ローンを組んで車を購入する場合、金利は総支払額に大きく影響します。そのため、少しでも低金利でローンを組みたいと考えている方は多いのではないでしょうか。カーローンにはさまざまな種類があり、どれを選ぶかで金利は随分と違ってきます。
ここでは、低金利のローンを選ぶためにも知っておきたいカーローンの種類について紹介します。
金利が違うとどのくらい総支払額は変わるの?
ローン会社によって金利はさまざまですが、金利が変わると総支払額はどれほど違ってくるのでしょうか。
車両価格250万円の車を頭金50万円、7年ローンで買った場合を想定して、金利が2%、5%、7%だった時の金額を比べてみました。
・2%の場合
返済総額:2,144,886円
支払利息総額:144,886円
月々返済額:25,534円
・5%の場合
返済総額:2,374,460円
支払利息総額:374,460円
月々返済額:28,267円
・7%の場合
返済総額:2,535,527円
支払利息総額:535,527円
月々返済額:30,185円
金利が2%の場合と7%の場合では、7年間では約40万円の差となります。月々返済額も約5,000円変わってくるので、金利の安いカーローンを選ぶことはとても重要だといえるでしょう。
カーローンの種類による金利の違いは?
カーローンにはいくつかの種類があり、金利の相場はローンの種類ごとにある程度決まっています。
それぞれのローンの金利の特徴をご紹介します。
・銀行系ローン
メガバンクや地方銀行、ネット銀行が提供しているカーローンです。他のローンより審査はきびしいですが、金利が低く1.5~5%程度。変動金利型と固定金利型があります。
・ディーラーローン
ディーラーが信販会社を通じて提供するカーローンです。銀行ローンに比べて手続きに掛かる時間が短く、30分~1時間ほどで結果がわかります。購入した車自体が担保になるので審査も通りやすいですが、金利は銀行ローンよりやや高くおよそ4~8%程度が主流です。
・残価型クレジット
ディーラーローンでは、「残価型クレジット」と呼ばれるタイプのローンを組むこともできます。これは、購入する車をローン終了時に下取りに出すことを前提としたもので、車両価格から想定される買い取り価格(残存価格)をあらかじめ差し引き、差額分を分割払いで支払うしくみです。また、残価型クレジットの金利は、2~3%が主流となっています。
・労金・信金ローン
各信用金庫や労働金庫、信用組合などが組合員に提供しているカーローンです。金利は2~4%程度で、変動金利型と固定金利型があります。
・自社ローン
自動車販売店が提供しているローンで、販売店が車の代金を立て替えた費用を毎月購入者から回収するというしくみです。信販会社を通さない分、銀行ローンやディーラーローンに比べれば審査に通りやすい傾向があります。審査が甘い分、金利が10%以上になることが多いでしょう。
・消費者金融
カーローンではなく、消費者金融を利用するのも一つの方法です。利用限度額が大きい人ほど低金利で借りられるようになっていますが、18%前後が一般的です。
カーリースという選択肢もおすすめ
月々ローンを返済して車を買うのもいいですが、もっと手軽に車に乗れるカーリースという選択肢もあります。カーリースとは、リース会社が所有する車をあらかじめ期間を定めて借りるサービスのことです。リース期間は1~11年などと長期で設定されるのが一般的で、期間中はリース会社に対して月々定額の使用料を支払います。
カーリースの月々の使用料は、車両本体の価格からリース期間終了時点の想定価格(残価)を引き、それをリース期間で割ったものが基本です。カーローンなどと違って頭金や初期費用が不要なため、車に関する支払いを定額にすることができます。また、自動車税(種別割)や重量税といった維持費も含まれているので、別途用意する必要もありません。そのため、月々1万円台など定額の使用料の支払いのみで新車に乗ることができ、家計管理が簡単な点も大きなメリットです。
カーリースについて詳しく知りたい方はこちら
カーリースとディーラーローンの違いは?
定額制で利用できるカーリースとディーラーが信販会社を通じて提供するディーラーローンは、所有権の有無やかかる費用などさまざまな違いがあります。
カーリースとディーラーローン、それぞれのメリット・デメリットをみていきましょう。
家計管理がしやすいカーリース
<メリット>
・頭金がいらない
・自動車税(種別割)や重量税などが月々の使用料に含まれている
・月々定額払いなので家計管理がしやすい
・車検やメンテナンスが定額になるメンテナンスプランがある
・乗り換えがしやすい
<デメリット>
・所有権がない
・契約満了後は返却する
・走行距離に上限がある
・改造やカスタマイズは禁止
カーリース利用の流れについて詳しく知りたい方はこちら
審査に通りやすいディーラーローン
<メリット>
・所有権がある
・改造や走行距離などの制限がない
・ローン完済後は自分の名義になる
<デメリット>
・金利が高い
・頭金が必要
・管理やメンテナンスの費用がかかる
よくある質問
Q1:カーローンの金利って重要なの?
A:カーローンにおいて、金利は総支払額に影響があるためとても重要です。カーローンには銀行系やディーラーローンなどさまざまな種類がありますが、それぞれ設定されている金利が異なります。
Q2:金利が違うとどのくらい差があるの?
A:例えば金利が2%と7%の場合、車両価格250万円の車を頭金50万円、7年ローンで買ったときには7年間で約40万円の差となります。月々の返済額も約5,000円変わるので、金利の安いカーローンを選ぶことはとても重要だといえるでしょう。
Q3:カーローンはどうやって選べばいい?
A:カーローンには、銀行系やディーラーローンのほかにも、ディーラーの残価型クレジット、労金・信金ローン、自社ローンなどがあります。そのほかにも、消費者金融を利用するという方法もあります。金利だけでなく審査条件や審査の難度をもとに、自分に合ったローンを選ぶことが大切です。
Q4:カーリースってどうなの?
A:カーローンは購入の際に分割で支払うための方法ですが、カーリースは定額制で車に乗れるサブスクリプションサービスです。そのため、頭金や初期費用がかからないなど、支払いの管理がしやすいという特徴があります。
ローン会社選びは慎重に行おう
カーローンは、どの種類のローンを選ぶかで金利が大きく異なります。最も金利が低いのは銀行系のカーローンですが、その分審査がきびしいため、ローン会社を選ぶときは金利と審査のきびしさのバランスで選ぶといいでしょう。
また、支払いをシンプルにしたい、頭金なしで車が持ちたいならカーリースという選択肢もあるので、自分に合った車の利用方法を検討してみてはいかがでしょうか。
※記事の内容は2019年12月時点の情報で制作しています。