4ルークス日産3,91120年3月発売
5デイズ日産3,84932.4
6ハスラースズキ3,52980.8
7ワゴンRスズキ3,32247.6
8タントダイハツ2,49722.7
9ムーヴダイハツ2,11322.6
10ジムニースズキ2,04686.2
11アルトスズキ1,62130.4
12eK三菱,133137.3
13N-WGNホンダ1,05247.5
14ピクシストヨタ92242.6
15ウェイクダイハツ89350.1
※ 通称名についてはメーカーごとに同一車名のものを合算して集計しています(アルト、ミラ、ムーヴ、タント、eK、プレオ、N-BOX、デイズ、ピクシスなど)
例)デイズルークスはデイズとして、2020年3月発売のルークスについてはルークスとして集計

ホンダN-BOXの首位は続く

ホンダN-BOXの首位は続く1

軽自動車は、日本の暮らしになじませるように進化させた(先月の「開発者インタビュー」の宮本LPLの言葉より)というホンダのN-BOXが5月も首位の座を守った。ただし台数は4月の14034台から5月は11655台に落とした形。2位以下は集計された台数の数字を直視するのが忍びないほどで、今月、ふと2位に浮上したミラは4504台、3位のスペーシアも販売台数は4392台に落としており、以下、3桁台数でも15位以内に入っているのは平常時では考えられない状況。

ホンダN-BOXの首位は続く2

バックオーダーの解消がされつつあるのかジムニーが2046台と4月(1231台)より台数を増やし、日産のルークス、デイズもそれぞれ台数を増やし、ランクアップも果たした。

※記事の内容は2020年6月時点の情報で制作しています。

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