カーローンで車を購入すると所有者の名義はどうなる？変更できる条件と方法

カーローンを組んで車を購入した場合、車の「所有者」は自身ではなく、ローン会社やディーラーになるケースが多いことをご存じでしょうか。車の所有者を自分名義にできない理由と併せて、カーローンの返済中でも車の所有者を自分名義にできる方法や名義変更する際の手順などについて解説します。

また、カーローンを組む必要がなく面倒な手続きなしで簡単に新車に乗れる方法もご紹介。その方法をすぐに知りたい方はこちらのバナーからチェックしてみてください。

カーローンで購入した車の所有者が多くの場合、自分名義にならない理由

カーローンを組んで車を購入した場合、車の所有権を持つ「所有者」はローン会社やディーラー、車の管理責任を持つ「使用者」は購入者になるケースが多くあります。自分自身でカーローンを組んで購入したにもかかわらず、なぜ所有者を自分名義にすることができないのでしょうか。その理由ついて解説します。

カーローンでは車の購入費用を立て替えてもらっている

カーローンを組んで車を購入した場合、車の所有者が使用者と同一名義にならない理由は、本来一括で支払う必要のある費用をローン会社に立て替えてもらい、分割で返していっているためです。何らかの理由でカーローンの返済ができなくなったときのために車が担保となっており、この状態を「所有権留保」と呼びます。

全額をローンで組んだ場合はもちろん、頭金を支払って借入額を少なくした場合でも、返済中の名義は本人にならないということを理解しておきましょう。

なお、使用者は所有者と同一人物である必要がなく、カーローンを組んだ場合には購入者となることが一般的です。ただし、カーローンの返済が終われば所有者名義を購入者本人に変更することが可能です。

カーローン返済中でも所有者を自分名義にできる場合もある

価格の安い中古車をカーローンで購入した場合など、カーローンの返済中でもごくまれに所有者を自分名義にできることがあります。これは、購入者の収入や勤務先などから、支払い能力が高く未払いのリスクが低いと判断されるためです。

また、銀行のカーローンなどで車を購入した場合も、購入者が所有権を持つケースがあります。これは銀行系のカーローンの場合、自動車を担保としないことがおもな理由となります。ただし、金融機関や契約内容によって違いがあるため、カーローン返済中の所有者名義がどうのようになるのか、事前に確認するようにしましょう。

なお、所有者が自分名義の場合は、カーローンの返済中であっても売却や譲渡、名義変更などが可能ですが、完済前にそれらを行う際には一定の条件が必要な場合が多く、禁止事項が設けられていることもあります。

購入時にすでに名義変更を行うことを検討している場合は、契約時点で注意事項などを確認し、担当者にもあらかじめ相談しておきましょう。

車検証の所有者と使用者の違い

車の車検証には、必ず所有者と使用者の名前が記載されています。それぞれの具体的な役割や権利について、改めて確認してみましょう。

車検証に記載されている所有者とは

車検証に記載されている車の所有者は、文字どおり車を所有している人のことを指します。所有者は、自分の車を売却したり廃車にしたりすることを決定できる権利を持っているため、車に関する契約や売却を行う際には所有者の同意が必要となります。

そのため、車の売却や譲渡、廃車といった手続きを行う場合は、車の所有者に委任状をもらってから行うか、所有者本人が行う必要があります。なお、自動車税（種別割）を納める義務は所有者側に発生します。

車検証に記載されている使用者とは

車検証に記載されている使用者は、車の管理責任者のことを指します。例えば、車に乗っていて事故を起こしてしまった場合、事故に関連する手続きや連絡などは車の管理責任がある使用者が行います。そのほか、車の保管場所を届け出る「車庫証明書」の申請や、ナンバープレートの地名は使用者の住所に基づいて決定されます。

なお、所有権留保は使用者が無断で車の売却や処分をしないようにすることが目的のため、所有者がディーラーやローン会社だったとしても、実際に車を所有して利用しているのは使用者であることから、カーローンの未払いや契約違反が発生しない限りは、所有者の判断で勝手に車を引き上げたりすることはできません。

また、車に関する契約や保険の手続きについては、基本的に使用者が契約者となります。

一括返済した場合は所有者を自分名義に変更できる

カーローンの返済中は基本的に所有者の名義を変更することはできませんが、何らかの事情により、カーローン返済中にどうしても所有者名義を変更したいという場合は、カーローンの残債を一括返済することで、所有者を自分名義に変更することができます。

車の所有権を持たないカーローンの返済中は、一括返済をする以外に所有者を自分名義に変更する方法はないため、長期間のカーローンを組んでいる場合、自分名義へ変更するまでに時間を要してしまうでしょう。

カーローンの返済中に所有者名義の変更が必要になる可能性があることが事前にわかっている場合は、契約前に繰上返済が可能かを確認し、可能な限り返済期間を短く設定しておくことをおすすめします。

カーローン返済後の所有者の名義変更ついて

カーローンの返済が完了したら、すぐに所有者の名義変更手続きを行いましょう。所有者がローン会社やディーラーのままでも車を使用することはできますが、何らかの事情で車を手放すことになった場合、車の所有者が自分名義になっていなければ、車を売却したり廃車にしたりすることができません。所有者の名義変更をする際に必要な書類と手順について解説します。

車の所有者名義変更に必要な書類

カーローンの返済が終わったら、まずはディーラーやローン会社へ連絡し、所有権留保の解除に必要な証明書である「所有権解除書類」の発行を依頼しましょう。依頼する際には、使用者側から以下の書類を提出する必要があります。

●車検証
コピーで問題ない場合と原本が必要な場合がある

●印鑑証明書
発行日より3ヵ月以内のもの

●委任状
代理の人が手続きをする場合に必要となる

●完済証明/契約終了のご案内など
ローン会社などから送付される、返済が終了したことを証明する書類

●所有権解除書類交付依頼書
所有権解除書類を発行してもらうための書類で、ディーラーやローン会社によって形式が違う可能性がある

●自動車税（種別割）の納税証明書
発行日より3ヵ月以内のもの

●返信用封筒と切手

●そのほか、ディーラーなどから指示を受けた書類

上記の書類を郵送またはメールなどで提出すると、１～２週間程度で自宅に所有権解除書類が返送されてきます。必要書類の詳細は、ディーラーまたはローン会社によって違いがあるため、カーローン完済の連絡時に確認するようにしましょう。

車の所有者名義変更の手順

所有権解除書類を取得したら、最寄りの運輸支局へ出向いて手続きを行います。

●新所有者が申込者本人の場合
住所に変更がある場合は、ディーラーから送られてきた所有権解除書類、通常の名義変更に必要な書類に加えて、住民票や戸籍謄本などを用意しておきましょう。車検証の使用者欄の住所から現在の住所までのつながりを証明する必要があるためです。

●第三者に譲渡する場合
自分自身ではない第三者に直接譲渡する場合は、旧所有者であるディーラーやローン会社から、新しい所有者である第三者への名義変更手続きを行います。手続き方法は通常の名義変更手続きと同じですが、新しい所有者である第三者が同行しない場合には、委任状が必要となるため注意しましょう。

なお、所有者の名義変更は有料となっており、自身で行う場合は600円程度で完結します。運輸支局に出向くことや、書類のやりとりが面倒な場合はディーラーなどに代行してもらうことも可能ですが、10,000円程度の代行費用が発生します。

カーローンの返済中でも車を売却できる？

何らかの事情により、カーローンの返済中に車を売却しなければならなくなった場合、一定の条件がそろっていれば売却することは可能です。しかし先述したとおり、車を売却できるのは所有者のみです。所有者の名義がディーラーやローン会社になっていると、車を売却するには「所有権解除」の手続きが必要になります。

カーローンが残っている状態で所有権解除を依頼することも可能ですが、所有者名義が変更になるためカーローンの残債を一括返済することを求められる可能性が高いでしょう。

また、車の売却で得たお金で残債を一括返済することもできますが、車の劣化が激しいなどの理由で売却金額がカーローンの残債よりも安くなり、一括返済できないといったケースも考えられます。そのような場合は、売却額と残債の差額を現金で支払い、新たにローンを組むなどの方法もありますが、大きな出費が発生することに変わりはありません。

カーローンの返済中に車を売却する場合、このようにいろいろな手続きや出費が発生することが考えられるため、注意が必要です。

カーローン不要！面倒な手続きなしで新車に乗るならカーリース

カーローンを組んで車を購入することを検討していたものの、カーローンの返済中に起こりうるさまざまなトラブルや出費を予想した結果、カーローンを組んで車を購入することを躊躇してしまっている方もいるかもしれません。そのような方に選択肢のひとつとして検討してほしいのがカーリースです。

カーリースは車を「借りる」サービスのため、カーローンで車を購入した場合と同様に、車の所有者は自分名義になりません。しかし、カーローンを組んで購入した場合と違うのは、契約満了後は名義変更手続きなど面倒な手続きを行う必要が一切なく、そのままカーリース会社へ車を返却するだけで手続きが完了するという点です。

また、契約期間も自身の希望に合わせて自由に設定できるため、車が必要なときだけ無駄なく利用することが可能です。さらに、豊富な車種の中から自分の好きな新車を選んで乗れるのもカーリースの魅力でしょう。

カーリースの定額カルモくんでも、国産メーカーの全車種・全グレードから車を選ぶことができ、さらに月額10,000円台から新車に乗ることができます。選べる車種の豊富さや月額料金の安さ以外にもメリット豊富な「おトクにマイカー 定額カルモくん」の魅力についてご紹介します。

10,000円台の月額料金に車検代やメンテナンス費用も含められる

カーリースでは、車検代やメンテナンス費用は月額料金には含まれておらず自己負担となることが一般的です。

しかし、定額カルモくんのメンテナンスプランに加入すれば、月額料金に車検代やメンテナンス費用、一部の消耗品の交換費用などを含めることができるほか、返却時の原状回復費用も補償されます。さらにプランによってはメーカー保証の延長保証を契約期間中ずっと受けることができます。

カーローンを組んで車を購入した場合、月々の返済とは別にこれらの費用の支払いも発生しますが、定額カルモくんでは車を維持するためにかかる費用を月額料金に含めてもなお安く車に乗れるため、費用を抑えて車に乗りたい方にぴったりです。

走行距離制限なしで契約満了後に⾞をもらえる

カーリースでは走行距離制限が設けられていることがほとんどですが、定額カルモくんの場合、7年以上の契約で走行距離制限をなくすことができます。また、月額500円の「もらえるオプション」をつけることで、契約満了後にそのまま車をもらうことができます。その場合ももちろん、カーローンのような面倒な手続きは一切必要ありません。

手続きが簡単で自分名義の車にもできるカーリースがおすすめ

カーローンを組んで車を購入すると多くの場合、車の所有者はディーラーやローン会社となるため、何らかの事情で車を手放さなければならなくなったときでも、すぐに売却したりすることはできません。売却するには、その時点で残っているカーローンの残債を一括返済し、その後、所有者名義を変更するためにさまざまな手続きを行う必要があります。

一方、カーリースの場合、ローンを組むことなく必要な期間だけ車を借りることができるため、名義変更や売却などの手続きの手間がかかりません。また、月額料金に車検代やメンテナンス費用などの維持費も含めることができるため、手間も出費も最小限に抑えることができます。

カーローンを組んで車を購入することを考えている方は、面倒な手続きなく、毎月の出費を抑えながらお得に車に乗れるカーリースを選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

よくある質問

Q1：カーローン返済中はなぜ所有者を自分名義にできないことが多い？

A：本来一括で支払う必要のある費用をローン会社に立て替えてもらい、分割で支払っているためです。何らかの理由でローンの返済ができなくなったときのために、車が担保となっており、この状態を「所有権留保」と呼びます。ただし、カーローンの返済が終われば所有者名義を購入者本人に変更することが可能です。

Q2：カーローン返済中でも所有者を自分名義にする方法はある？

A：カーローンを一括返済することで、所有者を自分名義に変更することができます。一括返済をする以外に所有者を自分名義に変更する方法はないため、長期間のカーローンを組んでいる場合、自分名義へ変更するまでに時間を要してしまうでしょう。

Q3：カーリースでは面倒な手続きや大きな出費に悩まされることはない？

A：カーリースは車を「借りる」サービスのため、契約期間満了後はそのままカーリース会社へ車を返却するだけで手続きが完了します。契約期間も自身の希望に合わせて自由に設定することができるため、車が必要なときだけ無駄なく利用することが可能です。また定額カルモくんでは、月額10,000円台から新車に乗ることができるため、費用を抑えて車に乗りたい方にぴったりです。

※記事の内容は2021年6月時点の情報で制作しています。